犬のクッシング症候群の原因・症状とは?
犬のクッシング症候群(イヌノクッシングショウコウグン)の原因
副腎から分泌されるコルチゾールというホルモンの分泌過剰によって起こる。コルチゾールの分泌過剰の原因は、脳下垂体の腫瘍化や副腎の腫瘍化があげられる。ステロイドの長期投与によって起こるものもある(医原性クッシング症候群)。
犬のクッシング症候群(イヌノクッシングショウコウグン)の症状
ホルモン異常の疾患。多飲多尿、皮膚が薄くなり弾力性が失われる、脱毛、などの症状が見られる。皮膚が薄く弱くなることで腹部の筋肉を支えられず、腹部膨満が見られることも。
犬のクッシング症候群(イヌノクッシングショウコウグン)の治療
医原性クッシング症候群の場合、ステロイドの使用を中止するのと並行し、内科的治療をおこなう。腫瘍が要因の場合には、手術による腫瘍の切除、もしくは臓器(副腎)の摘出がおこなわれる。
【受診科目】
- 犬
※3人の医師がこの病気について述べています
獣医師に聞いた
犬のクッシング症候群の原因・症状・治療方法
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メジャーなホルモンの病気の1つ
クッシング症候群とは、脳下垂体や副腎の腫瘍化などが原因となり、コルチゾールというホルモンが過剰に分泌されることによって起こる疾患です。症状としては、お水をたくさん飲んでおしっこを多量に出したり(多飲多尿)、食欲が大幅に増したり、患者によっては脱毛や皮膚に病変が見られる子もいます。「急に食欲が増えたけど、若返ったのかな?」といったように、病気に気づかないまま時が過ぎてしまうことも珍しくありません。皮膚の症状が見られる場合は比較的早く見つかりやすいのですが、多飲多尿や食欲増進といった症状については、病気を見逃しやすい傾向にあります。
症状だけでは見つかりにくいことは今申し上げた通りですが、定期的な血液検査によって発見に至ることもあります。高齢の犬によく見られる疾患ですので、7~8歳以上になったら、年に2回をめどに検査を受けられたほうがいいでしょう。
クッシング症候群で命を落としてしまう子もいます。しかし、適切な治療を受けさえすれば寿命を延ばせることの多い疾患でもあります。一見、健康に見える子でも何かの病気が潜んでいることがありますので、安心して暮らせるよう、定期的な健康診断を考慮いただければ幸いです。
葛西りんかい動物病院
垰田 高広 院長
- 江戸川区/中葛西/西葛西駅
- 犬 ●猫
投薬での治療がメイン。多飲多尿の傾向があれば獣医師に相談を
クッシング症候群とは、副腎皮質からコルチゾールというホルモンが過剰に分泌されてしまう病気です。原因は主にふたつのパターンがあり、ひとつは副腎自体が悪い症状になって起こる場合で、もうひとつは脳下垂体からのホルモンが異常に分泌され、副腎を刺激して起こる場合です。犬の場合は脳下垂体性のクッシング症候群が多いです。この病気になると、多飲多尿、皮膚が薄くなる、背中の筋肉が落ち重力でお腹がたるんでしまうなどの症状が表れます。クッシング症候群は症状が進行すると免疫力が低下したり、血栓症など他の病気も併発してしまうことがあります。この治療法としては投薬がメインになります。外科治療では、副腎が原因であれば副腎の切除、脳下垂体が原因のものであれば脳下垂体を切除するという手術もありますが、こちらはまだあまり一般的ではありません。クッシング症候群はホルモンの病気なので、予防・予見が難しいものです。飲水量やおしっこの量が増えた、お腹の辺りが太ってきたなと感じたら、一度なるべく早めに獣医師にご相談ください。
幸手動物病院
渡辺 勇太 院長
- 幸手市/東/幸手駅
- 犬 ●猫 ●ウサギ
シニア犬に多くみられるクッシング症候群は「多飲多尿」を見過ごさないことが大事
クッシング症候群は副腎皮質機能亢進症とも呼ばれ、脳の下垂体または副腎(腎臓の上にある小さな臓器)に腫瘍ができることで生じる腫瘍性疾患です。主な症状は多飲多尿、過食、腹囲膨満などがあり、薄くなった皮膚と筋力低下が相まってお腹の皮が垂れ下がってくることが特徴です。
治療法は、下垂体と副腎のどちらに腫瘍ができたかによって異なります。下垂体に腫瘍がある場合は、腫瘍の大きさによって摘出手術や放射線治療が選択されることが一般的で、内科的な治療で経過を見ていく場合もあります。一方で、副腎に腫瘍ができた場合は摘出手術を行うことで完治が期待できます。
クッシング症候群は7~8歳以降のシニア犬が発症することが多いものの、どの犬種であっても一定の発症リスクがあります。クッシング症候群に有効な予防法などは確立されていないため、愛犬に気になる様子がみられたら早めの受診を心がけていただくとよいでしょう。
ドギーズアイランド 学芸大学動物病院
櫻井 直哉 院長
- 目黒区/鷹番/学芸大学駅
- 犬 ●猫
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