蕁麻疹の原因・症状とは?
蕁麻疹(ジンマシン)の原因
蕁麻疹はアレルギー性と非アレルギー性に分けられる。発症メカニズムは両者ともに同様で、アレルギーに関わる細胞からかゆみを誘発する成分(ヒスタミンなど)が分泌されることで皮膚にかゆみやむくみが生じる。アレルギー性蕁麻疹の場合は、アレルギーの原因物質を摂取あるいは接触した後、30分以内に症状が現れるとされる。
蕁麻疹(ジンマシン)の症状
蕁麻疹の特徴として、急激に発症する膨疹(ぼうしん)が挙げられる。一見すると虫刺されのような円形のものが多くみられ、膨疹がくっついて地図のように見える場合もある。非常に強いかゆみを伴うが、数時間以内に消失することも多く、全体の約7割が一週間以内に治癒するとされる。
蕁麻疹(ジンマシン)の治療
原因がはっきりしている場合は、原因物質を除去する。しかし原因の特定が難しい場合が多いため、それぞれの症状に対する対症療法が行われることになる。かゆみを抑える目的で第2世代の抗ヒスタミン薬が使用されるほか、ステロイドの内服、時に免疫制御剤の使用が検討されることもある。
【受診科目】
- 皮膚科
※5人の医師がこの病気について述べています
医師に聞いた
蕁麻疹の原因・症状・治療方法
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体調不良や疲れが原因で現れる⼦供の蕁⿇疹
蕁⿇疹は”湿疹”とよく混乱される⽅が多いように思います。湿疹は⽪膚の炎症です。簡単に⾔えば肌荒れですね。ざらざら、ガサガサしているのが特徴で、肌の表⾯が破れている状態です。症状が出始めてから時間の経過とともに悪化していきますが、塗り薬で対処すれば治ります。
⼀⽅、蕁⿇疹は⽪膚の表⾯に傷などはありません。症状は⽪膚の下に現れ、⾎管から⾎液が漏れ出している状態です。わかりやすいのは⾍刺されのように⽪膚がぷくっと膨らんでいる状態です。漏れ出した⾎液が⾎管に戻ると膨らんでいた⽪膚は元に戻ります。1度症状が出ると、良くなったり悪化したりを1週間ほど繰り返すのも特徴です。これが蕁⿇疹です。
蕁⿇疹の約8割は原因がないと⾔われています。アレルギーなど何かしら原因があるものが2割ほど、ごく稀に冷えが原因の蕁⿇疹もあります。ただ、蕁⿇疹が現れる理由はほとんどが体質的なものだと⾔われています。原因が気になるかもしれませんが、検査などをしてもわからないことがほとんどです。
⼦供に蕁⿇疹が⾒られるタイミングは、⾵邪などで体調が悪い時、疲れた時などが多いです。
外的原因があるわけではないので、治療は薬を飲んで症状を抑えて治していくのが⼀般的です。ほとんどの⽅が急性の特発性蕁⿇疹で症状は1週間程度、稀に⻑期間症状が続く⽅もいますが、こういった場合は花粉症の患者さんが飲む・抗ヒスタミン薬を飲み続けてもらい、⾃然に症状が出なくなるのを待ちます。
蕁⿇疹が出た時は、症状が出る直前に⾷物アレルギーが出るような⾷べ物を⼝にしたかどうかをまず確認してください。思い当たる場合はアレルギー検査をしたほうが良いです。それもなく、何かわからないけど蕁⿇疹が出たというときは様⼦を⾒ていいと思います。
えがおの森こどもアレルギークリニック
樺島 重憲 院長
- 川崎市高津区/溝口/高津駅
- 小児科 ●アレルギー科
蕁麻疹は内服薬を継続することにより症状を抑えることが大切
蕁麻疹は発症してからの期間が6週間以内のものを急性蕁麻疹、6週間を越えたものを慢性蕁麻疹と呼びます。原因としては、食物や薬剤に対するアレルギー反応として生じることもありますが、感染症に伴うものや疲れやストレスなどを背景や悪化因子として生じ、原因がわからないものも多いです。急性蕁麻疹は1か月以内に治ることが多いのですが、慢性蕁麻疹では原因がわからないことが多く、数か月から5~6年など年単位で病気と付き合っていくケースも多いです。
症状は、かゆみを伴うボコボコとした膨疹と呼ばれる発疹を生じることが一般的です。治療は抗ヒスタミン薬の内服が第一選択となりますが、症状の改善がみられない場合には他の薬剤への変更や、増量が可能な薬剤では倍量に服用量を増やしたり、他の薬剤の併用したりします。慢性蕁麻疹の場合は、内服薬を服用することで症状の発症を予防しつつ、徐々に薬の量を減らしていくことが大切です。
特に慢性蕁麻疹では多くのケースで原因を特定することができず、そのような場合には明確な予防策も存在しないのが現状です。まずは薬物療法により皮疹の出現を完全に抑制し、そして内服を継続することで病勢を落ち着かせ、徐々に内服薬を減量し中止していくことが重要となります。したがって、治療期間が長引いても諦めずに根気よく飲み薬を続けることが大切です。
こどものくに皮膚科
屋代 正晃 院長 屋代 未佳 副院長
- 横浜市青葉区/奈良/こどもの国駅
- 皮膚科 ●小児皮膚科 ●美容皮膚科
かゆみを伴う発疹は数時間で消えてしまうことも。「スマホで撮影」が安心
蕁麻疹は、皮膚の表面に急に発疹が現れ、強いかゆみを伴う病気です。皮膚の中でも腕・お腹・太ももなどのやわらかい部位に生じることが多く、赤く盛り上がった発疹は数十分から数時間のうちに消えてしまうことが特徴です。
蕁麻疹の原因は急激な気温の変化やストレスなど多岐にわたり、はっきりとした原因が特定できないものもあります。お酒を飲んだりお風呂に入ったりして血管が拡張すると、蕁麻疹の症状が出ることもあります。
蕁麻疹は短時間のうちに発疹が消える特性があるため、もしも医療機関を受診する場合はスマートフォンなどで患部の写真を撮っておくとよいでしょう。また、蕁麻疹の原因となるアレルゲンを特定できれば発症を予防することもできますので、アレルギー検査を受けてみるのもおすすめです。
青山Fusionクリニック
吉田 美奈子 院長
- 港区/南青山/外苑前駅
- 内科 ●皮膚科 ●美容皮膚科
胃腸が弱っているときにみられる蕁麻疹。「食べない」ことも治療の一つ
蕁麻疹は皮膚の一部に赤みやかゆみが生じる病気で、いくつかのタイプがあります。適切な治療によって症状を抑えることが可能です。
蕁麻疹の原因はさまざまにありますが、胃腸が弱っているときに生じることが多いです。実際に、食事内容を見直すだけで蕁麻疹がすっかり治ってしまうケースも少なくありません。胃腸が疲れているときは無理に食事をとるのではなく、「食べないことも治療」であることを覚えておくといいでしょう。
私のクリニック目白
平田 雅子 院長
- 豊島区/目白/目白駅
- 美容皮膚科 ●皮膚科 ●内科 ●アレルギー科 ●心療内科
強いかゆみを伴う「蕁麻疹」とは?
蕁麻疹(じんましん)とは、かゆみを伴う発疹が皮膚に突然生じる病気です。食品や薬剤などさまざまな要因が重なって発症すると考えられますが、全体の約7割は原因を特定できないとされています。また、発症から24時間以内に症状が消失することも蕁麻疹の特徴です。
症状が起こった原因が判明した場合には、その原因物質を取り除くことが第一選択肢となります。一方、原因がはっきりしない場合には、抗ヒスタミン薬などを用いて症状をやわらげることが一般的です。
蕁麻疹は発症する原因が多岐にわたるため、明確な予防法はありません。ただし、血液検査や丁寧な問診によって原因を特定し、適切な治療を行うことによって、症状をコントロールすることは可能です。急激な皮膚症状が現れたときは、積極的に医療機関を受診するとよいでしょう。
豊洲イーウェルクリニック
石川 浩雅 院長
- 江東区/豊洲/豊洲駅
- 内科 ●皮膚科 ●アレルギー科 ●泌尿器科