悪液質の原因・症状とは?

【受診科目】

  • 腫瘍内科
  • 消化器内科
  • 呼吸器内科
  • 血液内科

1人の医師がこの病気について述べています

医師に聞いた
悪液質の原因・症状・治療方法

1件中 1 ~1 件を表示

悪液質とはどのような状態なのか

悪液質(あくえきしつ)とは、がんをはじめとするさまざまな病気によって体に強いストレスがかかり、全身の状態が徐々に低下していく状態を指します。その大きな原因の一つには、体内で増加する「炎症性サイトカイン」と呼ばれる物質が関係していると考えられています。
炎症性サイトカインが増えると、本来であれば体を元気に保つために働いている機能が弱まり、食欲低下やだるさ、気分の落ち込みや意欲の低下などがドミノ倒しのように現れてきます。また、痛みや吐き気などの症状にも影響を及ぼし、日常生活の質を大きく低下させることがあります。こうした症状の総称が悪液質です。
この状態は、がんの患者さんだけにみられるものではありません。慢性心不全や慢性腎不全、認知症、膠原病などの慢性疾患の患者さんにも見られます。だからこそ、原因となる病気だけに目を向けるのではなく、全身で何が起きているかを総合的に評価しながら治療やケアを進めることが欠かせません。
近年では、腸内環境と脳の働きが相互に影響し合う「腸脳相関」にも注目が集まっています。腸内細菌のバランスが乱れることで気分の落ち込みや意欲低下につながる可能性が指摘されており、腸内環境を整えることも大切なケアの一つです。また、適度な運動によって筋肉から分泌される「マイオカイン」という物質には、炎症を抑えたり心身の状態を整えたりする良い効果が期待されています。

このように悪液質は、一つの臓器や症状だけではなく、体全体のバランスが崩れてしまう病態です。そのため、病気の治療に加えて、栄養管理や適度な運動、そして心のケアまでを組み合わせた、丸ごとのサポートがとても重要になります。

竹井 清純 院長

PHCおぎくぼ在宅診療所

竹井 清純 院長

  • 杉並区/清水/荻窪駅
  • 内科 ●緩和ケア内科 ●外科
1 PAGE  11 1