歯根破折の原因・症状とは?
【受診科目】
- 歯科
- 歯科口腔外科
※2人の医師がこの病気について述べています
歯科医師に聞いた
歯根破折の原因・症状・治療方法
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神経を取った歯をそのままにしているリスクとは……?
歯の中には神経が通っていて、その中にある血管を通じて歯に栄養が届けられます。このため、むし歯治療などで神経を取ると栄養が行き届かなくなり、歯がもろくなってしまうのです。
歯の根っこの部分が折れてしまう「歯根破折」は、神経を取った歯に起こることの多い症状です。破折が生じたところからばい菌が入ると、歯ぐきが腫れたり、ものを噛んだ時に違和感を覚えたりすることがあります。放っておくと骨が溶け、健康な歯に悪影響を及ぼすことがあるため注意が必要です。
歯根破折の治療は、その歯の状態や破折の程度などによって異なり、抜歯になる場合もあれば、接着治療などで延命できるケースもあります。何らかの理由で歯の神経を取った場合には、グラスファイバーなどの素材で補強しておくと歯根破折の予防につながります。
関屋デンタルクリニック駒沢
関屋 亘 院長
- 世田谷区/野沢/駒沢大学駅
- 歯科 ●歯科口腔外科 ●小児歯科 ●矯正歯科
根管治療で神経や血管を失った歯は脆くなってしまう
歯根破折とは、歯の根の部分が割れてしまう状態を指します。原因として多いのは、外傷によるものと、治療後の歯が脆くなって割れてしまうケースです。根の治療によって神経や血管を失った歯は弾力を失い、強い力が加わることで破折が起こりやすくなります。特に歯ぎしりや食いしばりなど、自分の力が影響することも少なくありません。治療後に再び痛みを感じて受診された際、実は根が割れていたという例も多く見られます。
治療としては、割れた位置や状態によりますが、現状では抜歯になるケースが大半です。破折歯を残す試みもありますが、成功率は3〜5年で約50%と十分とは言えず、長期的に機能を保つのは難しいのが実際です。私は「3〜5年で7割以上の成功率が見込めるものが治療といえる」と考えています。残すことを望む患者さんの思いも大切にしながら、無理な延命ではなく、将来的に納得できる治療の選択を一緒に考えていくことが重要です。
オリーブ歯科クリニック
樫村 太郎 院長
- 船橋市/本町/船橋駅
- 歯科 ●歯科口腔外科 ●小児歯科 ●矯正歯科