自身の歯科医院に、クレジットカード払いを導入しようと考えている方はいるでしょう。
昨今、キャッシュレス化が進んでいることで、クレジットカードに対応した歯医者も増加傾向にあります。
そこで本記事では、歯医者へのキャッシュレス導入の現状や導入するメリット・デメリットなどについて解説していきます。
この記事の内容
歯医者・歯科医院のキャッシュレス導入状況
日本歯科医師会が2019年に実施したキャッシュレス化に関するアンケート調査によると、回答数4,694件のうちキャッシュレスを導入している歯科医院は29.4%(1,382件)でした。そのうち保険診療でも対応しているのはさらに少なく、37.1%(513件)です。
都道府県別で見てみると、キャッシュレス導入が最も進んでいたのは、佐賀県で51.9%、最も進んでいなかったのは和歌山県で0%です。
キャッシュレスといっても決済方法はいくつかあり、クレジットカードやQRコード、電子マネーなどがあります。
自由診療に対し、キャッシュレス対応している歯科医院の9割以上がクレジットカードを導入しています。しかし、その他の決済方法の導入は1割前後とまだまだ普及していないのが現状です。
保険診療に対してキャッシュレス対応している歯科医院でも同様の傾向が見られ、9割近い歯科医院がクレジットカードを導入しています。その他の方法は、2割前後しか導入されていません。
歯医者がクレジットカードを所有するメリット
歯医者がクレジットカードを所有するメリットは、主に以下の4つです。
- 経理の業務や管理を効率化できる
- 付帯サービスを利用できる
- 現金支払いの手数料が不要になる
- 黒字倒産の回避につながる
ここでは、これらのメリットについてそれぞれ解説していきます。
経理の業務や管理を効率化できる
クレジットカードを持っておくことで、経理の業務や管理の効率化を図れます。
従来の現金支払いの場合、紙の領収書を1枚1枚計上し、管理する必要があります。
しかし、クレジットカードを利用することで記録としてお金の流れが残るため、経費としての業務や管理を効率的に進められるでしょう。
付帯サービスを利用できる
歯医者が法人としてクレジットカードを持つことで、付帯サービスを利用できます。
利用できる付帯サービスは、クレジットカードの種類によって異なります。ポイントやマイルを貯められる、会計ソフトと連携させられるなどさまざまです。
こういったサービスをうまく利用すれば、歯科医院を経営していく上で大きな助けになるでしょう。
現金支払いの手数料が不要になる
クレジットカードで支払いをすることで、現金支払いの手数料が不要になる場面があります。
例えば、自院で使用する備品をインターネットで注文する際、現金支払いだと代金引換や手数料がかかってしまいます。しかしクレジットカード支払いなら、手数料の数百円分を得してお買い物ができます。
インターネットで頻繁に備品を購入するという場合はクレジットカードを持っておくことをおすすめします。
黒字倒産の回避につながる
クレジットカードを活用すれば、黒字倒産の回避にもつながります。
黒字倒産とは、帳簿上では利益が生まれているのに、支払いの期日までに資金繰りできず倒産してしまうことです。
企業間での取引はいわゆる掛けで行われ、実際にお金が支払われるのは数ヶ月先になることもあります。これにより、取引が成立して売上が出ているのにも関わらず、売掛金が入金される前に支払い期日が来てしまい倒産するケースが生じてしまうのです。
しかし黒字倒産の危機にあったとしても、クレジットカードで支払っておけば、実際にお金を支払うタイミングを調整して黒字倒産を回避できます。
歯医者がクレジットカードを申し込むデメリット
歯医者がクレジットカードを申し込むことで生じるデメリットは、主に以下の3つです。
- 年会費が高くなる可能性がある
- 発行初期は利用限度額が少ない場合がある
- 代表のクレヒスによって審査に通過できない恐れがある
年会費が高くなる可能性がある
申し込んだクレジットカードの種類によっては、年会費が高くなる可能性があります。
利用したい付帯サービスや利用限度額ばかりを見てカードを選ぶと、年会費が高くついてしまうことがあります。「実際にクレジットカードをどれくらい使うのか」「うまく活用できそうな付帯サービスなのか」などを具体的に吟味して選ぶことで、最大限お得に利用できるでしょう。
また、発行した初年度のみ年会費無料や、決められた条件を達成することで翌年の年会費が無料になるなど、年会費が変動する場合もあります。よく確認しておいてください。
発行初期は利用限度額が少ない場合がある
発行初期は、利用限度額が少ない場合があります。
利用限度額は次第に上がっていくとしても、発行初期にはすぐに上限がきてしまい、不便を感じることもあるかもしれません。
こういったケースを避けるために、クレジットカードで平均どのくらいの金額を使う予定なのかをよく考えた上でカードを選ぶといいでしょう。
代表のクレヒスによって審査に通過できない恐れがある
歯科医院の代表のクレヒス次第で、クレジットカードの審査に通過できない恐れがあります。
代表が個人のカードの支払いを滞納したことがあると、ブラックリストに載っている可能性があります。ブラックリストに載っていると、信用情報に傷が付き、法人のクレジットカードも作りにくくなるでしょう。
一度ブラックリストに載った名前は、数ヶ月から数年程度は消えないといわれています。そのため、法人のクレジットカードを作れなかった場合、法人向けのデビットカードや個人のクレジットカードで代用するほかありません。
歯医者のクレジットカードの選び方
歯医者がクレジットカードを選ぶ際に見るべきポイントは、主に以下の5つです。
- 年会費で選ぶ
- 利用限度額で選ぶ
- 発行可能枚数で選ぶ
- 特典や付帯サービスで選ぶ
- ポイント還元率で選ぶ
年会費で選ぶ
クレジットカードを選ぶ際に年会費は、重要なポイントです。
法人のクレジットカードの年会費は幅が広く、無料のものから10万円以上するものまであります。基本的には、年会費が高いカードほど受けられる付帯サービスや特典が充実しています。
付帯サービスや特典、ポイントの還元率など支払う年会費以上にお得かどうかを見極めてカードを選ぶといいでしょう。
利用限度額で選ぶ
利用限度額がどれくらいなのかも重要です。
利用限度額も年会費と同様、カードによってさまざまです。月にどれくらいの金額を使用するのかを踏まえて、多少使用額が上下しても対応できるよう、利用限度額にゆとりのあるカードを選びましょう。
また多額の支出が多い場合や月によって使用額が大きく変わる場合は、利用減訴額のないカードを選ぶのも1つの手段です。
発行可能枚数で選ぶ
クレジットカードの発行可能枚数も考慮しましょう。従業員がいない、もしくは少ない場合は、あまり気にする必要はありません。
ただ家族経営で身内のスタッフがいる場合、複数枚カードを発行し渡しておけば、経費をまとめて管理できるようになり、さらなる業務の効率化も期待できます。
また、従業員が頻繁に車を利用する場合は、追加でETCカードを発行しておくことで社用車の管理もしやすくなるでしょう。
特典や付帯サービスで選ぶ
特典や付帯サービスもよく確認しておきましょう。
利用できる特典やサービスが、歯科医院を経営していく上で必要なものかどうかを考えることが大切です。
まずは、自院の求めている特典や付帯サービスを事前に整理してください。そして、何を目的としてクレジットカードを作るのかを明確化すれば、最もメリットを享受できるカードを選べるでしょう。
ポイント還元率で選ぶ
ポイントの還元率も、クレジットカード選びにとって見ておくべきポイントです。
インターネットなどで備品を購入した場合、クレジットカードで支払えば、金額のうち何%かのポイントが還元されます。一度に還元されるポイントは少なくても、長期的にカードを利用するなら大きな差になりかねません。
還元されたポイントは、お金として買い物で使用できるため、経費の削減もできるでしょう。他の条件などとの兼ね合いもありますが、ポイントの還元率はお得にクレジットカードを利用するための重要な要素です。
歯医者のクレジットカードなら三井住友ビジネスカードがおすすめ
歯医者が法人向けのクレジットカードを作るなら、三井住友ビジネスカードがおすすめです。
三井住友ビジネスカードは、経理の業務負担を軽減し経費の流れを可視化できるのが特徴で、活用すれば経費の削減も期待できます。
会計システムとの連携やETCカードの複数発行など、経営していく上で利便性に優れたサービスが多く取り揃えられています。
年会費が使用者1人なら1,375円(税込)、2人以上なら1人440円(税込)と安く、申し込みやすいのも魅力の1つです。
また現在、期間中にカードが発行されると初年度の年会費無料や最大1,600ポイントがプレゼントされるといったお得なキャンペーンを実施しています。
これから法人のクレジットカードをお探しの歯医者さんは、ぜひ三井住友ビジネスカードの利用を検討してみてください。
まとめ:歯医者に最適なクレジットカードを導入しよう
歯医者において、法人クレジットカードには注意すべき点もあります。とはいえ、うまく活用できれば利便性が高く経営面でも大きな助けになります。
クレジットカードを作る目的や利用したいサービスなどを明確にして、最適なクレジットカードを導入してみてください。