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ホワイトニングサロン経営の完全ガイド!必要な準備や成功のポイントも紹介

近年、需要が高まっているホワイトニングサロンの経営に挑戦したい人が増えています。

とはいえ、ホワイトニングサロンはどうやって運営すればよいかわからないでしょう。

そこでこの記事では、ホワイトニングサロン経営について紹介します。必要な準備や成功のポイントまで解説しているので、ぜひ参考にしてください。

この記事の内容

ホワイトニングサロンとは?

ホワイトニングサロンとは、加齢や食べ物などで発生した歯の黄ばみや黒ずみを分解して歯を白くさせるサロンのことです。歯にホワイトニング剤を塗り、青いレーザー光を当てることでホワイトニング剤に含まれている過酸化水素がレーザー光に反応し、歯が白くなるというのが基本的なしくみです。

ホワイトニングサロンには、歯科医師は在籍していません。医療機関ではない施設になります。

天然の歯を白くしていくので、自然な色に仕上がります。なお、歯医者でしか使えない薬剤を使う場合は歯科医師、もしくは歯科衛生士の免許が必要です。

ホワイトニングサロンは3種類

ホワイトニングサロンは、主に3種類あります。

  1. セルフホワイトニング
  2. オフィスホワイトニング
  3. ホームホワイトニング

セルフホワイトニング

セルフホワイトニングは、歯科医師免許の必要がなく、自分自身でホワイトニングケアをすることです。他のホワイトニングの種類より比較的安価で、機械があればいつでもできます。

基本的にセルフサービスなので、最小限の人件費で済むのも魅力です。

オフィスホワイトニング

オフィスホワイトニングは、歯科医院で専門家によるホワイトニングの治療を受けることです。患者の口内を触診したり、セルフホワイトニングよりも強い薬剤を使用するので、医療行為に該当します。よって歯科医師、もしくは歯科衛生士の免許が必要です。

歯医者による施術なので、1回の施術で白さを体感できる即効性があります。

ホームホワイトニング

ホームホワイトニングは、歯科医院で提供したホワイトニング薬剤をマウスピースに注入し、患者の歯に装着することです。こちらも医療行為なので、歯科医師免許がなければなりません。

患者は、マウスピースを取り付けて生活するので通院する必要がなく、忙しくても家でホワイトニングができるという魅力があります。

ホワイトニングサロン経営のメリット5つ

ホワイトニングサロンを経営するメリットは、以下の5つです。

  1. 小さな施術スペースで経営が成り立つ
  2. 原価・運用コストが安い
  3. 収益性・利益率が高い
  4. 市場の需要が高い
  5. セルフホワイトニングなら専門資格なしで経営できる

小さな施術スペースで経営が成り立つ

ホワイトニングで使う機械はコンパクトなので、小さな空きスペースに施術スペースを作れるので、自宅の一室やマンションの部屋でも経営が成り立ちます。

新しく部屋を借りる必要がないので、始めやすいビジネスです。

原価・運用コストが安い

ホワイトニングは原価や運用コストが安いです。とくにセルフホワイトニングなら、施術単価3,000〜4,000円に対して、原価は300円〜400円ほどと安くなっています。

また、ホワイトニングサロンの機械は、1万〜12万円で購入できます。リース制度があるので、月に1万5,000円ほどで借りられます。

さらにセルフホワイトニングでは、フランチャイズ加盟による開業も可能です。必要な備品をレンタルまたはリース契約で導入できるので、より安価な導入コストが見込めます。

収益性・利益率が高い

ホワイトニングサロンは収益性や利益率が高いです。先述したとおり、1回の施術につき3,000〜4,000円で、原価は300〜400円なので、約9割の粗利が見込めます。

さらに機械の導入コストがリースであれば、安価でより大きな利益が見込めるでしょう。セルフホワイトニングであれば、顧客自身で施術をするので、スタッフの人件費も大きく削減できます。

このように経費にかかる金額が総合的に低いので、収益率や利益率は高いです。

市場の需要が高い

昨今、歯を白くする意識が高まっているのに伴って、ホワイトニング市場の需要は高まっています。その背景にあるのは、口や歯に関する悩みの深刻化です。

公益社団法人日本歯科医師会が、口や歯の悩みを調査すると1位「歯と歯の間にものが挟まる」(37.2%)、2位「歯の色が気になる」(30.6%)という結果でした。10代〜30代の回答で最も多い回答は、「歯の色が気になる」です。この結果から、ホワイトニングは若者層に人気があることがわかります。

また需要が高くなると、顧客も増えるので、結果的に売り上げアップが見込めるでしょう。

セルフホワイトニングなら専門資格なしで経営できる

オフィスホワイトニングやホームホワイトニングだと医療行為となるので、歯科資格が必要です。

一方セルフホワイトニングであれば、歯科資格がない状態で始められます。ただし、ホワイトニングで使う機械を導入し、使い方を学ぶ必要があるので注意しましょう。

ホワイトニングサロン経営のデメリット3つ

ホワイトニングサロン経営のデメリットは以下の3つです。

  1. 競合との差別化が難しい
  2. トラブル対処やリスク回避の知識が求められる
  3. セルフホワイトニングは効果を保証できない

競合との差別化が難しい

ホワイトニングサロンは競合との差別化が難しいです。IMARC Groupによると、歯のホワイトニング製品の世界市場規模は2022年に55億米ドルに達しています。さらにホワイトニング市場は2028年までに72億米ドルまでいき、2022年から2028年の間に4.6%の成長率になると予測しています。

施術事態に差が生まれにくいホワイトニング市場が伸び続けると、競合が多くなり、差別化がどんどん難しくなります。競合との差をつけるためには、キャンペーンやイベントなどを積極的に実施しましょう。

トラブル対処やリスク回避の知識が求められる

ホワイトニングサロンはトラブルやリスク回避の知識が求められる可能性があります。ホワイトニングサロンでは薬剤を使うので、患者によっては効果が見られない、もしくは口腔内に炎症を起こしてしまったなどのトラブルが発生します。顧客からのクレームが入ると、早急に対応しなければなりません。

ホワイトニングサロンを運営する場合は、トラブルを解消する方法や事前にリスクを回避する方法についてある程度の知識を身につける必要があります。

セルフホワイトニングは効果を保証できない

セルフホワイトニングの効果には個人差があり、ほどんど効果が現れない場合もあります。

一方で、医療行為に該当するオフィスホワイトニングやホームホワイトニングなら、歯科医師のもとで施術が行われるため、より高い効果が見込めます。

ホワイトニングサロン経営に必要な準備・流れ10ステップ

ホワイトニングサロン経営で必要な準備と流れは、以下の10ステップです。

  1. 業態を決定する
  2. 経営方針を決める
  3. 経営資金を集める
  4. 物件を探す
  5. 内装・レイアウトを決める
  6. 設備・機器を準備する
  7. 資格・スキルを身につける
  8. 経営に必要な手続きを申請する
  9. スタッフを採用・教育する
  10. 集客に力を入れる

業態を決定する

まずは業態を決めます。以下の中からどれにするかを選びます。

  • オフィスホワイトニング
  • ホームホワイトニング
  • セルフホワイトニング

歯科医院でホワイトニングサロンを開く場合は、オフィスホワイトニングかホームホワイトニングにするのがおすすめです。すでに歯科医師免許を持っており、既存の患者に提案できます。

歯科医師免許を持っていない場合は、セルフホワイトニングがおすすめです。医院をつくる必要がないので、開業しやすくなっています。

経営方針を決める

次に経営方針を決めます。具体的には以下のとおりです。

  • サービスの概要
  • 集客方法
  • 接客方法

地域によって求められているサービスは異なるため、地域調査をした後に決めるようにしましょう。

経営資金を集める

方針が決まれば、経営に必要な資金を集めます。調達方法は以下のとおりです。

  • 自己資金
  • 出資
  • 借入
  • 融資
  • 補助金
  • 助成金

主要なものを紹介しましたが、最もリスクが低い資金調達方法は、返済の必要が生じない自己資金です。

物件を探す

ホワイトニングサロンを経営する場合、物件が必要です。以下の内容で見つけると良いでしょう。

  • 市場調査を踏まえて出店エリアを決める
  • 店舗物件のWebサイトを利用
  • 出店予定エリアの不動産会社に相談
  • 友人・知人などから紹介

オフィスホワイトニング、もしくはホームホワイトニングの場合は歯科医院内で始めることがほとんどですが、その場合どこに歯科医院を建設するかも考える必要があります。

内装・レイアウトを決める

決まった物件の内装やレイアウトを決めます。基本的には経営方針にあったレイアウトがおすすめです。

おしゃれさや清潔感はもちろん、プライバシー保護を徹底したデザインもあるので、どれがマッチするかを考えましょう。

設備・機器を準備する

次に設備や機器を準備しましょう。タイミングは、レイアウトが決まって内装工事が終わってからがおすすめです。

内装工事前や工事中に設備を準備してしまうと、内装と設備の色が合わない場合がありますので、完成を見てから準備すると良いでしょう。

ホワイトニングで使う機械はもちろん、患者の管理が楽になるので予約受付システムを導入することもおすすめします。予算に応じて、必要なものはこの段階でまとめて準備します。

資格・スキルを身につける

歯のホワイトニングに必要な資格やスキルを身につけましょう。とくにオフィスホワイトニングやホームホワイトニングを経営する場合は、歯科医師や歯科衛生士の資格が必要です。

セルフホワイトニングは特別な資格は必要ありませんが、歯のホワイトニングに必要な知識は学ばなければいけません。

経営に必要な手続きを申請する

次に経営に必要な手続きを申請します。
セルフホワイトニングとオフィス・ホームホワイトニングでは、申請するものが異なります。具体的には以下のとおりです。

■セルフホワイトニングの場合

  • 個人事業の開業届出・廃業届出等手続
  • 所得税の青色申告承認申請手続

■オフィス・ホームホワイトニングの場合

  • 防火管理者選任の届出
  • 医療法人設立または診療所開設の届出
  • 保険医療機関指定の申請
  • 医師会への加入

すでにできている場合はスキップしましょう。

スタッフを採用・教育する

ホワイトニングを運営するうえで、スタッフ採用や教育は必要です。スタッフを募集する場合は、開業する数ヶ月前がおすすめ。基本的には受付やカウンセリングを担当するスタッフを採用します。

既に歯科医院がある場合は、既存のスタッフに基本的な施術スキルを身につけさせると良いでしょう。

集客に力を入れる

ホワイトニングサロンで最も重要なことは、集客することです。顧客がいないと売り上げがなく、経営を続けられません。

集客を成功させるポイントは3つです。

  1. 集客の目的を明確化
  2. ターゲット層にあう商品やサービスを提供する
  3. オンラインとオフラインで集客

既存の患者がいれば、ホワイトニングについて紹介し、提案するのも良いでしょう。

ホワイトニングサロンに必要な経営資金

ホワイトニングサロンで必要な経営資金について以下の内容で解説します。

  1. ホワイトニングサロン経営の資金相場
  2. ホワイトニングサロン経営の資金内訳

ホワイトニングサロン経営の資金相場

ホワイトニングサロン経営の資金相場は約500万〜1,500万円です。資金は以下によって変動します。

  • サロンの立地・物件
  • 設備
  • 機器・什器の種類や数
  • 従業員数

なにを重視するかによって変わるので、入念に考えるようにしましょう。

ホワイトニングサロン経営の資金内訳

ホワイトニングサロン経営の資金内訳を例とともに表でまとめました。

項目 割合 例(10坪のスケルトン物件で、家賃は15万円の場合)
物件関係(賃料や敷金など) 合計の20% 100万〜300万円
リフォーム費 合計の40% 200万〜600万円
設備や機器 合計の20% 100万〜300万円
集客費(広告など) 10% 50万〜150万円
その他経費(消耗品や許可など) 10% 50万〜150万円
合計 100% 500万〜1,500万円

割合はどこを重視するかによって変動します。ぜひ参考にしてみてください。

ホワイトニングサロン経営で成功させるポイント3つ

ホワイトニングサロン経営を成功させるポイントは以下の3つです。

  1. 歯を白くするメリットを発信する
  2. 品質の高いサービスを提供する
  3. 丁寧な接客でサービス提供する

歯を白くするメリットを発信する

歯を白くするメリットを公式サイトやSNSで発信することで、ホワイトニングに興味があるユーザーの集客ができます。
質の良い発信は店舗そのものへの信頼にも繋がります。この店舗でしかできないことも発信に盛り込むことで、店舗の宣伝につながり、ホワイトニングに興味を持ってもらえるきっかけにもなります。

品質の高いサービスを提供する

ホワイトニングサロンを成功させるには、品質の高いサービスを提供しなければなりません。患者は高品質なサービスを受けることで、ホワイトニングサロンを信頼してくれるようになり、利用の継続と売り上げアップにつなげられます。

品質が良いと利用している患者が他の人に紹介してくれる可能性もあるでしょう。インターネットも普及しているので、患者が投稿した口コミによって集患も可能です。

丁寧な接客でサービス提供する

成功するには、丁寧な接客でサービスを提供することも重要です。運営している側の仕事が雑であると、新規の患者はもちろん、既存の患者も離れてしまいます。

どんなときも患者目線で運営するようにしましょう。ホワイトニングが初めての患者はどのようなスケジュールになるのかわかりません。

運営側は患者を心配させないためにも、施術の内容やスケジュールを決める重要性について説明することで、患者は安心して通ってくれます。

患者のことを考えた丁寧な接客は、患者が通い続けるきっかけになるだけでなく、集患にも大きな影響を与えます。

ホワイトニングサロン経営を成功させる集客方法

ホワイトニングサロン経営を成功させる集客方法は以下の5つです。

  1. Web広告での集客
  2. SNSでの集客
  3. ホームページ・Webメディアでの集客
  4. 紙媒体での集客
  5. フランチャイズ制度を駆使した集客

Web広告での集客

集客方法で最もオーソドックスなのは、Web広告での集客です。Web広告とは、Webブラウザにアクセスし、Web媒体に公開される広告のことで、以下のように様々な種類があります。

  • リスティング広告
  • ディスプレイ広告
  • 純広告
  • アフィリエイト広告
  • リターゲティング広告
  • SNS広告
  • ネイティブ広告
  • タイアップ記事広告
  • リワード広告
  • 動画広告デジタル音声広告

どの形式を利用してWeb広告に掲載するか入念に考えましょう。

SNSでの集客

近年はSNSの普及により、集客もできるようになっています。SNSでホワイトニングサロンについて紹介・宣伝することで、多数のユーザーに見られます。

投稿が伸びると知名度が一気にあがり、新規顧客が増えるかもしれません。SNSは無料で宣伝できるので、費用を抑えたい方にもおすすめです。

ホームページ・Webメディアでの集客

ホームページやWebメディアを利用して集客できます。競合との効果の比較表や、公式サイトからの予約で10%OFFキャンペーンなど、公式ホームページや公式メディアで競合との差別化を図るようにしましょう。

また視認性にも注力しなければなりません。パッと見てすぐにわかるデザインや位置にすることをおすすめします。

紙媒体での集客

紙媒体での集客もおすすめです。とくに地域に特化したホワイトニングサロンであれば、大きな効果が得られます。

「利用したことはないが、見たことはある」という状態になりやすいのが地域に特化しているサロンのメリットです。
ただし、目に留まることがないまま捨てられると意味が無いので、インパクトのある紙広告にしましょう。

フランチャイズ制度を駆使した集客

フランチャイズ制度を駆使した集客は多く集まる可能性が高いです。大企業であれば、ブランドバリューを使った集客ができ、無名の状態から始めるよりも比較的安定しています。

集客ノウハウがあるので、そのとおりに進めていくと集客できる可能性が高いです。独自で集客するよりも、効果的だといえます。

ただ注意しなければならないことは、どこのフランチャイズに加盟するかです。場合によっては集客が見込めないことがあるので、気をつけましょう。

ホワイトニングサロン経営の注意点

ホワイトニングサロン経営の注意点は以下のとおりです。

  1. 誇大した表現は避ける
  2. スタッフが医療行為をしないように注意する
  3. 効果を強調してアピールしない

誇大した表現は避ける

誇大な表現を避けるようにしましょう。導入している設備環境が実際と異なると患者からのクレームになります。

例えば「座るイスはクッション性が高く、居心地が良い」と書かれていたが、実際のイスはクッション性が低く施術しているときに腰が痛い、といったクレームです。口コミに書かれることによってホワイトニングサロンのイメージダウンになります。

また広告やSNSなどの宣伝価格と実際の価格が全く異なってもいけません。最悪の場合、景品表示法に違反したと見なされて、運営を禁止や賠償金を支払うことになるので、注意しましょう。

スタッフが医療行為をしないように注意する

セルフホワイトニングの場合、スタッフが医療行為をしないように注意しなければなりません。

医療行為は医師免許を持ったものしかできません。資格も持っていないスタッフが、医療行為を行うと、医師法第17条に違反し、3年以下の懲役、もしくは100万円以下の罰金が課せられます。

歯科医師や歯科衛生士免許を持っていない場合は、患者の口元を触らないように指導しましょう。

効果を強調してアピールしない

ホワイトニングサロンの効果を強調してアピールしないようにしましょう。ホワイトニングサロンに通ったとしても必ずしも歯が白くなることはありません。患者によって効果は変わるので、「必ず」や「絶対」といった文言は避けるようにしましょう。

まとめ:ホワイトニングサロン経営を成功させるために準備をしよう

ホワイトニングサロンの需要は高く、集客やリピートなどの運営を上手くできれば、大きく稼げるでしょう。しかし競争率は高いので、他のホワイトニングサロンと差別化を図る施策を考えなければなりません。また機械の導入で初期費用がかかるビジネスです。余裕をもった資金調達をしましょう。