根尖性歯周炎の原因・症状とは?
根尖性歯周炎(コンセンセイシシュウエン)の原因
歯髄炎の炎症が治まらないまま時間が経過すると、炎症が歯根の先端(根尖)から歯周組織や歯根膜に及んでくる。他の要因として、噛み合わせに不具合があったり、打撲などの外傷がある。
根尖性歯周炎(コンセンセイシシュウエン)の症状
歯根膜炎(しこんまくえん)とも呼ぶ。軽度(急性単純性歯根膜炎)では、歯が浮くような感じがしたり、噛んだ時に痛みを感じる。進行すると(急性化膿性歯根膜炎)、拍動するような痛みを始終感じるようになり、腫れを伴う。発熱や悪寒などを感じることも。
根尖性歯周炎(コンセンセイシシュウエン)の治療
原因となっている歯を削り、感染した歯髄や細菌をファイルと呼ばれる専用の器具を用いて取り除く処置をおこなう(根管治療)。膿の袋が大きい場合、歯肉を切開し、膿を取り出すこともある。
【受診科目】
- 歯科
- 歯科口腔外科
※8人の医師がこの病気について述べています
歯科医師に聞いた
根尖性歯周炎の原因・症状・治療方法
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歯の「根っこの周り」に炎症が起きる病気
一般的な歯周病というのは、歯の上方や歯の周りに炎症が起きる病気です。一方で、「根尖性歯周炎」(こんせいせいししゅうえん)は、歯の根っこの周りに炎症が起きます。
主な原因は「感染」によるものです。最もよくある症例としては、むし歯自体が歯髄まで達してしまい、歯髄で感染が起きて、そこから根尖の方まで感染が進んでしまうケースですね。
症状は軽度の痛みから、進行すると何もしていなくても常に強い痛みを感じます。さらに顔も左右非対称になるほど腫れることも。
治療法は、基本的には根っこの先の方まで感染が起きてしまっているため、「ファイル」という細い針のような器具を使って、根っこの中にある菌の数をできるだけ少なくします。
予防法としては、まずは『むし歯予防』が大切です。むし歯が進行すると歯髄の方から感染が起きてしまうため、口腔内の衛生状態を良くするというのが予防になりますね。
根っこの治療をした後にかぶせものをする時、かぶせもの自体の精度(例えば隙間など)がこの病気を発症するかどうかにも関係してきます。根っこの治療も勿論大切ですが、かぶせものの精度も気にしていただきたいですね。
藤沢歯科医院
澤田 政登 院長
- 入間市/下藤沢/武蔵藤沢駅
- 歯科 ●矯正歯科 ●小児歯科 ●歯科口腔外科
日頃の歯磨きとメンテナンスで再感染を防ぐことが大切
根尖性歯周炎の原因は、歯の根っこ部分の感染です。虫歯はもちろんのこと被せものと歯の隙間も感染源になるので被せものの技術はとても重要なんです。根尖性歯周炎は根管治療で治すことができますが、治療よりも大切なのは再感染を起こさないことです。定期的なチェックと歯磨きが重要なので、歯科医師だけでなく患者さんの予防に対する意識と行動が大切ですね。クリニックを選ぶ際は、根管治療に力を入れているところですと治療に必要な設備も備わっており、適切な技術を持った医師が対応してくれます。
亀有東和コミュニティー歯科
清水 美晴 院長
- 足立区/東和/亀有駅
- 歯科 ●小児歯科 ●矯正歯科 ●歯科口腔外科
症状の出る前から、予防のためのスキンケアが大切
虫歯が神経にまで達した場合、壊死した組織を除去する根管治療が必要となります。その際、除去しきれなかった組織が残るなどし、細菌感染が根の先にまで起こった状態が根尖性歯周炎です。この疾患の特徴は、症状として痛みが出ないケースが多いということ。病気とは、細菌と免疫の戦いの連続であり、免疫が細菌を抑えつけていれば症状が出ることはありませんが、疲れなど、何らかの理由で免疫がうまく働かない状態が続くと、とたんに症状を発します。根尖性歯周炎の場合、その症状は激痛となるケースが多いものですから、そうならないよう早め早めの治療が求められます。ただし、先にも申しましたように、自覚症状がないことが多いものですから、経過観察することも少なくないのです。重要なのは、その可能性があることを患者さんご自身が知っていること。自覚してメンテナンスをするのと、そうでないのとでは大きな違いが生じますし、いざ症状が出た際の対応も違ってきます。お口の中の疾患は知らず知らずのうちに進んでいるものが多いですから、まずはご自身の状況を知ることが大切です。
成城世田谷歯科
望月 力 院長
- 世田谷区/成城/成城学園前駅
- 歯科 ●歯科口腔外科 ●矯正歯科 ●小児歯科
歯が健康な状態であれば治療の選択肢が増える
根尖性歯周炎とは、歯根の先にある根尖という部分から細菌が出て、周りの組織に炎症を起こす病気です。一度歯根の治療をしている歯で、根尖に見えないひびが入るなどして細菌が溜まり、膿が出て痛みや腫れが起こります。治療法としては、その歯の被せ物を外した際に歯根にヒビが入ってしまっている場合、炎症がかなり進行し残存歯質量が少なくなってしまった場合は、抜歯をすることになります。歯根にヒビがなく、残存歯質量も多い、歯周病もない状態であればマイクロスコープを用いた再根幹治療が高い成功率で有効です。症状がある程度進行した状態でも、口腔外科処置で歯根端切除術を行うと、90%以上は歯を残せるというデータもあります。しかし、根尖性歯周炎の重要なポイントは、歯がどれほど健康な状態でいるかが治療の選択肢に大きく関わってくることです。歯周病などで歯がグラグラした状態では歯根の治療はできません。歯みがきをして、できる限り歯を健康な状態にしておくことで治療の幅が広がりますよ。
町田マルイ はごころ歯科口腔外科・矯正歯科クリニック
竹田 敦 院長
- 町田市/原町田/町田駅
- 歯科 ●小児歯科 ●矯正歯科 ●歯科口腔外科
時に眠れないほどの痛みを伴うことが
根尖性歯周炎とは、文字通り、歯の根の先に起こる歯周炎です。多くは虫歯から始まり、表層のエナメル質、次に象牙質、さらに歯髄まで虫歯菌や歯周病菌などの感染が侵攻し、感染が根の先の歯周組織まで到達したものをいいます。
根尖性歯周炎は慢性と急性とに分かれます。慢性の場合、違和感や歯肉にニキビ様の腫れ(サイナストラクト)が認められます。急性の場合、慢性と共通する症状に加えて痛みが加わり、時に眠れないほどの痛みを伴うことがあります。
治療方法としては、歯内療法が第一選択になります。虫歯菌や歯周病菌がまだ残存しているのであれば徹底的にこれを除去していくのですが、実際には取り除けない場所も存在しますので、これを当院ではイオン導入法をおこなって無菌化を試みます。根の中がきれいになれば、根の先の病変は自然と減少していくのです。
保科歯科医院
保科 岳史 院長
- 港区/高輪/高輪台駅
- 歯科 ●小児歯科 ●矯正歯科 ●歯科口腔外科
歯の根っこの治療(根管治療)はマイクロスコープの使用が不可欠
むし歯が深くなって神経まで達したり、歯の根っこの部分(根管)にバイ菌が入ったりすると、根管治療が必要になります。このとき、マイクロスコープなどを使用せずに治療をすると、バイ菌をしっかり取り除くことができず、歯の根っこの部分に細菌感染が起こります。これが根尖性歯周炎です。
歯にヒビが入っていたり、むし歯が大き過ぎたりする場合は、抜歯が行われることが一般的です。一方で、根っこの治療(根管治療)を行うことで歯を残せる可能性があるなら、患部を数十倍に拡大できるマイクロスコープを使用してしっかりとバイ菌を取り除く必要があります。
同じ治療を何度も繰り返していると、大切な歯を失うことになりかねませんから、正確な診断と精密な治療を受けられる歯科医院で治療をなさることをおすすめします。
おとデンタルクリニック
弓長 承庭 院長 & 本間 正直 理事長
- 中野区/中野/中野駅
- 歯科 ●小児歯科 ●歯科口腔外科
むし歯をつくらない・進行させないことが大切
根尖性歯周炎とは、歯の根っこの先端(根尖)で細菌感染が起こって炎症が生じ、膿がたまった状態をいいます。歯ぐきが腫れたり、ものを噛んだときに痛んだりするほか、何もしなくても痛みが続くこともあります。治療ではたまっている膿を排出して患部を消毒する方法が一般的です。
根尖性歯周炎はむし歯が進行して歯髄炎になり、神経を取った後の歯に起こるため、一番の予防策は「むし歯をつくらないこと」です。毎日のセルフケアを徹底し、すこしでも気になることがあれば早めに歯科医院を受診しましょう。
ももの木歯科クリニック
渡邊 宏樹 院長
- 流山市/平和台/平和台駅
- 歯科 ●小児歯科 ●歯科口腔外科
根管治療を受けるときは専門家に相談を
根尖性歯周炎とは、根尖(こんせん:歯の根の先端部分)で炎症が起こっている状態をいいます。治療では神経が入っている管(根管)の内部をきれいにする治療(根管治療)が行われますが、このとき重要になるのが歯科医院選びです。
私たちの歯は、一度でも削ってしまうと元に戻ることはありません。また、多く削るほど残された歯が薄くなり、結果歯が割れてしまうことに繋がりかねません。そのため、同じ治療を何度も繰り返すことがないような歯科医院を選んでいただくことをお勧めします。治療を担当する歯科医師が歯内療法を専門にしているのかどうかをよく確認していただくことをおすすめします。
葛西駅前 君の歯を残したい歯医者さん 歯科・矯正歯科
小長谷 香 院長 & 久保田 達也 理事長
- 江戸川区/中葛西/葛西駅
- 歯科 ●矯正歯科 ●小児歯科 ●歯科口腔外科