貧血の原因・症状とは?

貧血(ヒンケツ)の原因

貧血の9割を占める鉄欠乏性貧血は、鉄分の摂取量不足、あるいは出血や出産・月経などで体外に鉄が排出されるために起こる。

貧血(ヒンケツ)の症状

女性に多い傾向があり、全身の倦怠感、動悸・息切れ、めまい、冷えなどの症状がある。長引くと爪がさじ状に変形したり、下まぶたの粘膜が白っぽくなるなどの症状が現われることもある。

貧血(ヒンケツ)の治療

鉄剤を服用することで改善する。普段からレバーや卵、乳製品などの動物性食品にある鉄分を食生活に取り入れたり、鉄分の吸収を促進する作用のあるビタミンCを摂取することが肝要。

【受診科目】

  • 内科
  • 血液内科
  • 産婦人科
  • 婦人科

4人の医師がこの病気について述べています

医師に聞いた
貧血の原因・症状・治療方法

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かくれ貧血に要注意!体の不調は鉄不足かも

一般的に「貧血」というと血液の中のヘモグロビンの量が少ない状態をいいます。
症状としては階段を登るのが大変になったり、走れなくなったり。あとは日中でもとにかく眠くなったり疲れやすい、元気が出ないというのも貧血時によく見られる症状ですね。健康診断等の血液検査で診断されることが多い疾患です。

栄養素の不足や、女性の場合は月経も原因となります。
治療としては生活習慣、特に食生活の改善で栄養素の不足を補ったり、主には鉄剤の内服ですね。注射で治療する場合もあります。

また、フェリチンの低下による「かくれ貧血(潜在性鉄欠乏性貧血)」という場合もありますので、検診の数値上は「様子観察」だったとしても自覚症状がある場合は受診していただければと思います。ヘモグロビンの値だけでは測れないので我慢したり放置することもありますが、症状がある場合はあまり迷わずにご相談下さい。

岸本 厚子 院長

あかりクリニック

岸本 厚子 院長

  • 川崎市多摩区/登戸/向ヶ丘遊園駅
  • 内科 ●婦人科

「貧血の人は鉄分不足」とは限らない……?

貧血とは、何らかの原因でヘモグロビン値が下がっている状態を指します。ヘモグロビンが低下する理由はさまざまで、骨髄で何らかのトラブルが生じ、血液をつくる機能に異常をきたす、血液をつくる栄養が不足する、体内の異常な免疫反応によって赤血球が壊されてしまう、腎機能の低下により赤血球をつくるのに関係するホルモンが不足してしまう、など、鉄分不足以外の原因もたくさんあります。
貧血の症状として立ちくらみが知られていますが、実は立ちくらみは一時的な脳血流低下に起因することが圧倒的に多いです。多くの貧血は気がつかないうちにゆっくりと進むため、いいのか悪いのか体が貧血に慣れてしまい、よほど進行するまで無症状のことが大部分です。とはいえ、貧血というのは体が低酸素状態にあるということですから、血液検査をして診断をつけ、原因にあった治療を適宜行う必要があります。治療は、鉄剤、ビタミンB12、葉酸、造血刺激剤、ステロイド、輸血などさまざまです。

白鳥 由実子 院長

イースト血液内科クリニック

白鳥 由実子 院長

  • 江東区/亀戸/亀戸駅
  • 血液内科 ●内科

根本的な要因を明らかにし、適切な治療を行うことが大切

貧血とは、血中の特定の成分が足りていない状態を指します。足りなくなる成分には様々なものがありますが、顕著なものとして鉄分の不足が挙げられます。貧血を診るにあたっては、治療はもちろんですが、症状が繰り返すことを防ぐために、なぜその貧血が起きたのかということを突き詰めていくことが大切です。
鉄分の不足は女性に多く見られますが、その理由として月経があります。日々の食事で摂取する鉄分と、月経によって失われる鉄分のバランスが損なわれると、貧血となってしまうのです。その貧血が月経によるものであれば、食事を含めて鉄分を補ってあげることが重要になりますし、仮に月経以外の理由で出血が起こっていると考えられるなら、その根本原因を明らかにし、適切な治療を施していかなければなりません。
ここで問題となるのが、「貧血」という言葉のギャップです。日本においては、医学的な意味での貧血と、日常生活で用いられる貧血とに差異があります。医学的な意味は先に述べた通りですが、日常生活においては、例えば、女子学生が朝礼時にバタンと倒れたら、貧血と言ったりします。それを一括りに貧血が原因と捉えてしまうのも問題ですし、逆に、倒れないから自分には貧血の心配はない、といったことではないのです。月経等、明らかな出血がないのに貧血の症状が起こる場合もありますので、自分の身体に何が起こっているかを調べ、把握しておくことが大切になります。

宮元 周作 院長

ヘルスマネージメントクリニック西新宿

宮元 周作 院長

  • 新宿区/西新宿/西新宿駅
  • 内科 ●糖尿病内科

貧血を軽視せず、早めの診断と適切な治療につなげることが大切

「貧血」とは、血液中の赤血球やヘモグロビンの量が不足し、体に十分な酸素を運べなくなる状態を指します。赤血球に含まれるヘモグロビンは酸素を全身へ届ける重要な役割を担っており、その濃度が低下すると、赤血球の数が正常でも酸素の供給が不十分となります。一般的に、男性ではヘモグロビン濃度が13g/dL未満、女性では12g/dL未満のときに貧血と診断されます。

症状は、疲労感や倦怠感、息切れ、めまい、立ちくらみ、動悸、顔色の悪さ、集中力の低下など多岐にわたります。爪の変形(スプーン状爪)や抜け毛、食欲不振、異食症(氷などを好む)といった特徴的な症状も見られることがあります。

貧血は様々なタイプに分類できますが、このうち最も多いのが鉄欠乏性貧血です。栄養不足や月経、妊娠・授乳期、消化管からの出血、鉄の吸収障害などが原因です。診断は血液検査で行われ、鉄剤の投与や食生活の改善が治療の基本となります。
このほか、骨髄の造血機能が低下する再生不良性貧血、赤血球が早期に壊れる溶血性貧血、ビタミンB12や葉酸不足による巨赤芽球性貧血、腎臓の機能低下による腎性貧血、さらには骨髄異形成症候群など、原因は多岐にわたります。

貧血は放置すると日常生活に支障をきたすだけでなく、背景に重大な病気が隠れている場合もあります。健康診断の数値が軽度の異常であっても、自覚症状があるときは医療機関を受診することが大切です。貧血を軽視せず、早めの診断と適切な治療につなげることが、心身の健康を守る第一歩となります。

青山 泰之 院長

伊勢原あおやまクリニック

青山 泰之 院長

  • 伊勢原市/下糟屋/伊勢原駅
  • 内科 ●血液内科 ●呼吸器内科
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