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ナースコールシステムの人気メーカーおすすめ11選!仕組みやシェア率も紹介

ナースコールは、医療機関や介護施設において法律で設置が義務付けられています。見守り機能が搭載されているナースコールを選ぶと、巡回の回数を減らしたり緊急時に自動で通知が行くなど、業務の効率化と安全性の向上も実現できます。

この記事では、ナースコールシステムの人気メーカーを11社紹介します。ナースコールシステムの選び方についても解説していますので、ぜひ最後までご覧ください。

ナースコールシステムとは?

ナースと患者の画像

ナースコールシステムは、病院や介護施設、あるいは自宅などで患者が看護師、介護士、家族などのケアを行う人と連絡を取るための重要な呼び出し装置です。

医療や介護を必要とする人、医療や介護を提供する人の双方が利用します。

まず、医療や介護を必要とする人が医療従事者を呼び出す目的で使います。また、医療や介護を提供する人同士での連携を助けます。

ナースコールシステムの仕組み

ナースステーションの画像

ナースコールシステムの仕組みは、利用者が手元に配置されたボタンを押すことで、手元にあるスピーカーを通してスタッフとの会話や呼び出しを行います。

ナースステーションや介護士のステーション、家族のいる部屋に設置された親機や子機にコールが通知されます。

ケアの必要な部屋の表示灯が点灯し、発信場所を知らせます。対応終了後に担当者が復帰ボタンを押して表示灯を解除し、利用が終了します。

ナースコールシステムは4種類!国内シェアも紹介

女性の画像

ナースコールシステムは、大きく以下の4種類があります。

  1. 従来型(制御盤・主装置個別型)
  2. 電話機一体型
  3. 見守りシステム一体型
  4. コンセントコール型

1.従来型(制御盤・主装置個別型)

従来型のナースコールシステムは、親機、廊下灯、子機などで構成され、大規模な医療機関や施設で導入されています。コストは上がりますが、親機にディスプレイが搭載され、カメラが起動するものや、ハンディナースや院内携帯電話との連携が可能なタイプもあります。

従来型は国内で最も普及しており、半数以上のシェアを占めています。中規模以上の病院におすすめのタイプです。

2.電話機一体型

電話機一体型は、電話設備とナースコールが一体化したナースコールで、低コストで導入できることから中小規模の施設で導入されています。

新規導入の際は、電話設備と同時に導入できるため効率的に導入できる一方、他社からの入れ替えの際にも、電話設備も一緒に入れ替える必要があります。大掛かりな入れ替え作業が必要になることがデメリットです。

3.見守りシステム一体型

見守りシステム一体型は、見守りシステムが搭載されていて、利用者の異常を自動で感知してお知らせするナースコールシステムです。

たとえば、株式会社インフィック・コミュニケーションズのLASHIC-CAREは、見守りシステムとナースコールが一体化したシステムです。居室の様子や利用者・患者の睡眠状況を24時間センサーが見守ります。

システムが自動で異常を発見し、通知するのでスタッフによる夜間の見守り業務の削減が可能です。ネットワーク回線を使うので、無線で利用できるのが特徴です。

4.コンセントコール型

コンセントコール型は、コンセントに挿入して使用できる簡易ナースコールです。電話線工事やネットワーク回線工事も必要なく、コンセントに差してすぐ使える手軽さがメリットです。

シンプルな操作性で導入して最短10日で使用できるため、緊急で必要になった場合にも重宝します。

ナースコールシステムの価格相場

ナースコールシステムの導入には、機器の購入費用、配線工事費、保守費用などがかかります。

費用項目 内訳
機器の購入費用 ナースコール制御器(親機)
呼び出しボタン(子機)
PHS等周辺機器
その他必要な機器
配線工事費 各機器を接続するための配線工事
呼び出しボタンの設置箇所とスタッフステーションをつなぐ配線
保守費用 不具合や故障への備えとしての保守契約
修理費用や定期点検費用などが含まれる

ナースコールシステムの費用は、さまざまな要因によって変動しますが、一般的な相場では1床あたり10〜50万円程度でみておきましょう。

ナースコールシステムの耐用年数

クリニックの画像

ナースコールシステムには法定耐用年数はありませんが、物理的に安全に利用できる期間の目安があります。

  • ナースコールシステムを新規取得した場合
  • ナースコールシステムを改修した場合

ナースコールシステムを新規取得した場合

ナースコール設備の耐用年数は、おおよそ8〜12年とされています。

インターホン工業会などの業界団体が12年を更新の目安として採用しており、これに従う企業も多いです。ただし、これはあくまで目安であり、品質の保証期間ではありません。各メーカーは独自の製品推奨使用期間を示している場合がありますので、検討時にはそれらも確認することが重要です。

ナースコールシステムを改修した場合

ナースコールシステムを改修した場合の耐用年数も、新品と同じく8〜12年です。

ナースコールシステムは配線方法は基本的に互換性がなく、同一メーカーであっても時期や機種の違いにより異なることがあるためです。

古く劣化した配線や異なる方式の可能性もあるため、引き直しや接続し直しの工事が必要です。そのため流用が難しく、新品と入れ替えとなるのです。

ナースコールシステムの選び方5つ

ナースと女性患者の画像

ナースコールシステムの選び方を5つ解説します。

  1. 導入実績で選ぶ
  2. 価格・コストで選ぶ
  3. スマホ・システム連携できるものを選ぶ
  4. レスポンスの早さ・担当者の応対品質で選ぶ
  5. アフターフォローの充実度で選ぶ

導入実績で選ぶ

導入実績を確認し、多くの導入事例があるナースコールシステムを選びます。

導入実績で選ぶ際は、どのような企業規模に向いているかを確認します。一部のメーカーは中小企業向けに特化している場合があり、大規模病院や施設には向いていないことがあります。

価格・コストで選ぶ

ナースコールの価格は、メーカーごとに異なります。

異なるメーカーの提案を比較し、適切な価格設定かどうかを確認してください。

有線の場合は配線工事費、無線の場合はWi-Fi環境の構築に関連する費用が発生することがあります。これらの追加費用をトータルで考慮し、見積もりに含まれているか確認します。

簡易型や機能特化型のナースコールシステムを選択することで、コストを抑えることができます。

スマホ・システム連携できるものを選ぶ

昨今のナースコールシステムを選ぶ際には、スマートフォンとの連携が重要な要素となっています。スマホ連携により、看護師はどこからでもナースコールに対応できるうえ、看護記録の作成や患者の状況判断がスマートフォン上で可能になります。

スマホ連携が可能なシステムを選ぶ際には、対応している機種を確認することが大切です。

レスポンスの早さ・担当者の応対品質で選ぶ

レスポンスの早さや応対品質もポイントです。

ナースコールシステムに求められる機能や条件は、病院ごとに異なるでしょう。そこで、担当者に素早いレスポンスや応対能力がなければ、安心して利用できません。

さまざまな企業とコミュニケーションを取りながら、どこの担当者が優秀な応対をしているかチェックしてください。

アフターフォローの充実度で選ぶ

アフターフォローは、ナースコールシステムの導入において大切です。というのも、ナースコールシステムは24時間365日稼働するからです。

よって、アフターサービスは24時間体制が望ましいです。

また、故障時に連絡できるホットライン番号やサポート体制が充実しているかを確認します。迅速なコミュニケーションができるサポート担当者も必要です。

ナースコールシステムのメンテナンス契約やアフターサービスパッケージが提供されているか確認しましょう。

ナースコールシステムの人気メーカー11選

医者と看護師の画像

ここからは、おすすめのナースコールシステムメーカー11社を紹介します。

  1. アイホン株式会社
  2. 株式会社ケアコム
  3. 株式会社ナカヨ
  4. 名電通株式会社
  5. 岩崎通信機株式会社
  6. ジーコム株式会社
  7. 株式会社インフィック・コミュニケーションズ
  8. ハカルプラス株式会社
  9. 株式会社パシフィック湘南
  10. 株式会社マイコール
  11. 株式会社SEED

アイホン株式会社

アイホンのTOP画像

会社所在地 愛知県名古屋市中区新栄町一丁目1番 明治安田生命名古屋ビル10階
料金・価格 要問い合わせ
対象施設 医療機関
介護施設
一般住宅
スマホ連携
連携システム PHS
スマートフォン
位置情報システム
電子カルテ
設置方法 IPネットワーク
個別線式

アイホン株式会社は、住宅向けインターホン・ドアホンやマンション向けインターホンシステム、オフィス・工場向け各種通話機器、医療・福祉施設向けナースコールなどの製造販売メーカーです。医療施設・福祉施設向けナースコールには、IPネットワーク対応ナースコールなどがあります

個別線式ナースコール、ハンディーナースシステム、Vi-nurse(ビーナース)は、映像機能があり、対象者のバイタルの記録もできます。スタッフの不在の際は緊急通報装置により遠隔で異常を知らせるシステムもあり、高齢者向け施設に多く導入されています。

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株式会社ケアコム

株式会社ケアコムのTOP画像

会社所在地 東京都調布市多摩川3-35-4
料金・価格 要問い合わせ
対象施設 医療機関
介護施設
スマホ連携
連携システム PHS
スマートフォン
電子カルテなど院内情報システム
設置方法 機種ごとに異なる

株式会社ケアコムは、最上位機種であるコンピューターナースコールから、機能を絞ったベーシックモデルまで、幅広いラインナップのナースコールシステムを展開しています。R-A型やセーフティモニタ付システム、ハンディナースコールシステムなど多岐にわたり、ニーズに合わせた選択が可能です。

ケアコムの製品は、グッドデザイン賞を受賞しており、デザインだけでなく高い機能性も評価されています。全国に支店を展開し、修理・保守において24時間365日のサポート体制が整っているので緊急時でも不安なく運用できます。

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株式会社ナカヨ

ナカヨのTOP画像

会社所在地 前橋市総社町一丁目3番2号
料金・価格 要問い合わせ
対象施設 介護施設
スマホ連携
連携システム PHS
スマートフォン
介護ソフト
見守りセンサー
インカム
設置方法 無線

株式会社ナカヨの電話設備一体型は、電池レス・ワイヤレス呼出ボタンで電池管理の手間が省けます。無線通信のため、配線工事がいらないのも便利に使えるポイントです。

電波到達距離は約10mあるので、無線でも問題なく利用できます。防水仕様(IPX5/IPX7)で洗面所や浴室でも使用可能なため、利用者が転倒やけがをした際にも駆けつけることができます。

インカムや介護ソフトなど、多岐にわたるシステムとの連携が可能な互換性の良さが評価ポイントです。

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名電通株式会社

ナースエーコールのTOP画像

会社所在地 愛知県名古屋市北区憧旛町2丁目20番地
料金・価格 ナースエコTEL:月額7800円~
※7年リース
対象施設 医療機関
介護施設
スマホ連携
連携システム PHS
各種センサー
インカム
設置方法 有線

名電通株式会社の「ナースエコール」は、「拠点間内線通話」と「拠点間着信転送機能」が可能で、複数拠点を持つ施設の一元管理ができるナースコールシステムです。

有線と無線を組み合わせて利用でき、非常時には親機と子機を有線接続して使用できます。拡張性が高く、後付けで機能を追加できるので、最初はベーシックな機能だけで低コストで導入して必要になったらオプションで機能を追加することも可能です。

高い柔軟性と多彩なオプション機能で病院や介護施設の安全な運用をサポートします。

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岩崎通信機株式会社

岩崎通信機株式会社のTOP画像

会社所在地 東京都杉並区久我山1丁目7番41号
料金・価格 要問い合わせ
対象施設 医療機関
介護施設
スマホ連携 ×
連携システム PHS
ベッドセンサー
ネットワークカメラ
設置方法 有線

岩崎通信機株式会社のナースコール連動システムは、ハンディ子機を利用することで、ナースステーションに常駐しなくても患者のコールに対応できます。

PHS連動型で、PHS端末は標準、堅牢、防水の3タイプがあり、ナースコールの呼び出しだけでなくスタッフ同士の連絡にも利用できます。

ネットワークカメラやベッドコーナーセンサーと連携すれば見守り機能としても稼働できます。

スタッフの数が少なくなる夜間にコール先を限定する「夜間切替」すると、スタッフの少ない時間帯でも迅速な対応が可能です。

防水仕様のPHSで耐久性の良さも確保しているナースコールシステムです。

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ジーコム株式会社

ジーコム株式会社のTOP画像

会社所在地 東京都大田区大森北6-1-17
料金・価格 要問い合わせ
対象施設 介護施設
スマホ連携
連携システム 介護ソフト
見守りセンサー
設置方法 無線

ジーコム株式会社のナースコールシステムは拡張性が高く、見守りシステムや介護ソフトとの連携が可能です。ラインナップが幅広く、施設の規模や目的に合わせた選択肢が豊富です。

映像会話機能と複数呼び出しの緊急度把握機能は、ナースコール機能を維持しつつもリモートでの巡回やビデオ通話を実現します。

ベッドに直接設置でき、新築・既存施設での設置も簡単なのですぐに導入したい施設にも向いています。

公式サイトでは使用シーンから逆算して適切なシリーズを選べるので、公式サイトをチェックしてみてください。

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株式会社インフィック・コミュニケーションズ

LASHIC-careのTOP画像

会社所在地 東京都千代田区丸の内3丁目3-1新東京ビル7F
料金・価格 月額2,178円~
対象施設 介護施設
個人宅
スマホ連携
連携システム 見守りセンサー
設置方法 無線

株式会社インフィック・コミュニケーションズのLASHIC-careは、ナースコール、見守りセンサー、睡眠時脈拍測定、離床予測などが一体化したデジタル見守りシステムです。介護業務のデジタル化により、間接業務の効率化を図り、直接業務の時間を捻出できます。

自宅でも介護施設のような24時間の自宅見守りが実現し、家族の負担を軽減します。

インターネット環境が必要ですが、Wi-Fiがない場合は通信端末のレンタルもできるのでネットワーク通信がない施設でも導入できます。

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ハカルプラス株式会社

ハカルプラス株式会社のTOP画像

会社所在地 大阪市淀川区田川3-5-11
料金・価格 CAREaiナースコール連動 超音波離床S:41,400円
ナースコール連動ふむふむセンサセット:96,143円
対象施設 介護施設
医療機関
スマホ連携 要問い合わせ
連携システム 要問い合わせ
設置方法 コンセント接続

ハカルプラス株式会社のコンセントコールは、工事不要の呼び出し通知システムでWi-Fiが不要で、コンセントに挿すだけですぐに利用できます。導入から最短10日で利用可能なので、急を要する需要にも対応できます。

呼び出しボタンを押すと親機とペンダントに部屋番号が表示され、呼び出し音が流れるシンプルなシステムで導入コストも比較的低いのが特徴です。

センシング、ナースコール連動、病院、起き上がり、端座位、立ち上がりなど幅広いラインナップから施設の特徴に合わせて選択可能です。

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株式会社パシフィック湘南

株式会社パシフィック湘南のTOP画像

会社所在地 神奈川県茅ケ崎市本村5-10-10
料金・価格 要問い合わせ
対象施設 介護施設
医療機関
スマホ連携 ×
連携システム 外部スピーカー
中継機
設置方法 無線

株式会社パシフィック湘南の「ソネット君」は、受信機と送信機の多彩なラインナップがあり、設置場所や利用シーンに応じて選択できるナースコールシステムです。

チャイムの種類は全部で14種類あり、1台の受信機でエリア別に呼び出し音を分けることで業務のスリム化が実現できます。

オプションで人感センサーの導入が可能で、患者様の動きを検知して受信表示機に音や番号で知らせることもできます。

防滴仕様の送信機が導入できるので、病院や介護施設など清潔感が求められる環境での需要が高いナースコールシステムです。

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株式会社マイコール

株式会社マイコールのTOP画像

会社所在地 東京都台東区寿2-10-13 田原町シティビル8F
料金・価格 スマジオ10台セット
136,400円
対象施設 介護施設
スマホ連携 ×
連携システム 呼び出しベル
レシーバー
設置方法 無線

株式会社マイコールの「SMADIO(スマジオ)」は、配線工事不要の無線呼び出しシステムです。呼び出しボタンを押すと、受信機へ番号が表示されるだけでなく、腕時計型レシーバーでも受信が可能で、腕時計型レシーバーを身につけていれば、本体受信機から離れた場所で作業しながら呼び出しを受けられます。

もともとは飲食店や工場で導入されていましたが、ナースコールタイプの送信機が登場してからは病院や介護施設での導入事例も増えています。

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株式会社iSEED

パルモスマートコールのTOP画像

会社所在地 静岡県三島市寿町5-13 シャイニングビル5F
料金・価格 要問い合わせ
対象施設 医療機関
介護施設
スマホ連携
連携システム 見守りセンサー
インカム
設置方法 無線

株式会社iSEEDのパルモスマートコールは、見守りシステムも兼ねていてバイタルサイン管理や介護記録の入力も可能です。

高齢者の居場所を確認するためのGPS位置情報検索システムも搭載していて安否確認や徘徊感知など、高齢者の安全管理にも貢献しています。

ナースコールシステム R-A型は、ナースコール機能のみのシンプルな機能でありながら、大声や暴れた際に自動で呼び出しをかける機能を搭載していて安全性も確保しています。こちらは低コストで導入したい施設におすすめのナースコールシステムです。

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まとめ:ナースコールシステムは医療機関の方針に適したものを選ぼう

看護師の画像

ナースコールシステムは、24時間稼働が必要で故障が許されない大切な設備なので、コスト面だけでなく保守やサポートがしっかりしたメーカーを選ぶことが必要です。

見守り機能も搭載したナースコールならスタッフの業務効率化もできて人員コストの削減にもつながります。

施設の規模に合ったナースコールを選んで、安全な施設運営を目指しましょう。