開業のための
Web集患戦略

開業医のための経営支援メディア
『ウェブドクター』

レセコンと電子カルテの違いは?連携するメリットや一体型システムを解説

「レセコンと電子カルテは何が違うの?」

「レセコンと電子カルテの一体型にはメリットがあるの?」

このような疑問をお持ちの方がいらっしゃるのではないでしょうか。

レセコンも電子カルテも、どちらも医療機関で使用されるコンピューターを用いたシステムではありますが、同じものではありません。

そこで、この記事ではレセコンと電子カルテの違いについて解説します。

記事の後半では、レセコンと電子カルテが一体となったシステムを使うメリット・デメリットやおすすめのシステムも紹介しているので、最後までご確認ください。

レセコンと電子カルテの違いは?

ここでは、レセコンと電子カルテの違いについて解説します。

そもそもレセコンとは何か、電子カルテとは何かについて確認した後、1番重要な違いを解説するので、一緒に見ていきましょう。

レセコンとは?

レセコンとは、レセプトコンピューターの略語です。

レセプトとは診療情報明細書のことですが、その計算・作成をしてくれるコンピューターをレセコンと呼びます。

すなわち、簡単にいえば会計データを管理・使用するのがレセコンです。

電子カルテとは?

電子カルテとは、紙のカルテを電子化したものです。

電子カルテは医療情報を管理するものであるとも言えるでしょう。

レセコンと電子カルテの違いは操作する人

レセコンと電子カルテの1番の違いは操作する人です。

レセコンは主に会計士や事務員が使用するものですが、電子カルテは医師が使用するものです。

従って、会計士や事務員が使用し、会計情報の管理・使用をするのがレセコン、医師が使用し医療情報を管理するのが電子カルテという理解をしておいてください。

レセコンと電子カルテは連携できる

別々のものであるレセコンと電子カルテは、お互い連携できます。

ここでは、レセコンと電子カルテを連携するメリット・デメリットを解説します。

レセコンと電子カルテを連携するメリット

レセコンと電子カルテを連携するメリットは、主に以下の5つが挙げられます。

  • 業務の効率化
  • 入力ミスの減少
  • 情報の整合性
  • メンテナンスが容易
  • 受付がスムーズ

1つずつ見ていきましょう。

業務の効率化

1つ目は、業務の効率化です。

レセコンと電子カルテが連携されていれば、情報の入力が自動化されるようになります。

今までは2度入力しなければならなかった事項が、連携されることで1度の入力で済むのです。

このことにより、業務にかかる手間が減り、効率化が図れます。

入力ミスの減少

2つ目は、入力ミスの減少です。

医療現場において、データの入力間違いは患者さんの治療に大きな影響を及ぼすため、なるべく避けたいところ。

そこで、レセコンと電子カルテを連携させることで、自動で入力されれば、入力ミスをする可能性が少なくなります

さらに、チェック機能がついているシステムも開発されているため、より入力ミスが減らせるでしょう。

情報の整合性

3つ目は、情報の整合性です。

システムが2つに分かれていると、それぞれのシステムで情報が間違って入力されている可能性があります。

その場合、どちらのデータが正しいのかがわからず、混乱を招いてしまうかもしれません。

しかし、連携されていれば、仮に間違えていたとしても、1つのデータを修正すればどちらのシステムにおいても結果が反映されるため、簡単に修正できます。

メンテナンスが容易

4つ目は、メンテナンスが容易なことです。

連携して一体化させることで、1つのシステムを点検すればメンテナンスが完了します。

点検するシステムが多ければ多いほどメンテナンスの手間がかかるため、1つに統合されることでメンテナンスの手間はかなり削減されるでしょう。

受付がスムーズ

5つ目は、受付がスムーズになることです。

電子カルテで入力した情報がそのままレセコンに反映されるため、再度レセコンに入力する手間が省けます。

そのため、入力ミスが減るだけでなく、そもそも入力の時間が削れるため受付がスムーズになります。

受付がスムーズになれば、待ち時間が減少し、患者さんからの不満が少なくなることが見込まれるでしょう。

レセコンと電子カルテを連携するデメリット

一方、レセコンと電子カルテを連携するデメリットもあります。

電子データを扱うシステムであるため、障害が発生するかもしれません。

障害が発生した際、システム同士を連携していれば、どちらも動作しなくなってしまう可能性があり、一時的にデータの使用ができなくなってしまいます。

一方、連携せずに別々に使用していれば、片方に障害が発生してももう片方は使用可能なため、被害が最小限で食い止められる可能性が高くなるでしょう。

しかし、ネットワークや電気系での障害が発生した場合は、分離していてもシステムそのものが使えないため、どちらも使用できなくなります。

以上の点を総合的に考えると、連携して使ったほうが得られるメリットがかなり大きいといえます。

レセコンと電子カルテが一体となったシステム5選

ここでは、レセコンと電子カルテが一体となったシステムを5つ紹介します。

  • Medicom-HRf
  • CLINICSカルテ
  • BrainBoxCloud
  • AI・CLINIC(エーアイ クリニック)
  • m-KARTE

1つずつ見ていきましょう。

Medicom-HRf

項目 内容
特徴 40年以上の実績を誇るシェアNo.1カルテ((株)矢野経済研究所調べ 2021年9月)
主な機能 リアルタイムチェック
病名予測と自動置換・照合
算定アシスト標準搭載
時系列・分割表示
複数条件・テキスト検索
初期費用 要問い合わせ
月額費用 要問い合わせ
運営会社 PHCホールディングス株式会社
ホームページ https://www.phchd.com/jp/medicom/clinics/mchrf

1つ目はMedicom-HRfです。

安心安全に使うことができるため、高いシェア率を誇る電子カルテです。

リアルタイムチェックや算定アシスト、病名予測など、電子カルテならではの機能が搭載されているため、便利に利用できるでしょう。

公式HPはこちら

CLINICSカルテ

項目 内容
特徴 予約・問診・診察・会計を一元管理
主な機能 受付管理
患者登録
テンプレート・セット登録
ファイル管理
適応症・投与量チェック
会計
初期費用 要問い合わせ
月額費用 税込40,000円〜
運営会社 株式会社メドレー
ホームページ https://clinics-cloud.com/karte

2つ目は、CLINICSカルテです。

予約機能や受付管理機能、会計機能などが搭載されているため、各機能同士で情報を転記する必要がなく、業務の大幅な効率化が期待できます。

公式HPはこちら

BrainBoxCloud

項目 内容
特徴 リアルタイム処方チェックを実現
主な機能 AI学習による提案や予測
豊富な医薬品データベース
クロルプロマジン換算機能
文書作成支援機能
過去カルテ・SOAPソート表示
複数患者カルテの切替表示
初期費用 要問い合わせ
月額費用 要問い合わせ
運営会社 株式会社 湯山製作所
ホームページ https://www.yuyama.co.jp/product/products/karte_cloud.html

3つ目は、BrainBoxCloudです。

AI学習により、自動入力の提案や予測をしてくれるため、業務の圧倒的な効率化が期待できます。

他にも、文書作成支援機能や豊富な医薬品データベースなど、業務をスムーズに行うためのサポート機能が多く搭載されています。

公式HPはこちら

AI・CLINIC(エーアイ クリニック)

項目 内容
特徴 「使いやすさ」にこだわった直感的なオペレーション
主な機能 在宅機能
AI・CLINIC ラクトリ(データ閲覧・入力補助ツール)
リハビリテーションカルテ
レポート機能
初期費用 要問い合わせ
月額費用 要問い合わせ
運営会社 アイネット・システムズ株式会社
ホームページ https://www.ains.co.jp/system/ai-clinic/

4つ目は、AI・CLINIC(エーアイ クリニック)です。

直感的に操作できるのが特徴で、とても使いやすい電子カルテです。

操作に手間取ることがないため、診療や他の業務に集中できる利点があります。

公式HPはこちら

m-KARTE

項目 内容
特徴 わかりやすく見やすいレイアウト
主な機能 患者情報管理
カルテナビゲーター
モニタリング機能
処方チェック
予約業務
院内コミュニケーション
初期費用 要問い合わせ
月額費用 要問い合わせ
運営会社 株式会社LSIメディエンス
ホームページ https://www.medience.co.jp/mkarte/index_mkarte.html

5つ目は、m-KARTEです。

わかりやすく見やすいレイアウトが特徴で、遅滞なくスムーズに業務に取り組めます。

電子機器に慣れていない方でも、簡単に操作できるでしょう。

公式HPはこちら

まとめ

今回は、レセコンと電子カルテの違いを解説しました。

レセコンとは会計情報の管理・使用のために会計士や事務員が使用するもの、電子カルテは医療情報の管理のために医師が使用するものと理解しておきましょう。

それぞれのシステムは連携でき、連携することでさまざまなメリットが享受できます。

デメリットもありますが、それを上回るさまざまなメリットがあるため、ぜひともレセコンと電子カルテを連携させて使ってみましょう。