開業のための
Web集患戦略

開業医のための経営支援メディア
『ウェブドクター』

医療費後払いサービスのメリット・デメリットは?おすすめの後払いサービス8選を紹介!

医療費後払いとは、患者の診察料や薬代などを後払いできるサービスです。近年、さまざまな業界でキャッシュレス決済の導入が増えており、医療機関でのニーズも高まっています。

患者のニーズに合わせて医療費後払いサービスの導入を検討している方もいるのではないでしょうか。

本記事では医療費後払いのメリット・デメリットのほか、おすすめのサービスを紹介しています。医療費後払いサービスの導入が医療機関と患者に与える影響が理解できるでしょう。サービス導入を検討している方は、ぜひ最後までお読みください。

医療費の後払いサービスとは?

医療費後払いサービスとは?

医療費後払いとは、患者が医療機関で支払う診療費や薬代をクレジットカードや口座振替、キャリア決済などで後払いできるサービスです。医療費後払いサービスを利用する患者は、診察が終わったあと会計をせずにそのまま帰ることができます

通院時に現金を持たずに診療を受けられ、会計の待ち時間がないため、患者の病院滞在時間が大幅に削減可能。病院側も現金の授受による会計ミスや受付での患者対応などの負担を軽減できるので、双方にとってメリットの多いサービスです。

医療機関が後払いサービスを利用するには、専用のシステムを導入しなければなりません。患者も利用するためには登録が必要なので、認知してもらわないと利用者が増えないデメリットもあります。

システムを導入し、患者に登録してもらうという手間もありますが、時間短縮による業務効率化が狙える注目のサービスです。

医療費後払いのメリット5選

医療費後払いサービスのメリット

医療費後払いのメリットは、以下の5つです。

  1. キャッシュレス決済のニーズに対応できる
  2. 患者の待ち時間を減らせる
  3. スタッフの負担を軽減できる
  4. 感染症対策が期待できる
  5. 他院との差別化をはかれる

①キャッシュレス決済のニーズに対応できる

近年、さまざまな業界でキャッシュレス決済のニーズが高まっており、医療業界でも導入の波が加速しています。国としてもキャッシュレス決済導入を推進していることが背景に挙げられるでしょう。

経済産業省は「国内キャッシュレス決済普及率40%」を2025年までの目標に掲げています。最終的には80%以上の普及率を目指しており、キャッシュレス決済の需要は今後も高まっていくと考えられています。

②患者の待ち時間を減らせる

医療費後払いサービスは、現金の直接の授受がないので、会計時間が短縮し患者の待ち時間を減らせます。後払いサービスを利用する患者が増えれば、診療が終わったのにも関わらず待合室で長時間過ごすという事態をなくせるでしょう。

また、患者は診察が終わったあと会計せずにそのまま帰宅できます。会計自体がなくなるため、待ち時間によるストレスを感じにくくなります。診察後、会計に呼ばれるまで数十分待たされることは少なくありません。

後払いサービスにより会計時間が短縮すれば、患者の満足度が向上し、結果的にリピーター獲得につながります。

③スタッフの負担を軽減できる

医療費後払いサービスを導入すれば、医療機関側としても会計業務に割く時間を減らせます。スタッフとしても、会計作業の負担が減るのは喜ばしいことでしょう。混雑している時間帯であれば、会計業務から手が離せずほかの仕事ができないことも少なくありません。

現金やカードを受け取って決済する時間を削減できるため、そのほかの業務に充てる時間を確保できます。また、業務が減れば、スタッフの人数を減らせるので人件費削減にもつながるでしょう。

病院スタッフは人員不足や少子高齢化の影響で、さまざまな負担を強いられています。スタッフの負担を軽減できるサービスを導入することで、少しずつ労働環境が改善されていくはずです

④感染症を対策が期待できる

医療費後払いサービスは「非接触」の観点からも導入するメリットが大きいです。患者とスタッフが現金に触れることなく決済を完了できるため、感染症対策が期待できます。会計スタッフと患者が対面して会話する時間も減るので、院内での感染拡大も防止できるでしょう。

昨今の新型コロナウイルスの影響で、患者の感染症に対する意識が高まっています。医療機関側も患者を獲得するために、非接触に対するニーズに応えていかなければなりません。

また、会計時間が短縮できれば院内の滞在時間が減るため、感染症対策につながるでしょう。

⑤他院との差別化をはかれる

後払いサービスをはじめとしたキャッシュレス決済は患者側のニーズが高いものの、導入している医療機関がまだまだ限られています。後払いサービスを導入すれば、それだけで他院との差別化がはかれるでしょう。

若い世代を中心に、キャッシュレスで生活している方も増えています。また、家族の医療費をまとめて支払いたい方もいるでしょう。医療費後払いサービスの有無が病院を選ぶ決め手になる可能性もあります。

医療費後払いのデメリット3選

医療費後払いのデメリット

メリットが豊富である一方で、医療費後払いには3つのデメリットがあります。

  1. 手数料がかかる
  2. 患者が事前登録する必要がある
  3. 決済代行業者によっては未払い保証がない場合がある

①手数料がかかる

医療機関が医療費後払いサービスを利用する際に手数料が発生します。手数料は、後払い決済のたびにかかるものや月額制などプランによってさまざまです。

月額制の場合、利用者数にかかわらず固定費として手数料を請求されます。導入したものの利用者が少なければ、デメリットに感じられるでしょう。

ただし、手数料がかかるのは保険診療であれが3割負担部分のみです。

②患者が事前登録する必要がある

医療費後払いサービスは、患者自身が事前登録しなければ利用できません。利用するためにユーザーに手間がかかってしまうのは大きなデメリットです。

多くの医療費後払いサービスは、Webサイトからの登録が必要です。スマートフォンやパソコンに不慣れな方は、利用したくても登録できない可能性もあります。登録を手間に感じて利用しない方もいるでしょう。

③決済代行会社によっては未払い保証がない場合がある

未払い保証とは、患者の後払い利用料が期日までに支払われていない場合に、決済代行会社が患者に代わって支払ってくれる保証です。

多くの医療費後払いサービスには未払い保証がついていますが、なかには保証がない場合があります。保証がない場合、患者の未払い分の利益がはいってきません

経営にも影響を及ぼしかねないので、未払い保証がついている決済代行会社を選びましょう

医療費後払いサービスを導入する際の2つのポイント

医療費後払いサービスを導入する際の2つのポイント

医療機関に後払いサービスを導入する際のポイントを2つ紹介します。

  1. 導入する決済方法を検討する
  2. 後払いサービスの導入コストを計算する

①導入する決済方法を検討する

医療費後払いサービスは、導入するシステムによって利用できる決済方法が異なります。医療費後払いで利用できる主な決済方法は、以下の通りです。

  • 口座振替
  • クレジットカード
  • キャリア決済
  • 銀行振込み
  • バーコード決済

決済方法が多いほど、患者の利便性はあがります

②医療費後払いサービスの導入コストを計算する

医療費後払いサービスを導入する場合は、コスト面も考慮する必要があります。キャッシュレス決済の導入にかかるコストは3つあります。

  • 端末代
  • 月額費用
  • 決済手数料

初期費用は、決済端末を導入する費用です。サービスによっては端末代がかからなかったり設備費用が不要だったりする場合もあります。また、ランニングコストとしてかかるのが月額費用や決済手数料です。

医療費後払いサービス以外の機能を有した機器を提供している企業もあります。導入するサービスはよく検討する必要があるでしょう。

デメリットが少ない医療費後払いサービス8選

デメリットが少ない医療費後払いサービス

おすすめの医療費後払いサービスを8つ紹介します。

  1. 医療費あと払い
  2. CADA払い
  3. CADA2
  4. Sma-pa CHECKOUT
  5. NOBORI
  6. 待たずにラク~だ
  7. 後払いドットコム
  8. EPARK医療費あと払い

①医療費あと払い

医療費あと払い出典:医療費あと払い

公式サイト https://mdcom.jp/
決済方法 口座振替
電話料金合算サービス
ソフトバンクまとめて支払い
auかんたん決済
クレジットカード

医療費あと払いは、医療機関のニーズに合わせたプランを選択できるのが魅力のサービスです。「外来向け」「オンライン」「在宅向け」「薬局向け」の4つから、利用する医療機関に合わせたサービスを選べます。

決済方法の豊富さも嬉しいポイントです。口座振替やクレジットカードのほか、電話料金合算などの決済方法を利用できます。クレジットカードやキャリア決済の利用する若者から高齢者まで幅広い需要に対応できるでしょう。

公式サイトを見る

②CADA払い

出典:CADA払い

公式サイト https://www.cada.co.jp/medical/index.html
決済方法 口座振替
銀行振込

CADA払いは、医療費を後払い・分割払いにできる立替払いサービスです。診療後の会計が必要ないので、大幅な時間短縮が期待できます。クレジットカードやスマートフォンでの決済が不要で、カードを持っていない方や年金受給者でも利用できるサービスです。

CADA払いは、利用者の状況に合わせて支払い日を設定できます。給料日払いや年金受給月に合わせた隔月払いなどが設定可能です。また、分割払いに設定できるなど利用者の状況に合わせて柔軟に対応できます。

公式サイトを見る

③CADA2

CADA2出典:CADA2

公式サイト https://www.cada.co.jp/
決済方法 口座振替
銀行振込

CADA払いを提供しているCADA株式会社が提供している入院費・高額医療費の立て替えサービスです。日常的な通院ではなく、急な怪我や入院に対してかかる費用を後払いできます。

医療機関にとっては、通院よりも高額な手術や入院費用の未払いを防止できるのが大きなメリットです。また、入院時の預り金・保証人制度を廃止し、精算の手続きが簡略化できるので、スタッフの負担を軽減できます。

CODA2を導入することで、通院向けの後払いサービスの認知拡大にもつながるので両方合わせた利用がおすすめです。

公式サイトを見る

④Sma-pa CHECKOUT

Sma-pa CHECKOUT

出典:Sma-pa CHECKOUT

公式サイト https://www.almex.jp/mc/products/examination/smapa-checkout.html
決済方法 クレジットカード
コンビニ支払い

Sma-pa CHECKOUTは、患者が手数料無料で利用できる医療費後払いサービスです。医療機関側としては利用してもらわなければ意味がないサービスなので、患者にとってのメリットが大きいのは大きな利点です。

支払い方法はクレジットカードとコンビニ支払いから選べるので、多くの患者のニーズに対応できます。専用アプリを使えば、領収書と明細書を発行できるため、スタッフの発行業務を削減可能です。

Sma-pa CHECKOUTを利用するためには、専用の端末機が必要です。「Sma-pa TERMINAL」は設置スペースが必要ですが、後払い機能以外にも再来受付機能も搭載しています。多機能を有したサービスを導入したい医療機関におすすめです。

公式サイトを見る

⑤NOBORI

NOBORI出典:NOBORI

公式サイト https://nobori.me/
決済方法 クレジットカード

NOBOIは、通院履歴や予定、検査結果などさまざまな医療情報を管理できるアプリです。アプリ内の機能のひとつとして、医療費後払いサービスが利用できます。アプリ内の情報は家族で共有できるので、同棲していない家族がいる場合でも、すぐに健康情報を確認可能です。

有料プランと無料プランがありますが、後払いサービスを含めたすべての機能が無料プランでも利用できます。両者の違いは、データの保存期間です。

医療費後払いサービスはクレジットカード決済しかできませんが、健康状態を総合的に確認できるので患者にとって嬉しいサービスでしょう。

公式サイトを見る

⑥待たずにラク~だ

待たずにラク~だ出典:待たずにラク~だ

公式サイト https://www.glory.co.jp/rakuda/
決済方法 クレジットカード

待たずにラク~だは、登録者のうち50代の割合が50%を超える高齢者でも利用しやすい医療費後払いサービスです。

患者は、クレジットカードであとから支払えるので、通院にはほど手ぶらで向かえます。利用料・登録料も無料で患者にとって嬉しいポイントが豊富です。

領収書・明細書は患者が専用端末からセルフで発行するため、スタッフの業務負担も減らせます。また、医療機関はオフピークに後払い対象分を算定するだけで、あとは待たずにラク~だが自動処理してくれるので、大幅な業務効率化が可能です。

公式サイトを見る

⑦後払いドットコム

後払いドットコム出典:後払いドットコム

公式サイト https://www.ato-barai.com/lp-hospital/
決済方法 コンビニ払い
銀行振込
郵便局支払い
クレジットカード
LINE Pay請求書支払い
FamiPay請求書支払い
ゆうちょPay
PayB
楽天銀行コンビニ支払いサービス
PayPay
d払い
ソフトバンクまとめて支払い

後払いドットコムは、決済方法の豊富さが魅力の医療費後払いサービスです。コンビニ払いや銀行振込に加えて、他社にはない決済方法を利用できます。バーコード決済や請求書払いも利用できるので、現金を持ち歩かない若者にも使いやすいサービスです。

初期費用や解約費用が無料なので、リスクをかけずに導入できます。患者の事前登録も必要ないため、利便性の高さも魅力です。未払い保証もついており、未回収のリスクもありません。

固定費はかかりませんが手数料が高めに設定されているので、自院のニーズに合わせて導入するのがおすすめです。

公式サイトを見る

⑧EPARK医療費あと払い

EPARK医療費あと払い出典:EPARK医療費あと払い

公式サイト https://www.mm-system.co.jp/
決済方法 口座振替
電話料金合算サービス
ソフトバンクまとめて支払い
auかんたん決済
クレジットカード

EPARK医療費あと払いは、スマートフォンを使ったデジタル診察券や顧客管理アプリを提供する株式会社メディカルメンバーシステムの医療費後払いサービスです。

株式会社メディカルメンバーシステムが提供するサービスと合わせて導入すると、より利便性が向上するでしょう。

医療費後払いサービスは登録者だけでなく、家族分の支払いもまとめて行えるのが大きなメリットです。また、サービスを利用するかは、受診ごとに選択できるのも患者にとって嬉しいポイントでしょう。利用料は低価格な月額固定制なので、利用者が多い月でも手数料負担を減らせます。

公式サイトを見る

まとめ:医療費後払いのデメリットを理解して導入を検討しよう

まとめ:医療費後払いのデメリットを理解して導入を検討しよう

医療費後払いサービスを導入すれば会計時間を短縮できるので、スタッフの負担を軽減し、業務効率化がはかれます。患者にとっても会計の待ち時間を減らせるため、通院のストレスを軽減可能です。

ただし、手数料や事前登録が必要などのデメリットもいくつか存在します。医療費後払いサービスを導入することで、デメリット以上にメリットを実感できるのであれば、導入を検討しましょう。