「麻酔科医で独立するにはどうすれば良いのか?」
「麻酔科医で独立する際にはどんな点に注意すれば良いのか?」
このようなお悩みを抱えていませんか?
身近に独立している人がいなかったり、相談できる人がいなかったりする場合、どのように独立すれば良いのかわからない場合もあるはずです。
本記事では麻酔科医が独立する際にどんな選択肢が用意されているのか、またどんな点に注意すれば良いのかを解説します。
麻酔科医の中で近年注目度が上がっているペインクリニックについても解説しています。
ぜひ最後までお読みいただき、麻酔科医の独立に必要な知識を理解しましょう。
この記事の内容
麻酔科が独立する選択肢
麻酔科で独立しようと考える際、選択肢は3つあります。
- 麻酔科の開業
- フリーランス
- ペインクリニックの開業
1つずつ解説します。
麻酔科の開業
医師が開業しようとする際に、真っ先に考えるのが「開業」でしょう。
独立開業をすることで、自分の意向に沿った医院の運営ができ、収入も上がり、余裕を持った生活ができると考えることが多いでしょう。
しかし、麻酔科医が単独で患者を診ることはほとんどないため、麻酔科での開業は考えにくいでしょう。
麻酔科で開業するのではなく、他の診療科を標榜しながら麻酔科医としても働く形が考えられます。
他の診療科での開業を視野に検討しましょう。
フリーランス
麻酔科医が独立する際は、フリーランスでの働き方が一般的です。
麻酔科医は需要に対してかなり不足しているため、病院には麻酔科医が常駐していないケースが多くあります。
そこで、麻酔科医がフリーランスとして働くことで、麻酔科医の不足を補うことが可能です。
収入も上がる傾向にあるため、比較的自由な働き方がしたい方はぜひフリーランスも選択肢のひとつとして考えてみてください。
ペインクリニックの開業
最近、麻酔科医の独立先として増えているのがペインクリニックの開業です。
ペインクリニックとは、痛みを緩和することを目的としたクリニックです。
新しい概念であるため、あまり浸透しているわけではありませんが、認知度が高まれば需要は高くなることが見込まれます。
しかし、現時点では認知度が低いため、患者さんに知ってもらうために、多くの時間や費用を費やさなければいけない点には注意が必要です。
麻酔科の平均年収
では、麻酔科医の平均年収はどの程度なのでしょうか?
「勤務医の就労実態と意識に関する調査」において、麻酔科医の平均収入は1335万円とされています。
90%以上の方が700万円以上、80%近くの方が1,000万円を超えていることから考えると、比較的に年収が高いといえます。
麻酔科医は命に関わる高度な技術が求められるため、その分収入が高まっていると考えられます。
麻酔科でフリーランスとして働く際のポイント
ここでは、麻酔科でフリーランスとして働く際のポイントを解説します。
- 同一施設で週3日以上の勤務が必要
- プライベート時間も確保できる
- 出張が増える可能性がある
1つずつ解説します。
同一施設で週3日以上の勤務が必要
1つ目は、同一施設で週3日以上の勤務が必要です。
2018年7月、麻酔科専門医資格の更新要件の変更申請が承認されたため、麻酔科の専門医として働くためには同一施設で週3日以上の勤務が必要です。
そのため、フリーランスであっても、好きな時間に好きな場所で働けばいいわけではない点に注意しましょう。
プライベートの時間も確保できる
2つ目はプライベートの時間も確保できることです。
週3日は同じ施設で働かないと麻酔科医の専門医にはなれませんが、週3日で良いので、勤務医として常駐するよりは時間に余裕があるといえます。
恋人や親友、配偶者や子供などと過ごす時間を確保したい場合は、フリーランスとしての働き方が考えられます。
出張が増える可能性がある
3つ目は出張が増える可能性があることです。
勤務先がすべて自宅の近くにあれば良いのですが、必ずしもそうとは限りません。
全国各地で働かなければならないこともあるため、出張が多くなってしまうことも考えられます。
必ずしもプラスの面だけではないことに注意しましょう。
ペインクリニック運営のポイント
続いて、ペインクリニックを運営する際のポイントを紹介します。
ペインクリニックの開業資金や、運営のコツを理解しましょう。
ペインクリニックの開業資金
まずは、ペインクリニックの開業資金を解説します。
ペインクリニックの開業に必要な資金は、合計で8,000万円程度です。
内訳は以下のとおりです。
項目 | 計 |
---|---|
不動産の保証金(賃料の10か月分) | 4,000,000円 |
内装設計・施工費 | 20,000,000円 |
医療機器 | 22,000,000円 |
開業準備金(医師会入会金・印刷物・HP製作費・医院看板・備品購入・他) | 14,000,000円 |
運転資金 | 20,000,000円 |
もちろん、立地や導入する機器・設備によって金額は上下しますが、およそこの程度の金額が必要であることを認識しておきましょう。
ペインクリニック運営のコツ
ペインクリニックを運営する際のコツを4つ紹介します。
- 内装は広めにする
- 立地は競合・アクセス・他の診療院をリサーチ
- 人件費の高騰には注意
- 他の診療科との連携も
1つずう解説します。
内装は広めにする
内装は広めにしましょう。
ペインクリニックは、痛みを抱えた方が訪れる場所なので、ゆったりと過ごしてもらう工夫をする必要があります。
特に、待合室やリハビリ室が狭いと圧迫感を感じてしまい、それがストレスとなってしまう可能性があります。
そのため、なるべく内装には余裕を持って、広めに設計することをおすすめします。
立地は競合・アクセス・他の診療院をリサーチ
立地は競合・アクセス・他の診療院をきちんとリサーチしてください。
ペインクリニックは新しい概念で注目が集まっているため、都市部では次々と開業しています。
そのため、競合が多いエリアに進出してしまうと、集患が難しくなるでしょう。
その反面、アクセスが悪いと訪れづらくなってしまうので、リサーチをした上で適切な立地を考えることが重要です。
また、ペインクリニックは他の診療科との連携が非常に大切になります。
そのため、連携する他の診療科との行き来がしやすい場所にすることも重要な要素の1つです。
人件費の高騰には注意
人件費の高騰には注意が必要です。
ペインクリニックでは、すべてを1人でカバーするのは非常に難しいです。
常に、看護師が2〜3人常駐していることが求められるため、その分の人件費を確保しなければなりません。
また、看護師が2〜3人常駐していても、それぞれの患者さんにつきっきりで対応しなければならない場合は、手が足りなくなる可能性もあるので、あらかじめ研修をした上で、スムーズな運営をできるようにしましょう。
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まとめ:麻酔科で開業する際はフリーランスやペインクリニックを視野に入れよう
今回は麻酔科医で独立する方法を紹介しました。
麻酔科医での開業はあまりおすすめできず、他の診療科を標榜するかフリーランスとして働く場合が考えられます。
また、近年注目を集めているペインクリニックの開業を目指しても良いでしょう。
独立する場合、多くの不安を抱えることになると思いますが、最初から全てがうまくいくわけではありません。
ある程度資金に余裕を持って開業すれば、少し失敗してしまっても挽回が可能なので、焦らずゆっくり開業/独立に向けた準備を進めましょう。