「クリニックの看板は、どのようなものを作るべき?」
「クリニックの看板作成には、どれくらいのコストがかかる?」
クリニックにとって、看板はブランドイメージを左右する医院の顔です。診療科目や時間、アクセス方法を記載し、来院する患者の目星としても活用できます。
看板にはさまざまな種類があり、それぞれ特徴や作成費用の相場も異なるため、役割を理解して準備しなければいけません。
本記事では、クリニックの看板における種類や費用相場を紹介します。各看板の種類や特徴、メリットと注意点も解説しますので、クリニック開業時の参考にしてください。
この記事の内容
クリニックの看板の費用相場|種類別
クリニックの看板は、種類によって費用が異なります。
ここではまず、看板の6つ種類とそれぞれの費用相場について解説します。
- 自立看板
- ファサード看板
- プレート看板
- ウィンドウサイン
- 切文字看板
- 野立て看板
自立看板
自立看板は、クリニックの場所を示す縦長の看板です。
自立看板には、遠くからでもよく見えて、歩いている人や車を運転している方にも認知されやすい特徴があります。クリニックのシンボルにもなるでしょう。
自立看板には大きくLEDライト搭載の電飾タイプと、ステンレス性の光らないタイプの2種類があります。
それぞれの費用相場は以下の通り。
- LEDライト搭載の電飾タイプ:60~200万円程度
- ステンレス性の光らないタイプ:10~50万円程度
自立看板を設置するためには、地面への基礎工事を行わなければなりません。
よって、以降で紹介する看板よりも費用は割高です。
ファサード看板
ファサード看板は、クリニックの入口の上部に取り付けるタイプのものです。
医院名だけでなく、電話番号の記載をするクリニックも少なくありません。
ファサード看板の費用相場は数万円~25万円程度です。
サイズやデザインによって差がありますが、アルミの板材にシートを貼っただけのものもあるため、費用はおさえられるでしょう。
プレート看板
プレート看板は、クリニックの入口付近の壁に掲示します。
診療科目や診療時間を記載しておくための看板で、患者や通行人に足を止めて見てもらえるでしょう。
プレート看板の費用相場は、安いもので1万円程度です。
軽い板状の素材に印刷して貼るだけなので、費用はかなり安いでしょう。
ウィンドウサイン
ウィンドウサインは、クリニックの窓に貼るタイプの看板です。
院内に光を取り入れるためにガラス窓を設置しているものの、外からの視線は防ぎたいというクリニックは多いのではないでしょうか。
ウィンドウサインを貼ることで視線をカットしつつ、窓のスペースを有効に活用しながら宣伝ができます。
ウィンドウサインも数千円~数万円で設置できるため、費用をおさえたい方は設置を検討してみてください。
切文字看板
切文字看板は、クリニックの入口付近で医院名を表示する看板です。
金属などの素材を文字の形に切って加工したもので、クリニックの名前をオシャレに表示できます。
素材やサイズによって費用はことなりますが、1文字1万円程度で設置できるでしょう。
野立て看板
野立て看板は、クリニックではなく最寄り駅や人通りの多い道などに設置します。
クリニックへの道順や各種情報を記載できるため、より多くの人に認知してもらえるのはもちろん、はじめて来院する患者への道しるべとなるでしょう。
野立て看板の費用相場は20~30万円以上と想定しておきましょう。
制作費と設置費用がかかるのはもちろん、場所にもお金がかかるため、毎月の費用が発生します。
クリニックの看板デザインの作成ポイント4つ
クリニックの看板デザインを作成する際のポイントを4つ紹介します。
- 診療科目や診療時間などの情報を記載する
- イラストやキャラクターを使う
- 分かりやすくシンプルなデザインを採用する
- 清潔感や信頼感のある色を使う
診療科目や診療時間などの情報を記載する
看板には、診療科目や診療時間といった情報を記載しましょう。
クリニックの認知拡大のために看板を設置する場合、名前だけを表示していても集患は期待できません。
「結局何を診てくれるクリニックなの?」「いつ診察してくれるの?」患者が疑問を抱いてしまいます。
患者が来院するにあたって、必要最低限の情報は記載しておきましょう。
イラストやキャラクターを使う
イラストやキャラクターを使うのも有効です。
歯科クリニックであれば歯のイラストを、小児科であれば子どものイラストを使うといった工夫をすれば、印象に残りやすく親近感を生む看板が作れるでしょう。
分かりやすくシンプルなデザインを採用する
分かりやすくシンプルなデザインの看板を作ってみましょう。
限られたスペースで多くの情報を記載している看板や、必要以上にイラストが多い看板は、煩雑な印象を与えかねません。
情報が多くなりすぎないように、情報を絞ってデザインしてみてください。
清潔感や信頼感のある色を使う
清潔感や信頼感のある色を使用しましょう。
看板の背景色は、クリニックのイメージを左右します。
たとえば、緑ならリラックス効果や安心感、白なら清潔感や爽やかを感じられるでしょう。
また、女性や子供をターゲットとするレディースクリニック(婦人科)や小児科では、ピンクやオレンジといった明るい色合いが適しています。
一方、多色なデザインでは、ごちゃついた印象を抱かせるでしょう。
クリニックのイメージに適した色を使用してください。
クリニックの看板に注力する3つのメリット
看板の設置は、実はクリニックの集患において重要な施策の1つです。
ここでは、クリニックの看板に注力するメリットを3つ紹介します。
- 一度作れば継続的に宣伝できる
- マーケティングの一環になる
- 患者が迷わず来院できる
一度作れば継続的に宣伝できる
一度作ってしまえば継続的に宣伝できるのが、看板を設置するメリットです。
たとえば、チラシ広告は出稿しても一時的なので、長期的な宣伝効果は期待できません。
それに対して、看板は設置しておけば中長期的な宣伝効果が期待できます。
マーケティングの一環になる
看板の設置はマーケティングの一環になるため、注力することで集患効果も期待できます。
看板は周辺の住民へのアピールポイントの1つです。
診療科目や診療時間を伝える有効な手段になるのはもちろん、ブランドイメージの浸透でより高い集客効果が期待できます。
看板もマーケティングの一環として注力しましょう。
患者が迷わず来院できる
患者にとっての利便性を高められるのも、看板を設置するメリットの1つです。
印象に残る色やデザインの看板を設置しておくことで、クリニックの場所を覚えてもらいやすくなります。
看板は集患効果を高める手段の1つでもありますが、患者にとって役立つものでなければ意味がありません。
患者が抱く印象や分かりやすさを優先してデザインしましょう。
クリニックの看板を作成する際の注意点
最後に、クリニックの看板を作成する際の注意点を2つ紹介します。
- 医療広告ガイドラインを遵守する
- 看板の広告効果をチェックする
医療広告ガイドラインを遵守する
クリニックの看板を作成する際は、医療広告ガイドラインを遵守しなければなりません。
商店が設置するような看板とは違い、医療法によって掲載情報に規制があります。
医療広告ガイドラインの禁止事項の例として、以下が挙げられます。
- 虚偽広告
- 客観的事実を証明できない情報
- 比較優良広告
- 誇大広告
- 公序良俗に反する内容
- 料金の安さをアピールする内容
- 主観的な体験談
上記のような情報を記載しないように、必ず医療広告の専門家に相談のうえで看板を制作してください。
看板の広告効果をチェックする
看板は一度作ってしまえば継続的な効果が見込めますが、定期的に効果をチェックすることも大切です。
たとえば、初心の患者へのアンケートとして「当院を何で知りましたか?」といった質問を行えば、どうやってクリニックの存在を知ったのかを把握できます。
特に野立て看板を設置した場合は、広告効果が出ているかどうかをチェックし、設置を続けるかやめるか、場所を増やすべきかなどを判断しましょう。
まとめ:デザインに優れたクリニック看板を作って集患効果を高めよう
看板の設置は、有効活用できれば集患につながるマーケティング施策です。
患者にとって分かりやすく、好印象を抱いてもらえるような看板の作成を意識してみてください。
看板はやみくもに出せば良いというものではありません。
患者にとって必要な情報の記載や分かりやすいデザイン、医療広告ガイドラインの遵守など、意識すべきポイントはたくさんあります。
クリニックの看板にかかる費用は、種類によって相場が異なります。
費用をふまえて必要な看板の種類を検討し、クリニックに最適な看板デザインを検討してみてください。