関節リウマチの原因・症状とは?

関節リウマチ(カンセツリウマチ)の原因

根本的な原因は明らかになってないが、一定の遺伝子配列を持つ人に何らかの要因が作用して免疫異常をきたして発症するものと考えられている。女性の発症率は男性の3~4倍と高く、30代から50代に多い。

関節リウマチ(カンセツリウマチ)の症状

朝、目が覚めた時に手や手指にこわばりを感じるのが特徴的な症状。やがて手や指の関節に腫れと痛みがおこり、関節の変形などがおこる。膠原病の一種。

関節リウマチ(カンセツリウマチ)の治療

薬物療法としては、痛みや腫れなどをやわらげるためのものと、免疫反応を抑制し、進行を食い止めるものの2種類に大別される。運動機能を維持するためのリハビリテーションも重要で、関節機能が破壊された場合におこなわれる手術療法もある。

【受診科目】

  • 内科
  • 代謝内科
  • 内分泌内科
  • ペインクリニック
  • アレルギー科
  • 整形外科
  • リウマチ科

3人の医師がこの病気について述べています

医師に聞いた
関節リウマチの原因・症状・治療方法

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指の変形などを避けるため、何よりも早期発見・早期治療が大切

関節リウマチはさまざまな要因が重なりあって発症すると考えられています。特定の遺伝子を持つ人、喫煙習慣や歯周病のある人がかかりやすいことが分かっているほか、けがやストレスなどをきっかけに発症するケースも報告されています。つまり、もともと関節リウマチになりやすい体質の人が、何らかの外的要因によって発症すると考えてよいでしょう。

関節リウマチの症状が出やすい部位としては、手・足指の付け根と手首が挙げられます。この3つの部位に痛みがあり、さらに患部の腫れがみられる場合には関節リウマチが強く疑われます。また関節リウマチでは複数の部位に症状が出ることも特徴で、「左右の手首が痛む」「手首に加えて手の指の付け根も痛い」といった場合は関節リウマチである可能性が高いと言ってよいでしょう。

関節リウマチと診断がついた場合はまず「メトトレキサート」という飲み薬で治療を開始することが一般的です。少ない量から始めて症状をみながら必要があれば増量することで、約6割の患者さんが改善するといわれています。一方で飲み薬では症状の改善がみられない患者さんについては生物学的製剤(注射)を投与することになります。

関節リウマチは喫煙習慣や日々のストレスがきっかけで発症することがあるものの、生活習慣を見直したからといって必ずしも予防できるものではありません。何よりも大切になるのは早期発見・早期治療ですから、少しでも気になる症状があれば関節リウマチの専門家にご相談いただくとよいでしょう。

佐藤 理仁 院長

さとう埼玉リウマチクリニック大宮院

佐藤 理仁 院長

  • さいたま市大宮区/桜木町/大宮駅
  • リウマチ科

現在は寛解が目指せる病気。早期診断、早期治療が重要ですので、気になる症状があればすぐに受診を。

関節リウマチは、関節に炎症が起きることで、関節の腫れや痛み、朝のこわばりなどの症状をきたし、関節の変形、動かしづらさを生じる病気です。自己免疫疾患の一つで、本来病原体を排除するための免疫系が、誤って自分自身の関節組織を攻撃してしまうことで関節炎が起こります。特に40〜60代の女性に発症することの多い病気ですが、それ以外の年齢や男性でも発症することがあります。遺伝的要因、外的要因が重なって発症に至ります。外的要因として、歯周病や喫煙の関与が証明されています。関節の炎症が長引くと、関節に変形をきたし、関節が動かしづらくなるなどの機能障害を生じてしまいます。一度変形が生じると、治療によって元に戻すことはできなくなりますので、その前に治療を開始する必要があります。そのためには、早期に関節リウマチと診断することが必要です。また、発症後早期は治療が比較的効きやすく、治療を開始すべき重要な時期とされています。したがって、関節リウマチは早期診断、早期治療が非常に重要です。それにより、より良い状態を目指すことができるようになります。治療は、疾患修飾性抗リウマチ薬という種類のくすりを用いて行います。これにより、痛みをとるだけではなく、病気自体を良くしていきます。その中には生物学的製剤という注射薬やJAK阻害薬という内服薬が含まれ、これらを適切に使うことで従来よりも圧倒的に多くの患者さんにおいて寛解(症状がなく、病気が完全に良くなった状態)を達成することができるようになりました。早期診断、早期治療のため、気になる症状があればリウマチ専門医へご相談ください。

髙橋 広行先生

フォレスト内科リウマチ科クリニック

髙橋 広行先生

  • 大田区/大森中/梅屋敷駅
  • 内科 ●リウマチ科

生物学的製剤の登場により、リウマチ治療は大きく前進

ヒトの体には外部から侵入した敵を攻撃して撃退するメカニズムがあります。たとえば風邪のウイルスが侵入すると、そのウイルスを攻撃する軍隊がつくられ、軍隊の攻撃によって風邪が治るのです。

一方で自分の体を攻撃する軍隊がつくられてしまうと大変なことになるため、通常はさまざまなメカニズムによって自身を攻撃する軍隊がつくられないようになっています。しかし、遺伝的要因および様々な環境要因が絡み合い自己を攻撃する免疫がつくられ、この軍隊が関節に集結すると関節に炎症が生じ痛みを来すようになってしまいます(関節リウマチ)。生活習慣的な環境リスクファクターとして明らかになっているものとしては、喫煙があります。

治療では軍隊の規模縮小を目指した抗炎症薬、軍隊をつくらせない免疫抑制薬などが使用されます。また近年は軍隊のはたらきを抑える生物学的製剤が登場するなど、リウマチ治療は大きく前進しています。

髙田 和生 院長

パークイーストクリニック清澄白河

髙田 和生 院長

  • 江東区/白河/清澄白河駅
  • 内科 ●リウマチ科 ●心療内科
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