インフルエンザが流行する時期になると、ワクチン接種のために予約される件数が増えます。そこで予約システムを導入すれば、待合室の混雑を軽減でき、院内感染も防止できます。
しかし、導入を検討している経営者の中には、どのサイトのサービスを導入すべきか迷っている人もいるでしょう。
本記事では、おすすめのインフルエンザの予約システムを紹介します。導入の際のメリットやデメリットについても解説するので、複数のサービスを比較しながら、クリニックに合った機能を持つシステムの導入を検討しましょう。
この記事の内容
インフルエンザ対応の予約システムとは?
インフルエンザの予約システムは、主に下記の4機能です。
- 期間限定での使用可能機能
- 予約管理機能
- ワクチン管理機能
- 集計機能
インフルエンザには流行の時期があるため、期間限定で使用できる予約システムが多いのが特徴です。流行前のワクチン接種をスムーズに行うことで、病院やクリニックの混雑を避けられます。
またワクチン接種は、期間を開けて2回の接種が必要です。患者ごとの接種状況の管理や、ワクチンの在庫管理をシステムに任せることで、医療ミスを防げます。
ワクチン接種の集計を自動で行うことで、会計時の公費、自費の区別や接種人数を正確に把握でき、経理管理の人件費削減にもつながるでしょう。
インフルエンザの予約システムでおすすめ6選!
インフルエンザの予約システムでおすすめ6選を紹介します。
システム名 | 特徴 | 利用料金 |
---|---|---|
主治医ドットコム | 期間限定の日額システム | 初年度無料
2年目以降は、ご利用日数×898円(税抜:817円、消費税:81円) |
FLUSHOT-i(フルショットアイ) | インターネット環境、パソコン1台があれば導入可能 | 初年度無料
45,000円(税込49,500円)/1シーズン |
RESERVA Reservation | 地方自治体や大規模事業者などでの多人数接種に対応 | 月額2万円~ |
check-on | ワクチンの在庫管理、在庫量に応じた予約管理 | 初期費用と月額料金(詳細は記載なし) |
医者どこ予約 | 予約枠の設定が自由に行える | 1シーズン49,500円(10月~3月) |
Uttaro | 小児、若年層の来院が多い場合に使いやすい | 初期費用50,000円(初年度のみ)
利用月のみ12,000円~ |
①主治医ドットコム
料金 | 初年度無料
2年目以降は、ご利用日数×898円(税抜:817円、消費税:81円) |
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主な機能 | 予約管理 ワクチン管理 予約の制限 レイアウト設定 メール送信 集計機能 他 |
公式サイト | https://www.shujii.com/infl/ |
主治医ドットコムは、使用開始時の初期設定の費用がかからず、初年度無料で利用しやすい予約システムです。
日額システムであるため、クリニックが繁忙期を迎えたときだけ期間限定で使用でき、不必要なコストがかからないメリットもあります。
インターネットに接続可能なパソコンやタブレットが1台あれば運用できるため、煩わしいインストール作業や、レシート用のプリンターなどの設備投資も必要ありません。
院内の混雑が緩和され、顧客の満足度を高められるでしょう。
②FLUSHOT-i(フルショットアイ)
料金 | 初年度無料 45,000円(税込49,500円)/1シーズン |
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主な機能 | 予約管理 新規顧客登録 予約枠の設定 予約の集計 メールの送信機能 他 |
公式サイト | https://www.aiakos.co.jp/influenza/ |
FLUSHOT-i(フルショットアイ)は、インターネット環境とパソコン1台があれば導入できる予約システムです。顧客は、パソコンやスマートフォンから簡単に予約を行えます。初回の利用登録も可能なため、家族全員での接種や、診察券を持たない顧客でも予約が取れる特徴があります。
予約数、ワクチン接種量の管理ができるため、クリニックの業務効率を高め、管理の負担を軽減できるでしょう。
また、予約の確認や時間枠の設定なども自由にカスタマイズできるため、クリニックの特徴にあったサイトを作れます。
③RESERVA Reservation
料金 | 月額2万円~ |
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主な機能 | 接種者の事前登録 会場別予約の管理 予約実績の確認 接種間隔の管理 ワクチンメーカー別の在庫管理 他 |
公式サイト | https://vaccine.reserva.be/ |
RESERVA Reservationは、500以上の自治体にシステムの導入実績がある、国内シェアトップクラスの予約システムです。地方自治体や大規模事業者などでの多人数接種に対応しているため、データ管理やセキュリティ管理も強化されており、個人情報を安全に管理できます。
運用方針を確認後、5日程度で導入でき、スタッフ向けのサポートシステムも充実しています。接種間隔の管理やワクチンのメーカー別在庫管理など、クリニックに必要なサービスが充実しているため、業務効率を向上させてくれるでしょう。
④check-on
料金 | 初期費用と月額料金(詳細は記載なし) |
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主な機能 | 予約管理 受付業務 集計機能 問診機能 院内ディスプレイ表示 他 |
公式サイト | https://noc.jp/vaccine.html |
Check onはインフルエンザをはじめ、小児科用のワクチンや輸入品など、種類別のワクチン予約設定に対応しています。ワクチンの在庫管理、在庫量に応じた予約管理を行えるため、ワクチンの不足が起こらず、院内の混雑や待ち時間の軽減につながります。
また、さまざまなメーカーの電子カルテやレセプトコンピュータとも接続ができるため、一環した顧客管理が可能です。
クラウド型のシステムであるため、24時間起動させる院内サーバーは不要で、万が一情報を紛失した場合も短い復旧時間で解決できることが特徴です。
⑤医者どこ予約
料金 | 1シーズン49,500円(10月~3月) |
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主な機能 | 初診予約対応 ワクチン量追加設定 家族の連続予約 お知らせメール機能 2回接種時の間隔設定 他 |
公式サイト | https://isyadoko-yoyaku.com/influ/ |
医者どこ予約は、インフルエンザの流行期である10月~3月の1シーズンの使用で料金が固定されているため、予算計画が立てやすい予約システムです。
予約枠は最小3分から確定でき、時間帯ごとに人数制限を設ける予約方式も選択できるため、クリニックの運用方針に合った設定ができます。
期間限定の無料お試し期間を設けているため、予約システムの導入を検討する場合には、無料期間を利用し、運用の方針を固めるとよいでしょう。
⑥Uttaro
料金 | 初期費用50,000円(初年度のみ) 利用月のみ12,000円~ |
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主な機能 | 予約管理 予約完了メール リマインドメールの自動送信 予約や実施数の集計管理 2回接種間隔の指定 他 |
公式サイト | https://www.uttaro.jp/flu |
Uttaroは、インフルエンザの流行時期のみの使用ができる予約システムです。閑散期の春夏の使用は無料なため、必要最低限の経費のみで運用できます。
小児ワクチンの2回接種の間隔指定の設定や、2回目予約が済んでいない患者のリストアップができるため、若年層が多いクリニックでの利便性に優れています。
1ヶ月間の無料トライアルができるため、お試し感覚で運用を開始できるのもおすすめポイントです。電話予約が殺到する繁忙期に予約システムを取り入れ、スタッフの業務削減を行い、他のサービスを充実させるとよいでしょう。
インフルエンザの予約システム導入のメリット
インフルエンザの予約システム導入のメリットは、下記の6項目があります。
- 予約の制限ができる
- 自由なカスタマイズができる
- 自動でメール送信ができる
- WEB問診表で診察時間の短縮ができる
- 多言語での対応ができる
- 事前のWEB決済でスムーズな会計ができる
それぞれ解説するので、内容を確認してみてください。
予約の制限ができる
ワクチンの在庫数や対応可能な医師の人数に合わせて予約の制限ができ、計画的なワクチン接種を促すことに効果的です。
ワクチンの在庫管理や仕入れも自動化されているため、ワクチン量により、自動で予約を締め切ってくれます。
自由なカスタマイズができる
時間管理やワクチン接種枠をクリニックに合わせてカスタマイズできます。
予約枠は分数刻みで人数の管理ができ、日時や曜日に合わせた細かい設定も可能です。
サイトのデザインや各種タイトル、文章の表現変更など、クリニックの特徴に合わせることで統一性のあるサイトを作れます。
自動でメール送信ができる
予約確認メールや2回目ワクチン接種の予定送信など、患者ごとのワクチン接種のスケジュール管理も、メールの自動送信で管理できます。
2回目の接種のし忘れや、急なキャンセルを防止できる効果が期待されるでしょう。
クリニック情報の一斉送信も可能なため、インフルエンザ以外の情報発信にも役立ちます。
WEB問診表で診察時間の短縮ができる
来院前にWEB問診表を記入してもらうことで、診察時間の短縮につながり、院内での待ち時間を減らせます。
とくにインフルエンザが流行する時期は、ワクチン接種以外にも発熱が原因で来院する患者も多く、院内感染の危険性があります。院内に滞在する時間を減らすことで、顧客の安心感につながります。
多言語での対応ができる
多言語での対応で、多国籍地域で便利になります。
予約システムの画面を英語やフランス語などの多言語表示にすることで、在日外国人にもスムーズにワクチン接種の予約を促せます。
表記の切り替えで、多言語使用の方へもわかりやすい説明ができ、認識の相違や医療ミスを減らせるでしょう。
事前のWEB決済でスムーズな会計ができる
事前にWEB決済をすることで会計作業を削減し、待合室の滞在時間を短縮して院内の混雑を軽減できます。また、会計担当の人材が不要になり、会計時の人的ミスも起こらないため経理管理の簡略化にもつながります。
さらに、事前に決算しておくことで無断キャンセルの予防にもなり、クリニックの運営も改善されるでしょう。
インフルエンザの予約システム導入のデメリット
インフルエンザの予約システム導入のデメリットもあります。
- コストがかかる
- サポート対応が必要になる
デメリットも理解したうえで、導入を検討しましょう。
コストがかかる
予約システムの導入には、初期費用や運用月額費用が必要になります。
専用のタブレット端末やPCなどの設備投資や、インターネット環境の構築が必要です。導入するシステムによって具体的な初期費用は異なりますが、十分な機能が備わったシステムほど費用も高くなるでしょう。
システム導入の前には、クリニックに合った必要な機能を明確化し、導入後の運用費用の計画を十分に理解してから導入してください。
サポート対応が必要になる
スマートフォンから簡単に予約できるシステムであっても、普段から使い慣れていない高齢者には、ハードルが高い場合があります。
システムを使うために操作を説明しなければならないこともあり、スタッフの手間や時間を要します。
誰でも使いこなせるように、使い方を記載したガイドブックを作成したり、サポートできる体制を整えるとよいでしょう。
インフルエンザの予約システムに関するよくある質問
インフルエンザの予約システムに関するよくある質問についてお答えします。
Q.予約システムの利用料金の相場はいくらですか?
予約システムの利用料金の相場は、システムの運用日数やカスタマイズの内容により変動はあるものの、10万円程度です。初期費用と月額の利用料がかかるため、導入にはクリニックの運営への負担が生じます。
予約管理を簡素化できるシステムですが、クリニックの規模に合わせて必要な機能の導入を検討しましょう。
Q.予約システムの導入には何が必要ですか?
予約システムの導入には費用と設備が必要です。システムの導入費用、利用料のほか、システムの稼働に必要なハードウェアの費用もかかります。
サーバー費用を必要としないクラウドサービスも広まっていますが、セキュリティ管理やサポートには別途費用がかかる場合があります。
また、専用の端末やインターネットの設備が必要です。導入するシステムにより、準備が必要なものは変動するため、必ず確認しましょう。
まとめ:インフルエンザの予約システム導入で差別化を図ろう
インフルエンザの予約システムを導入すれば、予約管理やワクチンの在庫管理ができるため、来院を分散させて院内の混雑や待ち時間を軽減できます。
顧客の満足度の向上につながるだけでなく、スタッフの業務内容の改善やリマインドの業務の簡素化、インフルエンザ流行時期の院内感染の防止にも役立つでしょう。
クリニックの規模や予算に最適な予約システムの機能を把握し、複数のサイトを比較して、導入を検討してみましょう。