犬猫のアレルギー性皮膚炎の原因・症状とは?
犬猫のアレルギー性皮膚炎(イヌネコノアレルギーセイヒフエン)の原因
犬猫の皮膚疾患のうち、約3割はアレルギーによるものとされる。アレルギー性皮膚炎は、アレルギーの原因物質(アレルゲン)に対して体内の免疫機能が過剰に反応することによって引き起こされる。主なアレルゲンには、食品、ノミ、花粉、カビ、ハウスダストなどがある。
犬猫のアレルギー性皮膚炎(イヌネコノアレルギーセイヒフエン)の症状
アレルギー性皮膚炎を発症すると、耳、足、目など体中のあらゆる皮膚にかゆみが生じる。また、アレルギー反応によって皮膚が赤く腫れたり、毛が抜け落ちたりすることもある。何らかの食品が原因になっている場合は、下痢やおう吐などの症状がみられることもある。
犬猫のアレルギー性皮膚炎(イヌネコノアレルギーセイヒフエン)の治療
アレルゲンを遠ざけることを基本に、薬剤の使用やスキンケア指導などが行われる。かゆみの症状に対しては抗ヒスタミン薬やステロイド薬が使用され、重度のアトピー性皮膚炎に対しては長期的な多剤併用療法が検討される。これらと並行して、皮膚のバリア機能を高めるスキンケア方法について指導を受けることになる。
【受診科目】
- 犬
- 猫
※4人の医師がこの病気について述べています
獣医師に聞いた
犬猫のアレルギー性皮膚炎の原因・症状・治療方法
4件中 1 ~4 件を表示
治らない病気だからこそ、常に向き合っていく姿勢が大切
アレルギー性皮膚炎は、食物アレルギーとアトピー性皮膚炎とに大別されます。とにかく身体中が痒くなってしまうのが特徴で、あまりの痒さにかじったり、舐めたりして皮膚がボロボロになってしまう子もいます。
アレルギー性皮膚炎が何によって引き起こされるかは、現在のところ、確定的な診断方法がありません。年齢、性別、飼育環境等々、あらゆる情報を飼い主さんから引き出し、統合して判断していきます。治療としては、痒みへの対症療法が中心となります。お薬も一長一短がありますから、具合を見ながら、そして飼い主さんのご希望を伺った上で判断していくことになります。また皮膚の状態が悪いために二次的な感染症の恐れもありますので、抗生物質やシャンプーなどのケアも必要です。
アレルギー性皮膚炎は、治らない病気です。特にアトピー性皮膚炎は治らないことが多いんですね。ですから、飼い主さんやその子にとって最も負担が少ないような方法を検討し、続けていくことが大切になります。
横浜りゅう動物病院
中林 竜太 院長
- 横浜市磯子区/磯子/上大岡駅
- 犬 ●猫
アレルギー検査で原因を特定し、適切な治療を行うことが大切
皮膚にアレルギー症状が現れる要因はさまざまで、食事のほかに花粉やハウスダストによる影響が考えられます。主な症状は皮膚のかゆみで、無意識のうちに患部をかき壊してしまうケースが少なくありません。
アレルギー性皮膚炎を治療する際に欠かせないのが、原因物質(アレルゲン)を特定するためのアレルギー検査です。この検査によって症状を引き起こしている原因を見つけ出し、原因に即した治療を行うことが一般的です。
治療では内服薬、外用薬、注射薬などを使用する(薬物療法)ほか、食事内容を見直す(食事療法)ことによって症状の改善が期待できることもあります。また、アレルギーの原因が花粉であることが分かれば、花粉が飛散する時間を避けてお散歩をするなどの対策を取ることで一定の予防効果を期待できるでしょう。
ドギーズアイランド 渋谷松濤動物病院
土居 仁彦 院長
- 渋谷区/松濤/渋谷駅
- 犬 ●猫 ●ハムスター ●フェレット ●ウサギ ●鳥
正しい知識に基づき、正しいタイミングで多面的な治療を提案できることが重要
アトピー性皮膚炎は一般の動物病院で最も多く見られる疾患と言っていいでしょう。基本的な病態としては、1歳から3歳にかけてかゆみを主体とした症状が起こり、脱毛症なども見られます。原因ははっきりとわかってない部分もありますが、環境中にある何らかのアレルゲンに曝露(ばくろ)することによって起こるとされています。
アトピーが難しいのは、これをすれば治る、ということがないことです。改善するためには、多面的な治療が必要になります。症状を抑えるためのお薬もその1つですし、スキンケアもしかりです。また、体質改善のために乳酸菌を投与する方法もありますし、減感作療法という根治的な解決を図る治療もあります。正しい知識に基づき、正しいタイミングで多面的な治療を提案できるかということが、アトピーを克服するにあたって重要になってきます。
森林公園よりそい動物病院
田島 瑛 院長
- 比企郡滑川町/みなみ野/森林公園駅
- 犬 ●猫
愛犬が足の指の間を舐めていたら、アレルギーのサインかも……?
犬がアレルギーを引き起こす原因ははっきり分かっていないものの、体質によるものが大きいと考えられています。一定の体質をもつワンちゃんが食べもの(小麦・牛肉など)や環境的な要因(花粉・ハウスダストなど)にアレルギー反応を起こすと、皮膚のかゆみなどの症状が現れるのです。
こうしたアレルギー症状は、1~2歳頃までに出現することが一般的です。かゆみ止めの薬を使っていったん治まったとしても、症状がぶり返したりたりしてなかなか治癒しないことが少なくありません。ワンちゃんが足の指の間をペロペロ舐める……などの様子がみられた場合には、アレルギーが強く疑われます。
アレルギーは原因がはっきり分かっていないため予防法も確立されていませんが、血液検査によってアレルギーの原因物質(アレルゲン)を特定することは可能です。アレルゲンが判明したら、食事から除去したり、生活環境を整えたり、保湿やシャンプーなどのスキンケアなどによって症状の改善が目指せます。
ペテモ動物病院 東雲
寺本 健太郎 院長
- 江東区/東雲/豊洲駅
- 犬 ●猫
犬猫のアレルギー性皮膚炎と類似した病気を探す
- 犬の歯周病
- 犬のクッシング症候群
- 犬のケンネルコフ
- 犬のチェリーアイ
- 犬のてんかん
- 犬の外耳炎
- 犬の気管虚脱
- 犬の股関節形成不全
- 犬の甲状腺機能低下症
- 犬の骨折
- 犬の子宮蓄膿症
- 犬の耳血腫
- 犬の腎臓病
- 犬の僧帽弁閉鎖不全症
- 犬の中耳炎
- 犬の腸閉塞
- 犬・猫の椎間板ヘルニア
- 犬の糖尿病
- 犬の乳腺腫瘍
- 犬の認知症(痴呆症)
- 犬の膿皮症
- 犬の肺炎
- 犬の肺水腫
- 犬の白内障
- 犬の皮膚病
- 犬の肥満細胞腫
- 犬の鼻炎
- 犬の膝蓋骨脱臼
- 犬の貧血
- 犬の緑内障
- 犬の膀胱炎
- 犬の膵炎
- 犬・猫の外耳炎
- 犬・猫の異物誤飲
- 犬の肝疾患
- 犬・猫のがん
- 犬の角膜潰瘍
- 犬の外耳道炎
- 犬の破折
- 犬の常同障害
- 犬・猫のけいれん発作
- 犬猫の歯周病
- 犬の心臓病
- 犬の前十字靭帯断裂
- 犬・猫の心臓病
- 犬の外耳炎・中耳炎
- 犬のドライアイ[乾性角結膜炎]
- 犬の橈尺骨骨折
- 犬の胆泥症・胆石症
- 犬の嘔吐
- 犬の不整脈
- 犬の胆嚢粘液嚢腫
- 犬・猫の嘔吐癖
- 犬の肝細胞がん
- 犬・猫の腎臓病
- 犬の脾臓腫瘍(血管肉腫)
- 犬のアロペシアX(脱毛症X)
- 犬の根尖膿瘍
- 犬・猫の中毒
- 犬・猫のリンパ腫
- 短頭種気道症候群
- 犬・猫の肥満