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オンライン資格確認とは?2023年4月から義務化の制度をわかりやすく解説

現在、医療情報をデータ化し情報共有を推進することで医療情報の利活用を目的とした医療デジタルトランスフォーメーション(医療DX)の推進が目覚ましいです。

2023年4月より、医療DXの基盤ともいわれるオンライン資格確認の導入が義務化されました。このことによる医療現場への影響や、実際の導入から運用について今更聞けない、という方もいらっしゃるでしょう。

この記事では、オンライン資格確認に関するメリットやデメリット、オンライン資格確認の導入から運用までのステップについて解説します。これから導入を進める方は参考にしてみてください。

この記事の内容

オンライン資格確認とは?

オンライン資格確認とは、保険証利用登録済みのマイナンバーカード、もしくは健康保険証の記号番号等により、オンラインで直近の医療資格情報を確認することをいいます。

資格情報とは、次のようなものが含まれます。

  • 患者の加入している健康保険の情報
  • 資格喪失などによる期限切れの有無
  • 自己負担限度額の情報

医療機関がオンライン資格確認を利用するには、3つの方法があります。

  • マイナンバーカード専用の読み取り機を導入する
  • Web予約やオンライン問診票のシステムを導入する
  • 窓口で預かった健康保険証の記号番号を手入力する

オンライン資格確認は、医療情報をデータ化し、利活用していくデジタルトランスフォーメーション(医療DX)の基盤といわれています。

そのため、2023年4月からオンライン資格確認の導入が原則義務化する点を踏まえ、医療機関での導入を推進していく必要があります。

2023年4月から保険医療機関・薬局で導入が原則義務化

オンライン資格確認は医療DXの基盤となるため、2023年4月より原則義務化されています。

公表されているオンライン資格確認の導入状況は、以下の通りです。(2024年2月18現在)

医療機関分類 接続率
(本番接続率)
参加率
(運用率)
病院 98.7% 98.0%
医科診療所 91.6% 89.6%
歯科診療所 87.6% 85.7%
薬局 96.6% 96.7%
全体合計 92.0% 90.4%

参照:オンライン資格確認の都道府県別導入状況について|厚生労働省

病院においては接続率・参加率ともに100%の県もあり、オンライン資格確認の導入義務化による対応されているといえるでしょう。

また、運用開始できていない医療機関については、システムベンダーの改修が完了していないなど、猶予措置をとっている医療機関もあります。

オンライン資格確認の接続率・参加率ともに、今後も増加していくといえるでしょう。

オンライン資格確認の導入による加算について

オンライン資格確認の導入により、医療情報・システム基盤整備体制充実加算に特例措置が適用されています。

初診ではマイナンバーカードを利用しない場合には6点加算され、マイナンバーカードを利用した場合の2点と比べ約3倍の算定となります。

その他、加算の特例措置(2023年4月~12月)は以下の通りです。

マイナンバーカードを利用しない マイナンバーカードを利用する
初診 6点 2点
再診 2点
調剤 4点 1点

オンライン資格確認に係る診療報酬および調剤報酬加算を算定するには、医療機関等ポータルサイトにて運用開始日の入力が必要となります。

オンライン資格確認を導入しておらず、猶予届を提出している場合には、本加算は算定できない点に留意してください。

オンライン資格確認を導入するメリット4つ

オンライン資格確認の導入は、医療機関側にとっても患者にとってもメリットが大きく、医療DXにおいて必要不可欠といえます。

それぞれのメリットは以下の4つが考えられます。

  1. 保険証の入力不要で受付業務の負担を軽減できる
  2. 顔写真による本人確認ができ患者の医療情報も取得できる
  3. 保険資格を瞬時に確認・把握できる
  4. 患者は必要以上の医療費を窓口で支払わずに済む

それでは、それぞれのメリットについて具体例を交えて解説します。

保険証の入力不要で受付業務の負担を軽減できる

オンライン資格確認を導入するメリットとしてより実感しやすい点は、受付における保険証情報の入力や確認の負担が軽減できる点です。

来院時に保険証の記号番号等を入力してもらうか、来院時にマイナンバーのICカードによる読み取りをしてもらうことで、レセコンへの入力を自動化できます。

入力情報をもとにオンライン資格確認を行うことで単純作業の手間が軽減され、患者の本人確認やその他の業務に時間を割くことができるでしょう。

受付の事務業務の負担が軽減されることで、患者の待ち時間削減につながり、医療機関の業務も効率化が図れます。

顔写真による本人確認ができ患者の医療情報も取得できる

オンライン資格確認のメリットには、本人確認ができること、そして患者の医療情報の取得によって正確な医療の提供ができるという点があります。

現在処方されている薬の確認にはお薬手帳を用いることが大半ですが、来院の際に持っていないなど、その場で正確な情報が確認できないことも多々あります。

また、既往歴など問診票で確認していた事項について、患者から申告がない場合にも、正確に把握できることで安全な医療を提供することが可能となります。

病状の診断には、一見関係ないように思える数値や所見が役立つ場合も多いにあります。よって、健康診断の結果・アレルギー歴、既往歴・処方薬の情報を取得することは、そのメリットが際立ちます。

正確な診断や適正な医療を提供するためにも、オンライン資格確認の運用による情報共有を推進していくことをおすすめします。

保険資格を瞬時に確認・把握できる

オンライン資格確認では、保険証の記号番号等もしくはマイナンバーカードのICチップ読み取りにより保険資格を瞬時に確認・把握することができます。

診療報酬の請求にあたり、患者の保険資格が有効かどうか判断することが重要です。しかし、従来の方法では保険資格喪失、保険者変更などの情報がレセプトの返戻で初めてわかるケースが多くあります。

オンライン資格確認の導入により、受付担当者が有効な資格情報を確認したうえでレセプト作成が可能となることから、レセプト返戻件数の削減が期待されます。

レセプトの返戻件数が削減されると、医療機関も支払基金も事務処理の手間が軽減され、効率化につながることが医療DXの基盤ともいわれる所以です。

ぜひ、保険資格の速やかな確認を実現し、受付業務の効率化を推進しましょう。

患者は必要以上の医療費を窓口で支払わずに済む

オンライン資格確認を利用することで患者が得られるメリットは、必要以上の医療費を支払わずに済む点があげられます。

医療DXを推進する取り組みとして、オンライン資格確認を導入した場合、加算の特例措置が定められているからです。

マイナンバーカードを利用しない場合には、マイナンバーカードを利用した場合と比べ、2点~4点の医療情報・システム基盤整備体制充実加算が付されます。

マイナンバーカードを利用するだけで必要以上の医療費を払わなくて済むことを周知して、患者側のメリットを理解して貰うことが医療DX推進に繋がるでしょう。

オンライン資格確認を導入するデメリット3つ

オンライン資格確認は医療機関の効率化や患者の医療費負担などメリットがある一方、導入のデメリットがあることも事実です。

考えられるデメリットは以下の3つです。

  • 院内外のネットワークシステムの構築が必要
  • 電子カルテやレセコンの改修が必要
  • オンライン資格確認端末の設置が必要

いずれも導入するにあたって機器や端末の新規購入、システム改修などに費用がかかることがあげられます。

また、個人情報を扱うため、ネットワークのセキュリティなど運用について慎重に扱う必要があるでしょう。

それでは、それぞれのデメリットについて、具体的に解説します。

院内外のネットワークシステムの構築が必要になる

オンライン資格確認において、外部ネットワークへの接続が不可欠となるため、院内外のネットワークシステム構築・整備が必要となります。

すでに院内外のネットワーク環境が整っている場合でも、オンライン資格確認を行えるネットワークかどうか確かめ、適宜整備手続きや費用を確認しましょう。

オンライン資格確認に必要なネットワークは、IP-VPN接続方式もしくはIPsec+IKE接続方式です。

どちらにも該当しない場合には、電気回線の新規申し込みや開通工事が必要になる可能性があります。

電子カルテやレセコンの改修が必要になる

オンライン資格確認にて照会した情報を電子カルテやレセコンに連携するため、改修作業が必須となります。

実際に導入設置する端末を選定したら、システムベンダーに改修の見積もり依頼をし、発注することになるでしょう。

医療機関の規模やシステム内容によって、見積もり額が多額になる可能性や、システム改修に数ヶ月時間を要するなどといった点がデメリットといえます。

システム改修後の導入時には、いったんシステムを停止させる必要があるなど、医療機関側の対応が求められる場合もあります。

オンライン資格確認の導入について、システムベンダーと情報共有しておくことでデメリットに感じる部分を解消することに繋がるでしょう。

オンライン資格確認端末の設置が必要になる

オンライン資格確認には、マイナンバーカードや保険証の読み取りができる顔認証付きのカードリーダー端末の設置が必要です。

2023年4月から基本的にはオンライン資格確認の導入が義務化されることを受け、無償提供の申し込みが可能となっておりましたが、現在は猶予届を提出した医療機関を除き申し込み受付が終了しています。(2023年11月現在)

そのため、顔認証付きカードリーダーの申し込みができていない医療機関は、レセコンのシステムベンダー等へ直接相談し導入を進める必要があります。

オンライン資格確認に用いる顔認証付きカードリーダーは、機能要件を満たし認証を受けていることが条件です。

すでに導入されている電子カルテやレセコンとの相性や、来院する患者層によって適したカードリーダー端末が異なるため、システムベンダーと相談のうえ選定することが不可欠といえるでしょう。

端末設置に関わる情報収集や費用などの負担が増える点が、デメリットといえます。

オンライン資格確認を開始するまでの流れ9ステップ

オンライン資格確認の運用開始には、大きく9つのステップがあります。

それぞれのステップには、手続き完了までに日数がかかるものもあるため、運用開始までには余裕をもって準備することが重要です。

それでは、9つのステップについて詳しく解説します。

医療機関等向けポータルサイトでのアカウント登録をする

まず、オンライン資格確認の導入にあたり、各種申請をするための医療機関等向けポータルサイトでのアカウント登録が必要となります。

医療機関等向けポータルサイトへのアクセスはこちら

メールアドレスがあれば、必要事項の入力でアカウント登録が可能です。

医療機関等向けポータルサイトの仮メールアドレス・パスワードが記載されたアカウント登録案内文書を受け取っている方は、「すでにアカウントをお持ちの方はログイン」よりログインのうえ、本登録しましょう。

顔認証付きカードリーダーに申し込む

アカウント登録の完了後、顔認証付きカードリーダーの選定と申し込みを行います。

顔認証付きカードリーダーは、5社5機種のなかから選択できます。

  • 「Caora」富士通Japan株式会社
  • 「顔認証付きカードリーダー」パナソニック コネクト株式会社
  • 「Sma-paマイナタッチ」株式会社アルメックス
  • 「Hi-CARA」キヤノンマーケティングジャパン株式会社
  • 「EXC-9000」アトラス情報サービス株式会社
    ※オンライン資格確認原則義務化の経過措置に該当する医療機関等に限り申し込みを受付中(2023年7月31日現在)

新規開業や経過措置に該当しない医療機関等については、レセプトコンピューターの導入等で取引のあるシステムベンダーに直接ご相談することをおすすめします。

また、9.9万円(税込み)を超える顔認証付きカードリーダーなど自身で購入した場合には支払基金への連絡は不要です。

ご自身の医療機関がどのような扱いに該当するかによって顔認証付きカードリーダーの申し込み方法が異なるため、注意が必要です。

システムベンダーへ見積もり依頼をして発注する

オンライン資格確認導入のための次ステップとして、システムベンダーへのオンライン資格確認導入の見積もり依頼と発注をする必要があります。

顔認証付きカードリーダーの申し込みや用意ができただけでは、オンライン資格確認を導入することはできません。

オンライン資格確認端末(PC)の購入やレセプトコンピューターの改修等が完了して初めてオンライン資格確認の導入・運用が可能となります。

医療機関等にて導入済みのレセプトコンピューターのシステムベンダー等に見積もり依頼をしたのち、発注を行いましょう。

発注から運用まで1ヶ月程度要することが大半なので、余裕をもって依頼されることをおすすめします。

オンライン資格確認の利用申請をする

オンライン資格確認端末(PC)の用意ができ、レセプトコンピューターの改修発注が完了したら、医療機関等向けポータルサイトにて「オンライン資格確認の利用申請」をしましょう。

利用申請時に必要となる情報は以下の4つです。

  • お客様ID(IP-VPN接続方式でNTT回線利用の場合)
  • 電気通信回線種別(IP-VPN接続方式もしくはIPsec+IKE接続方式のいずれか)
  • オンライン資格確認の利用開始予定年月日
  • 運用テスト開始予定年月日(決定している場合)

オンライン資格確認利用申請後、電子証明書の発行申請を同時に行います。

電子証明書の通知書は簡易書留での受け取りとなるため、利用申請や電子証明書発行申請期限は、機器受け取りおよび設定の5営業日前までといえるでしょう。

電子証明書の通知書がない場合、機器受け取りの際に設定完了できないためご注意ください。

機器を受け取り設定する

システムベンダーの準備が整い次第、機器の受け取りと設定を完了させます。

機器設定前の準備事項は、以下の2点です。

  • 顔認証付きカードリーダーの受け取り
  • 電子証明書通知書(簡易書留)の受け取り

準備事項が揃っていない場合には、システムベンダーへ相談し、日程を再調整する必要があるでしょう。

作業内容はシステムベンダーによって異なりますが、大きく分けて4点考えられます。

  • パソコン等の設定作業
  • レセプトコンピューターの機能追加
  • ルーター等のネットワーク設定作業および配線工事
  • ネットワーク設定と開通確認

各機器設定作業によっては現地確認や立会いが必要となる場合があるため、事前にシステムベンダーへ所要時間や立会いの必要性を確認すると良いでしょう。

運用テストする

実際に機器の受け取りと設定が完了したら、運用テストを実施する必要があります。

運用テストは、導入した機器やシステムが正常に動作するか確認するものであり、システムベンダー側主導で行います。

システムベンダーによって医療機関側の対応依頼内容が異なるため、立会いが必要かなど事前に確認すると安心です。

医療機関等で必要な対応は、ポータルサイトでの運用開始日の入力です。

所要時間は1分程度となっているため、忘れずに入力するようにしましょう。

受付業務等の変更点を確認する

運用テストで問題なくシステムが動作することが確認でき、運用開始日の入力が完了したら、いよいよ受付業務等の変更点を確認し実際の運用確認をします。

受付業務において、従前と異なる注意点としては以下の点が挙げられます。

  • 顔認証付きカードリーダーは操作フォローが必要な場合もある
  • マイナンバーカード利用の本人確認では、ロックがかかる前に目視確認に切り替える必要性がある
  • レセコンへの取り込み後、速やかに資格確認を行う
  • 再来院時の患者特定がスムーズに行えるよう照会番号の登録をする

患者が来院時に持参する物がマイナンバーカードか保険証もしくは処方箋かによって対応手順が異なるため、それぞれの手順を把握しなければなりません。

患者操作による顔認証付きカードリーダーの使用では、指示案内に沿って画面をタッチして回答していきますが、高齢者などは個別フォローが必要な場合も多々あることでしょう。

保険証や処方箋を持参した場合には、受付担当者の操作によって現物確認したデータをレセコンに入力・取り込みする必要があります。

また、マイナンバーカードの暗証番号入力では、連続で3回間違えるとロックされてしまうため、ロックになる前に目視確認に移行する対応が重要になるでしょう。

患者向け掲示の準備をする

オンライン資格確認の導入完了後、実際に運用する際には患者向けの掲示の準備をすることをおすすめします。

オンライン資格確認等システムの利用について、必要となる掲示物は2点あります。

  • 個人情報保護の利用目的の更新
  • ポスター・ステッカーによるオンライン資格確認の掲示

個人情報保護の利用目的における患者向け掲示については、オンライン資格確認の運用開始に伴い、更新が必要となります。

また、オンライン資格確認の運用開始に関する周知ポスターは、ポータルサイト掲載の素材を活用すると便利ではないでしょうか。

周知素材ダウンロード先はこちら

ポスターやステッカーの素材を活用し、オンライン資格確認の運用をスムーズに進めていきましょう。

必要書類を受け取り補助金申請をする

オンライン資格確認の運用が開始されたら、速やかに補助金申請を行いましょう。

補助金申請をする際に必要な書類は、以下の4点または5点です。

  • 補助金申請該当区分の申請書
  • 添付書類:領収書(写し)
  • 添付書類:領収書内訳書
  • 添付書類:事業完了報告書
  • 添付書類:システム事業者との契約書または発注書等(該当者のみ)

補助金の申請は、顔認証付きカードリーダーの申込日等によって、申請書の様式や必要となる添付書類が異なるため留意しましょう。

補助金の申請期限については、猶予申請をしていない方は2023年9月30日までとなっており、猶予申請を行った方については猶予届の類型により2023年12月31日もしくは2024年6月30日までとなっております。

導入完了期限もあるため、システムベンダーとも相談しながら期限までに導入が完了するよう手順を進めていく必要があります。

補助金の申請方法は3つあるため、利用しやすい方法や期限の近さなどに応じて選択すると良いでしょう。

  • ポータルサイトで申請画面を入力し、証拠書類をアップロード
  • ポータルサイトで申請画面を入力し、証拠書類を郵送
  • 書面で申請書を作成し、証拠書類を郵送

ポータルサイトで申請書類を作成すると、難しい申請金額算出が自動計算となっているため、ぜひ利用して補助金申請することをおすすめします。

オンライン資格確認のおすすめ端末3選

オンライン資格確認に要するカードリーダーのおすすめ端末は以下の3つです。

  • Caora|株式会社富士通マーケティング
  • 顔認証付きカードリーダー|パナソニックシステムソリューションズジャパン株式会社
  • Sma-paマイナタッチ|株式会社アルメックス

どのカードリーダー端末も、オンライン資格確認を行う要件を満たしたシステムであり、置き場所や費用、付随サービスに違いがあります。

それでは、それぞれの端末の違いを解説します。

Caora|株式会社富士通マーケティング

1つ目のおすすめカードリーダー端末は、富士通Japan株式会社の「Caora」です。

Caoraの特徴やメリットは以下の通りです。

  • コンパクトで安定感のあるデザインのため、省スペースに設置できる
  • 1台のPCで複数台のカードリーダーを利用可能
  • のぞき見防止やマイナンバーカードの取り忘れに配慮した安心機能付き

Caoraは追加ライセンスの購入が必要ではあるものの、1台のPCで4台のカードリーダーが登録できPC導入コストを削減できます。

医療カウンター毎など複数の患者受付が必要となる医療機関では、待ち時間短縮が期待できるでしょう。

また、5年間のセンドバック修理費用込となっており、運用開始後の不具合にも安心できる点が強みといえます。

カードリーダーを置く場所が限られている医療機関や同時に複数の患者受付の必要性が高い医療機関では、「Caora」の導入を検討してみてはいかがでしょうか。

顔認証付きカードリーダー|パナソニックシステムソリューションズジャパン株式会社

2つ目のおすすめカードリーダー端末は、パナソニック コネクト株式会社の「顔認証付きカードリーダー」です。

顔認証付きカードリーダーの特徴やメリットは以下の通りです。

  • 高齢者にも見やすく使いやすい7インチ大画面
  • 世界最高水準の顔認証技術により認証エラーが起こりにくい
  • 全国の医療機関や薬局に約7万台採用されている(2021年10月18日時点)

顔認証付きカードリーダーの特徴は、顔認証技術の高さといえるでしょう。

マスクや眼鏡をしたままでも認証が可能であり、身長の高低や車いすの方でも認証が可能です。

幅広い年齢や身長の方が訪れる医療機関には最適といえるでしょう。

レセコンとオンライン資格確認を1台のPCで実現できることも魅力の1つです。

不具合が起こった場合には、コールセンターの活用やセンドバック対応による5年間の無償修理対応が利用でき、安心に繋がっています。

オンライン資格確認用のPCをレセコンと兼ねたい場合や患者層が幅広い医療機関の方は、「顔認証付きカードリーダー」の導入をおすすめします。

Sma-paマイナタッチ|株式会社アルメックス

3つ目におすすめのカードリーダー端末は、株式会社アルメックスの「Sma-paマイナタッチ」です。

Sma-paマイナタッチの特徴やメリットは以下の通りです。

  • 健康保険証を利用したオンライン資格確認
  • 紙の公費医療券各種証明書等の読み取り
  • 読み取り画像データの保存機能

Sma-paマイナタッチの他のカードリーダーと異なる特徴は、保険証や紙の公費医療券など各種証明書等の読み取りが可能という点です。

さまざまな理由があってマイナンバーカードを取得していない場合、他のカードリーダーでは読み取りができないため従来通り受付担当者が現物確認して入力する必要があります。

Sma-paマイナタッチでは、マイナンバーカード以外の場合でも画像から必要なデータを読み取りオンライン資格確認を行うことができます。

紙媒体の画像データは保存できますが、マイナンバーカードの場合には画像保存ができない仕様になっているため、安心して運用できるでしょう。

マイナンバーカードの取得や利用が難しい患者層や公費証明書類の提示が多い医療機関においては、「Sma-paマイナタッチ」の導入をおすすめします。

まとめ:オンライン資格確認の導入が原則義務化!申請をして導入しよう

医療機関におけるオンライン資格確認の導入が2023年4月より原則義務化しているため、速やかに導入準備を進めましょう。

オンライン資格確認は、医療機関の事務作業負担を軽くするだけでなく、患者の安全・安心でより良い医療の提供を実現する医療DXの基盤となります。
オンライン資格確認の導入には、医療機関等向けポータルサイトでの申請やシステムベンダへ依頼・発注などが必要であり、すぐに運用できるわけではありません。

まずは、各医療機関に合った顔認証付きカードリーダーの選定を行い、ポータルサイトより申し込み・申請を行い、オンライン資格確認を導入しましょう。