緑内障の原因・症状とは?
緑内障(リョクナイショウ)の原因
かなり症状が進むまで自覚症状がないのが特徴。眼圧が上昇することで視神経に障害が起きるものだが、日本人の全緑内障患者の6割は、眼圧が正常の範囲内でありながら緑内障の症状をおこす正常眼圧緑内障である。
緑内障(リョクナイショウ)の症状
眼圧が上昇して視神経が圧迫されることより視力障害がおきる。視野狭窄(視野が狭くなる)、目の痛みなど。急性の場合は頭痛や吐き気をともなうこともある。
緑内障(リョクナイショウ)の治療
眼圧を下げるために眼圧下降薬の点眼をおこなう。効果がみられない場合、レーザー等により房水の産出を抑えたり、出口を確保する措置をおこなう。
【受診科目】
- 眼科
※7人の医師がこの病気について述べています
医師に聞いた
緑内障の原因・症状・治療方法
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『緑内障』は検診で早期発見と早期治療を。生涯の「よく見える」を維持するために
『緑内障』は見える範囲が少しずつ狭くなっていく病気です。ゆっくりと進行するので、その症状になかなか気づきにくく、見えにくさを感じた時には、視野の大部分が失われてしまっていたということも少なくありません。
なので、緑内障は早く病気を見つけて、適切な治療を始めることが大事です。緑内障の発症が増える40歳を超したら、定期的に検診を受けていただくことをお勧めします。
緑内障は『失明する病気』、『怖い』というイメージが持たれがちですが、必ずしもその通りではありません。進行はゆっくりで、適切に治療を行えば、通常の日常生活に支障をきたすことも少ない病気です。なので、必要以上に怖がらずに、また、軽視もせずにしっかりと治療を続けて、生涯の見え方を守ることを大切にしてほしいと思います。
緑内障の原因はわかっていない部分が多いですが、遺伝や眼圧など、いろいろな要因が言われています。緑内障で一度欠けてしまった視野は、元に戻ることはないので、緑内障では眼圧を下げることで視神経への負担を減らし、残っている視野を守るための治療を行います。まずは、点眼薬で眼圧を下げる治療を行いますが、点眼薬だけでは十分な効果が得られない時は、レーザー治療や手術が必要になることがあります。最近は目への負担が少ない手術法もいろいろと開発され、治療の選択は非常に増えてきています。
ただ、治療については、途中でやめてしまう方が多いという現状もあります。「まだまだ見えにくい」「治療してもよくならない」、「目薬がめんどくさい」、「目の周りがくぼんで黒ずんできた」など理由は様々ですが、治療の効果よりも、治療の煩わしさの方が目立ってしまうのです。緑内障の進行を抑えるためには、なによりも治療を続けることが大切です。そのためには、緑内障についての正しい理解とご自身の病状をよく知ることも大切だと思います。生涯に渡って無理のない治療を続けられるようサポートをしたり、治療環境を整えていくお手伝いをしていきたいと思っています。
土坂眼科医院
成尾 麻子 院長
- 目黒区/自由が丘/自由が丘駅
- 眼科 ●小児眼科
期にならないと症状に気付きにくい緑内障は、早期発見が重要
緑内障は、目に入った信号を脳に伝えるケーブルの役割をする細胞が、知らないうちにどんどん減ってしまう病気です。その細胞が減るにしたがって、視野が欠けていき失明に至ってしまいます。現在、この細胞を増やす技術はありません。現在日本における中途失明患者さんの3分の1は緑内障であり、圧倒的に多い病気です。ただ、早い段階で見つけて治療を行えば、失明に至る患者さんを減らすことができます。緑内障と診断されてしまうと、基本的には一生治療を続けることにはなりますが、早期発見で進行を抑えることができます。
症状は、患者さん自身が気付いていることは少ないです。むしろ、末期になっても気づかないでしょう。本当の末期になり、失明するという段階まで気づきにくいものです。ただ、最終段階までに進行を止めることができれば、ほとんど症状がなく生活できます。
治療は点眼治療、レーザー治療、手術になります。症状と年齢によって、これらの治療を使い分けていきます。
40歳を過ぎると、緑内障になる人は増えていきます。まずは受診をすることが大切です。自分で症状は分からないので、まずは検査をしましょう。早く見つかった時に、一生治療かと落ち込むかもしれませんが、早いからこそ失明を防げるという望みを持って治療を受けてください。
小江戸眼科内科 白内障・緑内障・糖尿病クリニック
庄司 拓平 院長
- 川越市/脇田本町/川越駅
- 眼科 ●糖尿病内科 ●内科
自覚症状がない緑内障は、定期的な眼科検診で早期発見を
緑内障は、目の奥にある視神経が少しずつすり減り、視野が欠けてくる病気です。日本人の失明原因のナンバー1の病気であり、40歳以上は20人に1人、70歳以上は10人に1人かかるといわれています。
また、症状は基本的に出ないため、初期の段階では自分で気づけないことが特徴的です。自覚症状が現れてくる頃になると、進行した緑内障の後期の段階になっています。
このように、自覚症状がないことから、毎年の健康診断で再検査が必要となったときに、初めて気づくことが多いものです。その場合は、眼科を受診して視野検査などを行い、緑内障の有無を判断していきます。緑内障であると診断された場合は、点眼を使用して眼圧を下げる治療を行います。近年は、レーザー治療も増えてきましたが、眼圧が下がらなければ手術になります。
緑内障のリスクが高い人の特徴は、家族が緑内障であること、近視が強いこと、視神経が出血しやすいことなどが挙げられます。自覚症状がない方でも、進行する前に早期発見できるため、毎年定期的に健康診断を受けることが大切です。
王子さくら眼科
上月 直之 院長
- 北区/王子/王子駅
- 眼科
早期に適切な治療を受ければ、人生100年時代の視野と視力を守れる可能性は高くなってきている
緑内障は40代以上の20人に1人が罹患すると言われています。年齢が上がるとリスクは増えていき、現在日本の失明原因の第一位を占めている疾患です。
緑内障は眼と脳をつなぐ視神経が傷む疾患で、徐々に見える範囲、いわゆる視野が狭くなる病気です。初期の段階では、ほとんど自覚症状はなく、気づいたときにはかなり進行している視野は一度欠けてしまうと元に戻すことはできないものですから、進行させないことが非常に大切になります。緑内障の進行を抑制する治療としては、緑内障点眼薬等で眼圧を下げることが一番の選択肢となります。点眼薬は複数の成分が入った配合点眼薬の種類も増えており、点眼本数をまとめて減らすこともできます。効果を見ながら適したお薬を用い、状況に応じてお薬の種類を増やすこともあります。点眼薬でどうしても眼圧が下がらない場合や、視野障害の進行が止まらない場合、あるいはアレルギー等で目薬が使えない場合には、緑内障手術が検討されることになります。
ひと昔前、緑内障の手術は失明を覚悟して受けるものであり、なかなか手術はできないと言われていた時代もありました。現在も行われている濾過手術と言われるもので、眼圧を下げる効果は大きいものの、侵襲も大変強いものです。それに対して、低侵襲緑内障手術と呼ばれる術式が登場し、先に挙げた手術と比べれば侵襲も少なく、かつ眼圧を下げることが可能な手術です。ケースにもよりますが、点眼薬を減らせたり、点眼薬自体を休止できるという事例も多くあります。
人生百年と言われる時代です。長い人生の間、視野と視力を守れる可能性は、以前に比べ高くなってきていると言えます。
辻堂神台眼科
井田 泰嗣 院長
- 藤沢市/辻堂神台/辻堂駅
- 眼科
「緑内障」の今について
人間ドックなどで緑内障が疑われて眼科を受診する方に、緑内障とはどういうものかわかりますか? とうかがってみますと
・失明する
・眼圧が高い
・視野が狭くなる
・よくわからない
といった答えが返ってきます。
緑内障は視神経が障害されて視野に異常が生じる疾患で、日本における失明の原因疾患としてもここ最近は常に緑内障が1位を占めています。
30年ほど前のデータでは40歳以上の日本人の20人に1人が罹患し、加齢によりその割合が増えるが判明しており、その後の人口の高齢化に伴って緑内障患者数は当時よりも増えているものと考えられます。しかしその多くの場合は早期に発見して適切な治療を行うことで失明や重篤な視野障害の進行を抑制できるようになってきています。残念ながら緑内障で失われた視神経は現在の医学では回復することができないため、なるべく早期に発見することが重要ですが、中期の緑内障であっても半数が普段の生活で見え方に異常を感じていないといわれており、症状に気づいてからではすでに厳しい状態であることもしばしばです。
緑内障の発見には眼底検査やOCTなどの画像検査で視神経の損傷を見たり、視野検査で異常がないかを確認が必要です。ある程度の年齢になったら人間ドックや眼科での眼底検査を定期的に受けることが早期発見つながります。
緑内障の90%程度を占める開放隅角緑内障の治療は眼圧を下げることで進行を抑えることとなります。眼圧を下げる方法として一般的には点眼が多いですが、近年ではレーザー治療を先に行う方が良いという報告も見られています。眼圧を下降するための手術もあります。手術の侵襲などで手術前に比べて見えにくくなることがあるなどのリスクもあり、かつては最後の手段的な扱いでしたが、近年眼圧下降効果は劣るものの侵襲が低いもの、マイルドなものも開発され選択肢が増えてきています。
また点眼治療が長く行われていると手術の成績が悪くなるという報告も見られるようになっており、必ずしも点眼でぎりぎりまで頑張るのが正解とは言えません。
昔に比べると点眼薬、手術含め治療の選択肢が増えており年齢なども考量してその人に併せて治療を選択することで失明のリスクを減らすことができます。
まずは早期発見のため定期健診を受けること、そして緑内障が見つかった場合はその後も眼科の通院を続けることがご自身の眼を守ることにつながります。
烏山すぎさき眼科
杉崎 顕史 院長
- 世田谷区/南烏山/千歳烏山駅
- 眼科
緑内障になると風邪薬が飲めないって本当?
市販の風邪薬の添付文書に「緑内障の人には禁忌」あるいは「狭隅角緑内障の人には禁忌」と書いてあるのを見たことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。この注意書きは、眼圧が急激に上昇することで起こる急性緑内障発作を防止することを目的に記載されているのですが、実際には不合理な記載だと言えないこともありません。たとえ緑内障であっても開放隅角の方は抗コリン作用のある薬剤を飲んでも問題はなく、狭隅角の方でもレーザー虹彩切開術を受けている場合は急性緑内障発作を起こす危険がないからです。とはいえ、添付文書に「禁忌」の文字がある以上、服用にあたっては眼科医にご相談いただくことをお勧めします。
ザ・タワー十条よつば眼科医院
久米川 浩一 院長
- 北区/上十条/十条駅
- 眼科 ●小児眼科
自覚症状がないからこそ、定期検査を心がけてほしい
緑内障とは、何らかの理由で視神経が障害され、徐々に視野が狭くなっていく病気です。原因の1つとして眼圧の高さが指摘されていますが、日本人に多い「正常眼圧緑内障」では眼圧に異常がみられないこともあるため、注意が必要です。
ゆっくりと時間をかけて病状が進むことも緑内障の特徴の1つで、自覚症状がないままに進行し、気付いたときにはすでに末期だったというケースも少なくありません。しかし早期に発見し、点眼薬による治療を行うことができれば、進行を抑制することが可能です。病気の早期発見と適切な治療のためにも、40歳を目安に定期的な眼圧検査・眼底検査をおすすめします。
くろかわアイクリニック
新留 翔一朗 院長
- 川崎市麻生区/南黒川/黒川駅
- 眼科 ●小児眼科
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