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吉田一万 院長

KAZUTAKA YOSHIDA

人としての優しさ・医療の厳しさを持ち合わせた獣医師として。動物たちと飼い主さんのお気持ちに寄り添っていく

酪農学園大学を卒業後、埼玉県内の動物病院で診療をスタート。一般診療に加えて夜間救急診療に携わるなど幅広く経験を積む。2015年3月『DOG TOWN AZUSAWA CLINIC』を開業。

吉田一万 院長

吉田一万 院長

DOG TOWN AZUSAWA CLINIC

板橋区/小豆沢/志村坂上駅

  • ●犬
  • ●猫
  • ●ウサギ
  • ●フェレット
  • ●ハムスター
  • ●その他

相手の「全体を診たい」との想いからスポーツトレーナーを経て獣医師に

吉田一万 院長

私は獣医師としては異色の経歴の持ち主といいますか、以前はスポーツトレーナーのような仕事をしていたことがありました。アスリートが最大限のパフォーマンスを発揮できるようにサポートする……それは非常にやりがいがあることでしたが、彼らがけがをしたり病気になったりしたときはどうしても、医療を求めて自分の手を離れることになります。そんなときは自分に医師の資格がないことを悔しく思いましたし、健康な人もそうでない人も全ての人を担当できるようになりたいと次のステージを志すようになりました。
スポーツトレーナーの経験を生かすなら、人の医療、例えば整形外科の分野に進むことが適切だったかもしれません。しかし、眼科や皮膚科など専門分野が細分化された人の医療よりも「その人の全体を診たい」という想いが強くなり、そんな時に動物の医療であれば日常的な病気も整形外科や皮膚科の領域も、腫瘍(がん)や心臓の病気なども担当できることが分かり、獣医師を目指そうと決意しました。25歳のときに北海道にある酪農学園大学に入学し、当初から開業を見据えて知識と技術を積み重ねていきました。

動物たちにとってストレスフリーな空間で質の高い獣医療を提供する

吉田一万 院長

埼玉県内にある動物病院で3年、さらに夜間救急救命や腫瘍科の診療などを2年あまり経験し、『DOG TOWN AZUSAWA CLINIC』を開設したのは2015年3月でした。クリニックを開くにあたってはいろいろなエリアを見て回りましたが、願ってもない環境にご縁があったと感謝しています。ここドッグタウン小豆沢は、トリミングサロンやドッグランなどが集まる「わんちゃんにとってストレスフリーな空間」ですし、周辺も閑静な住宅街という感じですから、動物たちにとっても生活しやすい環境と言えるのではないでしょうか。
飼い主様の中にはお散歩の途中でフラッと顔を出してくださる方もいらっしゃるのですが、余裕があるときはスタッフが我先にと走っていって(笑)“おやつ”をあげるなど積極的にコミュニケーションを取るようにしています。いつも動物たちには爪切りや注射など、彼らが苦手なことを我慢してもらっていますからね。時には楽しい体験をしてもらうことで、クリニックを好きになってくれたらいいなと思っています。また、たとえば暑い季節は熱中症を心配してついつい自宅にこもりがちになりますけれど、昼間にしっかり活動すれば夜もしっかり眠れて生活リズムが整います。生活リズムが整えば医療の力を借りることも少なくなると思いますので、ドッグランなどの施設を上手に活用していただくとよいですね。こうしてお話していると「犬専門の動物病院」のように思われるかもしれませんが、もちろん猫ちゃんについてもしっかり診療しておりますのでご安心ください(笑)。

何よりも飼い主様のお気持ちに寄り添い、対話を大切にしたい

吉田一万 院長

『DOG TOWN AZUSAWA CLINIC』がコンセプトとして掲げているのは、「話しやすい動物病院」であり続けること、飼い主様から「話されやすい獣医師」であり続けることです。私たちは動物に対して医療をほどこすわけですが、大切なご家族様にどのような治療を受けさせるのかを決めるのは飼い主様の役割です。そのため、動物―飼い主様―クリニックの3者がバランスのよい三角形を描くような関係性を築きたいと思っています。
近年になって獣医療は大きく進歩し、高度な検査や治療によって救われる命が増えたことは事実です。一方で、動物たちの診療に飼い主様の想いがきちんと反映されているかと言えば、そうではないケースも少なくないようです。医療にはいわゆる“ゴールドスタンダード”と呼ばれるものがあり、この病気ならばこの薬を……といった感じに科学的根拠のもとで最良と考えられる治療法があります。とはいえ動物たちに対する治療の決定権は飼い主様にあり、同じ体格・同じ病気だからといって同じ治療をすればよいわけではありません。今考えられる最大限の治療をしてあげたいとおっしゃるのか、入院させずに自宅で過ごさせてあげたいとおっしゃるのか……飼い主様それぞれにお考えが異なりますし、ご家庭の事情も違ってくるからです。私たちがどれだけよい治療をしたと思っても、飼い主様が納得し、満足なさる治療でなければ意味がありません。そのため当院では特に飼い主様との対話を大切にして、心に思っていることを何でもお話しいただけるような環境づくりに努めています。

人としての優しさ・医療の厳しさを持ち合わせたジェネラリストとして

私自身がジェネラル(総合的な診療を行うこと)な獣医師を目指してきたこともあり、当院についても「この分野が得意です」というより「あらゆる病気を丁寧に診させていただく」というスタンスで診療しています。よくある症状だから簡単だ、腫瘍だから難しい、といったことはありません。動物たちやご家族様のお気持ちを考えれば、一つひとつの症例に真摯に向き合っていくことが私たちの使命だと考えています。
私が常に心がけているのは基本に忠実に、先入観を持たずに診療することです。「経験豊富」といえば聞こえはいいですが、時に「慣れ」を生む恐れもあります。そうした事態を避けるためにもあらゆる可能性を排除せず、思わぬ病気が隠れていることも考えながら適切な検査を行い、診断をつけるようにしています。そのうえで、飼い主様に向けて十分なご説明をして、飼い主様のお気持ちを丁寧に伺って、それぞれのケースにおいて一番よい治療を行いたいと思っています。人としての優しさを持ちながらも、時に医療の厳しさをお伝えする場面もあるでしょう。そうしたなかでも常に飼い主様に寄り添う姿勢を忘れずに、ご満足いただける結果につなげたいと思います。

これから受診される患者さんへ

当院が「話しやすい動物病院」であり「話されやすい獣医師」であることは、飼い主様に対してだけではありません。この施設には私たちのように医療に携わる者もいれば、トリマーさんをはじめとした各分野のプロフェッショナルがそろっています。たとえば動物たちの全身をくまなく触ってくださるトリマーさんからいただく情報は非常に参考になることが多く、乳がんの早期発見・早期治療につながったケースも少なくありません。また、私たちの知らない「飼い主様の想い」に気付かされる場面もあり、それが医療の枠にはまらない柔軟な対応につながっていると感じます。
医療機関を受診することは少々敷居が高いイメージがあるかもしれませんが、私は受診のハードルを少しでも下げたいと考えています。「こんな質問をしたら怒られるかな? 申し訳ないかな?」などと遠慮なさる必要はまったくありません。何かご心配なこと、気になる症状がみられましたら、ぜひお気軽にご相談いただきたいと思います。

※上記記事は2022年8月に取材したものです。
時間の経過による変化があることをご了承ください。

吉田一万 院長 MEMO

  • 出身地:埼玉県飯能市
  • 趣味・特技:自転車
  • 好きな本・愛読書:探偵はバーにいる
  • 好きな言葉・座右の銘:想いの種をまき行動を刈り取る。行動の種をまき習慣を刈り取る。習慣の種をまき人格を刈り取る。人格の種をまき人生を刈り取る。
  • 好きな場所:海

吉田一万 院長から聞いた
『犬・猫の異物誤飲』

リミットは3時間。胃の中に異物があれば回収可能だが、リスクはゼロではない

動物が異物を飲み込んでしまった場合、口から喉、食道を通って胃袋に落ち着きます。異物誤飲の発生からおおむね3時間以内、異物が胃の中にあることが確認できれば、異物を取り出す方法として3つの選択肢をご提案できます。

1つ目の方法は、薬剤の副作用を利用して異物を吐き出させる方法です。ごく簡単な方法のように思われるかもしれませんが、リスクがまったくないとは言えません。2つ目は内視鏡(胃カメラ)とピンセットを使って異物を取り出す方法、3つ目は実際にお腹を開いて異物を取り出す外科手術です。どちらも全身麻酔下で行うためにリスクがつきまとい、手術の場合は傷口から感染する恐れもあります。つまり、いずれの方法も何らかのリスクを伴うものですから「胃の中に確実に異物がある」ことを確認したうえで処置を行う必要があります。

このため異物を取り出す処置を行う前には、レントゲンやエコー(超音波)などの画像検査によって異物の有無、緊急性の有無を判断します。飲み込んだ異物の形状が鋭利なものであれば内臓を傷つける恐れがありますので、早急に外科手術をして異物を取り出す必要があるでしょう。一方で飲み込んだのがビニールやティッシュのようなものであれば、しばらく様子を見ることも一つの方法です。まずは「飲み込んだものは何か」「確実に飲み込んでいるのか」といった情報を集めることが大切になります。

飼い主様にお願いしたいのは、もし噛みちぎった破片を見つけたら受信時にお持ちいただくこと、異物誤飲が疑われる場合はためらわずに受診していただくことです。私たち獣医師はいつでも飼い主様の味方です。「飼い主様が目を離したせい」などと責めることは決してありませんので、大切なご家族様のためにもできるだけ早期の受診をおすすめします。

グラフで見る『吉田一万 院長』のタイプ

どちらかというと
穏やかで明るく話しやすい先生

穏やかでやさしく
話しやすい
エネルギッシュで
明るく話しやすい

先生を取材したスタッフまたはライターの回答より

どちらかというと
穏やかで明るく話しやすい先生
穏やかでやさしく
話しやすい
エネルギッシュで
明るく話しやすい

先生を取材したスタッフまたはライターの回答より

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