胃がんの原因・症状とは?
胃がん(イガン)の原因
癌の広がりにより、早期胃がんと進行胃がんとに大別される。また、悪性度の高い胃がんとにスキルス胃がんがある。胃がんの原因の3割は食べ物にあるといわれ、暴飲暴食も危険因子になるとされている。また、ヘリコバクター・ピロリ菌の感染が胃がんの発生率を高めることが明らかになっているが、ピロリ菌が100%胃がんの発症に関連しているかどうかはまだわかっていない。
胃がん(イガン)の症状
上腹部の鈍痛、胸やけ、吐き気、食欲不振などがおこる。早期には症状がみられないことが多いが、進行すると、胃部不快感や嘔吐、吐血、下血などがおこる。
胃がん(イガン)の治療
癌の種類により、内視鏡手術や腹腔鏡手術、開腹手術等の手段がとられ、広がりに応じて抗がん剤等を用いる。胃がんの死亡率は年々減少傾向にあり、早期に治療を始めればほぼ治るものになっている。
【受診科目】
- 消化器内科
- 内視鏡内科
- 外科
※8人の医師がこの病気について述べています
医師に聞いた
胃がんの原因・症状・治療方法
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なぜ『胃がん』は早期発見が重要なのか?
胃がんの原因の99%は、ピロリ菌の発生が関与しています。ピロリ菌は3歳くらいの子ども時代に感染しています。昔は井戸水からきているといわれていましたが、現在は親からの経口で感染しているのではないかといわれているんです。
尿素を分解する酵素をつくり、アンモニアが胃酸を中和して、ピロリ菌は自分が住みやすい環境をつくります。ピロリ菌と胃壁の炎症がずっと戦っているうちに、粘膜が徐々に萎縮して炎症を起こし、胃潰瘍や胃がんの発生になります。
2013年に厚生省は、「慢性胃炎があってピロリ菌があれば、保険診療で除菌治療をしていい」と認めました。検診をするとピロリ菌がいるのがわかります。40代50代になると慢性胃炎があり、ピロリ菌がいるマークがいくつかあるんです。一度の除菌治療では、一回あたり抗生剤2種類と胃薬、朝夕1週間飲んで、93%以上成功するんですよ。しかしこれらの病状を自覚するのは不可能なので、定期的に胃カメラで検診することが大切になります。
保険診療で除菌するには、『胃カメラを行った上で慢性胃炎という診断』が必要です。もし、ピロリ菌がいないことがわかっているのであれば、毎年検診する必要はありません。一回も検診を受けたことがない場合は、ピロリ菌がいるかいないかで大違いなので、検診を受けて欲しいですね。
里村クリニック
里村 仁志 院長
- さいたま市南区/大谷口/東浦和駅
- 内科 ●外科 ●胃腸内科 ●消化器内科 ●内視鏡内科 ●小児科
2人にひとりが罹患する。緩和治療と早期発見が重要
そもそも癌とは、細胞の良くない分裂によって体の中に腫瘍を作ることです。日本人の死因のトップで、2人にひとりが癌になると言われています。この癌という病気は、どこに癌ができるかで症状も様々で、例えば肺がんであれば呼吸苦が出たり、癌性胸水といって胸腔内部に水が溜まったり、膵癌であれば癌性腹水になったり。食道の癌でも腹部の癌でも、転移して癌性疼痛というものも現われてきます。それらの症状に沿った「緩和治療」をしてあげて、痛みや苦痛をできるだけ取り除いてあげることが大切です。「痛い痛い、苦しい苦しい」といって最後を迎えるのは患者さんも、そのご家族もつらいと思いますよ。癌の原因というのは一口に語るのはとても難しいのですが、肺がんで言えば煙草、肝臓癌で言えばお酒は大きく関わってくるところです。原因は絶対というものはありませんが、食生活や生活習慣が絡んでくることは否めません。癌の対策として言うなら、やはり早期発見できること。そのために癌検診を定期的に受けることが大切です。癌が発見されたとしても、早期であればあちこち転移する前に治療していくことができます。早期の癌というのはどうしても症状が出ないことが多いんですよ。症状が現れたときにはある程度進行してしまっているので、やはり定期的な検診で進行する前に癌を発見することが肝要ですね。
ともクリニック
藤本 将友 院長
- さいたま市緑区/美園/浦和美園駅
- 内科 ●消化器内科 ●整形外科 ●皮膚科
ピロリ菌感染や生活習慣の悪化により起きる胃がん
胃がんの発症は、慢性胃炎が要因です。そして慢性胃炎は、ピロリ菌感染が原因となります。慢性的にピロリ菌感染による胃炎が続き、発がんにつながります。ピロリ菌感染は主に幼少期の5歳頃までに感染し、胃酸の分泌や防御機能が備わってくる年齢になると感染しないという特徴があります。ピロリ菌感染の主な原因は、親子感染であり、咀嚼した食べ物を子供に食べさせたり、同じ箸を使うなどが原因で感染します。
胃がんは、早期発見が第一であり、予防はピロリ菌いるかどうか診断を受けることが大切です。ピロリ菌がいれば除菌することが予防となります。また30歳までにピロリ菌の除菌をすれば、ピロリ菌感染による胃がんの発症をほぼ予防できると考えられております。ピロリ菌感染の他にも胃の慢性炎症には、塩分の高い食べ物やアルコールの連用、たばこなどの生活習慣が関係してきます。
早期の胃がんは症状がないことが多いため、定期的な健康診断でバリウム、胃カメラを受けることが大切です。ピロリ菌がいる方や除菌歴のある方は、必ず検査を受けましょう。ご家族にピロリ菌がいる方は、一度はご自身のピロリ菌感染を調べることをお勧めいたします。またお腹が痛い、便が黒いなどの症状があれば、早期ではなくなることが多いため外科的な手術が必要になります。このように、胃がんは早期発見すれば、治療や入院が短期間で済むため、定期的に検査を受けましょう。
のなか内科
野中 雅也 院長
- さいたま市大宮区/下町/大宮駅
- 内科 ●消化器内科 ●胃腸内科 ●内視鏡内科 ●乳腺外科
定期健診に加え、胃がんリスクの確認、低減も
日本人の胃がんの95~99%はピロリ菌感染が関与しているといわれています。ピロリ菌感染の多くは幼少期の経口感染と考えられ、感染していても、多くの人は自覚症状がありません。この為、意識してピロリ菌感染の検査を受けないと、その感染に気付くことができません。自覚症状がなくても、ピロリ菌に感染していないか検査することで胃がんリスクの確認をお勧めいたします。また、WHO(世界保健機関)の国際がん研究機関はピロリ菌除菌に胃がん予防効果があることを認め、各国ごとのその戦略をたてるようにすすめています。ピロリ菌に感染している場合、医師の指示のもとに除菌療法を受けることで、胃がんになるリスクを低減させることをお勧めいたします。さらに胃がんリスクに応じた定期的な検診フォローアップが望まれます。是非御検討ください。
総合クリニックドクターランド錦糸町
二見 良平 院長
- 墨田区/太平/錦糸町駅
- 内科 ●耳鼻咽喉科 ●整形外科 ●皮膚科 ●呼吸器内科 ●放射線科 ●リハビリテーション科 ●胃腸内科 ●内視鏡内科 ●乳腺外科 ●循環器内科 ●消化器内科
胃がんは早期発見が肝。二十歳の「ピロリ菌検査」を
ピロリ菌は胃がんの原因の一つです。
かつての日本人にはピロリ菌の感染者が多かったんです。若い方の保菌率は減少しつつありますが、家族にピロリ感染者がいたり、胃がんの方がいる場合には若くても胃カメラを受けていただくのが望ましいですね。
胃がんは早期発見がとても重要で、早めに治療すれば治る可能性が高いんです。
ピロリ菌感染の段階なら、治療は1週間くすりを飲んで除菌するだけ。それで胃がんのリスクを減らせるのですから、多くの方にピロリ菌の感染状態を確認していただくのが良いですね。ちなみにピロリ菌の除菌薬は胃潰瘍にも効果があります。
ピロリ菌が活動性胃炎を発症するのは高校生くらいからなので、二十歳になったらピロリ菌検診をみんなが受けられるようになれば、胃がんのリスクも減らせます。ご自身が胃がんや胃潰瘍で治療された方には、お子さんのピロリ菌チェックをおすすめしたいですね。
新藤医院
新藤 雄司 院長
- さいたま市大宮区/三橋/大宮駅
- 内科 ●消化器内科
胃がんリスク検査と内視鏡で予防と早期発見を
胃がんの原因の99%はピロリ菌と言われています。ピロリ菌の感染で炎症を起こすことでがんを発症します。胃がんの症状も様々で、痛みがない人もいれば痛みを伴う人もいて、基本的には早期であれば自覚する症状はありません。その胃がんを早期に発見するためには胃内視鏡検査が有効です。ABC検診といって胃がんリスク検査という方法があり、胃粘膜の萎縮とピロリ菌感染の有無を測定して胃がんのリスクを判定します。これが高リスクであれば胃内視鏡検査を受けることをおすすめします。早期の胃がんの治療は、ESDと呼ばれる内視鏡的粘膜剥離術という日本で開発された画期的な治療方法があります。内視鏡で胃の粘膜を切開し剥がす治療で、1時間程度でできる手術です。これは従来の外科手術に比べると患者さまへの侵襲も少なく、現在広まりつつあります。胃がんはレントゲンだと発見が難しいものなので、予防するためには定期的なABC検診の受診、リスクが高い判定であれば胃内視鏡検査をすることが大切です。
菖蒲園すだ内視鏡・内科クリニック
須田 浩晃 院長
- 葛飾区/堀切/堀切菖蒲園駅
- 内視鏡内科 ●消化器内科 ●胃腸内科 ●内科
胃がんのリスクを知るためにはピロリ菌検査が有効
胃がんの患者さんについて調査したところ、90%以上の方にピロリ菌感染がみられたり、過去にピロリ菌の除菌治療を受けたりしていたとの報告があります。胃がんになるかどうかは、ピロリ菌に感染しているかどうかで決まると言っても過言ではありませんから、まずはご自分がどちらのタイプかを確認することが大事です。
胃がんをはじめとした多くのがんは、初期にはこれといった症状が現れないことが一般的です。胃の痛みや不快感などの症状を自覚するようになったときには、がんがだいぶ進行していることが予想されます。ご自分の健康を守るためにも、何も症状がないときにこそピロリ菌の検査を受けていただきたいと思います。
上田胃腸クリニック
東海林 英典 院長
- 豊島区/池袋/池袋駅
- 消化器内科 ●内科 ●胃腸内科
体力低下の著しい手術を避けるためにも、定期的な内視鏡検査が大切に
胃がんは、ピロリ菌の感染症です。だからこそ、1度は胃カメラを受け、ピロリ菌がいるか、いないかを確認することが重要です。ピロリ菌を除菌することで胃がんのリスクは減りますが、ピロリ菌がいなかった人に比べ、リスクは残りますから、年に一回の検査が推奨されています。
胃がんは早期に発見できれば、内視鏡で取れる時代です。つまり、手術をしなくて済むということなのです。手術となれば、内視鏡に比べて体力が著しく低下します。病気は治ったけども、足腰が弱って、ということは多々あることです。健康で長寿を保つという意味でも、内視鏡を定期的に受けることのメリットは大きいと言えるでしょう。
亀戸駅前 胃と⼤腸の内視鏡内科クリニック 江東区院
田村 睦 院長
- 江東区/亀戸/亀戸駅
- 内科 ●消化器内科 ●肛門内科 ●胃腸内科 ●内視鏡内科 ●肝臓内科