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外来での待ち時間対策10選!患者のストレスを軽減しよう

「患者の待ち時間が増えてしまって苦情が来ている」
「患者の待ち時間を少しでも減らしたいけど、どのような対策をすべきかわからない」
このようなお悩みを抱えていませんか?
患者の待ち時間が増えてしまうことは、当初の見込みよりも多くの患者が訪れている証であるため、悪いことではありません。
しかし、いつまでも対策をしないと、多くの問題がのしかかってくるため、早急に対策する必要があります。
そこで、この記事では待ち時間対策をすべき理由待ち時間対策の方法を解説します。
10個ほど紹介しているので、どれか1つでも試してみてください。

外来での待ち時間対策はなぜすべきか?

そもそも外来での待ち時間対策はなぜすべきなのでしょうか?
主に3つの理由が考えられます。

  • 再来院の可能性が減る
  • 経費がかかる
  • 患者への対応が悪化

それぞれ詳しく見ていきましょう。

再来院の可能性が減る

1つ目は、再来院の可能性が減ることです。
待ち時間が長いことは人気の証ですが、あまりにも待ち時間が長いと患者のストレスが増加するため、次回以降は他院に通院してしまう可能性が高まります。
せっかく自院を選んで来てもらったのに、その患者をリピーターにできず取り逃がしてしまうのはかなりもったいないことです。
リピート率を上げることが経営の安定化には必要であるため、待ち時間対策をしリピーターになってもらえる確率を高めましょう。

経費がかかる

2つ目は、経費がかかることです。
待ち時間が長くなると、椅子が足りなくなったり診療時間が大幅に伸びたりします。
椅子が足りなければ椅子を購入しなければならなくなり、診療時間が大幅に伸びると人件費が余計にかかります。
待ち時間を減らせれば、これらの問題が解決でき、経費を抑えることができるため、安定した経営ができるようになるでしょう。

患者への対応が悪化

3つ目は、患者への対応が悪化することです。
患者を待たせてしまっていることに焦るばかりに「素早く診療しなきゃ!」と考えてしまい、いつものような丁寧な診療ができなくなる可能性があります。
肝心な診察での対応がおろそかになれば「なんか対応が雑だな」「親身になって診てくれない」という負の感情を患者に抱かせてしまうかもしれません。
また、場合によっては医療ミスを起こす可能性もあるでしょう。
したがって、待ち時間対策をして一人ひとりに丁寧な診療を行えるようにする必要があるのです。

外来での待ち時間対策10選

ここでは、外来での待ち時間対策に有効な方法を10個紹介します。
10個と聞くと「多いな」と感じられるかもしれませんが、一度に全てを実行する必要はありません。
もちろん全部実行できるに越したことはありませんが、できることから1つずつ実施してみてください。

順番管理システムを活用しペース調整

1つ目は、順番管理システムの活用です。
すでに導入されている医院も多く、患者数の多い医院には必須のシステムと言えますが、ただ導入しただけで終わってはいないでしょうか?
システム画面では患者さんの待機状況をリアルタイムで把握することができます。混んでいる場合にはペースアップをする、空いている時間帯はより丁寧な対応を心がけるなど、状況に応じて対応を行うことで、待ち時間削減に期待できます。

また、どうしても長く待たせてしまった場合には、直接お声がけをし次回のために空いている時間帯を案内することも非常に効果的です。

順番通知をメール・LINEで行う

2つ目は、順番通知をメール・LINEで行うことです。
1つ目のペース配分や待たせてしまったことへの配慮に加え、メールやLINEで順番通知をすることも有効です。
患者さんは自分の診療の順番をメールやLINEで把握できれば、必ずしも待合室で待ち続ける必要はありません
待ち時間を有効に使えれば、体感的な待ち時間の削減という効果にも期待できます。

自動受付機の導入

1つ目は、自動受付機の導入です。
全てを受付で対応しようとすると、受付に並んでもらうことになり、待ち時間が増えてしまいます。
しかし、医院を訪れる患者の大半は再診患者であるため、自動受付機でも十分に対応できます
自動受付機を導入すれば、受付窓口が混雑する可能性が減るため、待ち時間の削減ができるでしょう。

雑誌や新聞、本を置いておく

4つ目は、雑誌や新聞、本を置いておくことです。
昔から取り入れられている方法ではありますが、大きな効果が得られます。
近年はスマホを持っている方が増えたため、雑誌や新聞、本を利用される方は少ないかもしれませんが、お年寄りや子連れの方などにはとても重宝するでしょう。

カフェスペースを確保する

5つ目は、カフェスペースを確保することです。
クリニックにカフェスペースというのはあまり聞いたことがないかもしれませんが、ある調査によると「患者が病院の待ち時間対策のサービスとして魅力を感じるもの」の5位にカフェスペースがランクインしています。
小さなクリニックでは実現するのは難しいかもしれませんが、一定有効な施策であることは間違いないでしょう。

椅子の座り心地をよくする

6つ目は、椅子の座り心地をよくすることです。
椅子の座り心地が良ければ、待合室での居心地が良くなります
居心地が良ければ快適に過ごせるため、待ち時間が長いと感じることが少なくなります。
些細なことではありますが、椅子の座り心地にも目を向けてみると良いでしょう。

診療時間を拡大する

7つ目は、診療時間を拡大することです。
診察時間を拡大すれば、患者がそれぞれの時間帯で拡散するため、混雑を避けられます。
しかし、診察時間を拡大すると院長やスタッフの勤務時間が長くなってしまうため、得策とは言えません。
特定の曜日だけ診察時間を拡大するなどの工夫をしながら、院長やスタッフの負担にならないように配慮しましょう。

スタッフの稼働人数を増やす

8つ目は、スタッフの稼働人数を増やすことです。
スタッフの稼働人数を増やすことで業務効率が上がるのであれば、今までよりも多めのスタッフを用意すると良いでしょう。
しかし、スタッフを用意するのには人件費がかかり、スタッフの人数を増やしても業務効率が上がらないこともあります。
これらの場合では、スタッフの稼働人数を増やすことは好ましくないため、メリット・デメリットを考慮した上で取り入れるようにしましょう。

患者数を調整する

9つ目は、患者数を調整することです。
強制的に患者数を調整することはできませんが、次回予約の際に比較的空いている日をご案内することは可能です。
また、予約システムを使う場合は、最大受付人数をやや少なめに設定しておくことで、混雑しすぎることが少なくなるでしょう。

待ち時間の削減を1つの目標にして取り組む

最後は、待ち時間の削減を1つの目標にして取り組むことです。
今までに解説してきた9つの対策は具体的な対策方法でしたが、スタッフ一人ひとりが待ち時間を削減する意識を持つことも大切です。
平均5分削減、平均10%減少など具体的な数値で設定することで、効率が上がりやすくなるでしょう。

まとめ

今回は外来の待ち時間対策について解説しました。
患者が増えること自体は素晴らしいことですが、それにより待ち時間が増え、患者の満足度が下がってしまうのは非常にもったいないことです。
今回紹介した対策方法のうち、すぐに取り入れられることは少ないかもしれませんが、1つずつ試してみて待ち時間の削減に挑戦してみてください。