変形性膝関節症の原因・症状とは?
変形性膝関節症(ヘンケイセイヒザカンセツショウ)の原因
膝関節の軟骨がすり減り、炎症や変形が生じることで起こる。日本人に多いO脚や加齢、肥満などが原因となる。また、昔に受けた膝の外傷が原因となることも。
変形性膝関節症(ヘンケイセイヒザカンセツショウ)の症状
椅子から立ち上がったり、歩き出すといった動きの最初に痛みを感じる。進行すると膝を曲げ伸ばすことが困難になる。一般的に女性に多く見られる。
変形性膝関節症(ヘンケイセイヒザカンセツショウ)の治療
消炎鎮痛薬やヒアルロン酸注入による対症療法がおこなわれる。薬物療法で思うような結果が得られない場合、半月板の傷んだ箇所を切除する間接鏡手術や、人工関節に置き換える人工膝関節手術などの手術療法が選択される。肥満の解消に努めたり、筋力をつけるなど、膝への負担を軽減させることも大切。
【受診科目】
- 整形外科
※7人の医師がこの病気について述べています
医師に聞いた
変形性膝関節症の原因・症状・治療方法
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変形性膝関節症になったら、治療にはどんな選択肢があるの?
原因は「年齢」「O脚」「加齢による軟骨の性質の劣化」「体重」です。そういった要因によって、膝の軟骨がすり減ってしまいます。そうすると骨同士がこすれ合うことで痛くなったり、関節が硬くなったり、水が溜まってしまったりします。
治療法は初期の段階であれば「筋力トレーニング」や「リハビリ」、「体重コントロール」を行います。もう少し進行してすり減ってきている場合は、「痛み止めの薬」や「湿布」、「サポーター」を使ったり、「ヒアルロン酸の注射」をしたりします。従来の治療では、それが効かない場合は「手術」が必要となっているのです。いわゆる「人工関節」や「骨切り術」といって骨のかたちを変形して開閉のかかる場所を変えてあげます。そして、その間にくるのが「再生医療」になります。再生医療の特徴は、自分の「血液」や「脂肪」をつかって再生成分を抽出することです。「注射」をすることになりますが、メリットは「痛みをとること」や「変形の予防」ができること。自分の血液からつくられるものなので、副作用はありません。
予防法は「再生医療」を行ったり、「O脚」にならないようにしたり、「体重」をコントロールすることが大事です。あとは歩き方や姿勢が悪くなる人が多いのですが、重心や姿勢を変えてあげることでより歩きやすくなり、周りの筋肉を緩めることで痛みを取り除くことができるので、「リハビリ」が大事になってきます。
いしがみ整形外科クリニック
石神 等 院長
- 川越市/豊田町/川越駅
- 整形外科 ●リウマチ科 ●リハビリテーション科
あきらめる前に出来ることが
人間はまっすぐ立っているつもりでも、体重の6割から7割が内側にかかるようになっています。そのため、骨の軟骨や半月板など、クッションの役割を果たす部分が少しずつ少しずつすり減っていき、ある段階を超えると痛みが生じてきます。これが変形性膝関節症です。
初めは、椅子から立ち上がる時や階段の上り下りなどの“動作”で痛みが生じ、気付く方が多いですね。そこから、痛いから歩けない、痛いから使わないとなってくると、関節も曲がりにくくなり、時が経つほど悪くなっていきます。
対症療法としてはお薬であったり、ヒアルロン酸の注射で痛みを和らげる方法もありますし、人工関節に取り替える手術という方法もあります。ただ、手術は避けるに越したことはありません。大事なのは、歩いたり、筋力トレーニングによって太ももの筋力をつけることで膝自体の負担を減らし、関節が固くならないように動かすことです。出来ることをしっかりとやっていくことが大切です。
つくる整形外科 祐天寺駅前スポーツクリニック
中谷 創 院長
- 目黒区/祐天寺/祐天寺駅
- 整形外科 ●リハビリテーション科
いろいろな治療を組み合わせて根本的に改善を
変形性膝関節症は、階段の昇降時の痛みやしゃがみにくさから始まり、膝の曲がりが悪い、O脚になっていきます。膝の痛みがあるのはもちろん、徐々に内側の軟骨が削れていくといった流れで悪化していくことが特徴です。
この変形性膝関節症は、高齢者や女性、O脚の方や昔ケガをした方に多くみられます。その他に、遺伝性もあると言われています。
治療は、骨がえぐれてしまっている状態では手術が適応されます。ただし、少しずつ膝のヒアルロン酸がなくなり始めた軽症の段階であれば、直接膝にヒアルロン酸の注入を行います。そして、大腿四頭筋訓練や曲げ伸ばし訓練、歩き方の指導を行い、痛みの除去と悪化の予防に努めます。さらに悪化した状態では、関節がくっつき痛みが出るでしょう。運動療法を行い、痛みが取れない場合は手術の他にもできる治療を考えていきます。
世田谷かくた整形外科 成城学園前院
角田 篤人 院長
- 世田谷区/成城/成城学園前駅
- 整形外科 ●リウマチ科 ●リハビリテーション科
保存療法で改善がみられない場合には手術療法が検討されることも
変形性膝関節症は膝関節の軟骨がすり減り、歩行時に痛みを伴うようになる病気です。主な原因は加齢によるものですが、膝の骨折や靭帯損傷などのけがによって生じることもあります。
治療法としては薬の内服や膝の注射、リハビリテーションなどによって症状を緩和させる方法(保存療法)と手術による方法(骨切り術、人工関節置換術など)の大きく2つがあります。基本的には保存療法を行っても生活に支障をきたすような痛みが続く場合に手術療法が検討されます。
なお最近は痛みに対する保存療法と手術療法の中間の選択肢として「PRP療法」が行われることが増えてきました。PRP療法は患者さんご自身の血液を利用した再生医療の一つです。保険が適用されない自費診療ではありますが、副作用の心配がなく日帰りで治療できるなどのメリットがあります。ただ、効果があるのは全体の6割程度の方で、効果が続くのが半年から1年ほどです。当院でもPRP療法を行っていますので、お気軽にご相談ください。
入谷整形外科
水落 裕 院長
- 台東区/下谷/入谷駅
- 整形外科 ●リハビリテーション科
変形性膝関節症の治療でもっと痛みが改善できる治療法があるので諦めないで欲しい!
私は実体験で最新医療により自身の膝の痛みが取ることができたので、これを元に説明したいと思います。
私は空手を競技選手として長年やってきました。しかし、2020年に膝を痛めて、空手ができなくなってしまったのです。私はすでに整形外科医だったので、レントゲンやエコー検査だけでは半月板損傷や軟骨損傷は見つけることはできないことを知っていたので、MRI検査まですぐ行いました。結果、膝の中で軟骨損傷を起こしていることが分かりました。どうにかして空手に復帰したい一心で、多少治療費が高い治療でも受けようと思い様々な治療を受けることにしました。体外衝撃波やPRP療法、成長因子療法だけでなく、都内のクリニックまで行って自分の細胞を培養する幹細胞治療まで受けました。その頃は、軟骨損傷などそう簡単に治らないだろうと、半信半疑だった私でしたが、確かに治療をして1カ月後には痛みは取れ、数か月後に撮ったMRIではなんと軟骨損傷が消えて完治していたのです。
今回、軟骨損傷の根本的な原因となったのは、膝周りの筋肉の柔軟性と空手のフォームなどにあったので、柔軟性の改善とフォームの改善も同時に行っていますので、未だに再発もすることなく空手を楽しむだけでなく、2m以上の高さまで飛び跳ねる本格的なトランポリンも始めることができました。
軟骨損傷や半月板損傷は放置するといずれ高い確率で変形性膝関節症へと進行していきます。今ではその不安が無くなり、痛みも全くない生活ができているのも、最新医療のおかげという他ないと心から思いました。
私はその実体験から、多くの膝や股関節の痛みで悩んでいる方には、痛みの早期の段階から積極的にMRI検査を行い、半月板損傷や軟骨損傷があれば、再生医療や成長因子療法、体外衝撃波治療などの最新医療、そして根本原因解決のための理学療法士の施術は心からお勧めしたい治療法になります。
漫然と行う、痛み止めや電気を当てるだけのリハビリと称した物理療法では、変形性膝関節症の進行が治療・予防できるはずもないことは整形外科医なら誰しも分かっているはずです。そして、正しく治療されずに放置された膝の病状は、いつの間にか進行していき人工関節手術を余儀なくされ、困り果てて全国から相談に来られる方々をたくさん診療してきました。
1人でも多くの変形性膝関節症で悩む方が、新しい治療法を知って頂き、治療の選択肢の一つとして検討して頂けたら嬉しい限りです。
イノルト整形外科 横浜院 痛みと骨粗鬆症クリニック
渡邉 順哉 統括院長
- 横浜市神奈川区/金港町/横浜駅
- 整形外科 ●リハビリテーション科
従来の保存療法・手術療法以外の選択肢も
・病態
変形性膝関節症は、膝関節の軟骨がすり減り、変形が生じることで、痛みや炎症が生じる疾患です。軟骨がすり減り、骨同士がぶつかることで「骨棘」とよばれるトゲが発生したり、関節包に炎症が起こることで、膝に水が溜まったりします。
変形性膝関節症の主な原因は加齢で、膝周りの筋力の低下、肥満によっても発症リスクが高まります。
・診断
基本的にはXPを撮影することで診断が可能です。病期は0~4の5段階で評価され、推奨される治療法が異なります。
・治療
治療には大きく分けて保存療法と手術療法があります。
症状が進行した場合は手術が必要となることもありますが、人工関節や骨切りなどの手術は不安を感じる患者さんも多く、可能な限り手術に至らずにすむように保存療法に取り組みます。
現在の医療では一度傷んだ軟骨の治癒は難しいとされており、対症療法としての薬物療法(鎮痛剤や湿布、ヒアルロン酸などの関節注射)、運動療法(筋力訓練や可動域訓練などのリハビリテーション)が一般的に行われます。最近では、保険適応ではなく自費診療となりますが、再生医療としてPRPや幹細胞治療が行われており、従来の保存療法以外の選択肢として治療効果を期待されています。
UT整形外科 武蔵浦和
浦田 泰平 院長
- さいたま市南区/白幡/武蔵浦和駅
- 整形外科 ●リハビリテーション科
階段を降りるときに膝が痛むのは「変形性膝関節症」の可能性も?
変形性膝関節症とは、何らかの要因によって膝の軟骨がすり減り、痛みを感じるようになる病気です。膝を酷使することの多い人がなりやすく、体重や加齢によって引き起こされることもあります。
治療としては、痛み止めの内服やヒアルロン酸注射などの保存療法、人工膝関節置換術などの手術療法の大きく2つの治療法に分けられます。これらに加えて最近では、患者さんご本人の血液から抽出した血小板を膝に注射する治療(PRP療法:自費診療)が検討されることもあります。
変形性膝関節症は、肥満や加齢がリスク因子になるため、ダイエットや筋力維持に取り組み、膝への負担を軽減することが発症予防につながります。
土支田おおき整形外科
大木 有祐 院長
- 練馬区/土支田/光が丘駅
- 整形外科 ●リハビリテーション科