日本では、クレジットカードをはじめとする「キャッシュレス決済」の導入が拡大し続けています。
調剤薬局においても、大手チェーンを中心にキャッシュレス決済を取り入れることが増えてきました。
しかし、まだ現金決済のみという調剤薬局もあるのではないでしょうか。
今後、キャッシュレス決済のニーズはさらに進むと予想され、どの調剤薬局でもいずれは導入を検討しなければならなくなるでしょう。
この記事では、調剤薬局におけるキャッシュレス決済の現状や取り入れるメリットについて解説します。
調剤薬局でキャッシュレス決済を取り入れたいと考えているのであれば、ぜひ参考にしてみてください。
この記事の内容
調剤薬局におけるキャッシュレス決済普及の現状
政府もキャッシュレス決済の普及を後押ししていることから、都市部を中心にキャッシュレス決済を取り入れた調剤薬局は増えています。
ただし、キャッシュレス決済が使える調剤薬局は、全国展開をしているような大手チェーンの調剤薬局が大半を占めています。
地方の小規模な調剤薬局では、支払いを現金のみとしていることが多いのが現状です。
調剤薬局でキャッシュレス決済を使いたい人はどれくらい?
2020年に行われた調査を確認すると、病院や薬局といった医療機関でキャッシュレス決済を使用したいと考えているユーザーは、全年代で40%ほどいることがわかっています。
今後キャッシュレス決済を利用できたらいいと思う場面を聞いたところ、「インターネット通販」が最も高く47.7%、次いで「医療機関」(39.2%)と発表されました。
ここからもわかるように、医療機関こそキャッシュレス決済を導入する重要性が高いといえます。
小さな調剤薬局でキャッシュレス対応が進まない理由
キャッシュレス決済を取り入れる薬局は増えてはいるものの、地方にある昔ながらの調剤薬局では、支払い方法は現金のみとしているケースが多いです。
日本全体でキャッシュレス化を進める動きがある中、なぜ小規模な調剤薬局への浸透はスムーズにいかないのでしょうか。
それには以下のような事情があります。
- クレジットカード手数料が痛手になる
- 昔ながらの薬局は現金払いが一般的になっている
クレジットカード手数料が痛手になる
キャッシュレス決済では、クレジットカード会社や電子マネー会社に支払う「決済手数料」が発生します。
この決済手数料は、支払い金額の3〜10%程度が一般的です。特に小さな調剤薬局では、この手数料が負担となり経営を圧迫することがあります。
手数料の負担が経営の重荷になることから、小規模な調剤薬局はキャッシュレス決済の導入は難しいとされています。
昔ながらの薬局は現金払いが一般的になっている
昔からある小さな薬局では、経営者もユーザーも高齢者が多い傾向にあります。
高齢者の中には、新しいレジ機器やスマートフォンの操作に慣れていない場合もあり、積極的にはキャッシュレス決済を求められません。
昔ながらの薬局では、患者から見たニーズが低いことが、キャッシュレス決済導入が進まない理由の1つといえるでしょう。
薬局がクレジットカードを取り入れるメリット
キャッシュレス決済を取り入れると、調剤薬局にはどのようなメリットがあるのでしょうか。ここから、そのメリットについて詳しく解説していきます。
- 会計を効率良くできる
- 患者の心理的負担を軽減できる
- 現金がなくても支払いできる
- 衛生面で感染リスクを回避できる
- 大手チェーンの調剤薬局・ドラッグストアへの顧客流出を防げる
会計を効率良くできる
キャッシュレス決済の大きなメリットは、効率的な会計にあります。現金を取り扱わないため、スピーディーな会計が実現可能です。
患者は現金を用意し、薬局スタッフが受け取った現金を確認して、お釣りを渡す手間がなくなります。
一回のお会計がスピーディになれば、次の患者を待たせる時間も短くなり、会計の流れがスムーズになっていきます。
また現金による決済が減れば、釣り銭の準備や両替の回数も減り、さらにレジ締めも現金がなければ、残業時間の削減が期待できるでしょう。
患者の心理的負担を軽減できる
調剤薬局での不満の一つとして「支払い金額が事前にわからない」という点が挙げられます。
処方箋の薬を購入する際、いくら支払うのか事前にわからないことを不便に思う方は多いものです。
最近では、このような不満を解消するためにキャッシュレス化する調剤薬局が増えてきています。
キャッシュレス決済が可能であれば、患者さんは「お金が足りないかも」という不安を抱えることなく、安心して調剤薬局を利用できるでしょう。
現金がなくても支払いできる
当然ですが、キャッシュレス決済が利用できれば、手元に現金がなくても支払いが可能になります。
多くの患者は、調剤薬局に来る前に病院でも代金を支払っているため、調剤薬局の会計で現金が足りなくなったケースも少なくありません。
もし手持ちの現金が足りない場合は、わざわざ患者がATMに引き出しに行く手間がかかります。
キャッシュレス決済を導入している調剤薬局は、手持ちの現金がない患者にとって頼れる存在になれるでしょう。
衛生面で感染リスクを回避できる
キャッシュレス決済の導入によって、感染リスクの低減が期待できます。
現金の受け渡しがある場合、硬貨やお札から感染症を発症するリスクが高まってしまいます。
一方、キャッシュレス決済では、決済端末のボタンを押す程度で、スタッフと患者はほとんど接触しません。
また、キャッシュレス決済によって会計の流れがスムーズになれば、患者の待ち時間が短くなり、感染のリスクを抑えられるでしょう。
現金では起こりうる感染リスクも、クレジットカード決済によってしっかりと対策できます。
大手チェーンの調剤薬局・ドラッグストアへの顧客流出を防げる
日本のキャッシュレス決済比率は、上昇傾向にあります。
前述したように、2020年に行われた調査では、病院や調剤薬局といった医療機関でキャッシュレス決済を利用したいと考えている方は、約40%もいることがわかっています。
「キャッシュレス決済に対応している」ということが、今後は薬局選びの基準の一つになるかもしれません。
小規模な薬局がキャッシュレス決済を取り入れれば、大手チェーン薬局に顧客が流れてしまう事態を防ぐことが期待できます。
薬局がクレジットカードを取り入れるデメリット
キャッシュレス決済を取り入れることは、調剤薬局にとってメリットも多いですが、決済手数料の発生はデメリットとして挙げられます。
キャッシュレス決済をすると、店舗側は決済額に応じた手数料を決済代行会社に支払う形になり、利益が減ることになります。
ただし、キャッシュレス決済に非対応のままでは患者離れが進み、新規顧客獲得の機会損失になる可能性があります。
決済手数料の負担と、患者減少のどちらが深刻なのかを考えると、早めにキャッシュレス決済に対応したほうがメリットが大きいこともあるでしょう。
費用対効果を十分に考慮した上で、それぞれの調剤薬局に合った最適なサービスを選ぶことをおすすめします。
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まとめ:調剤薬局こそ使いやすいキャッシュレス化を進めよう
会計効率化や顧客満足度の向上など、調剤薬局におけるクレジットカード決済導入のメリットはさまざまです。
病院でも長い時間滞在している患者も多いため、調剤薬局は早く済ませたい方もいるかもしれません。キャッシュレス決済に対応していれば、スムーズに済ませられるはずです。
他の調剤薬局との差別化を図るためにも、使いやすいキャッシュレス化を進めてみてください。