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離床センサーとは?8つの種類とおすすめ10選を解説

医療現場や介護現場では、患者さんが離床して事故やケガのもとになることがあります。

離床センサーを設置すれば、徘徊や転倒のリスクを軽減でき、介助者やスタッフの精神的負担も軽減できます。

とはいえ、離床センサーといっても種類は豊富であり、選ぶ際に悩まれるでしょう。

この記事では、離床センサーの種類や選び方について解説します。離床センサーの導入を考えている方はぜひ参考にしてみてください。

離床センサーとはナースコールなどと連動したセンサーのこと

緑の芝生のそばで車椅子の人の近くに立っている女性の画像

離床センサーは、病院や介護施設などの医療環境で利用されるセンサーのこと。患者さんや利用者がベッドから離れると介助者やスタッフに通知する道具です。

病室や居室のベッド近くに設置され、利用者の動きや重さの変化を感知し、ナースコールなどへ通知されます。こうした流れで、患者さんが起き上がってからスタッフが迅速にケアに赴くことができ、転倒による怪我や事故、徘徊を防止できます。

不安定な行動をコントロールすることで、患者さんの安全性の確保も期待できます。

また、頻繁な見回りや監視を削減し、スタッフと患者さん双方のストレスの軽減にも貢献してくれるでしょう。

離床センサーは大きく8種類

病院のベッドの画像

離床センサーは主に8種類あり、それぞれ設置場所や検知方法が違います。

  1. ベッドセンサー
  2. ピローセンサー
  3. クリップセンサー
  4. タッチセンサー
  5. 超音波・赤外線センサー
  6. ベッドサイドセンサー
  7. マットセンサー
  8. 車いす・トイレコール
  9. カメラセンサー

それぞれ詳しく説明します。

ベッドセンサー

「ベッドセンサー」は、ベッドのマットレス上に配置するタイプの離床センサーです。

利用者がベッドから起き上がるときにセンサーへの負荷がなくなり、通知が行く仕様です。マットレスとシーツやパッドの間に取り付けられており、視覚的な影響を与えず、ベッドの居心地を損ないません。

これにより、利用者は快適な寝心地を維持できます。ベッドセンサーは離床センサーの中で最も一般的に利用されており、医療環境において広く採用されています。

ピローセンサー

ピローセンサーは、四角い平らな形状で枕と同じくらいのサイズの離床センサーで、枕の下に配置されます。

利用者が枕から頭を離すと、即座に通知が発せられます。ピローセンサーは、離床や徘徊の防止だけでなく、手術後や心臓病などで絶対の安静が必要な患者さんの体動を制限するためにも使用されます。

枕から頭が離れるだけで通知が行くので、体動の活発な利用者の場合、通知が頻繁になる可能性もあることに注意しましょう。

クリップセンサー

クリップセンサーは、利用者の衣服に取り付けられるタイプの離床センサーです。クリップに取り付けられた紐が外れるとナースコールへと自動的に通知を発します。

この装置は、病院や施設で使用されるほか、そのシンプルな構造により、個人宅でも簡単に利用できます。

なお、自分で紐を引っ張る、外してしまう患者さん用としては向きません。

タッチセンサー

タッチセンサーは、ベッド柵や介助バーに触れる、もしくは握ると通知を発する離床センサーです。利用者の移動や起き上がりを検知できます。

主に、立位が不安定であり、起き上がるためにベッド柵や介助バーへつかまりながらの座位が安定する患者さんに用いられます。

利用者の動きの癖を把握し、利用者の手が触れやすい場所に設置すると効果を最大限に発揮します。

超音波・赤外線センサー

超音波・赤外線センサーは、超音波や赤外線を利用して人の動きを感知し、その動きが検知されると通知される離床センサーです。

このセンサーの特徴は、患者さんの状況に応じてベッドの周囲や出入り口など、設置する位置を変えられること。利用者に直接触れる必要がないため、利用者の快適さを損ないません。

ベッド柵に設置すれば起き上がりを検知、ベッドの下に設置すれば離床を検知、出入り口に設置すれば徘徊の防止と幅広い用途で使える離床センサーです。

ベッドサイドセンサー

ベッドサイドセンサーは、ベッドの端にある降り口にセンサーパッドを敷く離床センサーです。ベッドの端に配置され、患者さんや利用者がベッドから起き上がり、ベッドの端に移動すると感知します。

センサーパッドは、細長い形状をしているため、寝返りによる誤作動のリスクを軽減できます。

センサーパッドの設置位置や感度はカスタマイズ可能で、患者さんの体格、動きの癖やケアニーズに合わせて調整できます。

ただし、設置する向きや置き方を誤ると作動しない恐れがあります。

マットセンサー

マットセンサーは、ベッドサイドの足元に設置するタイプの離床センサー。患者さんがベッドから立ち上がってベッドの周りに立つと、その動作を感知して通知を行います。

また部屋の入口に設置することで、徘徊の予防にも役立ちます。

ただし、患者さん以外にも訪問者や医療スタッフが踏んだ時にも通知されてしまい、頻繁な誤作動が起こる恐れがあります。設置状況やケア環境に合わせて適切なセンサーを選択することが重要です。

車いす・トイレコール

車いす用離床センサーは、車いすの座面に敷かれ、利用者の体重が座席からなくなると反応します。

座面に敷くだけで簡単に設置でき、負担なく利用を開始できます。体重に反応するセンサーは、高い精度で離床を検知します。

トイレ用離床センサーは、赤外線技術を用いて、利用者がトイレの便座から離れると反応します。

トイレには赤外線が用いられることが多く、便座から外れるとセンサーが反応します。

カメラセンサー

カメラセンサーは、利用者のいる部屋の壁に設置してカメラ映像をもとに離床を検知する離床センサーです。

画像解析技術を使用して、利用者の離床を高い精度で検知します。離床の瞬間から通知を行えるため迅速な対応が可能となり、患者さんや利用者の安全性が向上します。

患者の変化を検知できる上に、不審者の侵入といった異変にもいち早く気がつけます。

離床センサーの選び方6つ

ベッドの前に立つ男性

離床センサーの選び方は、6つあります。それぞれ解説していきます。

  • 利用者の転倒リスクで選ぶ
  • 利用者の体動具合で選ぶ
  • 離床の予防で選ぶ
  • 通知方法で選ぶ
  • ケーブルの有無で選ぶ
  • 価格や費用感で選ぶ

利用者の転倒リスクで選ぶ

利用者の転倒リスクを予防するなら、以下3つのセンサーがおすすめです。

  • ベッドセンサー
  • ベッドサイドセンサー
  • タッチセンサー

自分で起き上がることができ、座位までの時間がかかる患者さんに向いています。センサーが反応してから起き上がるまでにスタッフがベッドサイドに到着し、迅速なサポートをすることで、転倒リスクを回避できます。

利用者の体動具合で選ぶ

利用者や患者の体動が激しいと転倒リスクは大きくなります。そこで、以下3つのセンサーがおすすめです。

  • ピローセンサー
  • クリップセンサー
  • 超音波・赤外線センサー

起き上がった時点でセンサーが反応するので、動きの激しい患者さんでも離床を防げます。

枕から頭が外れた時点でセンサーが反応するので、安静が必要な患者さんには特に向いています。

なお、動きの激しい患者さんによる誤作動が頻繁に起きるリスクを軽減するなら、クリップセンサーがいいでしょう。

離床の予防で選ぶ

離床センサーを選ぶ際、患者の離床予防を重要視するなら以下のセンサーがおすすめです。

  • 超音波・赤外線センサー
  • マットセンサー

徘徊の恐れがある利用者・患者さんは、転倒リスクは低いものの、どこに行ったのかわからなくなる可能性があります。

そこで、病室の出入り口やベッドサイドにセンサーを設置することで、離床の防止につなげましょう。

通知方法で選ぶ

離床センサーは、通知方法で選ぶこともできます。

通知方法には、「ナースコールと連動して知らせるタイプ」と「専用受信機で通知するタイプ」の2種類があります。

受信機の場合は、小規模施設や個人宅での利用がおすすめです。大きい施設や病院ではナースコール連動型を取り入れるといいでしょう。

ケーブルの有無で選ぶ

離床センサーを選ぶにあたって、ケーブルの有無も重要となります。

ケーブルがあると利用者がつまずきやすくなり、転倒事故につながるリスクがあります。利点としては、導入コストが安くなることが挙げられます。

コードレス式は、導入コストが高くなります。コード有りのタイプを選ぶ際はコードが床に這ったり、空中に張られたりしないように十分注意が必要です。

価格や費用感で選ぶ

離床センサーは、メーカーや種類によって導入価格が異なります。

そこで、事前に設定した予算感も考慮した上で、離床センサーを選びましょう。

もし安すぎるセンサーの場合、必要な機能が搭載されていない可能性があります。機能性も重視するなら、費用対効果も検討材料に含めながら導入をしましょう。

離床センサーのおすすめ10選

壁に取り付けたカメラの画像

それでは、離床センサーのおすすめ10選を紹介します。

  1. 転倒むし|ニプロ株式会社
  2. アンシエル(ANSIEL)|積水化学工業株式会社
  3. スマットコードレス|株式会社テクノスジャパン
  4. あゆみちゃん|株式会社ホトロン
  5. 安心ひつじα|シーホネンス株式会社
  6. A.I.Viewlife|エイアイビューライフ株式会社
  7. 赤外線センサー かんたん|株式会社エクセルエンジニアリング
  8. おきナールTW2|トクソー技研株式会社
  9. 見守りライフ|トーテックアメニティ株式会社
  10. 離床センサーbio next(バイオネクスト)|株式会社バイオシルバー

特徴を詳しく解説しているので、導入の参考にしてください。

転倒むし|ニプロ株式会社

転倒むしのTOP画像

出典:ニプロ株式会社

価格 21,308~27,743円
センサーの種類 クリップセンサー
設置個所 ベッド
サイズ 要問い合わせ
公式サイト https://med.nipro.co.jp/med_eq_category_detail?id=a1U1000000b531BEAQ

離床センサー転倒むし(てんとうむし)は、ベッドから離れようとする利用者を検知し、ナースコールを通じてスタッフに通知するための装置です。

転倒むしの頭部分が利用者から離れたら通知します。

転倒むしは、現在の施設で使用されている既存のナースコールシステムに接続可能で、コネクタや機器をセットで購入可能。

愛らしいてんとうむしのデザインが特徴で、利用者が安心して利用できる点が魅力です。

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アンシエル(ANSIEL)|積水化学工業株式会社

アンシエルのTOP画像

出典:積水化学工業株式会社

価格 要問い合わせ
センサーの種類 マットセンサー
設置個所 ベッドのマットや布団の下に
サイズ センサーシート・デバイス部:230㎜×800㎜×厚み23㎜(デバイス筐体含む)
AC電源:アダプター45㎜×33㎜×25㎜、コード長さ1650㎜
公式サイト https://s-ansiel.com/

アンシエルは、ベッドの下に配置され、ベッド上の要介護者の動きを感知し、介護者に通知を送る離床センサーです。

積水化学独自開発の高精度圧電センサーを内蔵しており、要介護者の体動、起床、起立などさまざまな動作や状態を検知し、その情報を介護者のスマートフォンやパソコンなどのデバイスに5秒程度で通知できます。

これにより、要介護者の夜間における危険な行動や徘徊のリスクを低減し、立ち上がりに伴うケガの予防や健康管理を支援し、介護者の負担を軽減します。

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スマットコードレス|株式会社テクノスジャパン

スマットコードレスのTOP画像

出典:株式会社テクノスジャパン

価格 121,000円
センサーの種類 マットセンサー
設置個所 ベッドのマットや布団の下(足元)
サイズ 500×1200×10(㎜)
公式サイト https://www.technosjapan.jp/

スマットコードレスは、ベッド下に配置する離床センサーです。

患者さんがマットを踏む瞬間に、ナースコールを通じてスタッフに通知します。

大きな特徴は、スマットコードレスが裸足または靴下でマットを踏んだ場合にのみ感知し、靴で踏んだ場合には感知しない点です。

これにより、訪問者や介助者が踏んで通知が行くのを回避できます。コードレスなので、つまずいて転倒するリスクを最小限も軽減できます。

また、使用しない場合は簡単に3つに折りたたむことができ、コンパクトに収納できます。

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あゆみちゃん|株式会社ホトロン

あゆみちゃんのTOP画像

出典:株式会社ホトロン

価格 センサー本体:51,040円
セット標準価格:53,680円
センサーの種類 クリップセンサー
設置個所 車いす
サイズ 要問い合わせ
公式サイト https://www.hotron.co.jp/index.html

あゆみちゃんは、車椅子から立ち上がるとメロディが鳴り、離席を通知する車椅子用の体動コール離床センサーです。

このセンサーは、利用者が車椅子から立ち上がるとプレートが本体から外れ、メロディで離席を知らせてくれます。車椅子以外にも、トイレやナースコールのない部屋などで、簡易なナースコールとしても使用できます。

本体は、卵型のパステルピンクで可愛らしいデザインになっており、手のひらに収まるサイズで、利用者が不快に感じないように設計されています。複雑な設定が必要なく、各施設で簡単に導入できるでしょう。

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安心ひつじα|シーホネンス株式会社

あんしんひつじのTOP画像

出典:シーホネンス株式会社

価格 要問い合わせ
センサーの種類 体動センサー
設置個所 マットレスの下
サイズ 幅800mm
高さ17mm
奥行150mm
公式サイト https://seahonence.co.jp/hp/sensor/AnshinHitsuji_characteristic.html

安心ひつじαは、睡眠中の体動、心拍、呼吸、離床を同時に計測できる体動センサー。非接触型のセンサーとしてマットレスの下に配置し、利用者の体重によって離床を感知します。

24時間利用者様の状態を把握でき、遠隔地に住む家族やかかりつけ医がリアルタイムでデータを監視し、必要な対応を迅速に行えます。

また、在宅介護にも効果的で、データを利用して家族や医療スタッフと連絡を取りやすくなります。

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A.I.Viewlife|エイアイビューライフ株式会社

A.I.ViewlifeのTOP画像

出典:エイアイビューライフ株式会社

価格 要問い合わせ
センサーの種類 赤外線センサー
体動センサー
設置個所 壁・天井
サイズ センサーユニット本体122×92×56(mm)
公式サイト https://aiview.life/

A.I. Viewlife(エーアイビューライフ)は、利用者の拘束を回避しながら行動制限を実現する離床センサーです。

広角レンズを室内に設置し、利用者の動きをセンサーで感知します。

カメラ機能つきで、動きを目で確認できるため、本当に介助が必要な場面だけを見極めてサポートに駆けつけることが可能です。

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赤外線センサー かんたん|株式会社エクセルエンジニアリング

かんたんのTOP画像

出典:株式会社エクセルエンジニアリング

価格 かんたんナースコール接続セット(有線タイプ)
ロングサイズセット89,100円
ショートサイズセット89,100円
ベッドホルダーセット89,100円
センサーの種類 赤外線センサー
設置個所 ベッド横
サイズ 155x110x40
公式サイト https://www.excel-jpn.com/item/407/

株式会社エクセルエンジニアリングの「赤外線ダブルセンサー『かんたん』」は、赤外線センサー方式を採用したセンサーで、ベッドからの離床、ズリ落ち、不在などを検知して介助者に通知する機能を備えています。

利用者がセンサーの検知範囲外に出ると、設定により変更可能なタイマーが起動し、指定時間内に戻らない場合はアラームが発報されます。

温度変化を感知するひとセンサー動きを感知する距離センサーの2つのセンサーで利用者の安全性を確保します。起床・ずり落ち・離床・不在の4つのパターンを感知できる離床センサーです。

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おきナールTW2|トクソー技研株式会社

おきなーるのTOP画像

出典:トクソー技研株式会社

価格 55,000円
センサーの種類 マットセンサー
設置個所 ベッド下
サイズ センサーマット 横220mm×縦800mm×厚5mm
公式サイト https://tokso.net/shousai_bedsensor.htm

おきナールTW2は、工事や複雑な設定が不要で、単に接続するだけで導入できる手軽さが好評の離床センサーです。

誤報のリスクを軽減するために、通報までの時間を0〜9秒の範囲でカスタマイズできるのも特長です。

通報の方法も柔軟で、病院や施設のナースコールに接続する場合には「1回出力」モードを選択し、1回のコールでスタッフに通知できます。

在宅や夜間の見回りなどでコール機器を使用する際には、「断続出力」モードを選び、初回のコールの後、約1分間10秒ごとに連続でアラームを発報します。

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見守りライフ|トーテックアメニティ株式会社

見守りライフのTOP画像

出典:トーテックアメニティ株式会社

価格 要問い合わせ
センサーの種類 ベッドセンサー
設置個所 ベッド付近
サイズ キャスター用:245×160×42(mm)
固定脚用:245×160×42(mm)
公式サイト https://www.totec-mlife.jp/

見守りライフは、ベッドに簡単に取り付けられる荷重センサーを使用することで、利用者の日常生活を見守り、動き出しや起き上がり、座位移動、離床などの行動を24時間365日監視する離床センサーです。

このシステムは、従来のマット型や背面センサー型のシステムでは難しかった離床につながる動作を検出し、通知タイミングを個別の利用者に合わせて設定できます。

体重を測定するセンサーを備えているため、ベッド上での利用者の体重を測定できるのも好ポイントです。

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離床センサーbio next(バイオネクスト)|株式会社バイオシルバー

バイオネクストのTOP画像

出典:株式会社バイオシルバー

価格 要問い合わせ
センサーの種類 ベッドセンサー
設置個所 マットレスの下
サイズ W800×H10~30×D140(mm)
公式サイト http://www.biosilver.co.jp/bionext/

bionext(バイオネクスト)は、生体センサーを使用した離床センサーです。

患者さんがベッドから起き上がると、ナースコールや専用受信機にお知らせが届きます。

受信機タイプでは、中継機を使用することにより広範囲での見守りが可能です。センサーマットは、マットレスの下に設置するタイプです。

心拍・呼吸・圧力で離着床を感知するため、従来品より誤報を軽減していることが特長です。

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離床センサーを利用するメリット

天井に取り付けられたカメラの画像

離床センサーを利用するメリットは、主に3つあります。

  • 転倒・転落の予防
  • 徘徊の防止
  • 業務効率化

転倒・転落の予防

最も重要なメリットは、ベッドから起き上がり、自分で行動しようとして転倒・転落するのを防げることです。

高齢者や認知症患者さんの場合、急な立ち上がりや歩行中に転倒するリスクが高まります。

離床センサーはこのような動きを感知し、事前に通知することで、介護者が適切な対応を取ることができます。

徘徊の防止

離床センサーは、利用者の徘徊を防ぐことも可能です。

部屋や施設の出入り口に設置すれば、徘徊行動を感知し施設内での安全を確保するのに役立ちます。

離床して部屋の外や屋外に出てしまうと、発見が困難になりかねません。早期に徘徊を発見することは、事故や事件、ケガを未然に防ぐことにもつながります。

業務効率化

離床センサーは、夜間に患者さんの離床や徘徊を検知し、スタッフに通知します。

通知が鳴った時に見回ればいいので、夜間や日中に何度も見回りをする必要がありません。スタッフの負担を軽減できます。

利用者の安全を確認する際の時間と労力が削減され、スタッフは他の重要な業務に集中できます。

離床センサーを利用する注意点・デメリット

南京錠の画像

離床センサーを利用する際の注意点とデメリットは、大きく3つ挙げられます。

  • 誤報
  • プライバシーの侵害
  • コスト

誤報

一部の離床センサーでは、職員が通過するだけで誤って離床と判断したり、患者さんが寝返りを打っただけで誤検知されることがあります。

センサーの感度や仕組みによって、誤検知の度合いが異なるため、注意しなければなりません。誤検知は介護者の時間とリソースを無駄にするだけでなく、利用者にも不快な思いをさせるリスクがあります。

離床センサーの種類によっては動きを細かく分析し、離床や転倒のみに反応する高性能のものを選ぶといいでしょう。

プライバシーの侵害

離床センサーが利用者の動きを監視することに関連して、プライバシーの侵害と感じさせるリスクがあります。

監視されていると思うと、利用者は大変なストレスを抱えます。利用者に不快感を与えないような配慮も求められます。

コスト

高品質な離床センサーは、コストが高い傾向にあります。

コストが低いに越したことはありません。しかし、十分な機能がない場合は、かえってトラブルが起こりやすくなりかねません。

費用に見合った機能が搭載されているセンサーを導入しなければ、期待していた成果も見込めないでしょう。

離床センサーを導入する際は、コスト面も十分に考慮してください。

まとめ:離床センサーは患者さんの状況に合わせて導入しよう

介助者と利用者のアップ画像

離床センサーを選ぶ際には、異なる感知仕組みや特徴を理解することが重要です。

離床センサーの検知方法はさまざまなので、患者さんの状況に合わないと効果も半減します。

離床センサーを適切に選べば、患者さんの安全とスタッフの負担軽減が両立できて、そのメリットは計り知れません。

病院や利用者に合った離床センサーを導入して、患者さんの安全を確保しましょう。