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  • 糖尿病(2型糖尿病)

日本人の6人にひとりが罹患。治療も予防も生活習慣が肝心

糖尿病とは、膵臓から出るホルモンであるインスリンの働きが弱くなり、血糖が増えてしまう病気です。1型と2型に分別され、1型は膵臓の細胞の破壊によるもの、2型は遺伝による体質や生活習慣によって起こるもので、日本人の糖尿病罹患者の90%が2型です。もともと日本人は欧米人に比べてインスリン分泌能力が低く、糖尿病に罹患しやすいと言われており、日本では成人の6人にひとりが糖尿病です。糖尿病になると手足の痺れや疲労感が出るほか、感染症にかかりやすくなったり、様々な合併症を引き起こしたりします。糖尿病の治療は血糖値をコントロールすることですが、その方法としては食事療法、運動療法などが挙げられます。薬物療法もありますが、前述のふたつで生活習慣を改善していくことが前提となります。糖尿病の予防策としては、日頃から規則正しい食生活や適度な運動を心がけることです。高齢の方の病気というイメージが定着していますが、若い方でも潜在的な罹患者は少なくありません。喉が渇きやすい、尿が多いなどのほか、だるさや手足の痺れなどが見られる際は糖尿病の可能性が高いので、すぐに医療機関を受診したほうがいいですよ。

青木 厚 院長
あおき内科 さいたま糖尿病クリニック(旧:青木内科・リハビリテーション科)
青木 厚 院長
さいたま市見沼区/東大宮/東大宮駅
●糖尿病内科 ●内科 ●内分泌内科 ●代謝内科 ●漢方内科
  • 内痔核[いぼ痔]

症状の改善・予防のカギは便秘の解消。バランスのよい食事や適度な運動を心がけて

肛門には蛇口のゴムパッキンの役割を担う「肛門クッション」と呼ばれる部分があります。内痔核はこの肛門クッションが肥大化したものをいいますが、初期ではこれといった痛みもなく見過ごされているケースが少なくありません。

肛門クッションが腫れていぼのようになったものを「痔核」といい、これが肛門の内部にできることを「内痔核」といいます。出血を伴う場合は塗り薬によって症状をコントロールできますが、内痔核が肛門から脱出しているときはジオン注(痔核硬化療法)が有効です。ジオン注は患部に薬剤を注入することによって血流を止め、痔核を固定してしまう方法で、再発率は10%程度とされています。

内痔核は排便時のいきみが主な原因ですから、症状の改善や予防には排便コントロールが重要になります。バランスのよい食事をとり、適度な運動を心がけ、お風呂はシャワーで済ませるよりもゆっくりお湯舟につかっていただくとよいですね。また慢性的な便秘に悩まされている方では、下剤などを適切に使用することも大事です。

有馬 秀英 院長
江東ありま内視鏡クリニック 門前仲町院
有馬 秀英 院長
江東区/富岡/門前仲町駅
●消化器内科 ●肛門外科 ●内視鏡内科 ●外科 ●胃腸内科 ●健診・検診
  • ケロイド

症状の出る前から、予防のためのスキンケアが大切

ケロイドとは、傷が治る過程で、皮膚が赤く盛り上がっていく状態です。ケロイドは、時が経つとだんだんと大きくなるものもあり、かゆみを伴うことがあります。また、毛嚢炎(モウノウエン)のように、表面上は傷がないように見えるのにできることもあります。ケロイドと聞くと、やけどをイメージされる方も多いでしょう。やけどの痕(あと)は瘢痕ケロイドとも言い、厳密にはケロイドではないのですけども、一般的にはケロイドの一形態として認識されています。
ケロイドは、部位の大きさや程度によって治療方法は変わってきますが、手術によってケロイドを切除する手術療法と、薬物療法やレーザー療法などがあります。ただし、ケロイドは切除したとしても、再発するケースが珍しくありません。瘢痕ケロイドについては、部位を切除し、皮膚を移植する方法が一般的です。専門的な内容になりますが、皮膚の移植では皮弁(血流のある皮膚・皮下組織)が用いられることもあります。
部位の場所、大きさによって異なりますが、治療の方法を判別するには、熟達した医師による診断が必須となります。しっかりとしたキャリアのある医師に相談された方がいいでしょう。

百束 比古 院長
スクエアクリニック形成外科美容外科
百束 比古 院長
千代田区/神田三崎町/水道橋駅
●皮膚科 ●形成外科 ●美容外科 ●美容皮膚科
  • 月経困難症

つらい痛みは低用量ピルでコントロール可能。我慢せずに早めの受診を

月経困難症とはいわゆる「生理痛」のことです。生理痛が俗称で病気と認識されないことが多いですが、月経困難症という立派な病気です。

日本の女性は生理前後に現れる不快な症状を「仕方がないこと」と我慢しがちですが、日常生活に支障をきたすほどの痛みは「病気」であり、治療の対象になります。

月経困難症が疑われる場合には、まず卵巣のエコー検査をして異常がないかどうかを確認します。検査の結果、子宮筋腫や子宮内膜症に伴う月経困難症だと分かれば「器質性」、特に異常がみられない場合には「機能性」の月経困難症との診断がつきます。ほかの病気に起因する器質性の月経困難症では、手術が必要になったり、お薬を使って進行を抑える治療を行うのが一般的です。これに対して子宮の見た目には問題ない機能性の月経困難症の場合は、低用量ピルを使って不快な症状を抑えることができます。

ピルを服用する前の痛みのレベルを10とした場合、個人差はありますが服用後はおおむね1~3まで痛みのレベルが低減します。機能性の月経困難症に悩む女性が妊娠を希望されないのであれば、低用量ピルはつらい期間を上手に乗り切る有効な手段といえます。

川原 正行 院長
ルナレディースクリニック川崎駅前院
川原 正行 院長
川崎市川崎区/駅前本町/川崎駅
●婦人科
  • 急性大動脈解離

『急性大動脈解離』は季節性の病気、9月から春前まで急増

『急性大動脈解離』はある日、突然劇的な症状で激烈な痛みと共に発症する病気で、死にそうな状態で救急車に搬送されます。手術自体も動脈が裂けてしまっているので、本当に出血が止められるかどうか医師の技術と経験全てを求められるような疾患です。尚且つチームとして機能していないとなかなか救えない病気です。原因は動脈硬化によるもので高齢になればなるほど高まり、生活習慣からくる病気でもあります。最終的には手術をしますが、急性大動脈解離には手術をしない別のタイプもあり、そこの診断というのも慣れていないと難しいものです。急性大動脈解離は季節性の病気でもあって、特に今の時期(9月)から春ちょっと手前までとても多く、毎週のように手術していることも珍しくありません。ただ一般の医師の先生がお目にかからないような病気でもあるため、CT画像を見ても緊急で手術が必要なのかどうか慣れていないと判断が難しいものです。ですから、もし何か違和感があったら大きな病院や専門医に診てもらうことが大切です。予防法は生活習慣病をしっかりとコントロールすること。寒暖の差で血圧が急に上昇すると急性大動脈解離を発症させるため、おうちの中でも寒暖の差が起こりやすいところ(トイレ、脱衣所、お風呂など)に注意しましょう。またお通じも便秘でいきんで出さずに済むようにします。リスクのある方は急に裸になって熱いお湯に入るのではなく、あらかじめ脱衣所を温めておく、シャワーを出して室内の温度を上げておくなど対策が必要です。夜中のトイレも危険なので、布団の側に何か羽織るものを準備しましょう。

吉武 勇 院長
ゆずな内科在宅クリニック
吉武 勇 院長
草加市/高砂/草加駅
●内科 ●循環器内科 ●皮膚科 ●外科 ●精神科 ●訪問診療

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歯科医師から聞いた
『歯や口の病気』の対処・治療方法

  • 口腔機能低下症

「なんとなく食べにくい」「話しにくい」といった日常の小さな違和感がサインに

最近、「食べこぼしが増えた」「飲みこみにくい」「噛む力が弱くなった」などの変化を感じることはありませんか。これらは、加齢とともにお口の筋力や動きが弱くなり、食べる・話す・飲み込むといった機能が低下する口腔機能低下症のサインかもしれません。この状態をそのままにしておくと、食事量の減少による栄養不足や誤嚥性肺炎のリスクが高まるほか、生活の質の低下にもつながるため、早めの気づきと対策がとても重要です。

口腔機能低下症は、単に年齢の問題だけではなく、歯の欠損や入れ歯の不具合、口の乾燥、舌や唇の筋力低下、さらには食習慣や生活リズムの変化など、さまざまな要因が積み重なって起こります。ご自身では気付きにくく、少しずつ進行するため、「なんとなく食べにくい」「話しにくい」といった日常の小さな違和感が最初の兆候となることが多いのです。
当院では、国の基準に基づいた検査によって、噛む力や舌の動き、飲み込み機能、唾液量などを丁寧に測定し、現在のお口の状態を客観的に評価します。そのうえで、結果に応じて舌や口まわりの筋力を改善するトレーニングや、飲み込みやすさを高めるリハビリ、義歯の調整、口腔乾燥への対応、食事内容の工夫など、一人ひとりに合わせたケアをご提案します。こうした取り組みによって、「食べられるものが増えた」「むせにくくなった」「話しやすくなった」と実感される患者さんは多く、日常生活の快適さが大きく向上します。

お口の機能は、健康に長く生活するための大切な基盤です。少しでも気になる症状があれば、どうぞ遠慮なくご相談ください。早期の検査と適切な治療が、いつまでも食事や会話を楽しめるお口づくりにつながります。

畑中 理 院長
桂歯科医院
畑中 理 院長
江東区/大島/住吉駅
●歯科 ●小児歯科 ●矯正歯科
  • 歯肉退縮

歯ぐきが下がる症状にはいくつか理由がある

歯肉退縮とは、文字通り歯ぐきが下がってしまうものです。歯肉退縮にいたる原因はいくつか考えられますが、その大きな要因の1つが歯周病によるものです。歯を支えている骨がなくなり、それに伴って歯ぐきが引き締まると、歯ぐき自体が下がってきてしまうんですね。歯ぐきが下がることによって知覚過敏の症状が出たり、歯の根が露出してしまうことでむし歯になりやすくなると言われています。
歯周病が原因となると、歯肉退縮もある程度お年を召した方の現象と思われるかもしれませんが、若い人にも生じないわけではありません。若い世代では、ブラッシングで過度に力が加わった場合に起こることがありますし、矯正治療で歯が動いた際、その部分の歯ぐきが退縮してしまうことがあるのです。見た目の影響はもちろん、歯周病の時と同様、知覚過敏などの症状が見られることがあります。
治療法としては、骨がしっかりしているのであれば、歯ぐきを移植して下がった部分を再生する方法もあります。それ以前に、メンテナンス等で歯科医院を訪れ、ブラッシングが適正なものかどうかをチェックしてもらうことをお勧めします。

青木 栄人 院長
デンタルクリニック青木
青木 栄人 院長
渋谷区/代々木/代々木駅
●歯科 ●歯科口腔外科 ●矯正歯科
  • むし歯[う蝕・カリエス]

虫歯の原因は体質だった!適切な治療で削らない虫歯治療を目指す

「歯磨きしないと虫歯になるよ」
子供の頃、言われたことがあるかも知れません。日本では幼い頃から歯磨きを習慣づけるためによく言われることですね。「歯磨きで虫歯予防できる」というのは日本では昔から言われていることです。

ですが、最近わかっていることとして、虫歯になりやすいorなりにくい、というのは「体質」によるところが大きいんですね。太りやすいor太りにくいという体質があるのと同じです。

太りやすい人はカロリーに気をつけるし、なかなか太れない人は運動や筋トレを頑張っていますよね。それと同じで、あまり歯磨きしなくても虫歯にならない人と、頑張って歯磨きしているのに虫歯になってしまう人がいます。だからといって歯磨きをしなくてもいい、ということではなくて、ちゃんと歯磨きをするのは大切です。ただ、誰もが同じ方法で虫歯予防ができるかと言うと、そうではないということ。虫歯予防についても自分の体質を知って、正しく虫歯予防をしていくことが大切ですね。

また、虫歯の治療方法についても日本の歯科医療というのはまだまだ削る治療が多い。同じ虫歯の治療だとしても、欧米ならば削らない治療が選択される場面で、日本では「治療の6割が歯を削る」という選択がされています。欧米の場合は初期の頃の虫歯で削る必要が無いものについては削らずに残しています。
そもそも、虫歯が進行しなければ歯を削る必要がないんです。例えば、がんの場合であっても良性の場合だったら手術しないで薬で治療するじゃないですか。虫歯もそれと同じです。

虫歯診療については、ひとくくりに虫歯=削るという大まかな治療から、ちゃんと削るタイミングを評価してから『削る必要があるのか』を適切に判断して治療していく、という方向に変わりつつありますね。

宮崎 啓 院長
南浦和歯科
宮崎 啓 院長
さいたま市南区/文蔵/南浦和駅
●歯科 ●矯正歯科 ●小児歯科 ●歯科口腔外科
  • 歯ぎしり(ブラキシズム)

『ブラキシズム』とは?あなたも無意識にやっているかも?!


「ブラキシズム」とは、歯ぎしりや食いしばり、噛みしめなど口やその周辺器官にみられる習慣的な癖のことをいい、その習慣がある人をブラキサーといいます。「歯列接触癖」THO(Tooth Contact Habit)があると、顎関節症、歯周病、入れ歯、歯のひびによる虫歯、治療後の脱離など歯科全般にかかわる大元ともいえる、治療前の項目に影響すると思ってください。歯列接触癖というのは日中起きている間、歯が常に接触してしまっている状態のことです。普通は歯が離れていて、歯列接触癖のないノーマルな人を検査すると、24時間中に歯が接触している合計時間は17分といわれています。緊張したりストレスがあったりするとその癖はより強くなり、レントゲンを撮ると見た目からもわかる欠損です。歯科治療や歯ブラシ、歯磨き粉、歯の治療、セラミックという話以前に、まずはブラキシズムがなくならない限り、どんな治療も失敗します。ですから患者さんには、「歯医者に行くことや歯ブラシよりも重要なことがあります。まずはブラキシズムを治しましょう」と伝えています。電車に乗っている時、パソコンをしている時、スマホを見ている時、歯がくっついていませんか?ブラキシズムを治せるのは本人しかいません。くっついていることに気づいたら離しましょう。

角田 武也 院長
アイデンタルクリニック
角田 武也 院長
所沢市/緑町/新所沢駅
●歯科 ●小児歯科 ●歯科口腔外科
  • 訪問歯科診療

症状の出る前から、予防のためのスキンケアが大切

対象となるのは、基本的に介護認定を受けている方であり、ご高齢の方や障害があり、自力で通院が困難な方となります。実際にお家に伺いますと、もちろん治療はおこないますが、メインとなるのは口腔ケアとなります。ご高齢の方は特に基礎疾患を持っている方が多く、免疫力が低下しているため、肺炎を患ってしまうケースが少なくないのです。ですから、定期的に伺い、手入れが難しい口腔ケアをさせていただくことが主となります。
訪問歯科診療では、設備の整ったクリニックと同じ治療をすることは難しいものがあります。入れ歯の修繕等はもちろんしますけども、まずそれ以前に、食べる機能が患者さんに残っているかどうかを確認することです。そこの正確な評価をしないまま入れ歯を作っても使えないままですからね。機能が失われていても、口腔体操等の口腔リハビリで改善が期待できるなら、その説明をご本人もしくはご家族にしていくことになります。正確な状況をしっかりとお伝えし、これからどう過ごしていくかを一緒に考えていくのが訪問歯科診療の大きな役割となります。

野崎 院長 & 正東 歯科医師 & 林 歯科医師
ジェイエムビル歯科医院
野崎 院長 & 正東 歯科医師 & 林 歯科医師
台東区/蔵前/蔵前駅
●歯科 ●小児歯科 ●矯正歯科 ●訪問歯科診療
  • インプラント

リスクとメリットを十分に理解したうえで治療を受けることが大事

インプラントは歯を失ったところを人工歯で補う治療法です。顎の骨に人工歯根を植え込む治療そのものは特別難しいわけではありませんが、一度埋入した人工歯を動かしたり、外したりするのは簡単なことではありません。そもそもインプラント治療を行ってよいのか、インプラントを入れる位置をどこにするのかなどを治療前に十分検討する必要があるでしょう。

たとえば、歯を失った原因が歯周病であるなら、インプラントを入れる前にお口の中の状態を改善しなければなりません。歯周病があるのにインプラントを入れれば「インプラント周囲炎」を引き起こし、せっかくの治療が台無しになってしまうからです。またインプラントを入れる位置によっては、ほかの健康な歯に悪影響を及ぼす可能性もありますから、かみ合わせをはじめとしたお口全体のバランスを考慮し、入念なシミュレーションを行ったうえで治療する必要があります。

インプラントは人工歯を入れれば治療が終わるわけではなく、5年後、10年後、20年後の変化まで見据えて治療計画を立てる必要があります。「治療費の安さ」や「治療期間の短さ」でクリニック選びをするのではなく、今のお口の状態や将来的なリスク、どのようなプロセスで治療が進められていくのかなどをしっかり説明してくれる歯科医院を選び、ご本人がきちんと理解・納得したうえで治療を受けていただきたいと思います。

福本 健生 院長
渋谷しらゆり歯科
福本 健生 院長
渋谷区/桜丘町/渋谷駅
●歯科 ●矯正歯科 ●歯科口腔外科

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獣医師から聞いた
『動物の病気』の対処・治療方法

  • 犬の股関節形成不全

歩き方や運動を嫌がる素振りが見られたら、早めにご相談を

犬に多くみられる「股関節形成不全」は、遺伝的な要因によって股関節の構造に異常が生じる病気です。通常であれば骨盤と大腿骨の関節はしっかりとかみ合い、安定した状態を保ちます。しかし、この病気の犬では関節がゆるく、歩くたびにぐらつきが生じます。その結果、関節の摩耗や炎症が進み、骨の変形や痛みが強くなっていきます。発症自体は生まれつきですが、症状に気づかれるのは5〜8歳ごろのことも少なくありません。

ただし、注意深く診察することで、早ければ生後3か月の段階で見つけることができます。しかもこの時期には「恥骨結合癒合術」という比較的負担の少ない手術で、骨盤の発育方向をコントロールし、股関節の適合性を改善することが可能です。しかし、この手術は5か月を過ぎると効果が得にくくなるため、早期発見と迅速な判断が極めて重要になります。

股関節形成不全は放置すると犬の生活の質を大きく損なう病気ですが、早期に診断し、適切な治療を行うことで改善の可能性があります。歩き方の違和感や運動を嫌がる様子に気づいたら、早めに動物病院を受診することが大切です。

大塚 元貴 院長
古谷動物病院
大塚 元貴 院長
品川区/旗の台/荏原町駅
●犬 ●猫
  • 犬・猫の嘔吐癖

食事の仕方を見直すだけで「吐き癖」が治るかも?

日々診療しているとよく、「食べたものをすぐに吐いてしまう」というご相談をいただくことがあります。吐き癖ともいえる症状は犬・猫の両方に現れますが、どちらかと言うと猫に多くみられる症状と言えるでしょうか。食べたものを吐いているのを見ると飼い主さんは心配になるかもしれませんが、ちょっとした工夫で症状が改善することも少なくありません。

ポイントとなるのは、猫の食事に使う食器の高さと食事の水分量です。今は健康に過ごしている子でも、これらを意識するとしないとでは、将来的な健康リスクが変わってきますので、ぜひ覚えておいていただきたいですね。食器の高さは猫がお座りをして首を伸ばしたくらいが理想です。ティッシュ箱を2つ重ねたくらいの高さの台を用意し、その上に食器を乗せていただくとよいでしょう。また猫は水分をとっているようでも適量を飲めていないことが多いため、食事中の水分量を増やすことを意識してみてください。さらに食事は一度に全量を与えるのではなく、「わんこそば」のように1回分を少なくして、きちんと胃の中に落ちたことを確認したうえで次の1回、次の1回という感じに小分けに与えるようにしましょう。

これらのことを意識するだけで、ほとんどのケースで吐き癖の改善がみられます。一方、食事の仕方を見直したけれど吐き癖が治らないという場合は、何らかの病気が隠れている可能性が否定できませんので、獣医師にご相談いただくことをおすすめします。

立石 絵美 院長
動物往診+在宅ケアサービス にくきゅう
立石 絵美 院長
鶴ヶ島市/上広谷/鶴ヶ島駅
●犬 ●猫 ●ウサギ ●ハムスター ●フェレット
  • 犬のアロペシアX(脱毛症X)

痒くないのに毛が抜けていく

犬のアロペシアX(脱毛症X)という病気をご存知でしょうか。アロペシアXは、 毛の生え変わるサイクルが止まってしまい、痒みがないのに毛が抜けていく皮膚病のひとつです。特にポメラニアンやトイプードル、シベリアンハスキー、チワワやパピヨンなど特定の犬種で発症することが知られています。アロペシアXは、毛が生え変わるサイクルが止まってしまうことで脱毛していきます(毛周期停止)。この毛周期停止が起こる原因は、まだ明らかになっていませんが、最近の研究ではある特定の遺伝子やホルモンが関わっていることが示唆されています。
この病気は、2~4歳の若齢で発症することが多く見られます。脱毛は、首回りや太ももの裏側から徐々にはじまり、最終的には頭部と四肢以外の体全体の毛が左右対称に脱毛していきます。脱毛の進行には個体差があり、1年かけて徐々に脱毛していくこともあります。そして、毛が薄い、あるいはないので、皮膚が黒くなる、また、乾燥肌(ドライスキン)や皮膚のバリア機能低下による膿皮症を併発することもあります。
アロペシアXは原因が分かっていないため、こうすれば治るという治療法ははっきり分かっていませんが、以前より治療の選択肢の幅が広がってきています。まず、身体の中からのケアとして、サプリメントやホルモン療法が挙げられます。外からのケアとしては、入浴やブラッシング、マッサージなどで皮膚を刺激しながら、皮膚バリア機能低下を防ぐために保湿することなどで、発毛を促します。
その他の治療法として、細い針(マイクロニードル)で皮膚に刺激を与える事で細胞を活性化させ、発毛を促す療法もあります。これは痛みを伴いますので、局所/全身麻酔が必要となります。
治療は一般的に長期に渡り、ひとつの治療を2~3カ月程度試して反応がみられなければ次の治療に切り替えていきます。また、アロペシアXは、ホルモンの異常によって発症する可能性もあるため、去勢・避妊手術を行うこともあります。

吉松 憲人 院長
広尾テラス動物病院
吉松 憲人 院長
渋谷区/広尾/広尾駅
●犬 ●猫

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