犬の股関節形成不全の原因・症状とは?

犬の股関節形成不全(イヌノコカンセツケイセイフゼン)の原因

遺伝的要因がほとんど。大型犬に多い疾患で、子犬期に発症することが多い。肥満も発症の要因となる。

犬の股関節形成不全(イヌノコカンセツケイセイフゼン)の症状

股関節がゆるみやすくなる疾患。腰を振るように歩く、後ろ足を引きずるように歩く、立つのに時間がかかる等の症状が見られる。

犬の股関節形成不全(イヌノコカンセツケイセイフゼン)の治療

軽症の場合は運動を控えて安静にする。症状が重い場合は痛みをやわらげる内科的療法をおこなうほか、人工関節を入れる股関節置換術をおこなうケースもある。

【受診科目】

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獣医師に聞いた
犬の股関節形成不全の原因・症状・治療方法

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歩き方や運動を嫌がる素振りが見られたら、早めにご相談を

犬に多くみられる「股関節形成不全」は、遺伝的な要因によって股関節の構造に異常が生じる病気です。通常であれば骨盤と大腿骨の関節はしっかりとかみ合い、安定した状態を保ちます。しかし、この病気の犬では関節がゆるく、歩くたびにぐらつきが生じます。その結果、関節の摩耗や炎症が進み、骨の変形や痛みが強くなっていきます。発症自体は生まれつきですが、症状に気づかれるのは5〜8歳ごろのことも少なくありません。

ただし、注意深く診察することで、早ければ生後3か月の段階で見つけることができます。しかもこの時期には「恥骨結合癒合術」という比較的負担の少ない手術で、骨盤の発育方向をコントロールし、股関節の適合性を改善することが可能です。しかし、この手術は5か月を過ぎると効果が得にくくなるため、早期発見と迅速な判断が極めて重要になります。

股関節形成不全は放置すると犬の生活の質を大きく損なう病気ですが、早期に診断し、適切な治療を行うことで改善の可能性があります。歩き方の違和感や運動を嫌がる様子に気づいたら、早めに動物病院を受診することが大切です。

大塚 元貴 院長

古谷動物病院

大塚 元貴 院長

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