狭心症の原因・症状とは?

狭心症(キョウシンショウ)の原因

心筋に酸素と栄養素を運ぶ冠動脈がスムーズに流れなくなることで、心筋に血液が充分に供給されなくなった状態。高血圧や糖尿病、脂質異常症、喫煙、肥満、ストレスなどが原因として考えられる。発生状況により、労作性狭心症と安静時狭心症とに分かれる。

狭心症(キョウシンショウ)の症状

胸や下あご、左肩、みぞおちなどが締めつけられるような痛みをおぼえる。発作は数分から10分程度でおさまる。

狭心症(キョウシンショウ)の治療

なるべく安静にし、水分補給とニトログリセリンの補給をおこなうことが大切。症状が改善しない場合、血栓溶解薬を使用するか、経皮的冠動脈形成術(PCI)、冠動脈バイパス手術などで血行を回復させる。冠動脈の部分的けいれん(スパスム)が原因となる狭心症の場合、カルシウム拮抗薬が有効となる。

【受診科目】

  • 心臓血管外科
  • 循環器内科

6人の医師がこの病気について述べています

医師に聞いた
狭心症の原因・症状・治療方法

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「狭心症」の治療で生活面を整えて健康な体作りを

狭心症とは、心臓の冠動脈という太い血管が細くなり血液が流れなくなる疾患です。
胸の痛みや不快感で気づくことが多く、年齢を重ねるとともに発症する方も増えますが、若い方にも起こりうる症状です。なかでも、労作性狭心症というのは「運動すると胸が痛くなる」のが症状で、主な治療は「投薬、運動、食事」です。適切な運動や食事を整えることで高血圧などの改善も期待できるため、健康的な体作りにつながります。狭心症だからと後ろ向きにならず、生活面を改善する機会だと捉えて適切なコントロールをしていただきたいです。

多羅尾 健太郎 院長

たらお内科・消化器科

多羅尾 健太郎 院長

  • 横浜市旭区/二俣川/二俣川駅
  • 内科 ●循環器内科 ●消化器内科 ●ペインクリニック

禁煙を徹底し、ストレスをためないことが大事

心臓に血液を送る役割のある冠動脈に障害が起こり、胸の痛みなどが生じる狭心症は、高血圧・脂質代謝異常・糖尿病・喫煙などが原因で起こる労作性狭心症と、冠動脈の痙攣(けいれん)によって一時的な狭窄を生じる冠攣縮性狭心症の2つに大別されます。

労作性狭心症の治療では降圧剤のほか、コレステロールや血糖値をコントロールする薬が使用されることが一般的です。血管の狭窄がみられる場合には、抗血小板薬(血液をサラサラにする薬)の使用が検討されることもあります。これらの薬物治療を行ったうえで、十分な効果がみられないときはカテーテル治療の適応となります。

かつては60代の患者さんに多くみられた狭心症ですが、最近は40代で発症するケースも珍しくありません。労作性狭心症は喫煙が大きなリスクファクターであることが分かっていますから、禁煙を徹底すると同時に生活習慣病を適切に管理することが大事です。また冠攣縮性狭心症はストレスが発症リスクを高めるとされていますから、良質な睡眠をとり、ストレスを上手に発散することを心がけるとよいでしょう。

戸頃 康男 院長

戸頃循環器内科クリニック

戸頃 康男 院長

  • 越谷市/新越谷/新越谷駅
  • 循環器内科 ●内科 ●美容皮膚科

胸が痛い・押されている感じがする「狭心症」とは?

狭心症とは心臓の筋肉に十分な酸素が行き届かないことにより、胸の痛みや圧迫感が生じるものを言います。原因としては加齢や生活習慣がもたらす動脈硬化のほか、冠動脈が一時的に狭まる冠攣縮(かんれんしゅく)があります。治療法としては、薬物治療、心臓カテーテル治療、冠動脈バイパス手術などがあり、患者さんの状態に応じて適切な治療法が選択されます。

狭心症は加齢が原因で発症する病気だと考えている方も多いですが、冠攣縮は年齢に関係なく誰にでも起こり得るため注意が必要です。狭心症につながる動脈硬化を予防するためには、血圧やコレステロール値を適正に管理すること、喫煙・肥満・運動不足などのリスク因子を排除することが大事です。

手塚 太陽 院長

荻窪たいようクリニック

手塚 太陽 院長

  • 杉並区/荻窪/荻窪駅
  • 内科 ●循環器内科

早期発見・治療によりコントロールが可能な疾患

狭心症は、心臓の筋肉に血液を送る冠動脈が狭くなることで、心筋が酸素不足に陥り、胸の痛みや圧迫感が生じる病気です。冠動脈は動脈硬化などによって内側にコレステロールの塊(プラーク)が溜まり、徐々に狭くなります。心臓の血流の「需要」と「供給」のバランスが崩れることで症状が現れます。特に心筋の血流需要が高まる労作時や、冠動脈の攣縮が起こる場合にも狭心症は生じます。

症状と分類
典型的な症状は胸の締めつけ、圧迫感、息切れなど。放散痛として顎、肩、腕に痛みを感じることもあります。痛みの場所を指で特定しづらいのが特徴です。

狭心症には以下の種類があります:
安定狭心症:階段を登るなどの運動時に症状が出る
不安定狭心症:軽い動作や安静時にも起こり、心筋梗塞の前段階
冠攣縮性狭心症:夜間や明け方に起こりやすく、一時的な血管のけいれんが原因
無症候性心筋虚血:自覚症状はないが心筋への血流が不足している状態

診断と原因
診断には心電図や負荷心電図、心エコー、心臓CTやカテーテル検査などが用いられます。原因としては高血圧、糖尿病、脂質異常症、喫煙、肥満などがあり、動脈硬化の進行により発症します。

治療方法
薬物療法*では、抗血小板薬(血液をサラサラにする)、血管拡張薬、β遮断薬(心筋の酸素需要を下げる)などを使用します。無症候性心筋虚血に対しては、虚血の程度に応じてカテーテル治療が選択される場合もあります。
より血流改善が必要な場合は、カテーテル治療(PCI)や**冠動脈バイパス術(CABG)が行われます。

早期発見と治療により、狭心症はコントロール可能な病気です。胸の違和感が続く場合は、早めに専門医を受診することが重要です。

今村 泰崇 院長

久我山ハートクリニック

今村 泰崇 院長

  • 杉並区/久我山/久我山駅
  • 循環器内科 ●内科

運動時に胸が痛くなったら様子を見ないですぐ受診

『運動時に胸が痛くなったら様子を見ないですぐ受診』。
私が狭心症でお伝えしたいのはこの1点です。
狭心症は、安定狭心症と不安定狭心症の二つに分類されています。どちらも動脈硬化が主な原因で、高血圧・脂質異常・糖尿病を放置していると発症の可能性が高くなります。症状も基本的には共通で、運動時に胸が痛くなり、休んでいるうちに5分から10分で痛みが消えていきます。安定狭心症の場合はさほど急がなくても大事に至らないうちに治療が出来ますが、問題はその中の一部に不安定狭心症の状態の方いるという事です。
不安定狭心症とは、狭心症の中でも『心筋梗塞になりかけている』というものです。
狭心症とは、心臓に栄養を送っている冠動脈が細くなっておこる病気、つまり動脈の病気であり心臓自体は元気に動いています。細くなった動脈を治療すれば心臓は元気なままです。
心筋梗塞は、冠動脈が詰まってしまい心臓の一部が死んでしまいその部分が動かなくなってしまう、つまり心臓の病気であり、一度死んでしまった心臓は二度と生き返りません。梗塞の範囲が大きければ1回で命にかかわりますし、一命をとりとめても心臓の機能が弱り心不全につながります。
動脈が詰まるか、詰まる前に治療が出来るかでその後の人生が大きく変わってしまいます。
『運動時に胸が痛くなったら様子を見ないですぐ受診』。
これを必ず覚えておいて頂きたいと思います。

永澤 英孝 理事長・院長

赤坂 永沢クリニック(人間ドック)

永澤 英孝 理事長・院長

  • 港区/赤坂/赤坂駅
  • 内科 ●循環器内科 ●消化器内科

その背景には生活習慣病が深く関わる

狭心症は、生活習慣病が背景にあることが多い疾患です。糖尿病や高血圧、高脂血症、さらには喫煙などが大きな要因となります。また、ご家族に若くして狭心症や脳梗塞を発症された方がいる場合は、遺伝的な影響も考えられ、発症リスクが高まります。

典型的な症状は胸の痛みです。特に早歩きや坂道を上るときに痛みが生じ、休むと和らぐというパターンを繰り返すのが特徴です。進行すると、軽い動作でも痛みが出るようになり、症状の悪化が見られます。患者さんの多くは60代男性に多い傾向がありますが、近年では30代など若い方の発症も増えており、女性にも起こりうるため注意が必要です。

治療は病状に応じて段階的に行われます。まずは投薬による管理が中心ですが、症状が進行すればカテーテルによる検査や治療、さらに重症例では冠動脈バイパス手術といった外科的治療も選択されます。そのため、早期に発見し、適切に対応することが大切です。

予防の基本は生活習慣の改善にあります。糖尿病や高血圧、高脂血症のコントロールに加え、禁煙は必須です。さらに、週2回程度の有酸素運動を取り入れることが望ましく、30分ほどの運動習慣が血流改善や発症予防に役立ちます。症状が出ている場合は無理な運動はできませんが、未病の段階から生活習慣を整えておくことが何より重要です。

中摩 健二 院長・理事

北綾瀬内科

中摩 健二 院長・理事

  • 足立区/谷中/北綾瀬駅
  • 内科 ●呼吸器内科 ●循環器内科 ●消化器内科 ●糖尿病内科 ●アレルギー科
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