「パルスオキシメーターが気になっているけど、使うとどのようなメリットがあるのだろう……」という悩みを抱えていませんか?
パルスオキシメーターは、指先に装着して血中酸素飽和度や脈拍を測定でき、日常の健康管理・異常の早期発見に気づけるなどのメリットがあります。
多くのメリットがあるパルスオキシメーターですが、正しい使い方を知っていないと正常に測定できません。
そこで、本記事ではパルスオキシメーターの正しい使い方や、メリットについて解説します。選び方やおすすめ商品も紹介しているので、パルスオキシメーターが気になっている方は参考にしてみてください。
この記事の内容
パルスオキシメーターとは?何がわかるのか?
パルスオキシメーターとは、血液中の酸素飽和度や、脈拍数を測定できる医療機器です。
指先などに小型のセンサーを挟むだけで計測可能で、体に針を刺さない点から慣れていない方でも扱いやすいでしょう。赤色光と赤外線を利用して血液中の酸素量を測定でき、痛みや不快感がありません。
医療現場や在宅医療・介護現場など、さまざまなシーンで活躍してくれます。
また、日常の健康管理をしたいと考えている方は、パルスオキシメーターで定期的に測定するのがおすすめです。
パルスオキシメーターを利用するメリット
パルスオキシメーターを利用するメリットは、5つあります。
- 酸素状態を数値で把握できる
- 体調悪化の兆候に早く気付ける
- 在宅でも手軽に健康チェックできる
- 医師と情報共有しやすい
- スポーツや登山時に安全管理に役立つ
それぞれのメリットについて解説します。
酸素状態を数値で把握できる
パルスオキシメーターは、呼吸や酸素の取り込み具合の酸素飽和度という数値を把握できます。正常値は一般的に96~99%です、90%以下になると注意が必要です。
たとえば、酸素飽和度を計測した際に90%に近い数字だった際には、病院に行って肺炎などの病気の早期発見ができる場合があります。
病気の早期発見ができるため、パルスオキシメーターで日々計測するのはおすすめです。
体調悪化の兆候に早く気付ける
パルスオキシメーターは、体調悪化の兆候に早く気付ける点もメリットです。
たとえば、酸素レベルが低下したときは、肺炎や喘息などの初期症状であるケースが多いです。
自覚症状が出る前に異常に気づけるため、早期治療や体調の管理をしやすいでしょう。
在宅でも手軽に健康チェックできる
パルスオキシメーターは、家庭用でも使える小型軽量な機器で、在宅でも手軽に健康チェックができます。
たとえば、高齢者や心臓や肺などの疾患を持つ方が毎朝測定し、日々の体調をチェックすることが可能です。
異常が出た際にすぐに主治医に相談できる体制を作れるため、在宅医療をしている方や高齢者にはパルスオキシメーターがおすすめです。
医師と情報共有しやすい
パルスオキシメーターは、数値としてデータを記録できるため、医師に正確な健康状態を伝えやすいです。
たとえば、発熱と咳があった際に、パルスオキシメーターを使って93%だったという点を伝えると、呼吸検査をして早期発見につながる場合があります。
日頃の変化や症状がどのくらい数値として現れているのか把握できるため、医師から的確な診療サポートを受けやすいです。
スポーツや登山時に安全管理に役立つ
パルスオキシメーターは、スポーツや登山時の安全管理にも役立ちます。激しい運動や高地環境では、体内の酸素が急激に低下するリスクがあります。
事前や途中にパルスオキシメーターを使うことで、体内の酸素状況の変わり方を確認しながらスポーツや登山継続の判断ができるでしょう。
とくに、登山の場合は、高山病などのリスクがあるため、パルスオキシメーターを使って管理するのがおすすめです。
パルスオキシメーターを使用する際の注意点
パルスオキシメーターを使用する際に注意するべき点は、4つあります。
- 複数回測って平均を見る
- 測定時の環境や状況に気をつける
- 測定値だけで自己判断しない
- マニキュアをしない
それぞれの注意点について解説します。
複数回測って平均を見る
パルスオキシメーターを使用する際には、複数回測って平均の数値を見るようにしましょう。
パルスオキシメーターは、一時的な誤差や動作による影響で、正確な数値が出ないことがあります。
そのため、複数回計測して平均値で確認すると、精度の高い酸素状態を確認できるでしょう。
測定時の環境や状況に気をつける
パルスオキシメーターを使用する際には、測定時の環境や状況に気をつけるようにしましょう。
たとえば、寒い場所や手が冷たい状態で計測すると、正確な数値を測定できないことがあります。
ほかにも、指の動きや強い光の下で計測すると、誤判定が起きる場合があります。
そのため、パルスオキシメーターを使用するときは、計測する指を温め、安静にした状態で測るようにしましょう。
測定値だけで自己判断しない
パルスオキシメーターを使用する際には、測定値だけで自己判断しないようにしましょう。
たとえば、パルスオキシメーターを使用した際に、95%程度であれば問題ないと判断する人もいます。
しかし、95%だったとしても、息苦しさや動機があった場合、心疾患である可能性もあります。
そのため、数値だけで判断するのではなく、症状などもふまえて医師の判断を受けるか検討しましょう。
マニキュアをしない
パルスオキシメーターを使用する際には、マニキュアをしないようにしましょう。
パルスオキシメーターは、赤色光と赤外線を爪の先端に透過させて測定します。
そのため、マニキュアやジェルネイルがあると、光の透過を妨げてしまい、正確な数値が出ない可能性があります。
ネイルやマニキュアの影響で数値が正常に測れない場合があるため、注意するようにしましょう。
パルスオキシメーターの使い方
パルスオキシメーターを正しく使いたいときは、以下の6つの流れで進めましょう。
- 椅子に座ってゆっくりと深呼吸する
- パルスオキシメーターの電源をいれる
- 爪を上向きにして人差し指を挟む
- 数十秒待つ
- 数値をメモする
- 基準値以下を示したときは再度計測してみる
正しい使い方について解説します。
STEP1:椅子に座ってゆっくりと深呼吸する
パルスオキシメーターを使用する際には、まず椅子に座ってゆっくりと深呼吸しましょう。
激しい運動をしたあとや、周りが寒い環境で計測すると、誤った数値を測定してしまう場合があります。
そのため、パルスオキシメーターを使って計測する際には、椅子に座ってゆっくりと深呼吸をし、呼吸を落ち着かせてから計測しましょう。
STEP2:パルスオキシメーターの電源をいれる
椅子に座ってゆっくりと呼吸をしたあとは、パルスオキシメーターの電源を入れましょう。
計測する指は人差し指で、液晶画面が上側に来るようにしてください。クリップ状となっているため、挟むだけで計測できます。
STEP3:爪を上向きにして人差し指を挟む
パルスオキシメーターの電源を入れたあとは、爪を上向きにして人差し指を挟みましょう。指は、奥に軽く触れるまで入れるようにしてください。
また、マニキュアやジェルネイルをしていると、正確な数値を計測できない可能性があります。
そのため、パルスオキシメーターを使用する際には、事前にマニキュアやジェルネイルを落としておきましょう。
STEP4:数十秒待つ
パルスオキシメーターを指に挟んだあとは、数十秒安静にした状態で待ちましょう。挟む指は、左右どちらでも問題ありません。
机の上に手をおいて測定すると、より正確な数値を測定できるでしょう。
測定が始まった段階の数値ではなく、数秒たったときの数値を計測結果にするとより正確な数値を把握できます。
STEP5:数値をメモする
パルスオキシメーターで計測したあとは、数値をメモしましょう。数値をメモしていくことによって、日々の変化に気づけます。
パルスオキシメーターで計測した数値とあわせて、計測時の症状などをふまえて医師に相談するか検討してください。
STEP6:基準値以下を示したときは再度計測してみる
パルスオキシメーターを使用して測定したとき、93%を下回る数値の場合は、再度計測しましょう。
再度計測しても約93%を下回る場合は、一度かかりつけ医に状況と数値を相談してください。
複数回の平均値を管理していくと、より正確な数値を把握しながら過ごせます。
パルスオキシメーターの選び方
パルスオキシメーターを選ぶ際に意識したいポイントは、6つあります。
- 測定精度
- 測定項目
- ディスプレイの見やすさ
- サイズ・使いやすさ
- 医療機器認証マークの有無
- 電源方式・電池の寿命
それぞれのポイントについて解説します。
測定精度
パルスオキシメーターを選ぶときは、測定精度をチェックしましょう。
商品によって測定精度が異なり、精度がそこまで良くないパルスオキシメーターだと正確な情報を把握しにくいです。
JIS規格やISO規格準拠の商品を選ぶと、高い品質が期待できるでしょう。
また、測定状態が良好であることを示す「PI値」の表示がついていると、より正確に測定できます。
測定項目
測定項目は、パルスオキシメーターを選ぶ際に重要なポイントです。一般モデルであれば、脈拍数と酸素飽和度の2項目となっています。
しっかりと正確なデータから体調を管理したい場合は、測定の信頼性を指す「PI値」と脈拍波形を表示する高機能モデルもあります。
体調が悪い方や、疾患を持っている方は、高機能モデルをチェックするのがおすすめです。
ディスプレイのみやすさ
パルスオキシメーターを選ぶときは、ディスプレイのみやすさにこだわりましょう。
とくに、高齢者が日々の健康管理で使用する場合は、ディスプレイや文字・数字が大きい商品が好ましいです。
たとえば、ディスプレイが大きくても文字や数字が小さい場合は、読み取りづらく、数値を誤認してしまう可能性があります。
ディスプレイのみやすさは使いやすさに直結するため、視認性に優れた商品を選びましょう。
サイズ・使いやすさ
パルスオキシメーターは、サイズや使いやすさも重要です。
視認性にこだわった大型ディスプレイを採用している商品もあれば、コンパクトで持ち運びのしやすさに優れたパルスオキシメーターもあります。
「どのような場所」「どのような方が使用するか」をイメージしながら選ぶと良いでしょう。
医療機器認証マークの有無
パルスオキシメーターは、医療機器認証マークの有無も重要なポイントです。日本国内で医療機器として認定された製品は、医療機器認証番号が表示されます。
医療機器として認定されていない製品は、精度や安全性が保証されていないため、注意しましょう。
信頼性を重視したい場合は、医療機器認証番号が表示された商品を選ぶようにしてください。
電源方式・電池の寿命
パルスオキシメーターを選ぶ際には、電源方式や電池の寿命をチェックしましょう。日々の体調管理や早期発見をするためには、継続して測定することが重要です。
たとえば、USBなどを活用して充電できる場合は、外出先などさまざまな場所で使いやすいでしょう。
また、電池の寿命が長いと、長期間にかけて使用しやすいです。そのため、パルスオキシメーターを選ぶときには、充電方法や電池の寿命を確認してみてください。
おすすめのパルスオキシメーター5選
おすすめのパルスオキシメーターは、以下の5つです。
- NISSEI パルスオキシメーター パルスフィット BO-650
- CHINAVI パルスオキシメーター YX301
- MEDIKEN パルスオキシメーター
- ドリテック パルスオキシメータ OX-200 ブルー
- オムロン パルスオキシメータ HPO-300T
それぞれの特徴について解説します。
NISSEI パルスオキシメーター パルスフィット BO-650
メーカー | 日本精密測器株式会社 |
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費用 | 要問い合わせ |
特徴 | ・視認性・使いやすさを重視したデザイン ・PI値や異常値表示機能付き ・小児から成人まで使用できる |
公式サイト | https://www.nissei-kk.co.jp/medical/pulse/bo_650.html |
パルスフィット BO-650は、視認性や使いやすさにこだわって作られたパルスオキシメーターです。脈拍数と酸素飽和度だけでなく、PI値表示機能や異常値表示機能が備わっています。
異常値になった際には、2色のバックライトでわかるようになっているため、状態がすぐにわかりやすいです。
また、小児から成人までの幅広い年代に使えるため、家族みんなで使いたい方にも向いているでしょう。
グロックス パルスオキシメーター YX301
メーカー | 株式会社グロックス |
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費用 | 要問い合わせ |
特徴 | ・数秒後に測定できる ・医療機器認証商品 ・約2,000回計測可能 |
公式サイト | https://www.glox.co.jp/products/yx301 |
グロックスのYX301は、指に挟むだけでワンタッチ操作で数秒後に測定できます。医療機器認証商品で、品質や精度が認められている点から、安心して使えるでしょう。
また電池の寿命は、約2,000回となっているので、1日1回の5年近く使い続けられます。
重さもわずか54gとコンパクトとなっており、持ち運びのしやすさに優れています。
MEDIKEN パルスオキシメーター ME031
メーカー | メディケン |
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費用(税込) | 要問い合わせ |
特徴 | ・視認性の良いカラー液晶 ・電源自動オフ機能が備わっている ・専用ケース付き |
公式サイト | https://www.mediken.net/product/me031/ |
メディケンのME031は、視認性に優れたカラー液晶が採用されている商品です。酸素飽和度や脈拍数だけでなく、電池残量表示や脈拍強度など、さまざまな数値を確認できます。
また、指を外すと15秒後に電源が切れる電源自動オフ機能が備わっているため、消し忘れによる電池の消耗を防ぐことが可能です。
さらに、専用ケースが付いているので、持ち運びもしやすく、耐久性に優れています。
ドリテック パルスオキシメータ OX-200 ブルー
メーカー | ドリテック |
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費用(税込) | 要問い合わせ |
特徴 | ・赤LED表示で暗い場所でもわかりやすい ・単4形アルカリ電池2本で稼働 ・体重25kgから測定可能 |
公式サイト | https://dretec.co.jp/medical/pulse_oximeter/ox-200/lang-ja |
ドリテックのOX-200 ブルーは、赤LED表示が特徴的なパルスオキシメーターです。赤LEDで表示されるため、暗い場所で測っても数値を確認しやすいです。
また、単4形アルカリ電池2本で稼働するので、電池が切れてしまっても用意しやすいです。
さらに、体重25kgから測定できるため、子供から大人まで幅広い層が使用できます。
オムロン パルスオキシメータ HPO-300T
メーカー | オムロン |
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費用(税込) | 29,800円 |
特徴 | ・外乱光の影響を受けにくい設計 ・スマホ・アプリと連携可能 ・さまざまなデータを一括管理できる |
公式サイト | https://store.healthcare.omron.co.jp/item/HPO_300T_SP.html?srsltid=AfmBOoqpuJ-nZRiB7MAlf_bQr-KsccQfPi5AsYVwDI5Nx-5BvTlZQAOf |
オムロンのパルスオキシメータ HPO-300Tは、正確な測定を行いたい方や、計測データを管理したい方に向いている商品です。
外乱光を受けにくい設計なので、測定時に光などの外部環境の影響を受けない点が魅力となっています。
また、スマホアプリと連携させることで、転送させた測定データをグラフや数値でいつでもチェック可能です。
ほかにも、体温計や体組成計などの他の機器と連動させ、一括管理することもできます。
まとめ:パルスオキシメーターで細かな体調管理を行おう!
パルスオキシメーターは、血中酸素飽和度を測定できる便利な医療機器です。
日々の健康管理にも役立ち、使い方も簡単なことから、医療機関だけでなく家庭用で常用している方も多いです。
体調不良や病気の早期発見などに活躍してくれるため、日々の健康管理を行いたい方はパルスオキシメーターをチェックしてみてください。