犬・猫の異物誤飲(イヌネコノイブツゴイン)の原因
おもちゃや木片、プラスチック片、ひも状物など、消化出来ない異物を摂取することで起こる。犬・猫の異物誤飲(イヌネコノイブツゴイン)の症状
嘔吐や食欲不振、元気の消失などの症状が見られることもあるが、誤飲直後は目立った症状が見られないのが通常。犬・猫の異物誤飲(イヌネコノイブツゴイン)の治療
催吐作用のある薬剤を用い、催吐を促す処置がおこなわれる。異物が腸にまで達していたり、異物の量や大きさにより、内視鏡手術や開腹手術が適切として選択肢にあがることも。- 受診科目
- 犬
- 猫
この病気について5人の医師の見解があります。
獣医師から聞いた
犬・猫の異物誤飲の対処(治療)方法
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リミットは3時間。胃の中に異物があれば回収可能だが、リスクはゼロではない
動物が異物を飲み込んでしまった場合、口から喉、食道を通って胃袋に落ち着きます。異物誤飲の発生からおおむね3時間以内、異物が胃の中にあることが確認できれば、異物を取り出す方法として3つの選択肢をご提案できます。
1つ目の方法は、薬剤の副作用を利用して異物を吐き出させる方法です。ごく簡単な方法のように思われるかもしれませんが、リスクがまったくないとは言えません。2つ目は内視鏡(胃カメラ)とピンセットを使って異物を取り出す方法、3つ目は実際にお腹を開いて異物を取り出す外科手術です。どちらも全身麻酔下で行うためにリスクがつきまとい、手術の場合は傷口から感染する恐れもあります。つまり、いずれの方法も何らかのリスクを伴うものですから「胃の中に確実に異物がある」ことを確認したうえで処置を行う必要があります。
このため異物を取り出す処置を行う前には、レントゲンやエコー(超音波)などの画像検査によって異物の有無、緊急性の有無を判断します。飲み込んだ異物の形状が鋭利なものであれば内臓を傷つける恐れがありますので、早急に外科手術をして異物を取り出す必要があるでしょう。一方で飲み込んだのがビニールやティッシュのようなものであれば、しばらく様子を見ることも一つの方法です。まずは「飲み込んだものは何か」「確実に飲み込んでいるのか」といった情報を集めることが大切になります。
飼い主様にお願いしたいのは、もし噛みちぎった破片を見つけたら受信時にお持ちいただくこと、異物誤飲が疑われる場合はためらわずに受診していただくことです。私たち獣医師はいつでも飼い主様の味方です。「飼い主様が目を離したせい」などと責めることは決してありませんので、大切なご家族様のためにもできるだけ早期の受診をおすすめします。