近年、予約システムを導入している動物病院が増えてきました。
予約システムを活用すると院内の混雑を防ぐことができ、顧客の満足度の向上に効果的です。
顧客管理が簡素化されるため、スタッフの業務内容の改善にもつながります。
導入にあたり、どのように進めていくべきか、どの予約システムを活用すべきか悩む経営者の方も多いのではないでしょうか。
本記事では、動物病院での予約システム導入について紹介します。導入のメリットや気を付けるポイントも解説するので、ぜひ参考にしてみてください。
この記事の内容
動物病院の予約システムとは?
動物病院の予約システムは、インターネット上で来院予約ができる動物病院向けのシステムです。
予約システムでは、主に、下記の業務を行えます。
- 予約管理
- 顧客管理
- ホームページへの連携
- 決算
それぞれ解説します。
予約管理
予約システム導入で、予約の管理が簡素化されます。
確定の時間を確保できる「時間帯予約」と、先着順で診察を行う「順番待ち予約」の設定が可能です。
獣医師の指名や診察内容による予約枠の時間設定、キャンセル待ち設定などのカスタマイズで、動物病院に特化した予約システムを構築できます。
顧客管理
電子カルテとの連携で顧客管理を行います。
データで顧客管理を行うため、セキュリティが強化されて個人情報の保護につながります。
顧客の飼育状況の把握やワクチンの接種状況、服用薬の管理などが可能で、主治医以外でも簡単に顧客の情報を把握できます。
ホームページへの連携
動物病院の最新情報を掲載したホームページとの連携ができます。
口コミや、飼い主に役立つ情報を書いたコラムなどを掲載し、SEOやMEO対策を行いながらホームページを作成することで、新規顧客の獲得にもつながります。
近年ではLINEやインスタグラムなどのSNSを利用している顧客が増えているため、外部サイトと連携することでさらに集客できます。
決算
オンラインのキャッシュレス決済で、院内での会計業務を省けます。
事前にクレジットカードやインターネットバンクの登録を行うことで、オンライン決算ができるようになります。
動物病院ではペットを抱きかかえていたり、キャリーケースを持っていたりと、利用客の手がふさがっていることが多くあるため、積極的に活用するとよいでしょう。
動物病院で予約システムを導入するメリット
動物病院で予約システムを導入するメリットは、下記の4つがあげられます。
- 24時間の対応ができる
- 事前アンケート機能でスムーズに診察できる
- お客様に対するリマインドが自動でできる
- スタッフごとの管理権限が設定できる
それぞれ解説するので、内容を確認してみてください。
24時間の対応ができる
24時間利用できる予約システムを導入すれば、営業時間内に電話で予約を受け付ける必要がなくなり、スタッフの業務を軽減できます。
予約の対応は負担が大きいだけでなく、時間変更やキャンセルなどもあるため、ミスが起こりやすくトラブルの原因にもなりかねません。
予約システムを導入して自動で管理できれば、業務の手間を大幅に軽減できるでしょう。
また、営業時間外でも顧客が来院したいと思うタイミングで予約を行えるため、集客にもつながります。
事前アンケート機能でスムーズに診察できる
予約の際にWEB上で事前アンケートを行ってから問診することで、スムーズな診察につながります。
顧客が求めている診察内容を把握しておけば、ゆとりを持って検査や薬などを事前に準備できるため、医療ミスの予防や診察時間の短縮になります。
待ち時間を減らせば院内の混雑回避にもつながり、顧客の満足度を高められるでしょう。
顧客に対するリマインドが自動でできる
予約確認メールの自動送信や、来院予定の前日のリマインドメールにより、予約忘れや急なキャンセルを防いで顧客に来院を促せます。
また、ワクチン接種の案内やフード情報など、顧客に合わせた情報の発信をメールで行うことで、販売促進の効果にもつながります。
スタッフごとの管理権限が設定できる
スタッフごとの管理権限が設定できるため、管理者とスタッフ間での役割分担が可能です。
基本的な設定を行う管理者と、特定画面のみ操作ができるスタッフに分けることで、複雑なオペレーションが利用できるようになります。
例えば、指名がある獣医師が自身で予約システムを管理できる、診察を必要としないフードのみの購入予約なら獣医師以外のスタッフが管理できる、などのメリットが挙げられます。
動物病院ならではの特殊な業務の負担も軽減できるでしょう。
動物病院向けのおすすめ予約システムを紹介!
動物病院向けの予約システムは、主に以下の10サービスが挙げられます。特徴や月額が異なるため、必要なサービスを提供しているサービスを比較しましょう。
動物病院予約システム | 特徴 | 月額 |
---|---|---|
Wonder | カスタマイズできるから業務の効率化を図れる | 1万円~ |
アポクル予約ペット | 初期費用無料、3か月無料 | 1万円~ |
メディカル革命 byGMO for動物病院 | 複数のペットの同時予約が可能 | 記載なし |
Pet reserve for動物病院 | カレンダー形式で予約管理でき、来院後の管理も簡単にできる | 記載なし |
ペット手帳 | 院内ディスプレイで予約状況を表示できる | 4,900円~ |
ソトマチ | LINEと連携しているから簡単に予約できる機能 | 記載なし |
SelectType | テンプレートがあるから予約フォームを簡単に作れる | 無料プランあり |
テルミーアイ | 電子カルテ、レセプトコンピュータと連携ができる | 記載なし |
RESERVA予約 | 予約時アンケート機能で診察の症状が事前にわかる | 無料プランあり |
メディペット | QRコードで呼び出しシステムや来院の管理ができる | 5,000円~ |
導入する際の初期費用が必要ないサイトや、無料プランが設定されているサイトもあります。まずは、複数のサイトから資料請求し、無料で使い心地を試してみるとよいでしょう。
本記事では、上記の中でも特におすすめな5つのサービスを、より詳しく解説していきます。
①Wonder
料金 | 月額1万円~ |
---|---|
無料期間 | 1ヶ月 |
連携できるSNSやアプリ | LINE |
公式サイト | https://lp.wonder-cloud.jp/ |
Wonderは、動物病院の業務効率化を実現する予約システムであり、直感的で操作が簡単に行える特徴があります。
普段から使い慣れているLINEと連携しているため、予約やリマインドが使いやすく、顧客の満足度アップにもつながります。来院時間の分散や事前のWEB問診により、待ち時間を短縮して院内の混雑の緩和にもなります。
動物病院にあった予約方法やデザインに、カスタマイズできるから業務の効率化を図れるでしょう。
②アポクル予約ペット
料金 | 月額1万円~ |
---|---|
無料期間 | 3ヶ月 |
連携できるSNSやアプリ | LINE |
公式サイト | https://apokul.jp/pet-lp/ |
アポクル予約ペットは、自由にカスタマイズできる便利な管理画面が特徴で、診察のメニュー制限や獣医師の指名、ワクチンの予約時間設定など、病院の希望にあった予約設定ができます。シンプルな操作性で顧客にとっても分かりやすく、病院の満足度アップにもつながります。
低価格な月額定額制なため費用計画が立てやすく、導入後も専任担当者による安心サポートが付いているため、運用していく不安も軽減されます。
③メディカル革命 byGMO for動物病院
料金 | 記載なし |
---|---|
無料期間 | 記載なし |
連携できるSNSやアプリ | LINE |
公式サイト | https://animal-reserve.com/ |
メディカル革命 byGMO for動物病院は、全業種向けの予約システムにはない、多頭飼いでの利用ができる特徴があります。ペットの種類や診察の内容ごとに、診察枠の時間設定ができ、顧客は一度のログインで複数のペットの予約を取れます。
電子カルテとの連携やペット用品の販売システムとの連携が可能で、診察の効率化や、販売促進にも効果的です。
④Pet reserve for動物病院
料金 | 記載なし |
---|---|
無料期間 | 記載なし |
連携できるSNSやアプリ | LINE |
公式サイト | https://petlife.asia/lp/petreserve_hospital/ |
Pet reserve for動物病院は、予約管理で受付業務の負担を軽減し、来院分散や待ち時間を短縮させて顧客の満足感アップにつながります。また、スタッフの業務軽減により他の仕事へ時間を費やせるため、サービスの向上にも期待できます。
システムと連携した「EPARKペットライフ」掲載で動物の情報提供をすれば、認知度アップや集客効果も見込めます。
⑤ペット手帳
料金 | 月額4,900円〜 |
---|---|
無料期間 | 1ヶ月 |
連携できるSNSやアプリ | LINE |
公式サイト | https://ah.pet-techo.com/ |
ペット手帳は、使いやすさに徹底的にこだわったシンプルな予約システムです。予約、順番待ち、事前問診、メッセージ配信が一括で行えて、動物病院ならではの設定もできます。
予約状況を院内ディスプレイで表示すれば診察状況が一目でわかり、待ち時間が長い場合には院外で待つこともできるので、院内の混雑軽減につながります。
定期的に服用している薬やフードの購入予約もできるため、準備に時間を要することなくスムーズに渡せます。
予約システム導入で気を付けるポイント
予約システム導入で気を付けるポイントは、下記の4項目です。
- 使いこなせない顧客への対応
- 時間管理の柔軟性が必要
- 導入への負担
- スタッフへの研修
それぞれ解説するので、内容を確認してみてください。
使いこなせない顧客への対応
LINEやインスタグラムなどの外部SNSと連携して、サイトを分かりやすくしても、普段から使い慣れていない方には操作が難しいと感じる場合もあります。
操作方法が分からない顧客に対して、電話での説明や対面での対応が必要な場合には、スタッフの業務負担が増えてしまいます。
直感的に予約が行える導線のデザインやサイト作りが必要になるでしょう。
時間管理の柔軟性が必要
予約システムを活用するには、時間管理の柔軟性が求められます。
急な変更やキャンセルがある場合、診察に空き時間ができ、突発的な対応に手間取る場合があります。また、診察時間が長引いてしまう場合には、他の顧客への時間調整が必要になるでしょう。
いつどんな状況でも質の高い診察が提供できるように、前日のリマインドメールの活用や予約の空き状況の把握が求められます。
導入への負担
タブレット端末やPCなどのインターネット環境を用意したり、動物病院に合ったカスタマイズが必要になると、初期経費がかかる場合もあります。
中には運用のために月額費用がかかるプランもあるため、導入後の運用費用の計画を十分に理解してから導入しましょう。
スタッフへの研修
顧客からの問い合わせに応えられるように、スタッフへの研修も重要です。
予約システムサイトによっては、運用開始前にシステムの専門家から操作説明を受けることも可能なため、上手くサポートを活用しましょう。
まとめ:動物病院こそ予約システムを導入しよう
動物病院で予約システムを導入すれば、来院時間を分散させることができ、院内の混雑や待ち時間を軽減して顧客の満足度の向上につなげられます。
スタッフの電話対応や、リマインドの業務が簡素化されるため、人件費削減や個人情報保護にも役立つでしょう。
動物病院に最適な予約システムのメリットをチェックして、複数のサイトを比較しながら導入を検討してみてください。