「婦人科のオンライン診療とは?」
「婦人科にオンライン診療を取り入れたらどんな効果がある?」
婦人科にオンライン診療の導入を検討しているものの、得られる効果やかかるコストなど、わからないことは多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、医療機関向けの婦人科のオンライン診療導入のメリットとデメリット、おすすめのオンライン診療システムを紹介していきます。
患者からよく上がる質問についても掲載しているので、医院はもちろん患者の方もぜひ参考にしてください。
この記事の内容
婦人科のオンライン診療とは
婦人科のオンライン診療とは、主に専用のシステムのビデオ通話を用いて、インターネット上で行う診療方法です。
薬の処方については、自宅まで配達するケースが多く、患者の負担が減ることが特徴です。ただし、一部処方できない薬もあるので注意しましょう。
患者は、診療費をクレジットカードや銀行振り込みで支払うため、普段インターネット通販などを利用している方は違和感はないでしょう。そうした観点から近年導入する病院も増えています。
また、初診だけは通院という病院もあれば、初診から全てオンライン上で行う病院など形態はさまざま。病院に合った方法を選べるのもオンライン診療の魅力の一つです。
婦人科でオンライン診療を導入する3つのメリット
ここでは、婦人科でオンライン診療を導入するメリットを3つ紹介します。
- 新規患者獲得につながる
- 診察ハードルを下げられる
- 患者が再診を受けやすくなる
1.新規患者獲得につながる
通常の診察では、仕事が忙しく足を運びにくい方でも、オンライン上であれば帰宅後や在宅勤務の昼休みなどで気軽に受診できるのもメリットの一つ。
これにより、新規患者の獲得が期待でき、病院側はより安定して経営を続けられます。
2.診察ハードルを下げられる
婦人科は他の診療科に比べ、相談しにくい内容のことが多いです。中には、婦人科に通うことに抵抗がある方も少なくありません。
オンライン診療を導入することで、このハードルを下げることができ、相談しにくい内容でも自宅から気兼ねなく医師に相談できることがメリットの一つです。
3.患者が再診を受けやすくなる
また、地方の人や移動手段が無い人でも気兼ねなく再診できるため、継続した治療が確立できるなど患者側のメリットも非常に大きいことが特徴です。
上記のことから、収入の増加だけでなく、安定した診療報酬の確立も見込めます。
婦人科のオンライン診療を導入する3つのデメリット
婦人科のオンライン診療には、デメリットも3つあります。
- 初期費用や手数料がかかる
- 処置や検査はできない
- オンライン診療では処方できない薬もある
1.初期費用や手数料がかかる
オンライン診療のシステムを導入するには、数十万円必要なケースが多いです。また、月額更新型のものもあり、契約時には注意しなければいけません。
中には、費用が無料で使い続けられるオンライン診療システムもあります。
とはいえ、有料版に比べて機能が少ないなどの問題もあるため、病院に適したものを選びましょう。
2.処置や検査はできない
オンライン診療最大のデメリットの一つが、処置や検査ができないことです。
ホルモンの状態を調べるための採血や妊娠糖尿病を判断するための尿検査など、診断に必要不可欠な検査がオンライン診療ではできません。
そのため、初回の検査は来院してもらい、経過観察はオンラインで行うといった病院もあります。
3.オンライン診療では処方できない薬もある
そして、睡眠剤や向精神薬など一部の薬はオンライン診療では処方できません。特にPMSなど精神的な症状が出やすいものの診療をする際には注意しましょう。
また、初診の場合には制限も多いため、厚生労働省発表の「オンライン診療の適切な実施に関する指針」を一度確認し、薬の処方を検討してください。
婦人科のオンライン診療システムおすすめ3選
婦人科でオンライン診療を導入する際、おすすめのシステムが3つあります。それぞれ見ていきましょう。
- CLINICS(クリニクス)オンライン診療
- CURON(クロン)
- ルナルナオンライン診療
1.CLINICS(クリニクス)オンライン診療
出典:【医師向けシェアNo.1】CLINICS(クリニクス) オンライン診療システム| 株式会社メドレー
CLINICSオンライン診療は、導入実績が非常に多いことが特徴のオンライン診療システム。婦人科だけでなく、多くの診療科で導入されているため、困った時に調べるとすぐに答えが得られます。
また、サポートも充実しており、導入した病院への操作説明はもちろん、患者側への案内サポートも行っています。つまり、病院側はシステムの使い方さえ把握しておけば医療業務に専念できるということです。
オンライン診療システムを使いこなせるか不安、なるべく時間のコストを減らして運用したいという方におすすめのシステムになります。
2.CURON(クロン)
出典:CURON
CURONは、初期費用・月額利用料が無料で、決済手数料のみかかる比較的リーズナブルなシステム。
オンライン診療に必要な最低限の機能は備わっており、デモモードで操作の練習が可能なため、しっかりと使える状態になってから「本番モード」で実務に落とし込みができます。
費用を抑えながらオンライン診療を導入したい方、患者の反応を見て決めたい方におすすめのオンライン診療システムです。ただし、現在はクリニック向けの登録のみ受け付けており、病院の受け付けはしていない点には注意してください。
3.ルナルナオンライン診療
出典:ルナルナ オンライン診療
ルナルナオンライン診療は、利用者数の多い月経管理アプリ「ルナルナ」と連携したオンライン診療システム。婦人科のオンライン診療に特化しています。
患者側もルナルナから病院・クリニックを検索できるため、使い勝手が良いことも特徴の一つ。病院側、患者側双方に使いやすいシステムです。
デモ体験ができるため、一度試してみてあなたの病院に合うシステムかどうかを確認してから導入するか否かを判断できます。
また、導入事例がサイトページで公開されているので、生の声を知ってから導入したい方にも適しているでしょう。
婦人科のオンライン診療に関するよくある質問
ここでは婦人科のオンライン診療でよくある質問をまとめました。導入及び患者に対する説明時の参考にしてください。
婦人科のオンライン診療は保険適用になりますか?
基本的には保険適用になります。ただし、避妊目的でのピルの処方など一部保険適用外になる点にはご注意ください。
婦人科のオンライン診療ではPMSも受診可能ですか?
可能です。PMS(月経困難症)の治療目的としてのピルは保険も適用になるため、患者の負担を減らせます。
ただし、抗不安薬などはオンライン診療では処方できません。精神的な症状が現れている患者は来院してもらう必要があります。
婦人科のオンライン診療では更年期治療も受診可能ですか?
受診可能です。近年、更年期治療のためのオンライン診療も増えてきており、医療用漢方やホルモン補充療法をオンラインで対応する病院も増えつつあります。
まとめ:婦人科にオンライン診療を導入して患者に寄り添える体制を作ろう
オンライン診療システムを導入することで、通院が大変な患者にとって大きな助けとなったり、診察ハードルが下がることでより多くの患者の悩みを解決できます。
費用と相談しながら、患者にとって良い環境を作るべく導入を検討していきましょう。