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オフィスホワイトニング剤8種類を比較!選ぶ際のポイントを紹介

ホワイトニングにはオフィスホワイトニングとホームホワイトニングの2種類がありますが、確実に短期間で歯を白く見せるためにはオフィスホワイトニングをすると効果的です。
オフィスホワイトニングにも多数の種類があり、歯科医院によっても様々ですが、患者は金額や効果、使用される薬剤を見て検討することとなります。
この記事ではオフィスホワイトニングの種類や、国内認可されているオフィスホワイトニング材8種類を比較しました。

オフィスホワイトニングとは

オフィスホワイトニングとは、歯科医院内(オフィス)で国家資格である歯科衛生士、歯科医師が施術する専門的なホワイトニングです。
1991年にアメリカで実用化されたもので、歯科医院でしか扱えない薬剤や器具を使用するので自宅で行うよりも高い効果が期待できます。
ホームホワイトニングの薬剤は安全性を考慮して作られているため効果が少し薄いため、歯が白く見えるまでに時間を要しますが、オフィスホワイトニングであれば専門医の管理のもと行われ、高濃度で効果が高い薬剤が使用されるため、短期間で歯を白く見せることができます。

オフィスホワイトニングの種類

オフィスホワイトニングには様々な施術方法があり、予算と効果を照らし合わせて選ぶ形となります。
ホワイトニング専門歯科「ティースアート」を例に8種類のオフィスホワイトニングを紹介します。

  • ティース ホワイトニング
  • ルマ ホワイトニング
  • ブライトホワイト
  • ティオン オフィスホワイトニング
  • ズーム ホワイトニング
  • レーザー ホワイトニング
  • ジェル ホワイトニング
  • ポリリン酸ホワイトニング

ティース ホワイトニング

ティースアートで最もベーシックな格安のホワイトニングです。
価格が安い分効果も弱めで、徐々に白く見えるようになるタイプなので1回の施術では完全には白く見えないかもしれませんが、他人に気付かれにくいというメリットがあります。

ルマ ホワイトニング

徐々に歯を白く見えるようにしていく一般的なホワイトニングです。
1回では完全に白く見えるようにはならず、3〜5回ほど施術を重ねて最終的にはカラーガイドB1(最上部)の白さに見えるようになることが期待されます。

ブライトホワイト

NASAの科学者が開発したホワイトニング剤を使用します。
1回の施術で劇的に歯を白く見えるようになり、所要時間は約100分ほどです。
一般的なホワイトニングではLEDライトを使用しますが、ブライトホワイトではプラズマライトを使用し、波長域を広くカバーして効果的に歯を白く見えるようにします。

ティオン オフィスホワイトニング

トヨタの光触媒技術を使用したホワイトニングです。
ティオン(TiON)とは日本の歯科企業であるGCによって作られたホワイトニングシステムです。
高輝度のLEDを当てて専用ホワイトニング剤を使用することで歯を白く見えるようにします。
1度の施術で16〜20本の歯を白く見せることができます。

ズーム ホワイトニング

ZOOM(ズーム)はアメリカで最もポピュラーなホワイトニングシステムで、2003年に発売されました。
効果が高く1回の施術でカラーガイドの4〜6段階歯が白く見えるようになるのですが、正規の輸入ルートがないため、入手が困難で取り扱っている歯科医院は多くありません。
1度でお口の中全体に光が当たるようになっているため、1本単位での施術には向いていないことに注意が必要です。

レーザー ホワイトニング

ライトではなくレーザーを使用したホワイトニングで、ホワイトニング剤を活性化させることができ、1回の施術で3〜4段階ほど歯が白く見えて効果が高いです。
その分価格も高いですが、何度も通う必要がないため手間が省けるメリットがあります。

ジェル ホワイトニング

光やレーザーを使用せずホワイトニング剤のみで歯を白く見えるようにしていくホワイトニングです。
皮膚が敏感な方、光にアレルギーがある方におすすめです。
熱による刺激がなく、光過敏症の方でも利用しやすいですが、通常4〜7回の施術が必要なので、効果が表れるまでは回数を重ねる必要があります。

ポリリン酸ホワイトニング

ポリリン酸ジェルを使用するホワイトニングで、施術後も歯に着色しにくいのが特徴的です。
ポリリン酸ナトリウムは医薬部外品で、着色を防ぐ効果があります。
1回の施術の料金も安めで、施術後の着色防止効果もあることから再びホワイトニングをする頻度も少なく済む傾向があるため、長い目で見てもお財布に優しいホワイトニングです。

オフィスホワイトニング材を選ぶ際のポイント

オフィスホワイトニング材を選ぶ際は以下の点を考慮して選びましょう。

  1. 最終薬液の過酸化水素濃度を確認する
  2. 弱アルカリ性pHであるか
  3. 漂白効果を上げる添加物が入っているか
  4. 術式は簡単か
  5. 1箱に何回分入っているか

最終薬液の過酸化水素濃度を確認する

過酸化水素濃度は20%前後のものを選ぶようにしましょう。
過酸化水素水濃度が高いと漂白効果が高くなる一方、濃度が高すぎると施術時に歯の痛みが生じやすくなりますので、20%前後が最適です。
10%以下だと痛みは出ませんが効果が薄くなり、30%以上になると激しい痛みが出やすくなります。
オフィスホワイトニング材はジェルと粉、2つの液などを練和して使用するケースが多いため、チェックする際は、2剤混合後の最終薬液の濃度を見るようにします。

弱アルカリ性pHであるか

最終薬液のpH(水素イオン濃度)が弱アルカリ性であるかを確認してください。
ホワイトニング材はアルカリ性が強いほど漂白効果が高くなります。(pH7.0以上
しかし、強アルカリでは歯周組織を傷つけ、口腔内に害を及ぼす可能性が出てくるためpH10以上のものは使用しません。
逆に低すぎると酸性になりエナメル質の脱灰が起きる可能性があるため、弱アルカリ性がホワイトニングに最も適しています

漂白効果を上げる添加物が入っているか

漂白効果は過酸化水素濃度が最も影響が高く、その次にアルカリ性であるかという点が重要ですが、それにプラスαとして添加物によって漂白効果が高まる場合があります
一例として光触媒が挙げられます。
光触媒が添加されていれば、光を当てることで過酸化水素の分解を早めることができ、ホワイトニングの効果を促進します。
オフィスホワイトニング材にはその他にも多くの添加物が配合されているため、漂白効果を上げる添加物が入っているかをチェックしましょう。

術式は簡単か

術式(施術の方式、方法)が簡単であるほど患者さんを待たせる時間等も短くなるため、医療機関側、患者側の双方にメリットがあります。
漂白効果が同程度であれば術式が簡単な方を選ぶとよいです。
レジン重合用照射器では歯を1本ずつ照射する必要があり時間がかかります。
そのため、使用する照射器はホワイトニング用の多歯照射器が望ましいです。
ただし、ホワイトニング材ごとに使用する照射器が指定されているため、添付文書に従って使用しましょう
薬剤放置時間があると手間も時間もかかるため、放置時間がない方が好ましいです。

1箱に何回分入っているか

ホワイトニング材は冷蔵保管する必要のあるものが多く、1箱に10回分以上入っている大容量のもののほうが冷蔵庫内のスペースを取らずに済みます
この部分をあまり考慮せずに購入すると、後悔するケースが多いため、しっかり確認しておきましょう。

オフィスホワイトニング材のおすすめ5選

ここからはオフィスホワイトニング材のおすすめ製品5選を紹介します。
下記5製品はすべて国内認可されたオフィスホワイトニング材です。

表の下に各製品の紹介を記載していますのであわせてご覧ください。(表の製品名をクリックすると、各製品の紹介欄にジャンプします。)

製品名 最終薬液の
過酸化水素濃度
最終薬液のpH 漂白作用のある
添加物
オパールエッセンスBOOST 24% ※ 7.7 ※ pH調整剤
ホワイトエッセンスホワイトニング プロ 19〜24% 7.0〜8.5 炭酸塩(pH調整剤を兼ねる)
ティオン オフィス 21.4~24.1% 5.0〜8.0 光触媒
ピレーネ 3.5% 6.0 光触媒
松風ハイライト 24% ※ 3.7〜4.0 ※ レジン重合用照射器

※ホワイトエッセンス社によって測定されたもの

オパールエッセンスBOOST

boost

出典:オパールエッセンスBOOST-オフィスホワイトニング材|ULTRADENT

価格 要問い合わせ
承認時期 2017年
最終薬液の
過酸化水素濃度
24% ※
最終薬液のpH 7.7 ※
漂白作用のある添加物 pH調整剤
添付書類指定の照射器 レジン重合用照射器
公式サイト https://www.ultradent.jp/products/categories/whitening/in-office/opalescence-boost

※ホワイトエッセンス社によって測定されたもの

約1時間から2時間の施術で効果が表れるオフィスホワイトニング材で、使用前に過酸化水素と活性剤を混合するという使用方法のため、新鮮な状態を保つことができます。
薬剤は赤いジェルで、歯面に塗布した際にはっきりと見やすく認識ができるため、除去の際も確認が簡単です。
水分量は20%以上となっており、エナメル質の脱水を防げるため知覚過敏が発生しにくいです。
ウルトライーズという知覚過敏抑制材を併用することで痛みを最小限に抑えたホワイトニングが可能になります。

公式サイトを見る

ホワイトエッセンスホワイトニング プロ

WHITEESSENCE

出典:ホワイトエッセンスホワイトニング プロ オフィスホワイトニング

価格 要問い合わせ
承認時期 2018年
最終薬液の
過酸化水素濃度
19〜24%
最終薬液のpH 7.0〜8.5
漂白作用のある添加物 炭酸塩(pH調整剤を兼ねる)
添付書類指定の照射器 ホワイトニング用多歯照射器
公式サイト https://www.whiteessence.co.jp/we-officewhitening/index.html

液とジェルで構成されているホワイトニング材で、液とジェルを練和して光を照射することで、過酸化水素の酸化作用を増強させ歯を漂白します。
過酸化水素濃度はジェルと練和したら19〜24%になり、高い漂白効果を発揮します。
1箱に10施術分入っているので、冷蔵庫内を圧迫する心配がありません
ジェルシリンジ2本と液チューブ10本の2剤構成となっており、操作手順も動画付きで公式サイトに掲載されており、扱いやすいことが特徴です。

公式サイトを見る

ティオン オフィス

ティオン

出典:【公式】医療ホワイトニング TiON-ティオン-|株式会社ジーシー

価格 要問い合わせ
承認時期 2010年
最終薬液の
過酸化水素濃度
21.4~24.1%
最終薬液のpH 5.0〜8.0
漂白作用のある添加物 光触媒
添付書類指定の照射器 レジン重合用照射器
公式サイト https://www.gcdental.co.jp/tion/

低刺激で高い効果を実現するホワイトニング材です。
光触媒が添加されており、光照射されると電子が放出され過酸化水素と反応を起こしヒドロキシラジカルが生成され、着色物質を分解します。
歯肉保護レジンという保護材が付属しており、ホワイトニングジェルが歯肉へ付着することを防ぐことができます。
臨床試験では72名中71名が副作用なし、シェードテイキングでは57名が3シェード以上改善、15名が1〜3シェード改善という結果がでました。

公式サイトを見る

ピレーネ

ピレーネ

出典:https://www.dental-plaza.com/article/pyrenees/index.html

価格 要問い合わせ
承認時期 2006年
最終薬液の
過酸化水素濃度
3.5%
最終薬液のpH 6.0
漂白作用のある添加物 光触媒
添付書類指定の照射器 レジン重合用照射器
公式サイト https://www.dental-plaza.com/article/pyrenees/index.html

ピレーネは過酸化水素濃度が3.5%と低濃度で、pHも6.0と弱酸性になっておりエナメル質を痛めることがなく、歯と歯肉への負担が軽いのが特徴です。
二酸化チタンという光触媒が配合されており、光照射すると高い漂白効果を発揮します。
歯面研磨では除去できないような着色、加齢による歯の変色を除去し、歯の自然な白さを取り戻せる可能性があります。
エナメル質を痛めずに漂白するため、ホワイトニング後の色の後戻りがないのもポイントです。

公式サイトを見る

松風ハイライト

松風ハイライト 出典:松風ハイライト|株式会社松風

価格 要問い合わせ
承認時期 1998年
最終薬液の
過酸化水素濃度
約23% ※
最終薬液のpH 3.7〜4.0 ※
漂白作用のある添加物 助触媒、促進剤
添付書類指定の照射器 レジン重合用照射器
公式サイト https://www.shofu.co.jp/pickup/whitening/hilite.html

※ホワイトエッセンス社によって測定されたもの

松風ハイライトのホワイトニング材は漂白剤がペースト状になっており、垂れにくく均一に塗布できるため、取り扱いが容易です。
使用手順はわかりやすく簡単で、材料の軽量から練和をしたら歯への塗布をし、その後少し放置します。この放置を含む最初の手順は5〜6分ほどで終了します。
その後、光照射をしたのち、1〜2分の放置をすると1回目の施術は終了し、これを3回繰り返します。
施術後すぐに効果が表れるため、漂白処置の直後に効果を確認できます。

公式サイトを見る

まとめ:オフィスホワイトニング材の化学的特性を確認し、漂白効果を見定めよう

オフィスホワイトニング材には多くの種類がありますが、それぞれ化学的特性は異なるため、過酸化水素濃度やpH等を比較してどの薬剤を導入するか検討しましょう。
効果が高いものは価格も高くなり、施術費用も高くせざるを得ないですが、効果が弱めな分安いものもあるため、それらを両方導入して患者さんに選択肢を与えてあげるのも一つの手です。
この記事で紹介したチェック項目を確認したうえで、検討してみてください。