整形外科で診療予約システムを導入して、患者さんがWeb上で病院やクリニックの予約を行えるようにすると、待ち時間の短縮に繋がります。
また、病院のスタッフにも業務を効率化することができるというメリットがあるため、診療予約システムを導入する病院・クリニックが増加傾向にあります。
この記事では
- 診療予約システムについての基礎知識
- システムを導入することによるメリット
- 整形外科で診療予約システムを使用するときのポイント
について解説します。
ぜひ、整形外科で診療予約システムを導入しようと考えている方は参考にしてくださいね。
この記事の内容
整形外科の診療予約システムとは?
診療予約システムとは、患者さんが病院やクリニックの予約をWebから行うことができるシステムのことです。
従来の診療予約は、受付時間に病院やクリニックに電話したり、通院時に次回来院の予約をとったりする方法が主流でした。
そのため、受付時間内に予約ができない患者さんは、病院が始まる早い時間から来院したり、体調が悪い中、待合室で長い待ち時間を過ごしたりしなければいけませんでした。
しかし、診療予約システムの導入により、病院の受付時間に関係なく、いつでも好きな時間に予約ができるようになりました。
結果的に、待ち時間の大幅な短縮と、待合室での院内感染の予防に役立っています。
整形外科の診療予約システムの主な機能
一般的な整形外科の診療予約システムの主な機能には以下の3つの機能が含まれます。
- 受付予約
- 予約確認メール
- 電子カルテとの連携
診療予約システムでできるそれぞれの機能についてご紹介します。
機能1:受付予約
受付予約機能は、その名前の通り受付を行う機能のことです。受付予約には大きく2種類あり、順番予約と時間指定予約があります。
順番予約は、予約した順番で診療をする方法です。患者さんは先着順での予約受付番号をもらい、番号順で受信をします。ほとんどの場合、診療当日分のみの予約が可能です。時間が決まっているわけではないので、病院のペースで診療することが可能となっていますが、診療時間が明確になっているわけではないので、待ち時間が長くなる可能性があります。
時間指定予約は、診療したい日と時間を指定する予約方法です。多くの場合15分か30分ごとに区切られた時間枠の中で、決まった人数の予約を入れることができます。順番予約と違って、当日予約だけでなく、数日後の予約も可能です。診療時間が明確になっているため、待ち時間が短いというメリットがあります。
機能2:予約確認メール
予約が完了すると、患者さんに予約手続きが完了したことを知らせるメールが届く機能です。予約前日にリマインドを送る機能がある場合もあり、その場合、予約忘れや無断キャンセルのリスクを減らすことができます。
さらに、診療の順番が近づいてきたら通知メールを送ったり、お知らせメールを受信する設定にしている患者さんにはインフルエンザワクチンやコロナワクチンの予約受付開始を知らせたりと、様々な活用方法があります。
機能3:電子カルテとの連携
もしあなたの病院やクリニックで電子カルテシステムを利用しているのであれば、予約時に電子カルテの患者さん情報と連携することができます。これが可能になることで、診療当日は自動的に電子カルテの準備ができ、チェックイン情報も自動で記録されます。結果的に受付スタッフの業務改善につながります。
整形外科におすすめの予約システム
整形外科におすすめの予約システムを解説していきます。
ドクターキューブ
ドクターキューブは、インターネット予約や自動音声予約、タッチパネル予約などの基本機能に加えて、病院・クリニックの要望に応じたカスタマイズ性に強みがあります。
順番予約・時間予約など各種予約機能を追加したり、各予約機能を併用して搭載することも可能です。システム全体をフルカスタマイズして、病院・クリニックオリジナルのシステムを構築することもできます。
クリニック予約システムの中でも、フルカスタマイズに対応しているシステムは少数派です。フルカスタマイズできる点もドクターキューブの強みといえるでしょう。
またドクターキューブは他の予約システムと比べて小児科の診察予約に役立つシステムが豊富です。たとえば、予防接種予約・病児保育予約のシステムが挙げられます。予防接種の回数管理などもドクターキューブ内で合わせて行うことが可能です。
初期費用・月額費用に関しては導入規模によって変わってくるので、要お問い合わせとなっています。見積もりを出してもらうのに時間がかかるケースもあるので、導入を検討している場合はなるべく早めのお問い合わせをおすすめします。
項目 | 内容 |
---|---|
初期費用 | 要お問い合わせ |
月額費用 | 要お問合わせ |
主な搭載機能 | インターネット予約 自動音声予約 タッチパネル予約 院内表示ディスプレイ など |
電子カルテ連携 | あり |
開発元企業 | ドクターキューブ株式会社 |
公式HP | https://jtc.doctorqube.com/ |
ヨヤクル
ヨヤクルは、インターネット予約・タッチパネル予約・バーコード予約・自動音声予約など幅広い予約方法に対応しています。インターネットの利用が難しい高齢者の患者さんでも、自動音声予約を使うことで無理なく予約可能です。
また順番予約・日時指定予約・時間帯予約など患者さんが選択できる予約形式も豊富にそろっています。予約状況や待ち時間は、スマートフォン・携帯電話・パソコンからいつでも確認可能です。
月額費用は9,000円からとなっており、費用面を抑えて予約システムを利用したい方にもおすすめとなっています。
項目 | 内容 |
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初期費用 | 160,000円~ |
月額費用 | 9,000円~ |
主な搭載機能 | インターネット予約 タッチパネル予約 バーコード受付 ディスプレイ表示 お知らせ機能 など |
電子カルテ連携 | あり |
開発元企業 | 株式会社ヨヤクル |
公式HP | https://yoyakuru.jp/ |
診療予約2022
「診療予約2022」は、開業医の皆様に「圧倒的な使いやすさ」を提供するサービス。
シンプルでわかりやすい画面構成と抜群の操作性は、誰でも簡単に初期設定が登録できてしまいます。
無料で60日間試すことができます。
項目 | 内容 |
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初期費用 | 0円 |
月額費用 | 順番待ち版:10,000円 時間帯予約版:10,000円 複合版:15,000円 お試し利用60日間無料 |
主な搭載機能 | インターネット予約 順番待ちリスト 予約者リスト 患者データ取得 診察待ち時間・順番確認 など |
電子カルテ連携 | なし |
開発元企業 | 株式会社メディカルフォレスト |
公式HP | https://www.medicalforest.co.jp/ |
病院側が診療予約システムを導入するメリット
診療予約システムを導入することによるメリットは「患者さんの待ち時間を減らす」だけだと思っていませんか。実際のところ、病院側にいくつものメリットがあり、安定した病院経営に役立ちます。
具体的には以下のようなメリットがあります。
- 再診率が向上する
- 待合室の状況が把握できる
- 院内感染のリスクが減る
- 無断キャンセルが減る
- 受付の人為的ミスが減り、患者さんの時間を無駄にしない
- 受付対応の効率化
病院のスタッフ目線でも、経営者目線でもメリットが多いのが特徴です。
診療予約システム導入による患者さん側のメリット
では、一方で患者さん側にはどのようなメリットがあるのでしょうか。
患者さん側のメリットとしては以下の3つがあげられます。
- 予約がしやすい
- 待ち時間が減る
- 24時間予約が可能
やはり、予約しやすいのが1番のメリットです。今まで受付時間中は仕事や育児で忙しく、予約できなかった患者さん層をキャッチすることができるようになります。
整形外科で診療予約システムを利用するときの3つのポイント
ここからは、整形外科で診療予約システムを利用するときの3つのポイントを解説します。
具体的には以下の3つです。
- 電話で順番待ちができるようにする
- 時間帯予約制で運用する
- リハビリは順番待ちとする
一つずつ解説します。
ポイント1:電話で順番待ちができるようにする
病院やクリニックに電話で予約してもらうときに、その場で順番待ちができるような仕組みを構築しましょう。こうすることで、ネット予約と同じメリットを電話利用の患者さんに提供することができます。
ネット予約との違いは、受付担当が電話対応する必要があるので時間がかかることです。とはいえ、整形外科ではお年寄りの利用が多いので、電話で順番待ちができるようにすると患者さん全体の満足度は向上するでしょう。
ポイント2:時間帯予約制で運用する
予約受付には、順番予約と時間指定予約があるという話を冒頭でしました。整形外科の場合、特に病院での待ち時間が長いという特徴があるので、時間指定予約にして患者さんの来院時間を分散させることで、患者さんの病院体験が向上します。
このシステムは、Web上で予約するしないにかかわらず、病院側としても患者さん側としてもメリットのある運用になるので、慢性的に病院が混んでいる場合は、思い切って切り替えてみてはいかがでしょうか。
ポイント3:リハビリは順番待ちとする
整形外科にはリハビリがあります。そのため、診療とリハビリをどのようにしていくか、特に同時受診の患者さんをどうしたらいいのか頭を悩ます病院が多いです。特に時間指定予約にした場合、リハビリも時間指定にするのか、従来通り順番予約にするか悩むこともあるでしょう。
リハビリに限った場合ですが、診察を時間指定予約にした場合も、リハビリは順番待ちのままにするのがもっとも最善の選択だと言えるでしょう。これは、患者さんの利便性、スタッフの運用負荷、両軸から判断したものになります。
並行作業が可能になっているリハビリは、来院タイミングが分散してしまうよりも、順番待ちのシステムにして、待っている患者さんが多い方が効率が良いというのが大きな理由です。
まとめ:整形外科は予約システムの導入がおすすめ。
診療予約システムを導入して、患者さんがWeb上で病院やクリニックの予約を行えるようにすると、待ち時間の短縮に繋がるという大きなメリットの他にも以下のようなメリットを得ることができます。
もしまだ予約システムを導入していないのであれば、予約システムを導入することを検討してみてはいかがでしょうか?