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スマートロッカーとは?医療機関の導入メリットや注意点・おすすめ製品など解説

「スマートロッカーが気になっているけど、医療機関に合うのかな……」
「スマートロッカーはどのようなメリットがあるのだろう……」

 

このような悩みを抱えていませんか?

 

スマートロッカーは、近年注目を集めており、企業や医療機関で導入されています。医療機関でスマートロッカーを導入した場合、業務効率の向上や、薬の受け取りを非接触で行えるなど、メリットが豊富です。

 

そこで本記事では、医療機関におすすめのスマートロッカーや、導入するメリットについて解説します。スマートロッカーの導入を検討している方は、参考にしてみてください。

この記事の内容

スマートロッカーとは?

スマートロッカーとは?

スマートロッカーとは、インターネットや電子制御技術を活用し、物の受け渡しや管理を効率よく行える次世代ロッカーです。

 

従来の鍵付きのロッカーとは異なり、スマホやICカード、暗証番号などを活用して開閉を行えます。鍵の受け渡しなどが不要で、非接触で荷物の受け取りや返却が可能です。

 

利便性の高さから、さまざまな医療機関や企業で導入されています。

医療機関がスマートロッカーを導入するメリット

医療機関がスマートロッカーを導入するメリット

医療機関がスマートロッカーを導入するメリットは、6つあります。

  1. 薬の受け取りを非対面で行えて感染リスクを低減できる
  2. 鍵の受け渡し不要で看護師やスタッフの更衣ロッカー管理もスマートに行える
  3. 業務効率の向上を図れる
  4. 看護師の業務負担を軽減できる
  5. セキュリティとプライバシーの強化が図れる
  6. 設備の省スペース化が図れる

それぞれのメリットについて解説します。

薬の受け取りを非対面で行えて感染リスクを低減できる

スマートロッカーは、薬の受け取りを非対面で行えるという点がメリットです。

 

たとえば、外来患者がスマホを活用して処方予約を行い、薬剤師がロッカーに薬をセット、患者が自分のタイミングでQRコードを活用して受け取るという流れを作ることが可能です。

 

非接触で薬の受け渡し・受け取りができるため、患者と薬剤師どちらにもメリットがあります。

 

感染症対策をしながら病院内の混雑を防げるので、多くの医療機関におすすめです。

鍵の受け渡し不要で看護師やスタッフの更衣ロッカー管理もスマートに行える

スマートロッカーを活用すると、鍵の受け渡しが不要で、患者やスタッフの更衣ロッカー管理をスマートに行えます。

 

スマートロッカーは、ICカードや顔認証などを利用して、開閉ができます。たとえば、職員証があると鍵の受け渡しが不要で、スマートロッカーを開けることが可能です。

 

また、スマートロッカーは利用履歴が確認できるため、トラブルが起きた際にも迅速に対応できるでしょう。

業務効率の向上を図れる

スマートロッカーを導入すると、備品や薬品などの物品の受け渡しをスマートロッカーで代替することが可能で、時間や手間を削減できるでしょう。

 

たとえば、夜勤の方が日勤の方のために、資料や機器をロッカーに入れておき、日勤の方が非対面で受け取れます。

 

また、物品カウンターで手渡し業務を行う必要がないため、部署間のやり取りもスムーズになるでしょう。

 

感染症対策を行いながら、業務効率を高めたい医療機関におすすめです。

看護師の業務負担を軽減できる

医療機関がスマートロッカーを導入すると、看護師の業務負担を軽減できます。

 

看護師が患者に薬や物品を手渡しする必要がなくなるため、コア業務に集中できる環境を整えることが可能です。

 

看護師が通院患者に対して、定期的に薬を配布していた手間がなくなるので、患者対応や記録に時間を充てられるでしょう。

セキュリティとプライバシーの強化が図れる

スマートロッカーは、セキュリティとプライバシーの強化が図れる点もメリットとしてあげられます。

 

スマートロッカーは、個別認証機能が備わっており、利用者を特定することが可能です。検査結果などの資料や個人用PCを、指定された本人だけが開けるロッカーにできるため、盗難や情報漏洩を防ぎやすいでしょう。

 

外部業者や派遣スタッフの備品共有も、セキュリティを保ちつつ行えるので、セキュリティとプライバシー強化を図りたい方におすすめです。

設備の省スペース化が図れる

スマートロッカーは、設備の省スペース化が図れる点がメリットです。大型ロッカーとは異なり、スマートロッカーは利用者に応じて柔軟にロッカー数を調整できます

 

また、複数用途で兼用できる設計となっているので、省スペースに貢献してくれるでしょう。

 

更衣室ロッカーや書類保管、薬の受け渡しなどを、1台のスマートロッカーで兼用できるため、設備の省スペース化を図りたい医療機関におすすめです。

スマートロッカーの導入がおすすめな医療機関

スマートロッカーの導入がおすすめな医療機関

スマートロッカーの導入がおすすめな医療機関は、以下の3つがあげられます。

  1. 小規模から中小規模のクリニック・調剤薬局
  2. 感染症対策を行いたい医療施設
  3. スタッフの出入りが多い訪問看護・デイサービス事業所

それぞれのおすすめの医療機関について解説します。

小規模から中小規模のクリニック・調剤薬局

小規模や中小規模のクリニック・調剤薬局は、スマートロッカーの導入がおすすめです。

 

小規模などのクリニック・調剤薬局は、限られたスタッフ数で受付から処方、会計、投薬などを行うため、人的リソースに余裕がない場合も少なくありません。

 

スマートロッカーがあると、患者が処方箋を事前に送信し、調剤済みの薬をロッカーに入れ、患者に好きなタイミングで受け取ってもらうことが可能です。

 

ほかにも、患者の待ち時間や混雑を軽減できるでしょう。多くのメリットがあるため、小規模や中小規模のクリニック・調剤薬局にはおすすめです。

感染症対策を行いたい医療施設

スマートロッカーは、感染症対策を行いたい医療機関におすすめです。

 

たとえば、スマートロッカーがあると、発熱外来や感染の疑いがある患者との接触を避けながら検査キットや薬を渡せます

 

また、院内のスタッフの接触も制限できるので、感染症を予防しやすいでしょう。ほかにも、外部業者との荷物のやり取りが多い医療施設にもおすすめです。

スタッフの出入りが多い訪問看護・デイサービス事業所

スマートロッカーは、スタッフの出入りが多い訪問看護や、デイサービス事業者にもおすすめです。

 

スタッフの出入りが多い訪問看護やデイサービス事業所は、看護師やケアスタッフ間で、道具や書類、端末などの受け渡しが日常的に発生します。

 

スマートロッカーがあると、受け渡しも非対面でできるほか、ICカードやスマホで解錠できるため、鍵の受け渡しや紛失リスクを解消できます

 

ほかにも、事業所に人がいない時間帯でも、外部業者が資料や荷物を預けられるので、柔軟な運用ができるでしょう。

医療機関がスマートロッカーを利用する際の主な注意点

医療機関がスマートロッカーを利用する際の主な注意点

医療機関がスマートロッカーを利用する際の注意点は、5つあります。

  1. 個人情報・医療情報の取り扱いに配慮する必要がある
  2. セキュリティ要件を満たす製品を選ぶ
  3. 感染対策としての運用ルールが必要
  4. 職員・患者への周知と教育が必須
  5. 薬機法や厚労省の通知などの法的規制も考慮が必要

それぞれの注意点について解説します。

個人情報・医療情報の取り扱いに配慮する必要がある

スマートロッカーを利用する際には、個人情報や医療情報の取り扱いに配慮する必要があります。

 

たとえば、処方薬や検査結果などを渡す際、氏名や処方内容、診療情報などの個人情報が漏洩するリスクがあります。

 

そのため、ロッカーの画面やラベルに個人名などが表示されないように、配慮することが必要です。

 

また、ログイン情報や履歴が他人にみられないように、アプリやウェブ連携でセキュリティ対策をする必要があります

セキュリティ要件を満たす製品を選ぶ

医療現場で使用するスマートロッカーを選ぶ際には、セキュリティ要件を満たす製品選びが欠かせません。

 

セキュリティレベルが低い機器を使用してしまうと、不正解錠やデータ流出のリスクがあります。

 

暗証番号式だけの安価なロッカーではなく、ICカード認証や一時的なQRコード発行機能付きなどのセキュリティに優れた製品を選ぶようにしましょう

感染対策としての運用ルールが必要

医療機関がスマートロッカーを利用する際の注意点として、感染対策としての運用ルールを定めましょう。

 

スマートロッカーは、非対面で物品の受け渡しが可能ですが、共有のタッチパネルやハンドルなどに接触する必要があります。

 

そのため、タッチパネル操作が必要な場合は、消毒用のアルコールや手袋の設置をすると良いでしょう。ほかにも、定期的な消毒スケジュールを設定すると、感染症対策が図れます。

職員・患者への周知と教育が必須

医療機関がスマートロッカーを利用する際には、職員・患者への周知と教育が欠かせません

 

スマートロッカーは便利であるものの、使い方がわからないという方も多いです。たとえば、使い方がわからない患者や、高齢者には混乱を招くこともあります。

 

混乱を招いてしまった際に、薬や資料などを受け取らずに放置されてしまうケースもあります。

 

ほかにも、職員がロッカーを誤操作してしまい、違う人の薬を入れてしまうなどの人為的ミスが起きる可能性もあるでしょう。そのため、スマートロッカーを導入する際には、操作マニュアルの作成や、サポートスタッフの配置などをするのがおすすめです。

薬機法や厚労省の通知などの法的規制も考慮が必要

スマートロッカーを利用する際には、薬機法や厚労省の通知などの法的規制も考慮しましょう。薬の受け渡しをロッカーで行う際には、薬機法および厚労省のガイドラインに抵触しない運用が必要です。

 

たとえば、薬局で薬剤師が服薬指導をせずに、薬だけをロッカーで渡す運用は、原則違反です。

 

そのため、法令や行政通知を事前に確認し、管轄の保健所や薬剤師会と相談すると良いでしょう。

医療機関がスマートロッカーを導入する際のチェックしたい5つのポイント

医療機関がスマートロッカーを導入する際のチェックしたい5つのポイント

医療機関がスマートロッカーを導入する際にチェックしたいポイントは、5つあります。

  1. 個人情報が外から見えない・漏れない設計か
  2. 開錠ログ管理や認証方式が信頼できるか
  3. 高齢者・スタッフが使いやすい設計か
  4. 医療施設の動線や設置スペースに合っているか
  5. 処方薬の取り扱いに問題がないか

それぞれのポイントについて解説します。

個人情報が外から見えない・漏れない設計か

スマートロッカーを利用する際には、個人情報が外から見えない・漏れない設計か確認しましょう。医療機関は氏名や処方内容など、個人情報・医療情報を扱うため、プライバシーの保護が必須です。

 

たとえば、液晶画面で受け取り名などが、認証後にしか表示されない設計や、匿名番号管理で対応できる仕組みがおすすめです。

 

ロッカーの設計に関わるため、導入する際にはプライバシー・セキュリティ対策について入念に確認しましょう。

開錠ログ管理や認証方式が信頼できるか

スマートロッカーを導入する際には、解錠ログ管理や認証方式が信頼できるか、確認しましょう。

 

具体的には、誰が・いつ・どのロッカーを開けたのかを記録する解錠ログ機能や、確実に本人のみが開けられるのかなどを確認するのが良いです。

 

安全性が高いのは、一次発行のワンタイムQRコードや、解錠履歴の自動記録機能付き製品がおすすめです。

高齢者・スタッフが使いやすい設計か

医療機関がスマートロッカーを導入する際には、高齢者・スタッフが使いやすい設計かを確認しましょう。

 

スマートロッカーの性能が良くても、使用する患者やスタッフが使いこなせなければ、導入のメリットが半減します

 

そのため、シンプルな操作性なのかを確認しておくと、導入してから後悔する状態を防げるでしょう。

医療施設の動線や設置スペースに合っているか

スマートロッカーを導入する際には、医療施設の導線や設置スペースに合っているか確認しましょう。スマートロッカーは、設置場所によって利便性が大きく変わります。

 

たとえば、待合室の通路が狭い場合、ロッカーが設置されていたら通行の妨げになってしまう可能性があります。

 

患者やスタッフの導線を考慮して配置・サイズ選定を行うと、使い勝手が良いでしょう。

処方薬の取り扱いに問題がないか

スマートロッカーを導入する際には、処方薬の取り扱いに問題ないか確認しましょう。

 

ロッカーで薬を受け渡す際には、薬の温度管理や服薬指導との連携など、薬機法の運用に沿った管理が求められます

 

たとえば、高音になる場所に設置されたロッカーでは、薬剤の品質保持に問題が生じる可能性があります。ほかにも、服薬指導が完了した方だけ解錠できる連携システムもすると良いでしょう。

医療機関におすすめのスマートロッカー4選

医療機関におすすめのスマートロッカー4選

医療機関におすすめのスマートロッカーは、以下の4つです。

  1. Digilock Curve
  2. Digilock Versa
  3. Digilock Aspire
  4. SHINRYO お薬専用スマートピックアップロッカー

それぞれの特徴を解説します。

Digilock Curve

Digilock Curve

メーカー Digilock
費用 要問い合わせ
特徴 ・モダンなデザイン
・全金属製ハウジングで耐久性に優れている
・バッテリー故障時でも外部電源で稼働
公式サイト https://www.digilock.com/ja/products/smart-locks/curve/

Digilock Curveは、モダンなデザインが印象的なおしゃれなスマートロッカーです。全金属製ハウジングで作られており、耐久性に優れています。

 

また、電子キーはバッテリー故障時でも、外部電源を供給して稼働します。

 

そのため、災害などの電源トラブルやネットトラブルが発生した場合でも、ロッカーを使うことが可能です。アクセスやロック、ユーザーのリモート管理などもできるため、使いやすさに優れています。

Digilock Versa

Digilock Versa

メーカー Digilock
費用 要問い合わせ
特徴 ・スリムで汎用性に優れている
・収納スペースにセキュリティが追加されている
・250人のユーザーにキーを割り当てられる
公式サイト https://www.digilock.com/ja/products/smart-locks/versa/

Digilock Versaは、スリムなデザインが特徴で、1つのロックに最大20人の異なるユーザーを割り当てられます

 

また、電子キーとタブレットシステムを組み合わせると、1つのロックに最大250人のユーザーに割り当てられるため、大人数のスタッフが働く医療機関にもおすすめです。

 

収納スペースに、セキュリティが追加されているので、安心して使えるでしょう。予約機能も備わっているため、使いたい場所を保管しておくこともできます。

Digilock Aspire

Digilock Aspire

メーカー Digilock
費用 要問い合わせ
特徴 ・デザイン性と機能性を兼ね備えている
・スマートロック機能が備わっている
・さまざまなロックアクセスがある
公式サイト https://www.digilock.com/ja/products/smart-locks/aspire/

Digilock Aspireは、デザイン性と機能性を兼ね備えているスマートロッカーです。

 

スマートロック機能が備わっており、小包集荷や予約を行い、さまざまな状況で活躍してくれます。また、さまざまなロックアクセス機能が搭載されているので、状況や目的に合わせて選びやすいです。

 

薬など、小物を収納したいという方に向いているでしょう。

SHINRYO お薬専用スマートピックアップロッカー

SHINRYO お薬専用スマートピックアップロッカー

メーカー SHINRYO
費用(税込) 583,000円~
特徴 ・タッチパネル操作で扱える
・操作履歴の記録や確認、バックアップ機能を搭載
・スマホやSNSと連携できる
公式サイト https://www.shinryo.jp/aec/user/shohin_detail?item_cd=8963903

SHINRYOのお薬専用スマートピックアップロッカーは、調剤薬局などでスマートロッカーを活用したい場合におすすめです。

 

タッチパネル操作に対応しており、シンプルな操作で高齢者の方でも扱いやすいでしょう。操作履歴の記録や確認、バックアップ機能を搭載しているため、トラブルが起きた際にも確認しやすいです。

 

ほかにも、スマホやSNSと連携できるので、状況把握をしやすいでしょう。

まとめ:スマートロッカーで業務効率向上やスペースを有効活用しよう!

まとめ:スマートロッカーで業務効率向上やスペースを有効活用しよう!

スマートロッカーは、業務効率の向上や、スペースを有効活用できるなど、さまざまなメリットがあります。多くのメリットがあり、小規模や中小規模のクリニック・調剤薬局、感染症対策を行いたい医療機関に向いているでしょう。

 

スマートロッカーの導入を検討している方は、本記事でご紹介したチェックポイントなどを参考にしてみてください。