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調剤薬局で使われるレセコンのおすすめ7選!選び方やメリットを紹介

調剤薬局では必須とされる、診療報酬明細を作成するレセコン。

しかし、レセコンにはさまざまな種類があり、何を基準に選べばいいかわからない担当者も多いことでしょう。

そこで、本記事ではレセコンのおすすめ7選を紹介していきます。選び方やメリット、注意点なども解説しますので、ぜひ参考にしてください。

レセコンの役割と機能

では早速、レセコンの役割と機能について詳しく見ていきましょう。

  • そもそもレセコンとは?
  • レセコンの基本機能

そもそもレセコンとは?

レセコンは、レセプト(診療報酬明細)を作成するコンピューターのことです。

調剤薬局で薬を処方する際、窓口では自己負担分のみ受け取ります。残り分は各保険組合から支払われますが、その際に必要な請求書としてレセプトを作成します。

レセコンの基本機能

レセコンにはレセプト作成以外にもさまざまな機能が搭載されています。メーカーや機種で多少の違いはありますが、レセコンの基本機能は以下のとおり。

  • 患者の受付
  • 処方内容の入力
  • 処方箋発行
  • 保険点数の自動計算
  • 会計・領収書の発行
  • レセプト作成

受付から入力、会計時の領収書発行など、あらゆる業務を効率化できます

調剤薬局向けのレセコンを選ぶポイント5つ

次に、調剤薬局向けのレセコンを選ぶ際のポイントを5つ紹介します。

  1. 運用形態に合ったタイプで選ぶ
  2. 直感的操作が可能であるか
  3. 導入コストに見合った効果が得られるか
  4. サポート体制が整っているか
  5. 電子カルテと連携可能か

運用形態に合ったタイプで選ぶ

レセコンは、大きく分けて、オンプレミス型・クラウド型・ハイブリッド型の3種類があります。種類ごとの特徴を紹介していきます。

種類 特徴 注意点
オンプレミス型 薬局内のみで完結するため初期費用を抑えられる レセコンのみの運用となる
クラウド型 薬局内のサーバー設置が不要 初期費用が高い傾向がある
インターネットに接続できないと使えない
ハイブリッド型 オンプレミス型とクラウド型のメリットが得られる 費用が高め

それぞれに特徴があるので、医療施設に適したレセコンを導入しましょう。

直感的操作が可能であるか

レセコンの操作が複雑だと、使用できる人が限定されます。受付が対応できないときは、一時的にその他のスタッフが対応する可能性もあるでしょう。

処方箋の通りに入力できるなど、直感的操作が可能であれば誰でも使用できます

導入コストに見合った効果が得られるか

レセコンの導入には費用がかかりますので、もし業務効率が上がらなかったり、作業が複雑化したりしては本末転倒です。

導入する前に、コストに見合った効果が得られるかを確認しましょう。

サポート体制が整っているか

レセコン導入後に、わからないことやトラブルがあったとき、サポート体制が整っていないと業務に支障が出る可能性があります

困ったときにすぐ対応してもらえるなど、サポート体制は確認しておきたいポイントです。

電子カルテと連携可能か

レセコンは単体での使用も可能ですが、電子カルテとの連携によりさらに業務効率化が図れます

既に電子カルテを導入済みの場合は、連携可能なレセコンを選びましょう。

レセコンと電子カルテの両方を導入する場合は、一体化されたものを選ぶのも選択肢の一つです。

調剤薬局向けレセコンのおすすめ7選

 

それでは、調剤薬局向けレセコンのおすすめ7つを紹介していきます。

  1. PharnesV-MX
  2. 調剤くん
  3. ReceptyNEXT
  4. ファーミー
  5. Pharma-SEED EX
  6. GENNAI just
  7. P-CUBE n

PharnesV-MX

運営企業 PHC株式会社
タイプ クラウド型
料金 要問い合わせ
主な機能 薬歴確認
調剤内容・指導内容を横並びで表示
長期投薬患者の来局予測表示
重複投薬チェックなど
公式サイト https://www.phchd.com/jp/medicom

PharnesV-MXは、レセコンの老舗メーカーであるPHC株式会社が提供しています。

処方箋をスキャンして取り込み、レセコンに自動転記するなど機能性に優れているのも特徴です

調剤内容・指導内容を横並びで表示する便利な機能や、調剤記録を電子保存もできます。

公式サイトを見る

調剤くん

運営企業 株式会社ネグジット総研
タイプ オンプレミス型
料金 要問い合わせ
主な機能 類似医薬品・規格違い医薬品情報
病名矛盾チェック
副作用情報
2次元バーコードくんなど
公式サイト https://v7.chouzai-sys.com/

調剤くんは、調剤業務全般を支援する株式会社ネグジット総研が提供しています。

ユーザーファーストを追求し、使いやすさと安心を兼ね備えているのも特徴です。かかりつけ薬剤師や在宅支援業務などにも素早く対応します。

レセコンの提供だけでなく、セミナーや研修、人材育成まで調剤薬局を幅広くサポートしているのも特徴です。

公式サイトを見る

ReceptyNEXT

運営企業 株式会社EMシステムズ
タイプ クラウド型
料金 要問い合わせ
主な機能 処方チェック
レセチェック
後算定会計
街患者一覧など
公式サイト https://emsystems.co.jp/index.html

ReceptyNEXTは、レセコンと服薬指導支援機能を一体化しています。

業務フローに合わせて画面レイアウトをカスタマイズしたり、直感的操作ができるので使う人を選ばないのも魅力です。

さらにファンクションキー操作が可能なため、業務効率化が図れるといったメリットもあります

料金は問い合せが必要ですが、5年後のソフト買い替え不要で、永続的なサポートが受けられるのも嬉しいポイントです。

公式サイトを見る

ファーミー

運営企業 株式会社モイネットシステム
タイプ オンプレミス型
料金 715,000円(税込)
主な機能 レセコン
電子薬歴
在庫管理
処方入力
医薬品情報
帳票出力など
公式サイト https://www.moinetsystem.com/

ファーミーは、初期費用はソフトの種類とハードウェアの組み合わせで変わるものの、月額料金がかからないのでランニングコストを抑えられます

ライセンス期間はソフトウェア保守料もかかりませんし、5年後の買い替えも不要です。常時バージョンアップするので、いつでも最新版を使用できます。

業務に必要な機能が標準装備されているのも魅力です。

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Pharma-SEED EX

運営企業 富士フイルム株式会社
タイプ ハイブリッド型
料金 要問い合わせ
主な機能 受付
レセコン
調剤指導
服薬指導
会計など
公式サイト https://www.fujifilm.com/jp/ja

Pharma-SEED EXは、富士フイルムが提供するハイブリッド型のレセコンです。

業務効率化を図り、患者とのコミュニケーションを充実させ、患者満足度向上に役立ちます

ハイブリッド型として使用するには、オプションサービス・Pharma-SEED LinkⅡとの組み合わせが必要ですが、オフラインでの稼働も可能です。

公式サイトを見る

GENNAI just

運営企業 株式会社ズー
タイプ クラウド型
料金 要問い合わせ
主な機能 処方入力
電子薬歴
在庫管理など
公式サイト https://dx.emedical.ne.jp/

GENNAI justは、電子薬歴一体型のレセコンです。他にも処方入力や在庫管理機能など、業務効率化に役立つ機能が搭載されています。

画面が大きく見やすいので、さまざまな情報を同一画面で確認できるのがポイントです。

入力した内容はリアルタイムでチェックされるため、入力ミスを防げます

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P-CUBE n

運営企業 株式会社ユニケソフトウェアリサーチ
タイプ クラウド型
料金 要問い合わせ
主な機能 処方入力
会計・施設請求
オンライン資格確認
電子調剤録
薬袋発行など
公式サイト https://www.unike.co.jp/

P-CUBE nは、電子薬歴レセコン一体型システムです。

頭書きと薬歴入力の連携が可能なので、入力の生産性が向上します

他にも、1画面構成を採用したことで、使用頻度の高いページを閉じずに他の入力作業ができるのもポイントです。

公式サイトを見る

調剤薬局向けのレセコンを利用するうえで知っておきべき注意点

調剤薬局にレセコンを導入するにあたって、以下3つのポイントはおさえておきましょう。

  1. レセコンに必要な機材も確認しておく
  2. 導入・運用価格だけで選ばない
  3. 労災用IDも取得しておく

レセコンに必要な機材も確認しておく

レセコンはソフトウェアの導入となるので、単体では使用できません。レセコンの導入にあたって必要な機材は次の通りです。

  • パソコン
  • サーバー
  • インターネット環境
  • UPS(無停電電源装置)
  • ルーター
  • ハブ

利用するために必要な機材は、セットで揃えましょう。

導入・運用価格だけで選ばない

レセコンの導入には、初期費用や月額費用がかかります。

少しでもコストを抑えたいと考える場合、月額費用が安いものを選びたいと考えることもあるでしょう。

しかし、アップデートによる更新費用や、メンテナンスやサポートなどその都度保守費用がかかると思っていたよりコストが高くなる場合があります。

費用は導入・運用価格だけでなく、長期的に利用できるかも重要な視点です。

労災用IDも取得しておく

労災保険のレセプトを扱う場合は、労災用IDが必要です

労災用IDの取得はレセコンでのオンライン請求もできますが、事前に労務鏡へ届出書類の提出が必要です

【労災用ID取得の流れ】

  1. 届出書類の提出
  2. ID・パスワードの取得
  3. 設定作業・確認試験
  4. オンライン請求の開始

参照:厚生労働省・都道府県労働局

労災用IDの取得は、忘れずに取得してください。

調剤薬局にレセコンを導入する3つのメリット

では最後に、レセコンを導入する3つのメリットを紹介していきます。

  1. 患者の待ち時間を削減できる
  2. 受付業務効率化を図れる
  3. 入力ミスを防げる

患者の待ち時間を削減できる

調剤薬局にレセコンを導入することで、受付から会計までの業務がスムーズになります。

これにより患者の待ち時間を短縮できるのは、大きなメリットと言っていいでしょう

受付業務効率化を図れる

レセプトは毎月患者ごとに行うため手間と時間がかかり、通常の業務に支障が出ることもあります。

レセコンを導入すれば時間と手間を減らせるため、受付業務の効率化を図れるのがメリットです

入力ミスを防げる

レセプトは審査支払機関に提出し、不備がないと認められて初めて保険機関より診療報酬が支払われます。

もしもレセプトの内容に不備があった場合は、診療報酬の減点や再提出の手間がかかり診療報酬の支払いに影響します。

調剤薬局にとって診療報酬は大切な収入源ですので、レセプトは正確に行わなければなりません。

チェック機能を搭載したレセコンであれば、入力ミスといったヒューマンエラーを防げます

まとめ:調剤薬局向けレセコンを導入して業務の効率化を図ろう

調剤薬局にレセコンを導入することで、受付から会計までの業務効率化が図れます

チェック機能により入力ミスをなくせば、診療報酬の減点や返戻による時間ロスなどを防げるでしょう。

調剤薬局の業務効率化を図るなら、レセコンの導入を検討してみてください。