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電子カルテアプリのおすすめ8選!医療現場での導入メリットや選び方を解説

「電子カルテアプリの導入を検討している」
「電子カルテアプリのおすすめが知りたい」

医療業界では電子カルテの導入が推進されています。電子化によりスペースの確保や管理の効率化ができる一方で、他院のシステムとの互換性がなかったり、診療と事務が別のシステムで連動しなかったりと、導入によって不便にもなりかねません。

どのようなアプリを導入すべきか悩む方もいるでしょう。

そこで本記事では、おすすめの電子カルテアプリを紹介します。業務を効率化できる電子カルテアプリの選び方も紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

電子カルテアプリとは?

電子カルテとは、従来の紙カルテを電子データとして保存するデバイスアプリケーションのことです。

医療従事者(医師、看護師、薬剤師など)が患者の情報をデジタル形式でアクセス・編集・共有でき、会計システムと連携したり、他のクリニックとの情報共有が紙より容易なメリットがあります。

電子カルテをアプリに取り込むと、デバイスでどこからでもアクセスできるため、訪問診療の際や院外でカルテを確認したいときにアクセスできます。

電子カルテアプリのメリット3つ

電子カルテアプリのメリット3つを解説します。

  1. 医療業務の効率化ができる
  2. 人的ミスを軽減できる
  3. 場所を問わず活用できる

医療業務の効率化ができる

さまざまな面で業務の効率化が実現できます。
まずは従来の紙カルテと比べて、データ入力がスムーズで迅速になります。テンプレートや自動入力機能を利用することで、入力動作を削減できます。

紙カルテを保管する必要がなくなりますので、大量の紙を収納する必要がありません。これにより、スペースの節約が可能です。

画像との連携もスムーズになります。例えば、レントゲン、MRI、CTスキャンなどの画像データをアプリ内で直接表示・管理でき、情報管理の一元化ができます。

人的ミスを軽減できる

紙カルテは、手書き入力のため字が読みにくかったり、記載ミスが発生したりする可能性があります。
一方、電子カルテアプリでは情報がデジタル化されるため、読み取りや編集が容易に行えます。これにより、申し送りや医療記録の精度が向上し、誤った情報によるミスを防げます。

アプリによってはエラーチェック機能で潜在的なエラーを検出する機能を備えています。
たとえば、重複入力、数値の誤りや欠損データ、薬物相互作用の警告などを検知し、アラートを出します。これにより、トラブルを未然に防止できます。

場所を問わず活用できる

電子カルテアプリはインターネット環境さえあれば、訪問診療時、自宅、院内、移動中どこ
からでもカルテの確認・更新できるのがメリットです。

緊急で病院に向かう途中でもカルテを確認できるため、病院についてすぐに患者さんの処置が開始できます。

診療、検査、処方、レセプトと患者さんの行動に合わせてカルテを移動する必要がないので時間や手間の短縮ができるのも、どこからでも閲覧できるメリットです。

データの一元管理により、紛失のリスクも軽減できます。

電子カルテアプリの選び方

電子カルテアプリはそれぞれ特徴や機能が異なります。
病院の方針、診療導線に合ったアプリを選んだり、機能をカスタマイズすることが大切です。
アプリの選び方で重視する要素を5つ詳しく説明します。

  1. 操作性がシンプルで使いやすいか
  2. 診察スタイルに合っているか
  3. セキュリティ対策が万全か
  4. サポート体制が充実しているか
  5. 外部システムとの連携が可能か

操作性がシンプルで使いやすいか

電子カルテアプリを選ぶ際の重要なポイントは、操作性がシンプルで使いやすいことです。特に、ネットやPC・タブレット操作に慣れていないベテランスタッフでも扱えることが重要です。
シンプルなインターフェースや直感的な操作で扱えることが大切です。
ペンタブで手書き機能がついているとなおよいでしょう。

診察スタイルに合っているか

病院の診療スタイルに合っていることも大切です。
特定の専門領域に特化した機能を持つアプリや、診療フローをカスタマイズできるアプリを選ぶとよいでしょう。

具体的には、予約や診察、検査、会計までのフローとスムーズに連動できるアプリを導入します。

病院がレントゲン、CT、MRIなどの検査を外注している場合、その検査結果も電子カルテに簡単に取り込めることも大切なポイントです。

そのため、外部のシステムとの互換性も確認すると良いです。

セキュリティ対策が万全か

セキュリティ対策が万全かどうかは非常に大切なポイントではないでしょうか。
セキュリティ対策に欠陥があれば、医療や患者情報などの安全が担保できません。

さらに院内でのセキュリティ対策も大切なポイントです。
具体的には、院内でカルテを見ることができるスタッフを明確に分けることです。
カルテにアクセスできる人とそうでない人を分けておき、必要な情報へのアクセスを適切に制御します。

同時に、カルテを見るべき人についてはどこからでもアクセスできるようにすることも大切です。セキュリティと利便性が両立できるアプリを選びましょう。

サポート体制が充実しているか

電子カルテ選びのポイントは、サポート体制が充実しているかが挙げられます。
特に、災害時や緊急時、また動作不良が発生した場合には迅速に対応する必要があります。

災害やトラブルは夜間や休日に発生する可能性もあるため、24時間のコールセンターがあるとより安心です。

サポートセンターのバックアップは、システムの安定性に関わってきますので重要視したいところです。

外部システムとの連携が可能か

電子カルテを独立して使用するだけでなく、会計情報をシームレスに連携できるとより業務の効率化が叶います。

患者さんが転院する際も、新しい病院との互換性があればスムーズにカルテの共有ができます。過去の診療履歴や検査結果が蓄積されていれば、連携した医療サービスの提供が可能です。

検査機関が外部の場合も、システムに互換性があればすぐにカルテと連携できます。

電子カルテアプリのおすすめ9選【無料あり】

それでは、おすすめの電子カルテアプリを紹介します。

  1. きりんカルテ
  2. CLIUS
  3. BrainBoxCloud
  4. 電子カルテシステムER
  5. HLS(Health Life Searvise)
  6. MEDI BASE(メディベース)
  7. Medicom-HRf
  8. エムスリーデジカル

きりんカルテ

運営会社 ウィーメックス株式会社
主な機能 予約機能
在宅機能
自由診療機能
撮影画像アプリ
初期費用 330,000円~
月額費用 WebORCA 保守・サポート費用:25,080
公式サイト https://xirapha.jp/

「きりんカルテ」は、無床クリニック向けのクラウド型電子カルテサービスです。
日本医師会ORCA管理機構株式会社が提供するレセプトコンピュータ「WebORCA」と連携が可能で互換性の高いアプリとなっています。
手書き機能や直感的な操作にこだわっていて、入力が簡単なのもポイントです。

公式サイトを見る

CLIUS

 

運営会社 株式会社Donuts
主な機能 順番管理
患者呼び出し
薬用量機能
ウェブ問診
バックアップ
オーダーチェック
在宅機能
経営分析
予約機能
院内機器連携
患者サマリ
オンライン診療
受付ラベル
メモ
カスタマイズ
初期費用 200,000円 〜
月額費用 12,000円〜
公式サイト https://clius.jp/

CLIUSの一番の特徴は、前日のデータがローカルでバックアップできることです。
万が一、サーバーが停止した際は、ローカルでカルテを参照できます。
オンライン診療にも対応。

31日間無料お試し期間があるのも好ポイントです。

公式サイトを見る

BrainBoxCloud

運営会社 株式会社ユヤマ
主な機能 AI学習による提案や予測
豊富な医薬品データベース
クロルプロマジン換算機能
文書作成支援機能
過去カルテ・SOAPソート表示
複数患者カルテの切替表示
初期費用 要問い合わせ
月額費用 要問い合わせ
公式サイト https://www.yuyama.co.jp/product/products/karte_cloud.html

BrainBoxCloudは、AIを搭載していて、日々の入力でアプリが学習し、徐々に最適化していくことが特徴です。
カルテのデータを学習し、診療時間や待ち時間を予測するためスムーズな診療が可能になります。
サブサーバーを標準で装備していて、回線不良時もバックアップシステムが作動し病院の運営に支障をきたしません。

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電子カルテシステムER

運営会社 株式会社ワイズマン
主な機能 見やすいカルテ画面表示
入院経過シート
手書き入力対応
初期費用 要問い合わせ
月額費用 要問い合わせ
公式サイト https://www.wiseman.co.jp/

電子カルテシステムERは、中小規模病院に最適化された電子カルテアプリ。
他社のシステムとの互換性が高いことが特徴です。
表示画面が見やすくカルテ画面が自由にカスタマイズできるのが人気の機能です。

公式サイトを見る

HLS(Health Life Searvise)

運営会社 株式会社ナレッジクリエーションテクノロジー
主な機能 患者情報の多言語展開
診療内容の翻訳
病院案内の翻訳
翻訳コールセンターとの連携
初期費用 要問い合わせ
月額費用 要問い合わせ
公式サイト http://jpkct.com/hls/

HLSは、22ヵ国語展開の電子カルテアプリ医療通訳コールセンターとの連携機能で日本語・英語以外の言語で診療が行えます。
問診及びインフォームドコンセント、症状や治療方法、飲み薬等の情報共有を多言語でできることが特徴です。
外国人利用者が多い病院におすすめのアプリです。

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MEDI BASE(メディベース)

運営会社 株式会社メディベース
主な機能 見積書・概要書・契約書の電子化
予約システムとの連携
画像管理
データ分析
初期費用 無料※別途オプションあり
月額費用 45,000円
公式サイト https://medibase.cloud/price/

MEDI BASEは、電子カルテアプリの中でも自由診療に特化しています。
インターネット診療予約、Web問診、検査会社検査依頼・結果取り込み、顧客情報管理、医薬品データベースが一括でできることが特徴です。
分院対応もでき、多店舗展開のクリックでの実績が多くあります。
全国展開の美容外科、医療脱毛、メンズクリニックなどで人気があります。

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Medicom-HRf

運営会社 PHCホールディングス株式会社
主な機能 予約・再来受付システム
問診システム
透析管理システム
耳鼻科検査システム
検査機器・システム
窓口自動精算機
眼科検査システム
経営管理
画像管理
初期費用 要問い合わせ
月額費用 要問い合わせ
公式サイト https://www.phchd.com/jp/medicom/clinics/mchrf-hybrid-cloud

Medicom-HRfはクラウド型とオンプレミス型が一体化したハイブリッド型電子カルテシステムです。

デバイスフリーのため院外からも電子カルテの閲覧ができ、往診先でも患部写真の登録やカルテの記録ができることが評価ポイント。
訪問診療時に撮影した画像や書類をその場でカルテに取り込めるので、業務の効率化が進みます。

公式サイトを見る

エムスリーデジカル

運営会社 エムスリーデジカル株式会社
主な機能 M3 DigiKar モバイル
検査結果ビューアー
適応症の自動学習(AI)
iPad手書きカルテアプリ
処置行為自動学習(AI)
処方監査オプション
初期費用 無料
月額費用 レセコン一体型プラン:27,280円
ORCA連動型プラン:12,980円
公式サイト https://digikar.co.jp/

エムスリーデジカルは、6年連続でクラウド電子カルテシェアNo.1に輝いた電子カルテアプリです。

AI搭載により、使用に応じて症名の入力やセットで入力すべき事項を学習します。その結果、アプリは使っていくうちに医療スタッフに適した入力サポートを先だししてきます。
これにより入力作業の約80%を削減できます。

iPad手書きカルテ機能もあり、タッチペンでの入力も可能と、どんな人でも扱いやすい工夫がされています。

電子カルテアプリを導入する注意点

電子カルテアプリを導入する際、特に注意する2つのポイントを解説します。

  • 運用コストがかかる
  • 緊急時に利用できない恐れがある

運用コストがかかる

クラウド型の電子カルテアプリの導入には、数万円程度の費用がかかります。クラウド型の場合、サービス提供会社がアプリの管理やデータの保管を行ってくれるため、初期投資が抑えられる一方で、月額の利用料が発生します。

一方、オンプレミス型の電子カルテアプリの導入には数百万円程度の費用がかかることがあります。オンプレミス型では、専用のサーバーやハードウェアを自前で購入し、アプリの管理とデータの保管を病院で行う必要があるためです。

初期費用が非常に高い反面、一度導入すれば月額の利用料金が発生しません。

緊急時に利用できない恐れがある

停電の影響やネット回線の不良は電子カルテには致命傷となります。
そんな時に、サポートセンターが充実していたり、バックアップ機能でオフライン使用できれば業務に支障をきたしません。

緊急時のサポート体制が充実したアプリを選ぶことが大切です。

まとめ:電子カルテアプリを活用して医療業務の効率化を図ろう

電子カルテを導入すれば、スタッフだけでなく、患者さんにもメリットがあります。
待ち時間が短縮したり、オンライン診療ができたり、検査結果を患者さんのスマートホンで閲覧できたり、そのメリットは計り知れません。

経営分析ができるアプリもあるため、よりよい病院の運営に電子カルテアプリを導入しましょう。