「動物病院の受付はきついって聞いたけど、本当なのかな……」という悩みを抱えていませんか？
本記事では、動物病院の受付がなぜきついと言われているのか「理由」や「仕事内容」について解説します。受付スタッフを採用するポイントについても解説していくので、参考にしてみてください。
この記事の内容
動物病院の受付がきついといわれる理由
動物病院の受付がきついといわれる理由は、以下の4つがあげられます。
- 責任が重い
- 抱える責任に対して給料が安い
- 長時間労働になりやすい
- 人間関係が悪くなりやすい
それぞれの理由について解説していきます。
責任が重い
動物病院の受付がきついといわれる理由として、責任が重いという点があげられます。
動物病院に訪れる方の中には、ペットの様子が心配な点から感情的になっている場合が多く、受付スタッフに当たられるケースも少なくありません。
また、クレームも受付が対応する必要があり、対応内容によって病院の印象を左右しやすいです。さらに、身だしなみや立ち振舞・対応によって病院の印象が変わるため、病院・クリニックの顔・看板としての立場になります。
立ち振舞や対応・身だしなみなど、あらゆる点を意識する必要がある点から、責任が重くきついと感じやすいです。
抱える責任に対して給料が安い
抱える責任に対して、給料が安いという点からきついと感じる方が多いです。
医療関係のさまざまな業務を受付が対応しますが、受付は事務職として扱われるケースが多く、月給18万～20万円前後と給料が安くなってしまう傾向にあります。
また、院内のスタッフの人数が少ない場合は、労働時間や業務内容に対する報酬のアンバランスが目立ちやすいです。抱えている責任や業務内容の多さに反比例した給料という点から、きついと感じる方が多い傾向にあります。
長時間労働になりやすい
長時間労働になりやすいという点もあげられます。医療の仕事になるため、予期せぬ急患や手術が入った際に勤務時間が長くなってしまうケースも多いです。
また、飼い主とのやり取りの長期化などにより、勤務時間が延びてしまう場合があります。受付終了時間が遅れると、事務処理や掃除などの時間も後ろにズレてしまうため、長時間労働になりやすいです。
人間関係が悪くなりやすい
動物病院は小規模な組織が多く、スタッフ間の距離が近いため、人間関係のトラブルが起きやすい傾向にあります。
受付は医師や看護師と比べて飼い主からクレームをいわれる機会が多く、ストレスを抱えやすいです。飼い主からクレームをいわれてストレスを抱えている状態から、ささいなことでスタッフ間のトラブルに発展してしまう可能性もあります。
ほかにもストレスを抱えてピリピリしている状態は感情的になりやすく、スタッフ間で揉めて人間関係が悪化しやすいです。動物病院に限った話ではありませんが、人間関係の悪さからきついと感じられる場合が多いです。
動物病院の受付の仕事内容（きつい業務は何？）
動物病院の受付の仕事内容は、主に以下の5つがあげられます。
- 窓口業務
- 会計業務
- 事務手続き
- 各種管理・発注業務
- 病院の運営サポート
それぞれの業務内容について解説していきます。
窓口業務
動物病院の受付の代表的な仕事として、窓口業務があげられます。来院してきた患者の問診票記入案内やカルテの用意、電話対応や初診対応などが必要です。
また、来院した方の最初に対応する役割を担うため、病院の看板として注目されます。丁寧さや正確性などが重要になるので、責任の重さを感じてしまう方も多いです。
会計業務
会計業務は、動物病院の受付スタッフが対応するケースが一般的です。診療内容をもとに正確な料金の計算や支払い対応、領収書・明細の発行などがあげられます。
ほかにも、飼い主への料金や治療の見通しなどの説明業務もあり、会計業務だけでも作業が多いです。
また、お金を取り扱う点から正確な業務が必要になるため、プレッシャーに感じてきついと思う方も少なくありません。
事務手続き
動物病院の受付の仕事として、病院運営に必要な事務に関する手続きや作業もあげられます。たとえば、予約やカルテの管理、書類作成などの作業を受付が担当するケースも少なくありません。
さまざまな業務を柔軟に対応する必要があるほか、診療スケジュール調整やリマインドの連絡など、細かな作業も多いです。事務処理能力が求められるため、複数の作業を処理していくことが苦手な方には向いていません。
各種管理・発注業務
消耗品や備品の管理、医療用品・薬品の在庫確認など、管理や発注業務を受付の業務内容に含めているクリニックもあります。
たとえば、トイレットペーパーやタオルの補充、誤発注や欠品がないようにチェックしていく仕事も担当する機会が多いです。
動物病院の機能を維持するために欠かせない仕事ですが、受付が担当する場合もあります。
病院の運営サポート
動物病院の受付でも、SNSやブログの更新、掲示物・院内装飾の作成など、運営サポートを行う場合も多いです。
ほかにも、クレーム対応やスタッフ間の情報伝達、スケジュール調整が受付の仕事になっているクリニックもあります。臨機応変に対応する力が求められる場合もあるため、多種多様な業務をこなすのが苦手な方には、きついと感じる場合もあるでしょう。
受付スタッフがやめないために意識したいポイント
動物病院の受付スタッフがやめないために意識したいポイントは、3つあります。
- スタッフ一人ひとりの業務が大きくなりすぎていないか
- 動物嫌いの方を受付スタッフに採用していないか
- 動物アレルギーがないか
それぞれのポイントについて解説していきます。
スタッフ一人ひとりの業務が大きくなりすぎていないか
スタッフ一人ひとりの業務が大きくなりすぎていないか確認しましょう。
受付スタッフは、診療スケジュール調整や備品・消耗品の補充および管理、顧客のクレーム対応など幅広い業務を行います。過度に受付スタッフに業務が集中してしまうと、負担が大きくなって、離職の原因につながりやすいです。
受付スタッフにヒアリングを行い、業務量が負担になっていないか確認するようにしましょう。万が一過剰になっている場合は、スタッフ全員で分担をしたり、システムの導入などで効率化を図ったりするのがおすすめです。
動物嫌いの方を受付スタッフに採用していないか
受付スタッフがやめないようにするポイントとして、動物嫌いの方を採用しないようにしましょう。動物病院の受付スタッフの求人でも、受付であれば動物とあまりかかわらなくて大丈夫だと考え、動物嫌いの方でも応募してくるケースが実際にあります。
しかし、動物病院の受付は飼い主とのコミュニケーションを図る機会も多く、動物嫌いの方には不向きです。受付でも動物と触れ合う・関わる機会が多いため、動物嫌いの方は受付スタッフとして採用しないように注意しましょう。
動物アレルギーがないか
動物病院の受付スタッフがやめないようにするポイントとして、動物アレルギーがないか確認しましょう。
受付スタッフでも、犬や猫などの動物と接触する機会も少なくありません。小さい頃に動物アレルギーがなかったから大丈夫だと判断し、動物病院の受付に応募する方もいます。
採用前に動物アレルギーがないか確認してもらうようにすると、受付業務に支障がないか判断できるでしょう。
動物病院の受付スタッフを採用する際に意識したいポイント
動物病院の受付スタッフを採用する際に意識したいポイントは、4つあります。
- 笑顔や身だしなみ
- コミュニケーション能力
- ストレス耐性があるか
- 勤勉であるか
それぞれのポイントについて解説していくので、受付スタッフがやめないようにしたい方は参考にしてみてください。
笑顔や身だしなみ
動物病院の受付スタッフを採用する際には、笑顔や身だしなみをチェックしましょう。
受付は病院の顔・看板でもあり、動物病院の印象を大きく左右します。たとえば、明るい笑顔で清潔感のある身だしなみの方であれば、好印象を抱いてもらいやすいです。
また、表情や態度も機械的ではなく、柔軟に応対してくれる人物であれば、嫌な気持ちに感じられにくいでしょう。採用時には、自然な笑顔や姿勢、相手への視線などを観察するのがおすすめです。
コミュニケーション能力
動物病院の受付スタッフを選ぶときは、コミュニケーション能力をチェックしましょう。
受付は飼い主だけでなく、医師や看護師など、さまざまな方と情報のやり取りを行います。コミュニケーション能力が低い場合は、情報の共有や伝達がうまくいかない場合もあり、トラブルに発展する可能性があります。
また、受付はクレーム対応を請け負う場合もあるため、コミュニケーション能力が低いとさらに飼い主の怒りを買ってしまう可能性があるでしょう。
そのため、コミュニケーション能力が高い方を意識的に採用するようにしてみてください。
ストレス耐性があるか
ストレス耐性があるかという点は、動物病院の受付スタッフを選ぶ際の重要なポイントです。受付はさまざまな業務をこなす必要があるほか、状況によって勤務時間が長くなってしまうケースもあります。
また、クレーム対応も行う機会が多いので、ストレス耐性がない場合は負担が大きく、やめるきっかけになりやすいです。動物病院の受付スタッフを選ぶときは、ストレス耐性があるか確認しましょう。
勤勉であるか
動物病院の受付スタッフを選ぶときは、勤勉であるかを確認するのがおすすめです。動物病院の受付でも、医療事務や動物の基礎知識、保険制度などさまざまな知識が求められます。
また「指摘された点を素直に受け止めて改善に活かせるか」や「学び続けられるか」という点を確認すると、長期的に貢献してくれる人材を採用できるでしょう。そこで、面接をする際に、過去に努力したことや学習習慣について具体的に質問をして探ってみてください。
まとめ：動物病院の採用ポイントを改善して定着率を上げよう
動物病院の受付スタッフは、幅広い業務を柔軟に対応する必要があり、業務の多さからきついと考える方もいます。
また、クレーム対応などもする必要があるため、ストレス耐性がないときついと感じて離職を検討する場合が多いです。受付スタッフに業務が集中しないように、過剰な業務負担になっている場合は、バランスよく仕事を割り振りするようにしましょう。
さらに、動物病院の受付スタッフにあった人材を採用できるように、さまざまなポイントをチェックして採用するか検討してみてください。
