潰瘍性大腸炎の原因・症状とは?

潰瘍性大腸炎(カイヨウセイダイチョウエン)の原因

大腸の表層粘膜がただれ(びらん)、潰瘍ができるもの。びらんや潰瘍は腸管全体にわたり、その部位により、全大腸炎型、左側大腸炎型、直腸炎型にわけられる。感染、アレルギー、自律神経失調、血管炎、食生活などに原因があるとみられているが、明らかにはなっていない。

潰瘍性大腸炎(カイヨウセイダイチョウエン)の症状

血便、腹痛などが生じ、排便が頻回になる。進行すると発熱、貧血、頻脈などの症状をともなうようになる。

潰瘍性大腸炎(カイヨウセイダイチョウエン)の治療

消化がよく、栄養価の高い食事を摂るようにし、刺激物は避ける。症状によってさまざまな薬物療法がおこなわれるが、内科的治療で改善がみられない場合、穿孔や大出血がおこった時、癌を合併したときなどに大腸の切除手術がおこなわれる。

【受診科目】

  • 消化器内科
  • 内視鏡内科

4人の医師がこの病気について述べています

医師に聞いた
潰瘍性大腸炎の原因・症状・治療方法

4件中 1 ~4 件を表示

難病である潰瘍性大腸炎は適切な治療を受けることが大切

潰瘍性大腸炎は難病であり、原因は不明の病気です。遺伝的な素因、腸内細菌、脂肪の摂り過ぎや食事の偏り、ストレスが影響していると考えられています。症状が発症しやすい20~30代を中心として、全年齢で発症する可能性があります。
症状は、しつこい下痢や血便です。症状に慣れてしまうと、受診しない方が多いことが特徴的です。治療法は、メサラジン(ペンタサ、アサコール、リアルダ)といった飲み薬を使用し、8~9割ほどの効果があります。潰瘍性大腸炎の病態は直腸からS状結腸にあるため、注腸や座薬で治療することも可能です。難病であり病気を予防することは難しいですが、もし病気になった場合は、食事や生活に気をつけること、薬を飲むことが大切です。まずは脂分の多い食事は控えるなど、意識していきましょう。

大森 敏秀 院長

大森敏秀胃腸科クリニック

大森 敏秀 院長

  • 上尾市/柏座/上尾駅
  • 胃腸内科 ●肛門内科

根治的な治療法はないが、コントロールすることは十分に可能

潰瘍性大腸炎とクローン病は発生部位や症状に差異はありますが、共通する症状として腹痛症状が挙げられ、下痢などの便通異常、さらに血便などが見られます。特徴的なのは慢性的な経過が見られることで、病歴から疾患の有無を疑うことも重要です。
寛解期と言いますが、この疾患を持つ方の9割以上が軽症から中等症の方々であり、お薬を有効に用いることで一般の方とほとんど変わらない生活を送ることが可能です。その一方、排便の回数が増えてくると日常生活を送ることがままならなくなります。排便の増加によって睡眠も満足にとることができなくなりますし、食事によって憎悪する特徴があり、食事もなかなか摂ることができず、徐々に衰弱していきます。
原因を含め、疾患の全貌が明らかになっていないゆえに厚生労働省の定める指定難病となっているわけであり、未だ根治的な治療法はありません。しかし、患者数が非常に多いこともあり、毎年有効なお薬が出てきています。その意味では、これから光が見えてくる分野とも言えます。

原 雅樹 院長

たまプラーザはら内科・消化器クリニック

原 雅樹 院長

  • 横浜市青葉区/新石川/たまプラーザ駅
  • 内科 ●消化器内科 ●内視鏡内科

腹痛・下痢・血便などがみられたら「消化器内科」に相談を

潰瘍性大腸炎は大腸の粘膜に炎症が生じることにより、腹痛・下痢・血便などの症状が現れる病気です。免疫の異常が原因であると考えられるものの、現在まで明確な原因を特定できておらず、国の指定難病にもなっています。治療は内服薬による対症療法が基本になり、症状をコントロールできれば普段通りの生活を送ることが可能です。

潰瘍性大腸炎は若い世代に多くみられる病気のため、忙しさを理由に適切な医療につながっていない方も少なくないようです。きちんと診断をつけ、適切な治療を続けることでQOL(生活の質)向上が期待できますので、腹痛・下痢・血便などの症状がみられたら消化器内科専門医にご相談いただくことをおすすめします。

鈴木 博久 院長

ひろ消化器内科クリニック

鈴木 博久 院長

  • 市川市/市川/市川駅
  • 内科 ●消化器内科

医学の進歩により治療選択肢が広がる「潰瘍性大腸炎」

大腸に炎症が起こって腹痛、下痢、粘血便などの症状が現れる潰瘍性大腸炎は、この20年の間患者数が増え続け、厚生労働省が定める指定難病にもなっています。はっきりとした原因は分かっていないものの、近年の食の欧米化、遺伝的要因、環境要因、腸内環境などさまざまな要素が複雑に絡み合って発症すると考えられています。

近年は潰瘍性大腸炎に対する治療が広がりを見せ、内服薬、皮下注射、点滴など複数の選択肢の中から、患者さんのライフスタイルに合った方法を選べるようになっています。

潰瘍性大腸炎の原因は1つではないため、明確な予防方法というものはありませんが、下痢や血便などの症状が数週間~数か月単位で続く場合は、早めに消化器内科を受診することをお勧めします。

黒木 優一郎 院長

横浜青葉 大腸と胃の内視鏡 くろき消化器内科クリニック

黒木 優一郎 院長

  • 横浜市青葉区/市ケ尾町/市が尾駅
  • 消化器内科 ●内視鏡内科 ●肛門内科 ●内科
1 PAGE  11 1