「小児科を開業するとどのくらいの年収になるのだろう?」
「小児科の開業で失敗しないためにはどうすれば良いのかな?」
このような疑問を抱えていませんか?
そこで今回は、小児科を開業する際に知っておくべき内容として、以下の内容を解説します。
- 失敗しないためのポイント
- 必要な開業資金
- 開業医の年収
- 内装・広さに関する注意点
- 困った際に信頼できる相談先
これらについて理解することで、小児科を開業する際の悩みを少なくできるでしょう。
この記事の内容
小児科の開業で失敗しないためのポイントは?
ここでは、小児科の開業で失敗しないためのポイントを5つの観点から紹介します。
- 立地
- 内装
- 採用
- マーケティング
- 資金計画
それぞれのポイントについて、以下で理解を深めていきましょう。
ポイント1:立地
1つ目は立地に関してのポイントです。
小児科は当然ながら子連れの方が訪れます。
その際、ベビーカーを押して来られる方が多くなるはずです。
そのため、ベビーカーでも入りやすいように1階、またはエレベーターのある建物を選びましょう。
また、駅前に入居する場合は、子供に見せるのには好ましくないと思われる施設と同居したりその近くに入居したりすることは避けると良いでしょう。
ポイント2:内装
2つ目は、内装に関してのポイントです。
子供が怪我をしやすいと思われる箇所は徹底的に排除しましょう。
また、動線や入口の幅を広げておくことで、子供と保護者が二人揃って移動できるように配慮することが大切です。
これらの対策をしても気づかれることはあまりありませんが、「不満が出ない」ことが1番ですので、徹底的に気をつかうと良いでしょう。
ポイント3:採用
3つ目は、採用に関してのポイントです。
特に目立ったポイントはありませんが、子供好きの方を採用することがおすすめです。
子供目線に立って、子供に最大限配慮した接客ができるため、子供にも「またここに行きたい!」と言ってもらえる確率が高まるでしょう。
ポイント4:マーケティング
4つ目は、マーケティングに関してのポイントです。
小児科を訪れるようなお客さんは若い層が多いため、ネットを使った広告戦略に力を入れると良いでしょう。
ホームページを作成したりInstagramを活用したりするのがおすすめです。
また、小児科は保護者間の口コミの力が大きいと言えます。
そのため、日頃の接客や診療の質を最大限に高めることが、最大の集客方法といっても過言ではありません。
さらに、近隣の小学校の保健室に挨拶に行くと、保健室から紹介してもらえる可能性も高まるので、おすすめです。
ポイント5:資金計画
5つ目は、資金計画に関してのポイントです。
具体的な開業資金については次項で詳しく解説しますが、かなり多くの資金が必要になります。
そのため、自己資金だけでなく、金融機関からの借入をすることになるでしょう。
しかし、攻めた資金計画を立ててしまうと、もしうまくいかなかった場合に、金融機関へ返済をするのが難しくなってしまう可能性があります。
もし家族などがいる場合は、家族の生活も厳しくなってしまうでしょう。
そのため、資金計画においては決して無理をせず、ゆとりのある計画を立てるようにしましょう。
小児科の開業資金はどのくらい必要?
では、小児科を開業する場合、どの程度の資金が必要なのでしょうか?
一般的には小児科を開業するには4,000万円程度が必要だとされています。
- 特定の診療科目に特化するのか
- 予約システムを導入するのか
など、さまざまな要因が重なるため、必ずしも4,000万円が必要ではない場合もあります。
しかし、多くの場合では、概ね4,000万円ほどあれば、十分に対応ができるはずです。
小児科を開業した際の年収は?
では、小児科を開業すると、年収はどの程度になるのでしょうか?
「第23回医療経済実態調査 (医療機関等調査)報告-令和3年実施-」を見ると、小児科医の平均年収はおよそ2,000万円とされています。
2年前の数値では平均2,700万円ほどとなっていましたが、新型コロナウイルスの蔓延により、子供も衛生には気をつかうようになり、風邪をひくことが少なくなったことが原因とのことです。
特に廃業をするかどうかの選択を迫られる小児科も少なくないため、小児科の開業は慎重にする必要があるでしょう。
小児科を開業する際の内装・広さに関する注意点は?
ここでは、小児科を開業する際、特に内装や広さに関する注意点を解説します。
- 動線
- 衛生面
- 内装デザイン
- 待合室
それぞれの注意点について、以下で詳しく解説します。
動線
1つ目は、導線に関する注意点です。
子供が小児科を受診する場合、多くは感染症に罹患してしまったためでしょう。
しかし、予防接種など、感染症の罹患とは別の目的で小児科を訪れる子どももいます。
その際、来院した子供が他の子供から感染症を移されてしまう可能性が十分に考えられます。
そのため、双方が接触しないようにするために動線を工夫する必要があるでしょう。
衛生面
2つ目は、衛生面に関する注意点です。
小さな子供を相手にする小児科では、一層衛生面に気を使う必要があります。
例えば、土足ではなく素足で入れるような設計にしたり、抗菌素材を導入したりするなどの対策が考えられるでしょう。
内装デザイン
3つ目は、内装デザインに関する注意点です。
赤ちゃんや子供は、大人よりも転倒する確率が高いといえます。
そのため、点灯しても怪我をしないように、角を丸くしたりなるべく柔らかい素材を使用したりするなどして対応することが望ましいでしょう。
また、段差を少なくしたり、ゆっくり開閉するドアを導入したりするなどの対策も考えられます。
待合室
4つ目は、待合室に関する注意点です。
子供は病院と聞くだけで、あまり良い印象は抱かないはずです。
そのため、少しでも落ち着いてゆっくり過ごしてもらうために、待合室を工夫する必要があります。
具体的には、おもちゃを置いたり絵本、テレビなどを置いておくことが考えられます。
少しでも気持ちを和らげるような工夫ができると良いでしょう。
小児科の開業で困ったら誰に相談すればよいか?
ここまでのポイントや注意点について、理解していただけましたか?
しかし、いくら事前に準備をしていても、開業の手続きを進めたり実際に開業したりすると、悩みは出てくるものです。
その際に信頼できる相談相手がいたら気軽に質問できるでしょう。
そこで、ここでは信頼できる相談先を3つ紹介します。
- コンサルタント
- 税理士
- 社会保険労務士
それぞれ1つずつ解説していきます。
コンサルタント
1つ目は、コンサルタントです。
コンサルタントは、小児科の開業を全面的にサポートしてくれます。
さまざまな小児科の開業に立ち会って得た豊富な知見をもとに、医院運営に関するさまざまなアドバイスをします。
また、煩雑な事務作業なども代わりに行ってくれるので、面倒な手間も省けるでしょう。
税理士
2つ目は、税理士です。
税理士は税金関係の事務作業を手伝ってくれるだけでなく、小児科の資金繰りがうまくいくようなアドバイスをくれる場合もあります。
そのため、税務だけでなく経理にも詳しい税理士に頼むことがおすすめです。
社会保険労務士
3つ目は、社会保険労務士です。
社会保険労務士は、主に人事などの雇用関係についての手伝いをしてくれます。
特に、毎年のようになされる法改正に対応するのは、かなり難しいでしょう。
そのため、社会保険労務士に一任することで、医院の運営に集中できるようになります。
このことより、人事・労務関係の相談は、社会保険労務士にしてみることをおすすめします。
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まとめ
今回は小児科を開業する際のポイントを紹介しました。
勤務医から開業医になるには、多くのステップを踏んでいかなければなりません。
しかし、1つずつ焦らず進めていけば、必ず開業医になれます。
今回の内容を参考に、ぜひ開業医への1歩を踏み出しましょう。