便潜血の原因・症状とは?

便潜血(ベンセンケツ)の概要

便潜血検査は、便中に血液が混じっているかどうかを調べる検査である。便潜血検査を実施することにより、下部消化管(小腸・大腸など)からの出血を確認できる。出血量が多い場合は、赤色便やタール便などを肉眼で確認できるが、少量の場合は血便であるかどうかの判断が難しい。 便潜血検査で陽性となった場合、考えられる病気としては下部消化管の潰瘍、ポリープ、がん、炎症性腸炎、痔などがある。検査結果が陽性の場合は何らかの病気が隠れている可能性があるため、早期に医療機関を受診して精密検査を受けることがすすめられる。

【受診科目】

  • 内科
  • 胃腸内科
  • 消化器内科

4人の医師がこの病気について述べています

医師に聞いた
便潜血の原因・症状・治療方法

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陽性判定の場合はすぐに大腸内視鏡検査を受けて

便潜血は検査の一種で、便の中に血液が混ざっているかどうかを診て大腸の出血がないか を調べる方法です。便潜血検査が陽性となったとき、大腸がんが発見される方が1~3%く らいの割合でいますので。便潜血検査で陽性となった方は必ず大腸内視鏡検査を受けて詳しく調べることをお勧めします。大腸内視鏡では大腸がんがあればすぐにわかりますし、前がん病変といって、がんになる手前の状態のものが見つかる場合もあります。10ミリ程度までのポリープであれば、入院することなく大腸内視鏡で切除できすることができます。がんに発展する前に切除することががんの予防策として最大の効果とも言えます。1回大腸内視鏡検査をすると寿命が有意に延びるという論文もあるほどです。便潜血検査が陽性判定なのに何年も放置してしまうと、大腸がんができて進行してしまうこともあり得ますので、検査で引っかかった場合は躊躇せずに大腸内視鏡検査を受けてください。

野村 浩介 院長

広尾クリニック 内科・消化器

野村 浩介 院長

  • 港区/南麻布/広尾駅
  • 内科 ●消化器内科

「痔があるから」と自己判断するのは禁物

便潜血は一般に大腸がん検診でよくおこなわれるもので、簡略して言いますと、便の中に血が混じっているかどうかを判別するものです。今の便潜血検査は胃での出血には反応しないので、便潜血陽性ということは、腸に出血の原因があることが考えられます。
1つ懸念としてあるのは、便潜血検査で陽性となっても、「自分は痔があるから」と二次検査を受けない方が少なからずいらっしゃることです。痔で陽性が出ることは確かにありますが、最近の研究によると、痔があってもなくても便潜血検査で陽性が出るかどうかに違いは見られないということがわかってきました。ですから、便潜血陽性が痔のせいと決めつけず、大腸内視鏡検査を受けることをお勧めします。
昨今は大腸がんに罹る方が非常に多くなっています。それを内視鏡でポリープのうちにとるか、そうではなく、がんになってから手術で取り除くかで、その後の生活は大きく変わります。大事なことなので繰り返しますが、便潜血の結果を軽視せずに、内視鏡検査でチェックすることが大切です。

三好 耕太郎 院長

上野消化器内視鏡クリニック

三好 耕太郎 院長

  • 台東区/上野/上野駅
  • 消化器内科

40歳になるまでに一度は「大腸カメラ検査」を受けてほしい

便潜血検査は便の中に血液が含まれていないかどうかを調べる検査のことをいい、健康診断の便潜血検査で陽性になった場合は「大腸がんの疑いがある」ことを意味します。便潜血陽性との判定を受けても「痔のせいだ」と自己判断して放置してしまう方もおられますが、病気のサインを見逃さないためにも大腸カメラ検査を受けていただきたいです。

大腸がんは腺腫性ポリープががん化すると考えられていますが、ポリープの段階で切除できれば大腸がんを予防できます。ご家族の中に大腸がんになった方や、大腸ポリープ切除術を受けた方がいる場合は、大腸がんのリスクが高まるため積極的な受診をおすすめします。また家族歴や自覚症状がない場合でも、40歳になるまでにはぜひ一度、大腸カメラ検査を受けてみることをおすすめします。

菅原 一朗 院長

荒川西日暮里駅前すがわら消化器内科・内視鏡クリニック

菅原 一朗 院長

  • 荒川区/西日暮里/西日暮里駅
  • 内科 ●消化器内科 ●内視鏡内科 ●肛門内科

「様子を見る」のではなく、陽性が出ればしっかりと調べておくべき

便潜血検査は、大腸のどこかで出血が起きていないかを調べるための重要なスクリーニング検査です。この検査で「陽性」と判定された場合、大腸がんのリスクが「陰性」の人に比べて高まるため、速やかに大腸内視鏡検査を受けることが推奨されます。
「痔があるから出血しただけ」と自己判断して放置してしまう方も少なくありませんが、実際にそう思っていた方の中に大腸がんが見つかったケースもあります。確かに痔による出血という可能性もありますが、見逃してはいけない疾患が潜んでいることもあるため、陽性と出たら一度はしっかりと調べておくべきです。
また、大腸がんは遺伝する場合もありますので、ご家族にがんの既往がある方は特に注意が必要です。年齢的にも、35歳から40歳の間に一度は大腸内視鏡検査を受けておくと安心です。大腸内視鏡検査では、がんの早期発見はもちろん、将来的にがん化する可能性のあるポリープも発見・切除でき、予防効果も期待できます。
便潜血検査で陽性となった場合は、「様子を見る」ではなく、必ず内視鏡で精査を受けることが、ご自身の健康を守る第一歩になります。

鈴木 大輔 院長

市川すずき消化器・内視鏡クリニック

鈴木 大輔 院長

  • 市川市/市川南/市川駅
  • 内科 ●内視鏡内科 ●胃腸内科
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