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病院向け勤怠管理システムおすすめ10選!医療機関の勤怠管理課題を解決するのは?

医療機関では様々な職種のスタッフが勤務しており、さらに夜勤や当直といった勤務形態も複雑で、勤務時間の集計や給与計算が複雑であるという課題があります。
アナログのタイムカードを使用している場合は、計算から振り分けまでを手作業で行わなければならないため、総務事務職員の負担も大きいでしょう。

 

この記事では、医療機関の勤怠管理課題を解決できる勤怠管理システムのおすすめ10選を紹介します。

病院での勤怠管理の課題

タイムカード画像

病院では医師や看護師、医療事務職員といった様々な職種のスタッフが働いており、一般的な企業とは管理方法が異なります。
人員不足、それによる長時間労働など管理が行き届いていないこともよくあります。

病院における勤怠管理の課題は以下の4点が挙げられます。

  1. 夜勤や当直などの給与計算が複雑
  2. 複数拠点でのタイムカードでの勤怠管理が困難
  3. シフトの作成や様式9への対応が大変
  4. 働き方改革への対応

夜勤や当直などの給与計算が複雑

病院では医師や看護師に事務職員と様々な職種のスタッフがいて、さらにそれぞれ夜勤や当直など勤務時間もバラバラです。
職種、勤務時間などの違いがあれば、基本給だけでなく割増賃金なども発生し、給与も大きく変動しますので、給与計算がとにかく複雑です。

 

勤務形態、勤務時間にバラつきがある職場では手作業でタイムカードを集計して、すべて一つひとつ計算していく…というのは膨大な時間と手間がかかります。

 

また、手書きの場合は不正・改ざんのリスクもあり、残業時間を多く記入する職員と、反対に残業代を払いたくないので残業時間をなかったことにする管理職側と、どちらかの不正が行われる可能性があります。

複数拠点でのタイムカードでの勤怠管理が困難

大規模な病院だと、複数の拠点がある所も少なくないと思いますが、拠点ごとにタイムカードを収集して給与の計算をするというのは不可能に近いくらい困難な作業です。

日々職員の管理のために定期的に勤怠情報を集計する必要がありますが、これをリアルタイムで把握することは難しいでしょう。

タイムカードでは打刻漏れが起こる可能性もあり、そうなればより多くの時間がかかることとなります。

シフトの作成や様式9への対応が大変

先述の通り、病院には様々な職種、様々な勤務時間の職員が多く働いていることから、シフトの作成も大変な作業です。
各職員の勤務時間を正確に把握して、そこからシフトを作り上げるのは手作業では時間がかかりすぎます。

 

また、基本入院料の請求に必要な「様式9」の対応も必要で、病棟日勤時間を正確に記録する必要があります。

 

それ以外にも急なシフト変更が出たときに代わりの人員を探すのに苦労した経験がある病院も少なくないでしょう。

働き方改革への対応

現在医療業界において「医療の2024年問題」が取りざたされています。

これは2024年から施行される「医師の働き方改革」のことで、2019年に適用された働き方改革への対応が医療業界では間に合わないということで5年の猶予が与えられたというものです。

 

勤務医の時間外労働や連続勤務の多さなどが問題となっており、「勤務医の時間外労働の上限は原則960時間(年間)」「勤務間インターバルを確保する(連続勤務を減らす)」といった内容に、2024年に対応しなければなりません。

勤怠管理システムを導入するメリット

勤怠管理システムを導入すると以下のメリットが得られます。

勤怠管理システムを探す上で、どういう点を意識して選べば良いかの参考にしてください。

  • 正確な勤務時間を把握できる
  • 集計に手間がかからない
  • シフト作成や様式9の作成が可能
  • スマホやタブレット、ICカードで打刻可能
  • 有給休暇の管理、申請、承認が可能

正確な勤務時間を把握できる

各職員の勤務状況・勤務時間をリアルタイムで正確に把握できるのは大きなメリットです。

Web上でのタイムカードで正確な記録が残り、いつでも確認が可能です。

 

残業時間や休暇の管理も簡単で、システム上で時間外労働を含めた労働時間を自動で合計してくれるため、とても管理しやすくなります。

既定の残業時間を超えそうな場合にはアラートが流れる仕組みのシステムも多く、働きすぎを抑制できるメリットもあります。

 

働き方改革へ取り組むなら勤怠管理システムは必ず取り入れたいです。

集計に手間がかからない

タイムカードを集計する手間がグッと減るため、総務事務職員の労働環境の改善につながります。

 

大規模な病院だと複数拠点のタイムカードを収集し、集計する必要もあり、勤怠管理システムを導入することでシステム上ですべて完結するようになり、そこから得た勤怠データを給与システムに連携できる機能があれば、給与管理も負担も一つ減ることになり効率化につながります。

シフト作成や様式9の作成が可能

病院の勤怠管理をシステムで行うなら、シフト作成や様式9へ対応しているものを選ぶのがオススメです。

 

シフト作成・管理機能があれば、医師、看護師、事務職員といった職種に、当直、夜勤などの複雑な勤務形態がある病院のシフト作成が楽になります。
また、急なシフト変更があった場合にも対応しやすいですし、人員の過不足を知らせてくれるものもあります。

 

様式9への対応も必須で、様式9作成機能があれば、帳票に必要なデータを抽出できて作成の手間や記入ミスなどを減らすことができます。

スマホやタブレット、ICカードで打刻可能

勤怠管理システムではパソコン上だけでなく、スマートフォン、タブレットで勤怠入力が出来たり、ICカードをかざすだけで打刻出来るものもあります。

 

日々病院内を駆け回るほど忙しくなりがちな看護師にとっては特にありがたい機能でしょう。

有給休暇の管理、申請、承認が可能

勤怠管理システムを使えば、有給休暇の管理、申請、承認のすべてを画面上で行うことが可能となります。

いつ申請されたか、どの日を休むのかがシステム上で一目でわかればスタッフの管理がしやすくなります。

医療機関・病院向け勤怠管理システム10選を比較

ここからは医療機関・病院向けの勤怠管理システムを比較していきます。

医療機関・病院で使用するのに役立ちそうなおすすめのシステムを10選ピックアップして紹介します。

価格や打刻の種類、無料トライアルの有無などを比較し、最適なものを選びましょう。

 

表の下に各製品の紹介を記載していますのであわせてご覧ください。(表の製品名をクリックすると、各製品の紹介欄にジャンプします。)

製品名 価格 打刻の種類 無料トライアル
かえる勤怠管理 医療 月額:7,500円/1拠点 PC / タブレット/ スマートフォン / ICカード 30日間無料
Vicsell病院向け勤怠管理 オプションにより異なる ICカード / PC / 顔認証 要お問い合わせ
ジョブカン勤怠管理 月額:200円~/1人

無料プランあり

ICカード / GPS / LINE / PC / スマートフォン など 30日間無料
Touch On Time(タッチオンタイム) 月額:300円~/1人 GPS(スマートフォン) / 生体認証 / ICカード / PC 30日間無料
TimePro-VG 要お問い合わせ PC / スマートフォン / IDカード / 生体認証 / タイムレコーダー 要お問い合わせ
勤怠管理パック(医療編) 349万8,000円(一例) ICカード 要お問い合わせ
KING OF TIME 月額:300円~/1人 PC / スマートフォン(位置情報・位置指定) / ICカード / 生体認証(顔認証・指紋認証・動脈認証等)など 30日間無料
ハーモス勤怠 by IEYASU 月額:100円~/1人

無料プランあり

PC / スマートフォン / タブレット / ICカード / QRコード / タッチパネル液晶端末 / LINE / Slack など 30日間無料
ADVANCE勤怠クラウドHospital Edition 要お問い合わせ PC / スマートフォン / タブレット / ICカード / 生体認証 / バーコード / 磁気カード など 最大2ヶ月無料
セコムあんしん勤怠管理サービス KING OF TIME Edition 月額:300円~/1人 PC / スマートフォン / タブレット / ICカード / 生体認証 / など 30日間無料

かえる勤怠管理 医療|株式会社ITZ

かえる勤怠管理出典:かえる勤怠管理

参考価格 初期費用:0円、月額:7,500円/1拠点
打刻の種類 PC / タブレット/ スマートフォン / ICカード
システム連携 あり(弥生給与、給与奉行、給与王など)
無料トライアル 30日間無料
公式ホームページ https://japanpt.org/medical

かえる勤怠管理は様々な業種・職種ごとに多数の勤怠管理システムを提供しているシステムで、医療機関専用のシステムもあります。

 

最大の特徴は料金が月額固定制という点で、1拠点7,500円で使用可能です。

スタッフの人数が多ければ多いほどお得で、低予算で導入したいという病院におすすめです。

 

打刻方法はタブレットにICカードをかざすか、スマートフォンから直接入力するかになりますが、打刻に使用するタブレットは無料でレンタル可能で、初期費用もかかりません。

公式サイトを見る

Vicsell病院向け勤怠管理|株式会社SCP.SOFT

Vicsell病院向け勤怠管理

出典:Vicsell

参考価格 オプションにより異なる

使用台数・利用人数による変動はなし

打刻の種類 ICカード / PC / 顔認証
システム連携 あり(多数ソフトと連携可)
無料トライアル 要問い合わせ
公式ホームページ https://www.vicsell.jp/prg_kh.html

勤務時間の打刻、シフトの作成、給与システムとの連携等、一通りほしい機能をすべて有している勤怠管理システムです。

 

打刻方法はPCでの打刻の他、ICカードの読み取りや、顔認証による非接触での出退勤打刻&体温測定が可能なものまであります。

出勤時の体温測定の煩わしさも同時に解消できます。

 

様式9の作成や複数拠点にも対応しており、大規模な病院にも取り入れやすいです。

 

無料トライアルの有無や詳細な料金に関してはお問い合わせください。

公式サイトを見る

ジョブカン勤怠管理|株式会社DONUTS

ジョブカン

出典:ジョブカン勤怠管理

参考価格 初期費用:0円、月額:200円~/1人
打刻の種類 ICカード / GPS / LINE / PC / スマートフォン など
システム連携 あり(ジョブカン給与計算、給料王、給与奉行、freeeなど)
無料トライアル 30日間無料
公式ホームページ https://jobcan.ne.jp/

ジョブカン勤怠管理は業界No.1のシェア数を誇る大手勤怠管理システムです。

 

変形労働や夜勤などのあらゆる勤務形態に対応しており、シフト作成も可能で、勤怠管理にかける時間を大幅に短縮できます。

打刻方法もICカードやPC、スマホから、GPSなど様々で、お好みの方法で打刻が可能です。

 

月額料金はスタッフ1人につき200円から500円までのプランがあり、無料プランもありますが、登録スタッフ数10名まで、データ保持期間30日までなどの制限があるため、有料プランでのご利用をおすすめします。

公式サイトを見る

Touch On Time(タッチオンタイム)|株式会社デジジャパン

touch

出典:Touch On Time

参考価格 初期費用:0円、月額:300円~/1人
打刻の種類 GPS(スマートフォン) / 生体認証 / ICカード / PC
システム連携 free/奉行クラウドなどのAPI連携

給料王/弥生給与などのCSV連携

無料トライアル 30日間無料
公式ホームページ https://www.kintaisystem.com/tot/image/clinic

勤務時間を自動集計でき、CSVデータでの出力も可能なため給与ソフトとの連携が可能なので、手集計の集計業務の効率の悪さを解消できます。

 

タイムレコーダーを利用しての打刻となりますが、生体認証打刻やGPSを用いたスマホ打刻など、用途に合わせて選べます。

 

オプション料金の発生はなく、月額1人あたり300円で利用可能です。その月に使った人数分だけしか請求されないため、無駄がなく面倒な計算もありません。

公式サイトを見る

TimePro-VG|アマノ株式会社

Amano

出典:アマノ株式会社

参考価格 要お問い合わせ
打刻の種類 PC / スマートフォン / IDカード / 生体認証 / タイムレコーダー
システム連携 あり(ほぼすべての給与ソフト)
無料トライアル 要問い合わせ
公式ホームページ https://www.tis.amano.co.jp/product/timepro-vg/

あらゆる勤務形態、雇用形態に対応した勤怠管理システムで、様々な働き方をするすべてのスタッフの勤務時間をキッチリ管理できます。

 

医療業界に向けたサポートも行っており、医療の働き方改革への対応策(打刻のしやすさや自動打刻での打刻漏れ防止など)もホームページに掲載されています。

また、様式9へ対応しており、実働時間と研鑽時間などそれ以外の時間を分けて自動で算出します。

 

勤怠管理を楽に、正確に行うことができ、シフトの作成もできるため業務効率の改善が期待できます。

公式サイトを見る

勤怠管理パック(医療編)|株式会社リコー

出典:株式会社リコー

参考価格 349万8,000円(1拠点、従業員100名の場合)
打刻の種類 ICカード
システム連携 あり(給与奉行シリーズ、PCA 給与シリーズ、SMILE 人事給与シリーズなど)
無料トライアル 要問い合わせ
公式ホームページ https://www.ricoh.co.jp/solutions/industry/medical/attendance

シフトの作成から勤怠打刻、勤怠管理、給与計算、給与明細の配布までを一連の流れで実施でき、労働時間管理に関わる業務全体を効率化できる勤怠管理システム(パッケージ)です。

 

この勤怠管理パックは「勤怠管理システム」「給与システム」等がセットになったパッケージで、いくつかの種類の中から最適なソフトの組み合わせを提案してくれます。

 

勤怠の管理はもちろん、そのあとの給与システムとの連携もスムーズに行えますので、面倒な勤怠関連の仕事を一元管理し、労働環境の改善につながるでしょう。

公式サイトを見る

KING OF TIME|株式会社ヒューマンテクノロジーズ

KINGoftaime

出典:KING OF TIME

参考価格 初期費用:0円、月額:300円~/1人

(別途認証機器のオプション料金あり)

打刻の種類 PC / スマートフォン(位置情報・位置指定) / ICカード / 生体認証(顔認証・指紋認証・動脈認証等)など
システム連携 あり(弥生給与、給与奉行、奉行クラウド、クラウド給与、給与奉行など)
無料トライアル 30日間無料
公式ホームページ https://www.kingoftime.jp/

「KING OF TIME」は利用者300万人突破の実績ある勤怠管理システムで、とても多彩な打刻方法を取り揃えていて誰でも扱いやすいです。

 

様々な業界で取り入れられており、各種申請や休暇管理、給与連携など、一般的に勤怠管理において欲しい機能はすべてそろっています。
導入事例をみると、医療業界においても多くの医療機関がこのシステムを導入しています。

 

勤怠データを分析し、従業員の働き方を可視化することによって、生産性向上につなげる分析システムも搭載しています。

公式サイトを見る

ハーモス勤怠 by IEYASU|IEYASU株式会社

ハーモス

出典:ハーモス勤怠

参考価格 初期費用:0円、月額:100円~/1人

無料プランあり

打刻の種類 PC / スマートフォン / タブレット / ICカード / QRコード / タッチパネル液晶端末 / LINE / Slack など
システム連携 あり(ハーモス給与明細、ハーモス年末調整など)
無料トライアル 30日間無料
公式ホームページ https://hrmos.co/kintai/

無料プランで一通りの機能を使えて、かつ有料プランでも1人あたり100円から、という驚きの料金設定の勤怠管理システムです。

無料プランと有料プランの差はデータ保存期間が1年間のみである点、広告が表示される点、有給休暇等の自動付与等のオプション機能がない点が挙げられます。
しかし、勤怠管理、休暇管理等の基本機能は有料プランと同じで遜色なく使用できます。

夜勤や宿直といった病院独特の勤務形態にも対応しています。

給与システムも無料で使用できるため、低予算で導入を検討している場合におすすめです。

公式サイトを見る

ADVANCE勤怠クラウドHospital Edition|関彰商事株式会社

advance.

出典:ADVANCE勤怠クラウド

参考価格 要お問い合わせ
打刻の種類 PC / スマートフォン / タブレット / ICカード / 生体認証 / バーコード / 磁気カード など
システム連携 あり(給与奉行、GLOVIA smart 人事給与・きらら、弥生給与、給与大臣など)
無料トライアル 最大2ヶ月無料
公式ホームページ https://kintai.sekisho.biz/hospital/

医療機関向けに特化した機能を備えており、様式9の出力機能や、看護・介護支援システムと連携ができるシステムです。

シフトの作成や、勤務間インターバルを考慮した設定ができるので、夜勤が多くなる看護師が働く医療機関にピッタリです。

また、本記事で紹介しているシステムの中では最長である、最大2か月間無料のトライアルもあり、じっくりお試しいただいてから導入を検討することができます。

公式サイトを見る

セコムあんしん勤怠管理サービス KING OF TIME Edition|セコムトラストシステムズ株式会社

セコム

出典:セコムあんしん勤怠管理サービス

参考価格 初期費用:0円、月額:300円~/1人

(別途認証機器のオプション料金あり)

打刻の種類 PC / スマートフォン / タブレット / ICカード / 生体認証 / など
システム連携 あり(奉行クラウド、クラウド給与)
無料トライアル 30日間無料
公式ホームページ https://www.secomtrust.net/service/kot/index.html

セコム「入退室管理システム」を導入されている場合ここと連携が可能で、入退室の管理と打刻を同時に行えます。

画面構成はシンプルなもので、誰でも簡単に操作できます。パソコンが苦手な方にも好評を得ており、タイムカードからスムーズに移行ができるでしょう。

各企業の就業ルールに対応しており、幅広い勤務形態の労働時間も集計が可能です。

場所を問わずにスマートフォンからの勤怠入力も可能ですし、毎月の業務負担の軽減につながります。

公式サイトを見る

まとめ:勤怠管理にシステムを導入して業務効率化・働き方改革を進めよう

医療従事者の不規則な勤務形態は働く本人の負担も大きいですが、集計する職員の負担も大きいです。

タイムカードの打刻はアナログな方法で、集計が大変などのデメリットも目立つ部分がありますが、勤怠管理システムを取り入れれば打刻方法が簡単になったり、シフトの作成や給与計算のための労働時間の計算業務の手間が省けます。

こういったシステムを適切に使用して、業務効率化および働き方改革に取り組んでいきましょう。

この記事を参考に勤怠管理システムの導入を検討していただければ幸いです。