かぜ[かぜ症候群]の原因・症状とは?
かぜ[かぜ症候群](カゼ)の原因
病原体が鼻や口から侵入し、上気道に付着して感染して発症する。原因の9割以上はウイルス感染によるもので、代表的なウイルスの種類は、ライノウイルス、RSウイルス、インフルエンザウイルスなど。かぜの誘因には乾燥や寒冷、温度変化などのほかに、疲労や睡眠不足などもある。
かぜ[かぜ症候群](カゼ)の症状
発熱、悪寒、鼻水、鼻づまり、咳、痰、頭痛などの症状に、倦怠感、筋肉痛、関節痛をともなうことがある。
かぜ[かぜ症候群](カゼ)の治療
健康な人であれば、1~2週間で自然に治る。ウイルスに直接効果のある薬はないため、症状を抑える対症療法が中心となる。子どもや高齢者、体力が低下している人は、肺炎などの合併症をおこしやすいので注意が必要。対症療法とともに、安静、保湿、水分補給、十分な栄養の補給といった一般療法も大切になる。
【受診科目】
- 内科
- 呼吸器内科
- 小児科
- 耳鼻咽喉科
※4人の医師がこの病気について述べています
医師に聞いた
かぜ[かぜ症候群]の原因・症状・治療方法
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発熱を伴う場合は思わぬ病気が隠れている可能性も。症状が長引くときは医療機関を受診してほしい
一般に「かぜ」として知られるかぜ症候群は、鼻水や咳、発熱などを伴う感染症です。ウイルスなどに感染し、のどの痛みや鼻づまりなど上気道の症状が現れるようになります。よく耳にする「鼻のかぜ」「咳のかぜ」はかぜ症候群で間違いありませんが、「お腹のかぜ」といわれるものは存在せず、正式には「感染性胃腸炎」などの診断がつきます。同じようにかぜ症候群も細かく検査をしてみると「上気道炎」や「急性気管支炎」だと分かることもあります。とはいえコロナ渦においては、発熱があると受診できなかったり、PCR検査しかしてもらえなかったりするケースも少なくないようです。一方で発熱の原因はかぜや新型コロナウイルス感染症に限りませんので、症状が長く続くときは医療機関を受診し。原因となっている病気を見つけてもらうことが大事です。特にお子さんの場合は自分の症状をうまく伝えることができませんから、保護者の方にはぜひ、お子さんの様子に目配りをして適切な対応を取っていただきたいと思います。
my CLINIC
遠井 敬大 院長
- 北本市/石戸/北本駅
- 内科 ●小児科 ●外科
医療機関を受診する目安は38℃以上の発熱が12時間以上続く場合
風邪をひくと咳や鼻水が出たり、喉の痛みを感じたり、上気道を中心にさまざまな症状が現れ、腹痛が生じることもあります。風邪はウイルス性疾患の一種であり、細菌を殺す作用のある抗生剤(抗菌薬)は有効ではありませんが、風邪をこじらせて気管支炎などが生じた場合にはこの限りではありません。
お子さんが咳をしたり鼻水が止まらなかったりすると、親御さんとしては「早く治して楽にさせてあげたい」と思われることでしょう。しかし、たとえ風邪の症状があったとしても、早期受診することが、必ずしも早いタイミングで治療できるわけではありません。まず風邪の場合は大半がウイルス性であり、特効薬もないため、症状緩和をしながら自力での回復を待つことが基本になるからです。また熱が出たからとすぐに受診しても、検査のタイミングの問題で正確な診断に結びつかないケースもありますし、発熱後数時間などですと、発熱とのどの痛みなどのごくわずかの初期症状しかない場合も多く、そのほかの感染症の可能性を考えつつも、ひとまず風邪としか言えません。医療機関を受診する目安は38℃以上の発熱が12時間以上続く場合ですが、例えば一度発熱しても翌日解熱していて、状態も元気そうだという場合には基本的に大きな問題はないと考えられます。発熱が髄膜炎や尿路感染などの重大な感染症によるものであったり、感染症とは別の疾患を想起するのは38度以上の発熱が3~4日続く場合が多いです。
そうはいっても心配だという方やひとまず熱を下げたり楽にする薬がほしいという方もいらっしゃるでしょう。そういった方はもちろんいつでも受診いただけます。そのような方のために我々はおります。
LeMon おとなとこどものクリニック
佐々木 小百合 院長
- 戸田市/新曽/戸田駅
- 内科 ●小児科
自然に治癒するものか、治療が必要なものかの鑑別が重要
かぜ症候群、感冒とも言われます。症状としては、咳や鼻水、喉の違和感に加え、全身の倦怠感や発熱が主なものとなるでしょう。様々な解釈はありますが、私個人としてはウイルスによる上気道の感染で、かつ自然治癒するもの、と解釈しています。ウイルス性の疾患は自然治癒するものがほとんどですが、同じウイルス性の病気でも、EBウイルスやサイトメガロウイルスが原因となる伝染性単核球症という病気では入院が必要になることもあります。また一見かぜのように見える症状であっても、抗生物質が必要な溶連菌の感染であったり、かぜから肺炎に移行するものもあるので、その鑑別が非常に重要になります。
ひと昔前まで、かぜ症候群に対して抗生物質が実際に処方されていた時代がありました。しかし、かぜはウイルスの感染によるもので、抗生物質が効くことはありません。また、抗生物質が重症化を防いでくれる効果もほぼ期待はできないのです。むしろ、下痢や薬疹など、抗生物質の副作用の方が目立ってしまうことが多く、抗生物質に対する耐性菌が増えてしまうというリスクもあることから、抗生物質の処方および服用には慎重であるべきでしょう。
キュアステーション イオンモール北戸田クリニック
大和田 悠樹 院長
- 戸田市/美女木東/北戸田駅
- 内科 ●アレルギー科
子どものかぜ薬、いつも同じなのはなぜ?
小児科を受診すると「かぜですね」と言われ、いつも同じ薬を処方される……。こうした経験のある保護者の方は多いのではないでしょうか? こどものかぜの9割以上はウイルス性のものとされているため、小児科医は聴診器を当てて気管支が狭くなっていないかどうかを確認したり、細菌感染ではないかを確認したりして、それぞれの症状に対応する薬を処方します。
医学が進歩した現代においてもウイルスに効果のある薬はほとんど開発されていないため、処方されるのは症状をやわらげることを目的(対症療法)にした薬です。鼻詰まりがあるなら鼻水をさらさらにする薬、痰が多くて苦しいなら痰を出しやすく薬が選択されることになり、結果として「いつもと同じ薬」になってしまうのです。
淡島こどもクリニック
櫻井 倫子 院長
- 世田谷区/代沢/下北沢駅
- 小児科 ●アレルギー科
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