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医療監視カメラの設置は病院・クリニックに必須!選び方も紹介

近年、医院やクリニックに医療監視カメラを設置するところが増加してきました。

監視カメラの設置には、患者同士や、医療スタッフと患者のトラブルや犯罪行為の防止など、さまざまな狙いがあります。

いざ導入しようと思っても、どこに設置すべきか迷う方もいるでしょう。

そこで本記事では、医療監視カメラで得られる効果や選び方、注意点を紹介します。おすすめの医療監視カメラも3つ紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

医療監視カメラの種類

医療監視カメラにも種類があり、それぞれ適した場所や性能が異なります。
主な3つの種類を詳しく解説します。

  1. ボックス型・バレット型
  2. ドーム型
  3. PTZ型

ボックス型・バレット型

ボックス型・バレット型は、四角い箱にカメラがついた標準型のカメラです。

いかにもな見た目とカメラがどこに向いているかが明確なため、威圧感があります。そのため、侵入者・犯罪者に対する威嚇や犯罪を未然に防ぐ効果に優れています

ボックス型は単体では雨風やほこりに弱いことがデメリット。屋根(ハウジング)をつけての利用がおすすめです。

ハウジングの費用もかかるため、現在ではバレット型にシェアを奪われつつあります。

バレット型はハウジングがいらないのが特長です。

ドーム型

ドーム型は、天井に設置するタイプです。景観を損なわず監視できるため、屋内での利用に向いています。

存在感が薄く、どこを映しているかわからないため威圧感なく利用できます。

さらにスモークレンズを使用することにより、カメラ目線がわからなくできるため、屋内での監視カメラとして活躍しています。

PTZ型

PTZ型は、カメラレンズを上下・左右に動かし、映像のズームイン・ズームアウトが可能なため、広い範囲を自在に撮影できます。

ズームイン・アウトは専用のコントローラーを利用するため、遠隔で操作でき、リアルタイムで確認が可能。

ズームはできますが、ズームすると画像が粗くなるのがデメリットです。拡大機能を重要視する場合はデジタルズームを選ぶとよいでしょう。

高性能なため、他の種類よりも費用が高いです。

医療監視カメラの主な機能

医療監視カメラの主な機能は下記のとおりです。

  1. 高画質での映像確認
  2. スターライト機能
  3. 防水・耐衝撃

高画質での映像確認

まず、高画質な映像確認ができます。高画質の画像は、細部までクリアに確認できるためです。

適切な画素数としては130万画素がおすすめです。この画素数では、ナンバープレートの識別や手元の細かい撮影などが可能となります。

さらに高画素のカメラを導入しても、費用の割には鮮明度はそんなに上がらないため、130万画素がコストと性能のバランスがとれる画素数です。

スターライト機能

スターライト機能は、夜間や暗い環境でも少ない光量で効果的に撮影できる機能です。

この機能により、夜間の撮影でもモノクロにならず、実際の色味に近い映像を得ることができます。

髪色や服の色を識別できるため、人物や物品の特定が必要なシーンで効果を発揮するでしょう。

防水・耐衝撃

セキュリティカメラは外的要因による故障がないことが必須となります。そのため、医療監視カメラの重要な機能として、防水性と耐衝撃性も重要です。

雨や風がカメラに直接当たっても、防水仕様のカメラなら部品やカメラレンズを保護し、頑健に動作を続けられます。

耐衝撃性は、不審者や犯罪者による破壊行為からカメラを守るうえで欠かせません。不正な行動を試みる不審者は、カメラを壊そうとすることがありますが、耐性のあるカメラなら壊れることなく録画を継続できます。

医療監視カメラの導入で期待できる効果

続いて、医療監視カメラを導入することで得られる効果を説明します。

  1. 病室にいる患者の容態を確認できる
  2. 外部からの不審人物の侵入・犯罪を防止できる
  3. 薬などの紛失防止につながる

病室にいる患者の容態を確認できる

カメラの導入は、巡回だけでは管理しきれない患者さんの異変の早期発見にも役立ちます。

特に病室においては、人が出入りすることによる細菌の侵入や温度変化などのリスクを防ぐことができます。

感染症の流行以降、スタッフと患者さんの接触を最小限に抑える必要が高まっており、病院監視カメラの導入を検討する病院も増えています。

外部からの不審人物の侵入・犯罪を防止できる

病院は誰でも簡単に出入りできるため、犯罪者の侵入を抑制する必要があります。

緊急搬入口などもあり、他の施設よりも簡単に入れて、人物の特定が難しい環境です。

見舞いの関係者を装えば病室にも侵入できるため、防犯カメラがなければ犯人の特定ができません。

薬などの紛失防止につながる

換金目的や犯罪への利用に薬や機材が盗まれることがあります。

監視カメラがない場合、犯人の特定は容易ではありません。

そこでカメラを設置していれば、不審者に威圧感を与えて盗難の未然防止にもつながります。

クリニック必見!医療監視カメラの設置場所

医療監視カメラを設置が望まれる場所を解説します。

  1. 病棟
  2. 受付
  3. スタッフ通用口・更衣室
  4. 薬倉庫

病棟

有床クリニックの場合、病棟に設置します。患者さんの容態の変化をスタッフが気づきやすくするとともに、患者さんどうしのトラブルを早期に解決する手助けとなります。

カメラの設置にあたっては、適切な監視範囲と角度を検討し、患者さんが不必要にカメラに映らないような工夫も必要です。
個室内やトイレ、シャワールームなどは設置を控え、プライバシーに配慮しましょう。

受付

医療監視カメラは、受付エリアにも設置します。

受付エリアには現金や保険証など貴重品が扱われるため、窃盗などの犯罪が起こりやすい場所とされています。このような状況を防ぐため、目立つ防犯カメラの設置が効果的です。

お札の種類を識別できる画素数のカメラが利用できると、会計ミスの解決にも役立ちます。ミスが起きた際、手元が鮮明に確認できれば原因の特定が容易になります。

スタッフ通用口・更衣室

更衣室では私物の盗難や盗撮、スタッフ同士のトラブルがおこることもあるため、監視カメラの設置が必要です。

更衣室に監視カメラを設置する場合は、出入口が映るように設置することで、不正な侵入や出入りの監視ができます。

ただし、更衣室内のプライバシーも守らなければなりません。カメラの角度や範囲に配慮し、更衣室内部が映らないように配慮しましょう。

タッフ通用口にも監視カメラを設置することで、部外者の不正侵入を防ぎます。

薬倉庫

医療監視カメラの設置場所において、薬倉庫も重要な対象です。

関係のない不審者やスタッフが不正に薬を持ち出すことや、薬剤への異物混入などのいたずらを防ぎます。

監視カメラの設置によって、薬倉庫の出入りや薬剤の取り扱いを監視し、不正行為の防止や早期発見ができます。

医療監視カメラを設置する時の注意点

では次に、医療監視カメラを設置する際の注意点を2つ解説します。

  1. 医療監視カメラの設置について事前にアナウンスする
  2. 医療監視カメラの運用マニュアルを必ず遵守する

医療監視カメラの設置について事前にアナウンスする

医療監視カメラの設置は、事前にスタッフや患者さんにアナウンスしましょう。無断での設置はプライバシーの侵害につながる可能性があるためです。

監視カメラの設置が決定された場合には、患者さんに対しても書面で設置の目的と詳細な説明を行ってください。

カメラの設置場所や映像の取り扱いについても説明し、プライバシーへの配慮をしている旨を理解してもらうことが大切です。

医療監視カメラの運用マニュアルを必ず遵守する

録画した情報に関する管理と運用ルールを徹底することも必要です。

マニュアルの主な内容としては、以下の通り。

  • 録画映像の保存期間と録画時間
  • 映像の取り扱いと管理方法
  • 開示の基準

上記の項目を明確に定めて、遵守した運用が欠かせません。

具体的には、「不必要な映像は保存しない」「映像を確認する人を限定する」「患者さんに開示を求められた際に応じる基準を定めておく」といったことはおさえましょう。

医療監視カメラの導入費用

医療監視カメラの費用相場は、一般的に1台あたり15万円〜30万円ほどです。主に以下の費用がかかります。

  • 機材の購入費用
  • 設置工事費用
  • 初期設定費用

一部の自治体では、防犯カメラの設置に補助金を出すこともあります。適用条件に当てはまっていれば、補助金の申請も検討してみましょう。

参照:東京都生活文化スポーツ局

なお、レンタルの場合は、保証金や初期費用は0円と月額費用のみで運用もできます。

医療監視カメラの選び方

では、設置する医療監視カメラを選ぶにあたって、重要な3つのポイントを解説します。

  1. 設置場所に最適なカメラを選ぶ
  2. 導入コストで選ぶ
  3. データの保存方法で選ぶ

設置場所に最適なカメラを選ぶ

設置場所に適したカメラを選ぶことが大切です。

不正行為の未然防止が必要な場所には、バレット型やボックス型が向いています。カメラのインパクトが強いため、犯罪の抑止力がドーム型に比べて高いです。

ドーム型は、さりげなく設置でき、存在感が薄いため、院内での使用に向いています。

スタッフが働く場所や患者さんが過ごす場所では、インパクトの強いカメラだと精神的に圧迫感を感じ、行動を抑制してしまうためです。

導入コストで選ぶ

相見積もりを取り、適切な相場で検討することも大切です。必要以上の機能を導入し費用が高くなりすぎることのないようにしましょう。

一方で、費用を抑えすぎないことも重要です。というのも、あまりに安いカメラだと、カメラの画質が悪かったり、機能が不足したりするためです。

設置の初期費用を抑えすぎると、後から追加料金で増設が必要になったりします。

データの保存方法で選ぶ

映像データの保存方法も選ぶ際のポイントです。

ハードディスクにローカル保存する場合、大きな容量のハードディスクが必要になり、後に増設費用がかかるケースもあります。とはいえ、一度ハードディスクを購入すれば月額利用料は発生しないことがメリットです。

クラウド保存の場合は、毎月の利用料がかかります。月々の料金がかかる一方で、ハードディスクに頼らず、セキュリティをクラウドプロバイダーに任せられます。

また、災害などによるローカルデータの損失を防ぐためのバックアップとしても有用です。

医療監視カメラのおすすめ3選

それでは、おすすめの医療監視カメラを3つ紹介します。

  1. QBIC CLOUD CC-2L
  2. ギガらくカメラ
  3. MTD-E716AHD

QBIC CLOUD CC-2L

運営会社 セーフィー株式会社
保存方法 クラウド型
初期費用 27,280円〜
月額費用 1,320円〜
公式サイト https://safie.jp/guide/medical/

QBIC CLOUD CC-2Lはカメラを置いてインターネットにつなぐだけの簡単設定で、業者さんに頼らず自分で設置できると好評です。

モニタールームやHDDも必要ないため場所も取らずに小さく運用できます。

防犯目的に限らず、病床のそばに置いて患者さんのバイタルチェック用にも使われています。

公式サイトを見る

ギガらくカメラ

運営会社 NTT東日本
保存方法 クラウド型
初期費用 26,400円〜
端末によっては要問い合わせ
月額費用 1,870円〜
公式サイト https://business.ntt-east.co.jp/content/camera/gigarakucamera/clinic/

ギガらくカメラは、NTT東日本が展開する防犯カメラサポートです。

院長、先生、看護師、事務の人など、スタッフによって閲覧権限を変えられるため、大きい規模のクリニックに向いています。

9時から21時まで年中無休でコールセンターが開いており、サポート体制も充実しています。

録画停止など異変があった際もサポートセンターから連絡が来るため安心です。

公式サイトを見る

MTD-E716AHD

運営会社 株式会社マザーツール
保存方法 ハードディスク型
初期費用 19,800円
※モニターやケーブルなど別売り
月額費用
公式サイト https://www.mothertool.co.jp/products/mtd-e716ahd/

MTD-E716AHDは、ハードディスク保存タイプで威圧感がなく、シンプルで洗練されたデザインが特徴です。威圧感がないため院内設置にも向いています。

メラの水平視野は広い79°であり、広範囲の監視が可能で角度の調節もできます。

電子感度アップ機能で、暗い環境下でもクリアな映像で録画できるでしょう。

公式サイトを見る

まとめ:医療監視カメラを適切な場所に設置して防犯強化に努めよう

医療監視カメラの導入は、トラブル防止・解決になるだけでなく、患者さんの容態を管理する上でも役に立ちます。

一方で、適切な方法で運用しないと、患者さんやスタッフのプライバシーを守れません。

病院に最適なカメラを設置・運用し、安全な病院運営を目指しましょう。