病院の電話応対は、患者の評判に直結します。
体調不良や心配なことがあって病院に電話をかけたとき、患者に好印象を持ってもらえれば病院の評価も上がるでしょう。
本記事では、病院における電話応対の手引を紹介します。心がけたいポイントや品質を高める対策も紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
この記事の内容
病院の電話応対で心がけたいポイント
それでは、病院の電話応対で心がけたいポイントを6つ紹介します。
- 正しく丁寧な言葉遣いを意識する
- 声のトーンやスピードに配慮する
- 対面対応のイメージで話す
- メモを取ったうえで復唱する
- 解決できない場合は一度折り返す
- 確認を終えて相手が電話を切ってから受話器を置く
正しく丁寧な言葉遣いを意識する
病院の電話応対では、正しく丁寧な言葉遣いを意識してください。
そもそも、病院に電話をかけるのは、体調不良や心配なことを相談したいからではないでしょうか。不安な気持ちで電話をかけたのに、電話の態度が悪いと感じれば患者は安心できません。
そこで、正しく丁寧な言葉遣いを意識すれば、患者に好印象を持ってもらえます。
声のトーンやスピードに配慮する
声のトーンやスピードに配慮することも大切です。
電話越しでは、普段よりも声がワントーン低く聞こえると言われています。
そこで、ワントーン高い声で話すよう意識すれば、電話越しでも聞こえやすくなるでしょう。
また、早口では相手が聞き取れず、何度も聞き直すと相手にストレスを与える恐れがあります。
特に電話は表情が見えないので、相手が聞き取りやすいよう普段よりもゆっくり話すように心がけてください。
対面対応のイメージで話す
病院の電話応対では、対面対応のイメージで話すことも大切です。
電話では顔が見えないものの、険しい表情で話すと声に現れる可能性があります。
電話でも常に相手が目の前にいるイメージを持ち、笑顔での対応を心がけてください。
笑顔を作ると口角が上がり、声のトーンもアップします。明るくハキハキと話せば、相手に好印象を与えられるでしょう。
メモを取ったうえで復唱する
電話応対で用件を聞くときは、メモを取ったうえで復唱してください。
耳で聞いただけでは、聞き違いや聞き漏らしの可能性があります。
誰かに伝えるべき用件や、確認すべき用件を正確に把握するためにも、必ずメモを取りましょう。復唱して間違いがないか確認することも大切です。
解決できない場合は一度折り返す
その場で解決できない場合は、一度電話を切って折り返しましょう。
調べたり誰かに聞いたりすれば解決することでも、その間相手を待たせることになります。
例え数分であっても、すぐに解決できないときは、電話を折り返すようにしてください。
確認を終えて相手が電話を切ってから受話器を置く
電話内容を確認し終えても、相手が電話を切るまで待ちましょう。
相手が電話を切るのを確認してから受話器を置くのがマナーです。
固定電話の場合は、受話器を置く前に手でフックを押して切るといいでしょう。そうすれば、もし相手が再び話し始めたときの聞き逃しを防げます。
病院における電話応対のマニュアル
次に、病院における電話応対のマニュアルをシーン別に紹介します。
- 電話は3コール以内に出る
- 用件を聞く
- 用件を復唱する
- 担当者に確認する
- 終わりの挨拶
電話は3コール以内に出る
電話は3コール以内に出ましょう。
どうしても出られない場合は、「大変お待たせいたしました」を添えてください。
第一声は「◯◯クリニック・医院でございます」です。朝は「おはようございます」と付け加えると好印象を与えられます。
用件を聞く
挨拶の後は、用件を聞きます。
相手が用件を言わない場合は、「ご用件を承ります」と促しましょう。
もし声が聞き取りにくい場合は、「申し訳ございません、電話が遠いようですのでもう一度お名前・ご用件を伺ってもよろしいでしょうか?」と伝えます。
名前は基本フルネームで聞きますが、同姓同名の可能性もあるので、生年月日や診察券番号なども聞いておくといいでしょう。
用件を復唱する
そして、用件は必ず復唱します。
その際、患者が言った通りに復唱することが大切です。言葉を変えてしまうとニュアンスが変わる恐れがあるからです。
さらに、復唱する前に「復唱いたします」と一言伝えてください。
担当者に確認する
担当者に確認する場合は、電話の相手を待たせることになるので必ず確認を取ってください。
例:「◯◯に確認してまいりますので、少々お待ち頂いてもよろしいでしょうか?」 |
相手によっては時間がなく待てないことや、確認に時間がかかることもあるでしょう。
その場合は、折り返してもいいか確認します。
例:「ただいま〇〇は手が離せませんので、折り返しご連絡させていただいてもよろしいでしょうか?」 |
終わりの挨拶
病院の電話応対では、終わりの挨拶も重要です。
予約の受付や変更の場合 「それでは◯月◯日のご予約でお待ちしています」 「ご都合が変わる場合はご連絡をお願い致します」 |
など、再確認も兼ねて相手に伝えましょう。
電話を切る際には、「お大事にどうぞ、それでは失礼いたします」と言い、相手が切るのを待ってから受話器をおいてください。
病院における電話応対の品質を高める対策
では最後に、病院における電話応対の品質を高める対策を3つ紹介します。
- 電話対応のルールをマニュアル化する
- 患者に対してホスピタリティの精神で向き合う
- 電話転送サービスを利用する
電話対応のルールをマニュアル化する
電話応対のルールはマニュアル化しましょう。
複数人が電話応対する場合、マニュアル化されていなければ、応対品質にバラつきが生じます。
故意ではないとしても、電話応対が疎かになり患者に影響すれば病院の評判を落としかねません。
そこでマニュアル化すれば、応対品質の均一化を図れます。
誰が出ても適切な応対ができれば、患者にも良い印象を持ってもらえるでしょう。
患者に対してホスピタリティの精神で向き合う
患者にはホスピタリティの精神で向き合うことを意識してください。
ホスピタリティとは「深い思いやり」や「心からのもてなし」といった意味合いがあります。
病気や怪我の治療で病院を訪れる患者に対して、ホスピタリティの精神を持って接すれば、患者やその家族は安心できるでしょう。
直接患者に関わらない電話応対でも、ホスピタリティの精神で向き合うよう心がけてください。
電話転送サービスを利用する
電話転送サービスを利用する選択肢もあります。
例えば、緊急性がある場合、診療時間外に電話をかけることもあるでしょう。電話転送サービスを利用すれば、診療時間外でも電話がつながるので患者に対応できます。
業務効率化を図りたい場合は、自動音声案内による振り分け機能を確認してください。
まとめ:病院の電話対応は迅速かつ丁寧な対応を心がけよう
病院の電話応対は顔が見えないからこそ、丁寧な対応が求められます。
不安があって電話をかける患者も、迅速かつ丁寧に対応すれば安心できるでしょう。
患者に良い印象を持ってもらえれば、病院の評判が上がる効果も期待できます。
病院の電話応対は、常に相手が目の前にいることを意識してください。