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病床管理システムとは?できることやメリット・デメリット、おすすめ製品など解説

「病床管理システムが良いって聞いたけど、具体的にどのようなことができるのだろう……」
「病床管理システムを利用するメリットを知りたい……」

 

このような悩みを抱えていませんか?

 

近年、病院の運営を手助けしてくれるさまざまなサポートシステムが登場しており、その中でも病床管理システムは、中小規模の病院~大病院まで幅広く活躍してくれます。

 

そこで本記事では、病床管理システムがどのようなシステムなのか、導入するメリット・デメリットを含めてご紹介します。選び方やおすすめのサービスも解説しているので、病床管理システムが気になっている方は参考にしてみてください。

病床管理システムとは?

病床管理システムとは?

病床管理システムとは、病院内のベッドの空き状況や患者の入退院情報などをリアルタイムで把握・管理できるシステムです。

 

たとえば、病院内のベッド情報をホワイトボードで管理している病院や、病棟の状況をいまいち管理しきれていない医療機関に向いています。

 

空きベッドがあるのに救急患者を断ってしまうという状態を防げるため、無駄のない経営ができるでしょう。

 

業務の効率化や患者の受け入れ体制を整えられるので、多くの医療機関におすすめです。

病床管理システムできること

病床管理システムできること

病床管理システムでできることは、主に以下の4つがあげられます。

  1. リアルタイムで病床状況を把握できる
  2. 転棟日や退院日の調整ができる
  3. 患者情報を管理できる
  4. 統計データを作成できる

それぞれのできることについて解説します。

リアルタイムで病床状況を把握できる

病床管理システムを活用すると、各病棟・各病室のベッドがどのくらい使用中・空きなのかを、リアルタイムで病床状況を把握できます。

 

そのため、救急患者や入院依頼があった際に、病床管理システムを活用してすぐに対応することが可能です。

 

また、どこに誰が入院しているか一目でわかるため、患者の管理がしやすいでしょう。空床を把握できるので、電話をしたり、病棟を回ったりする必要がありません。

 

病院内の一覧表のようなシステムとなっているため、多くの医療機関におすすめです。

転棟日や退院日の調整ができる

病床管理システムを活用すると、入院患者のスケジュール管理ができやすく、転棟日や退院日の調整ができるでしょう。

 

無駄な空床期間を減らし、稼働率を上げることができます。

 

また、退院前の調整をスムーズに進められるほか、転棟や退院による渋滞を防ぐことが可能です。

患者情報を管理できる

病床管理システムは、患者ごとの基本情報をベッド情報と紐づけて管理することが可能です。

 

たとえば、患者の名前や診療科、病状など、患者の情報を登録できるため、性別や病状に応じた適切な病室配置が可能です。

 

また、介護や看護の準備がしやすくなり、入院時にスムーズに流れるでしょう。

統計データを作成できる

病床管理システムを活用すると、統計データを作成できます。

 

たとえば、病床稼働率や平均在院日数、入退院の件数などの統計を自動で出力可能です。

 

経営指標として病院全体の効率を可視化できるほか、病棟ごとの混雑傾向や改善ポイントがわかります。医師や看護師の配置計画にも役立つため、多くの医療機関に病床管理システムはおすすめです。

病床管理システムを導入するメリット

病床管理システムを導入するメリット

病床管理システムを導入するメリットは、5つあります。

  1. 病床の利用状況がリアルタイムで分かる
  2. 病床割り当てなどの業務効率を高められる
  3. 入院の待ち時間の短縮を図れる
  4. 経営・運営分析がしやすい
  5. 感染症対策ができる

それぞれのメリットについて解説します。

病床の利用状況がリアルタイムで分かる

病床管理システムは、病床の利用状況がリアルタイムでわかる点がメリットです。

 

たとえば、病床管理システムを確認すると、救急患者の受け入れ可否がすぐに判断できるでしょう。

 

ほかにも、病棟間で情報共有がスムーズにできるため、大きい病院にも向いています。

 

電話や紙、ホワイトボードなどを使用して病床管理をしているかたは、病床管理システムをチェックしてみてください。

病床割り当てなどの業務効率を高められる

病床割り当てなどの業務効率を高められる点が、病床管理システムを利用するメリットです。

 

病床管理システムに患者情報を登録すると、空床状況や登録内容をもとに、最適なベッドの割り当てを自動化または提案してくれます

 

看護師・医師・事務職の調整時間を短縮できるので、業務効率を高められるでしょう。

入院の待ち時間の短縮を図れる

病床管理システムは、入退院のスケジュールを一元管理できる機能が備わっており、入院待ちの時間短縮を図れるでしょう。

 

誰がどのくらい入院しているかの情報を管理可能で、退院後すぐに次の入院準備ができます。

 

また、救急や紹介患者を断るリスクなどを減らせるため、空床を無駄にせずに有効活用できます。患者の満足度が向上し、地域医療への貢献度も高まりやすいです。

経営・運営分析がしやすい

病床管理システムは、経営・運営分析がしやすい点がメリットです。

たとえば、病床管理システムは、病棟ごとのパフォーマンスをチェックできるため、病床利用の改善施策を立てやすいでしょう。

また、経営会議や行政報告資料にも使えるので、多くのシーンで活躍してくれます。

感染症対策ができる

病床管理システムは、感染症対策ができる点もメリットです。感染症患者の入院情報や、隔離ベッド状況を一目で把握できます

 

そのため、配置を適切にコントロールできるでしょう。

 

コロナやインフルエンザが流行しているとき、素早く対応できるため、他の患者との接触リスクを減らして感染予防ができます。

病床管理システムを導入するデメリット・注意点

病床管理システムを導入するデメリット・注意点

病床管理システムを導入するデメリット・注意点は、5つあります。

  1. 初期導入コストが高い
  2. スタッフへの教育・研修が必須
  3. 業務が増加する場合がある
  4. 障害時のリスクがある
  5. セキュリティ対策が必須

それぞれのデメリット・注意点について解説します。

初期導入コストが高い

病床管理システムは、初期導入コストが高いという点があげられます。

 

たとえば、病床管理システムは、システムライセンス費や構築費、ネットワーク機器など、さまざまな初期投資が必要です。

 

また、継続して利用するための保守・サポート契約費用や、セキュリティ対策費などがかかります。病床管理システムを導入する際には、IC導入補助金などの補助金・助成金制度が活用できないかチェックしましょう。

 

少しでも初期費用を抑えたいときは、クラウド型サービスを利用すると、初期費用を抑えやすいです。

スタッフへの教育・研修が必須

病床管理システムを導入するデメリット・注意点として、スタッフへの教育・研修が必須という点があげられます。

 

性能に優れている病床管理システムを導入しても、スタッフが使いこなせなければ導入のメリットが半減しやすいです。

 

とくに高齢のスタッフや、ITに不慣れな人にとっては、負担になってしまうケースも少なくありません。通常業務と両立させるのではなく、教育の時間を作ってトレーニングするのが良いでしょう。

 

また、操作マニュアルやヘルプデスクを整備しておくと、わからないときに確認してもらえます。

業務が増加する場合がある

病床管理システムを導入すると、業務が増加する場合がある点に注意しましょう。

 

たとえば、慣れるまではデータ入力や管理に時間がかかってしまい、現場の負担が高まる場合があります

 

ほかにも、病床情報の更新が手動で必要な場合、ITに慣れていない方が対応すると遅くなってしまいやすいです。

 

業務効率を高めたい場合は、他のシステムと連携させたり、入力補助機能などを活用すると良いでしょう。

障害時のリスクがある

障害時のリスクがある点は、病床管理システムのデメリット・注意点です。

 

たとえば、システム障害やネットワークダウンが起きてしまうと、一時的に病床情報の確認や管理ができなくなる可能性があります。入退院の調整が止まったり、病床状況が不明になったり、現場の混雑につながる可能性があります。

 

そのため、障害時のリスク対策として、オフライン運用手順の準備や、障害時のマニュアル整備と定期訓練を行いましょう。

セキュリティ対策が必須

病床管理システムを導入するときは、セキュリティ対策が必須という点を押さえておきましょう。

 

セキュリティ対策が不十分だと、サイバー攻撃を受けた際に、患者の個人情報や医療情報が漏洩してしまう可能性があります

 

定期的なセキュリティ教育や、ファイアウォールの導入を検討すると良いでしょう。

病床管理システムの選び方

病床管理システムの選び方

病床管理システムを選ぶ際には、3つのポイントを意識しましょう。

  1. 直感的に管理できるか
  2. 退院や転棟などの最適な調整ができるか
  3. どのような機能が搭載されているか

それぞれのポイントについて解説します。

直感的に管理できるか

病床管理システムを選ぶときは、直感的に管理できるかに注目しましょう。病床管理システムは、看護師や医師、事務職など、さまざまな方が利用します。

 

操作が難しいシステムを導入してしまうと、うまく使いこなせず、かえって業務負担が増えてしまう可能性があります

 

そのため、誰でも使いこなせるように、直感的なユーザーインターフェースのシステムを選びましょう。

退院や転棟などの最適な調整ができるか

病棟管理システムは、退院や転棟などの最適な調整ができるか確認しましょう。

 

たとえば、退院予定や入院予定を、カレンダーやガントチャートで可視化できると、使いやすいです。

 

ほかにも、感染症や性別、診療科ごとなど条件に応じたベッド割り当てが可能か確認すると、最適な病床運用ができるでしょう。

 

最適化された病床運用ができると、待機患者を減らし、機会損失を防げます。

どのような機能が搭載されているか

病床管理システムを選ぶ際には、どのような機能が搭載されているか確認しましょう。

 

多種多様な機能が備わっていたとしても、現場の運用にマッチしていないと、コスト以上に使いこなせない場合があります。たとえば、機能性とあわせて拡張性を確認しておくと、ほかのシステムと連携させやすいです。

 

必要な機能が不足していると、他のサービスなどで対応する必要があるため、かえって業務効率が悪くなる可能性があります

 

そのため、事前に必要な機能を洗い出し、使いたい機能が備わっているシステムを選ぶようにしましょう。

おすすめの病床管理システム7選

おすすめの病床管理システム7選

おすすめの病床管理システムは、以下の7つです。

  1. MEDI-SINUS
  2. BedManager V3.0
  3. SPACE
  4. 楽々webデータベース
  5. スマートベッドコントロール
  6. コマンドセンター
  7. ラクシア

それぞれの特徴について解説します。

MEDI-SINUS

MEDI-SINUS

運営会社 ニッセイ情報テクノロジー株式会社
費用 要問い合わせ
特徴 ・病院全体をマップ化
・転棟日や退院日の決定をサポート
・病棟間で重症者と空き状況を確認しやすい
公式サイト https://www.nissay-it.co.jp/solution/medi-sinus.html

MEDI-SINUSは、病院全体をマップ化し、入院中患者の状態やベッドの利用状況を簡単に確認できるシステムです。担当医や看護師の廃止が最適となるように、入院・転棟調整ができるでしょう。

 

また、入院患者ごとに、転棟や退院の判断に必要な情報を収集し、候補となる患者を自動的に抽出してくれます。患者ごとにコメントを入力できるため、柔軟に対応できるでしょう。

 

さらに、病床間で重症者と空き状況を確認しやすいので、調整効率を高めたい方におすすめです。

MEDI-SINUSの詳細はこちら

BedManager V3.0

BedManager V3.0

運営会社 システム・アローポーション株式会社
費用 要問い合わせ
特徴 ・多種多様な機能を搭載
・統計グラフで病床の状況を視覚化
・病棟レイアウトに合わせた画面レイアウト
公式サイト https://sap-inc.co.jp/products/bedmanager-v3-0

BedManager V3.0は、多種多様な機能を搭載している病棟管理システムです。入院患者や退院予定日の表示機能や、入院台帳・医師別日報などの出力帳票機能も備わっています。

 

ほかにも、統計グラフで病床の状況を視覚化できるため、病院経営の方針決定に役立つでしょう。

 

また、病棟レイアウトに合わせた画面レイアウト表示ができるので、求めている情報を素早く表示しやすいです。

BedManager V3.0の詳細はこちら

SPACE

SPACE

運営会社 株式会社ジェネコム
費用 要問い合わせ
特徴 ・ベッドの使用状況をカレンダー表示
・看護経過を写真や動画で記録できる
・掲示板による情報共有機能が備わっている
公式サイト https://www.genecom.co.jp/systems/space

SPACEは、ベッドの使用状況をカレンダー表示できるシステムです。空床・在床・予約などを色分けできるため、視覚的にわかりやすいでしょう。タッチ操作で入院や退院、転出などの切り替えができるので、操作性に優れています

 

また、病院内でiPadを利用し、その場で写真や動画付きの看護経過記録を作成できます。

 

ほかにも、掲示板機能があり、情報共有をスムーズにしやすいでしょう。

SPACEの詳細はこちら

楽々webデータベース

楽々webデータベース

運営会社 住友電工情報システム株式会社
費用 スターターパック:10,000円
スタンダードプラン:1ユーザー1,500円
その他オプション100円~
オンプレミス版:1,800,000円~
特徴 ・クラウド型とオンプレミス型がある
・ノーコードで効率化できる
・最長2か月間の無料トライアルがある
公式サイト https://www.sei-info.co.jp/webdatabase/

楽々webデータベースは、情報の集約から管理までノーコードで効率化できるシステムです。クラウド型とオンプレミス型があり、目的や予算に合わせて選べるでしょう。

 

入院患者の状況などを入力し、自動で集計して情報の可視化ができます。自動集計機能は、病床管理だけでなく、発注管理や売上管理などにも活用することができ、汎用性に優れています。

 

最長2か月の無料トライアルがあるため、実際に使用してみて本格的に導入するか検討できる点も魅力です。

楽々webデータベースの詳細はこちら

スマートベッドコントロール

スマートベッドコントロール

運営会社 株式会社Simka Healthcare
費用 要問い合わせ
特徴 ・リアルタイムの院内データとあわせて自動計算
・入退院予定を加味したシミュレーション
・転棟先候補と収益変化を一覧で表示
公式サイト https://bedcontrol-hp.com/

スマートベッドコントロールは、リアルタイムの院内データに合わせて自動計算してくれる病床管理システムです。

 

また、入退院予定を加味したシミュレーション機能が備わっており、病院全体で最適な転棟患者、転職先、転棟タイミングを決定できます

 

転棟先候補と収益変化を一覧で表示してくれるため、経営状況を含めて病院内の状態を確認できるでしょう。病床の稼働率や、入退院予定を考慮した病院経営に役立つシステムを探している方におすすめです。

スマートベッドコントロールの詳細はこちら

コマンドセンター

コマンドセンター

運営会社 GEヘルスケア・ジャパン株式会社
費用 要問い合わせ
特徴 ・国内でも多数の医療機関に導入されている
・病床稼働率を高めやすい
・電子カルテなど院内のデータを統合かつリアルタイムに可視化
公式サイト https://www.gehealthcare.co.jp/products/command-center

コマンドセンターは、国内でも多数の医療機関に導入されている病床管理システムです。

 

とくに、断らない救急の実現のために導入している医療機関もあり、病棟の空床状況や看護師の繁忙度、患者の重症度などをリアルタイムで確認できます

 

病棟間の情報共有がしやすく、看護部門のチーム力向上につながります。電子カルテなど院内のデータをリアルタイムで可視化できるので、データを活かした病院運営をしやすいでしょう。

コマンドセンターの詳細はこちら

ラクシア

ラクシア

運営会社 株式会社メディカルワークス
費用 要問い合わせ
特徴 ・さまざまな病床状況を一目で確認できる
・操作性に優れている
・入力データを院内各部署へ情報共有できる
公式サイト https://www.medical-works.co.jp/products/byosyo/

ラクシアは、さまざまな病床状況を一目で確認できるシステムです。空き病床や当日の入院患者の情報など、1ヶ月先までの病床の利用状況が一目で把握できるでしょう。

 

患者や行いたい項目を選択し、詳細の入力をするだけで誰でも情報を見れる状態を作れます。

 

各部署で入力された情報はExcelで出力可能で、当月入退院のスケジュール確認や入院患者情報などのカンファレンス用資料の作成がしやすいです。

ラクシアの詳細はこちら

まとめ:病床管理システムで業務効率を高めよう!

まとめ:病床管理システムで業務効率を高めよう!

病床管理システムは、空き病床の状況や入院患者の情報などを管理できるシステムです。

 

リアルタイムで院内の状況を把握できるため、紹介や救急の依頼を必要以上に断らない体制を作れます。また、入院患者の情報や病床の情報を院内で共有しやすく、業務効率を高めやすいです。

 

業務効率を高めたい方は、病床管理システムをチェックしてみてください。