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病院・クリニックのトイレは何が大切?クリアすべき8つの条件を紹介

病院やクリニックのトイレは、不特定多数の人が利用します。

清掃が行き届かずトイレが不衛生だと、気持ちよく利用できないばかりでなく、病院やクリニックのイメージを損ないかねません。

診療とは直接関わりがないため見落とされがちですが、病院やクリニックのトイレは清潔に保つことが大切です。

本記事では、病院やクリニックのトイレで大切なことクリアすべき8つの条件を紹介していきます。

病院・クリニックのベストなトイレの8条件

明るく清潔感のある病院のトイレ

それでは、病院・クリニックのベストなトイレの条件を8つ紹介します。

  1. 清潔感のある空間か
  2. ペーパータオルが充実しているか
  3. 便座の除菌スプレーは備えがあるか
  4. 防音性に優れているか
  5. ニオイは気にならないか
  6. 暖房便座は備わっているか
  7. ウォシュレットはついているか
  8. 男女別であるか

清潔感のある空間か

病院やクリニックのトイレは、清潔感のある空間を提供することが大切です。

新規開業のクリニックであれば、清掃を徹底することで清潔感を保てるでしょう。

築年数の古い病院やテナントの場合は、建物全体が古いため清潔感が損なわれがちです。

自院での清掃が難しい場合は、清掃業者に依頼する選択肢もあります。

ペーパータオルが充実しているか

ペーパータオルが充実しているかも重要です。

ハンドドライヤーは、ウイルスや細菌を撒き散らす恐れがあることから、病院やクリニックでの使用を控える傾向があります。

しかし、ハンドドライヤーがなければ、手を振って水気を切る方もいるでしょう。

そこで、ペーパータオルを設置すれば、感染防止対策になります。ペーパータオルを切らさないよう、在庫の確保も必要です。

便座の除菌スプレーは備えがあるか

便座の除菌スプレーの備えがあるかも確認しましょう。

病院やクリニックのトイレは、不特定多数の人が利用するので感染防止対策として便座に使用する除菌スプレーの設置も有効です。

除菌スプレー以外では、使い捨ての便座シートもあります。

いずれも感染防止対策だけでなく、清潔に使えるという安心感を与える効果が期待できるでしょう。

防音性に優れているか

トイレは防音性に優れていることも大切です。

「トイレ中の音が気になるから」と排泄ができなければ、体調にも影響しかねません。

しかし、スペースが限られる場合、個室同士の距離が取れず防音性を保てないこともあるでしょう。

この場合は、BGMや流水音発生器の導入を検討してください。

ニオイは気にならないか

トイレはニオイ対策も気を配りたい点です。

掃除をしていても、飛散して結晶化した尿がこびりついていれば悪臭の原因になります。

ニオイを防ぐには、こまめな清掃が欠かせません

窓がない場合は、換気扇や空気清浄機などの設置を検討しましょう。

暖房便座は備わっているか

暖房便座が備わっているかも重要です。

洋式便座の場合、寒い時期は座ったとき冷たいと不快に感じる方もいるでしょう。

暖房便座があれば、寒い時期も快適に使用できます

ウォシュレットはついているか

ウォシュレットはついているかを確認しましょう。

病院やクリニックのトイレにウォシュレットがなければ、良い印象をもってもらえない可能性があります。

快適性を考えたとき、ウォシュレットは欠かせません

男女別であるか

トイレは、男女別であるかも重要です。

個人クリニックの場合は、男女別にするのが難しい場合もありますが、共同のトイレは嫌がる方もいるかもしれません。

可能な限りトイレは、男女別にするのが望ましいでしょう。

病院やクリニック開業におけるトイレの失敗例

個室トイレの給水タンクの上にトイレットペーパーとエチケット袋が置かれている

では、病院やクリニック開業におけるトイレの失敗例を紹介していきます。

  1. トイレが待合室から丸見え
  2. 職員用トイレを設置しなかった
  3. バリアフリーではない

トイレが待合室から丸見えの場合、トイレに行くのを躊躇ったり、採尿の際に気まずい思いをしたりする可能性があります。

職員用トイレを設置しないと、職員は患者と同じトイレを使用しなければなりません。トイレのタイミングも被ると気まずい思いをするでしょう。

トイレがバリアフリーでないと、車椅子の方や高齢者は使いにくいと感じます。また、スロープや手すりがないと、介助が大変といった声もあります。

病院・クリニックのトイレで診療別に求められること

清掃が行き届いている病院のトイレ

病院・クリニックのトイレは診療別で求められる要素が異なります。診療別のポイントをそれぞれ見ていきましょう。

  1. 内科・外科
  2. 小児科
  3. 産婦人科
  4. 心療内科
  5. 眼科

内科・外科

内科や外科は、清潔感と衛生面が求められます

手に力が入らなかったり、手をけがしたりして蛇口をつかめないこともあるので、自動水栓があると安心です。

小児科

小児科のトイレは、清潔感に加えて子どもが使いやすいことが大切です。

子ども用便座の用意や、つまずいて転ばないよう段差をなくすなどの工夫も取り入れましょう。

ベビーカーが入り口を通れるかも確認してください。

産婦人科

産婦人科にはお腹が大きい妊婦や、赤ちゃん連れの方が多く来院します。

手すりの有無や赤ちゃんのおむつを替える台やシートがあるか、ベビーカーで入れる広さがあるかを確認しましょう。

おむつを捨てられるゴミ箱があると良いといった声もあります。

心療内科

心療内科のトイレは、明るく清潔な雰囲気であることが大切です。

トイレが薄暗いと気分まで落ち込む可能性があります。

照明や壁材など、明るく清潔感のある雰囲気を作れるものを選ぶといいでしょう。

眼科

眼科のトイレは、視覚的配慮を取り入れましょう

目の治療後は視界が狭くなることもあるので、視覚的配慮は欠かせません。

転倒しないよう段差をなくす、手すりをつけるなどの工夫をしてください。

病院・クリニックのトイレをより良くするポイント

男女別の案内がある病院のトイレ

では最後に、病院・クリニックのトイレを良くする3つのポイントを3つ紹介します。

  1. 強制排気設備などは必ず設ける
  2. トイレ清掃マニュアルを作成する
  3. 多目的トイレを用意する

強制排気設備などは必ず設ける

強制排気設備は、必ず設置しましょう。

こまめに清掃していても、湿気や臭いがこもれば清潔感を保てません

強制排気設備を整備すれば、トイレ内の湿気や臭いを排気できるので、不快感を軽減できます

トイレ清掃マニュアルを作成する

トイレ清掃マニュアルを作成するのも有効です。

清潔に保つには、ゾーニングを徹底してください。ゾーニングとは、箇所によって清掃用具を区別することです。

モップで床を拭く場合は、廊下とトイレを区別しましょう。

トイレ清掃の際は使い捨ての手袋やガウンを使用します。拭き上げ用タオルも箇所によって色分けし、使い回さないことが大切です。

多目的トイレを用意する

多目的トイレの用意も検討してください。

多目的トイレは車椅子でも入れる広いスペースがあり、手すりやユニバーサルシート、汚物流しもあります。

ベビーチェアが完備されていれば、子ども連れの方も安心して利用できるでしょう。

まとめ:病院・クリニックのトイレを清潔にして患者に快適な空間を提供しよう

清潔感があり明るい病院のトイレ

病院やクリニックのトイレは、明るく清潔感のある空間に保つことが大切です。

診療とは直接関わりがない場所ですが、利用する患者が快適に利用できなければ、病院やクリニックの評判を落としかねません。

幅広い患者が利用することを想定しながら、誰が使っても快適で心地いい空間を提供してください。