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産婦人科向け電子カルテおすすめ8選!導入時のポイントも紹介

近年は、産婦人科向けの電子カルテが登場しており、多くのクリニックから支持されています。

産婦人科向けの電子カルテを導入するとクリニックの業務管理が図れ、診療や治療に十分な時間を確保しやすくなるのがメリットです。

この記事では、産婦人科の業務効率化に役立つ電子カルテの選定ポイントと、おすすめ製品を紹介します。

産婦人科向け電子カルテの導入を検討している方は、ぜひ参考にしてください。

産婦人科に適した電子カルテとは?

白いスカートの妊婦

産婦人科に適した電子カルテとは、産婦人科が使いやすい機能を搭載したシステムです。

産婦人科クリニックは、外科や内科など他の診療科目と異なるフローで診療を行います。そのため、一般的な電子カルテでは「使いにくい」と感じる場面も少なくありません。

産婦人科向け電子カルテでは、産婦人科ならではの業務を効率的に行える機能を備えているのが特徴です。

妊娠健診管理機能や不妊治療管理機能など、産婦人科特有の業務を想定した機能が多数搭載されています。

産婦人科向け電子カルテの主な機能

赤ん坊を抱いた人物の浅い焦点の写真

ここからは、産婦人科の業務をサポートする電子カルテの主な機能について解説します。

  • 妊婦健診管理機能
  • 検査データ記録機能
  • 入院・病棟管理機能
  • 不妊治療管理機能

それぞれの機能について、詳しく見ていきましょう。

妊婦健診管理機能

妊婦健診管理機能とは、妊婦健診のデータを記録する専用機能です。

健診記録を時系列で一覧表示したり、超音波検査の数値や画像を自動で取り込んだりできるのが特徴です。

このような機能を活用すると、医師が情報を整理しやすくなるだけでなく、患者へ状況を伝えやすくなります。

検査データ記録機能

電子カルテの検査データ記録機能とは、患者の検査結果を電子データとして記録・管理する機能です。

タイムリーかつスムーズに記録ができるのが特徴で、受付で得た情報や問診の記録を入力すれば、取得した情報を即座にスタッフ間で共有できます。

検査データ記録機能を活用すると、情報の伝達漏れや重複した情報取集の軽減が期待でき、患者の負担も少なくなるでしょう。

入院・病棟管理機能

入院・病棟管理機能とは、入院や転棟、退院などの情報をリアルタイムに取り込む機能です。

電子カルテに入院・病棟管理機能が搭載されていれば、病棟ごとの入院患者や空床数などを一目で確認できます。

この機能を活用すると、病床の調整がしやすくなり、限られたベッドを効率よく運用できるのがメリットです。

不妊治療管理機能

不妊治療を管理する機能は、産婦人科向けの電子カルテならではのシステムです。

不妊治療管理機能では、タイミング法や排卵誘発法の管理、体外受精の周期記録などができます。

患者と情報共有する際に、服薬日や次回来院日などが記入されたスケジュールを印刷して、患者に渡せるのも便利なポイントです。

産婦人科向け電子カルテの選び方

白いシャツを着た人

ここからは、産婦人科向けの電子カルテを選ぶ際にチェックしておきたいポイントを紹介します。

  1. 自由診療に対応しているか
  2. クラウド型かオンプレミス型か
  3. 産婦人科専用型か汎用型か
  4. 外部機器と連携可能か

それぞれの内容について、詳しく見ていきましょう。

自由診療に対応しているか

自由診療を取り扱う場面が多い産婦人科では、自由診療に対応した電子カルテを導入するのがおすすめです。

正常分娩の場合、病気やケガには該当しないため、公的保険の適応外となります。つまり、全額自己負担となり、その区分は自由診療です。

自由診療に対応した電子カルテであれば、保険診療と分ける手間が発生しないため、会計業務の負担を軽減できます。

クラウド型かオンプレミス型か

電子カルテの導入方式は、大きく分けて「クラウド型」と「オンプレミス型」の2種類があります。

クラウド型とは、院内にサーバーを設置せずに、インターネット上のサーバーへデータを保存するスタイルです。

オンプレミス型と比較すると低コストで導入できるのがメリットで、小規模病院や診療所向けの方式といえます。

また、オンプレミス型は院内にサーバーを設置するスタイルです。

セキュリティ性やカスタマイズ性の高さが魅力で、より機能面に優れた電子カルテを希望するクリニックに向いています。

クラウド型かオンプレミス型、どちらが自院に合っているか考慮したうえで電子カルテを選択しましょう。

外部機器と連携可能か

電子カルテを選定する際は、どのような外部機器と連携しているのか、既存の外部システムと連携できるのかも確認しましょう。

産婦人科の場合、エコーや分娩監視システムなどの機器と連携しているか、エコーの画像データを取り込めるかも重要なチェックポイントです。

産婦人科向け電子カルテおすすめ8選

ベッドに横たわる白いニットセーターの女性

ここからは、産婦人科におすすめの電子カルテ8選を紹介します。

  1. CLIPLA Luna(株式会社クリプラ)
  2. ハローベイビープログラム セル(株式会社ミトラ)
  3. RACCO電子カルテ(システムロード株式会社)
  4. TPMS(トーイツ株式会社)
  5. タック電子カルテシステムDr.F(タック株式会社)
  6. MEDIBASE(株式会社メディベース)
  7. エフ・カルテット(株式会社ニューウェイブ)
  8. CLIUS(株式会社DONUTS)

それぞれの特徴をチェックして、自院に合った製品を見つけてみてください。

CLIPLA Luna(株式会社クリプラ)

項目 内容
主な機能 妊婦検診の管理

不妊治療の管理

ルナルナアプリとの連携

エコー装置とのクラウド連携

タイプ クラウド型
料金 要問い合わせ
運営会社 株式会社クリプラ
公式サイト https://clipla.jp/luna/

CLIPLA Lunaは、業界初となる産婦人科専用のクラウド型電子カルテです。

「妊婦健診管理機能」では発育曲線が自動生成され、胎児の状況をわかりやすく患者に伝えられます。

「不妊治療管理機能」では、タイミング法や排卵誘発法、人工授精を対象とした不妊治療の管理が可能です。

健康管理アプリ「ルナルナ」と連携しているのも注目ポイント。患者の基礎体温データをグラフで表示できるため、基礎体温を紙に書き写す手間がなくなります。

ハローベイビープログラム セル(株式会社ミトラ)

項目 内容
主な機能 健診結果管理

検査結果管理

紹介状など各種書類作成

データグラフ化機能

タイプ オンプレミス型
料金 要問い合わせ
運営会社 株式会社ミトラ
公式サイト https://www.mitla.co.jp/business/hello-baby-program/

ハローベイビープログラムは、外来と病棟両方の機能が充実している電子カルテです。

妊婦健診や超音波診断などの情報を簡単に入力可能。妊娠や分娩の経過を1画面で表示でき、スムーズな診察が叶います。

システム導入後にトラブルが発生した際は、自院のパソコンをメーカーに遠隔操作してもらえるのも安心ポイントです。

RACCO電子カルテ(システムロード株式会社)

項目 内容
主な機能 妊婦健診

分娩記録

検査データ取り込み

不妊治療管理

診療予約

Web問診

ビデオ出力機器との接続

定型文書ワンタッチ作成

タイプ オンプレミス型とクラウド型
料金 要問い合わせ
運営会社 システムロード株式会社
公式サイト https://www.road.co.jp/product/racco/

RACCO電子カルテは、産婦人科に特化した電子カルテで、業界20年以上の実績を誇ります。

企画からサポートまですべて自社しており、現場の声をダイレクトに反映したサービスに取り組んでいます。

ITを駆使した独自のシステムが搭載されており、記録や写真などのデータ管理がしやすい点が魅力です。

他にも、WEB問診や診療予約、オンライン決済といったサービスも充実しています。

TPMS(トーイツ株式会社)

項目 内容
主な機能 ハイリスク妊娠の検査項目網羅

医師用・助産師用の画面区分

DICOM画像データの保管

タイプ クラウド型
料金 要問い合わせ
運営会社 トーイツ株式会社
公式サイト https://www.toitu.co.jp/

TPMSは、基幹電子カルテと連携した産婦人科向け電子カルテです。

施設の診療に合わせた多様なテンプレートを用意しており、自院に合ったシステムを選択可能です。

医師用と助産師用の画面を区分できるのも便利なポイントといえます。

システムの操作方法や運用中の問題解決などサポート面も充実。定期的なハードウェアとソフトウェアの点検にも力を入れています。

タック電子カルテシステムDr.F(タック株式会社)

項目 内容
主な機能 妊婦健診

周産期管理

分娩記録

不妊治療管理

病棟管理

クリニカルパス

タイプ クラウド型
料金 要問い合わせ
運営会社 タック株式会社
公式サイト https://www.taknet.co.jp/karte/

タック電子カルテシステムDr.Fは、産婦人科に必要な機能を総合的に網羅し、必要な機能だけを選択できるのが特徴です。

使いやすさと見やすさを重視して製作されており、操作性に優れているのも魅力のひとつ。カルテの情報をスタッフ間で簡単に共有しやすく、業務効率の向上に貢献します。

診療予約システムや会計システムとの連携できるだけでなく、産婦人科特有のさまざまな機器との連携も可能です。

MEDIBASE(株式会社メディベース)

項目 内容
主な機能 診療コース管理

予約・受付

文書作成

検査結果グラフ表示

データ分析

分院展開

タイプ クラウド型
料金 月額費用45,000円~
運営会社 株式会社メディベース
公式サイト https://medibase.cloud/

MEDEIBASEは、自由診療に特化したクラウド型電子カルテで、産婦人科にも対応しています。

診療コース管理機能を搭載しており、自院の治療に合わせて自由にカスタマイズが可能。不妊治療といった綿密なスケジュール管理が必要な分野にも役立ちます。

予約情報を電子カルテで一括管理ができるうえ、患者が来院した際の受付はタッチパネルの操作で完了するため、受付業務の軽減に貢献します。

エフ・カルテット(株式会社ニューウェイブ)

項目 内容
主な機能 妊婦健診記録

妊娠カレンダー

診察記録

会計

病棟マップ

入院分娩記録

タイプ クラウド型とオンプレミス型>
料金 要問い合わせ
運営会社 株式会社ニューウェイブ
公式サイト http://www.fkartet.com/

エフ・カルテットは、産婦人科支援を目的として、産婦人科のドクターが開発した電子カルテシステムです。

産婦人科業界トップクラスの全国200件を超える豊富な導入実績を誇り、簡単な入力方式と見やすい画面表示が好評です。

妊婦健診や出産予定カレンダー、分娩記録など、産科専用の画面が標準機能として装備されています。紹介状や分娩経過報告書などの書類も簡単に作成可能です。

CLIUS(株式会社DONUTS)

項目 内容
主な機能 Web問診

オーダーチェック

院内機器連携

在宅機能

経営分析ツール

予約機能

オンライン診療

レセコン機能

タイプ クラウド型
料金 初期費用:200,000円~

月額料金:12,000円~

運営会社 株式会社DONUTS
公式サイト https://clius.jp/

CLIUSは、さまざまな医療分野に対応しているクラウド型電子カルテです。

Web問診やオーダーチェック、各種機器との連携など、業務効率化につながる機能を豊富に搭載しています。

無料サポートも手厚く、電話やメールだけでなく、自院のパソコンを遠隔操作してもらいながら説明を受けられるため、初めて電子カルテを導入するクリニックにもおすすめです。

産婦人科向け電子カルテの書き方

緑の毛皮のテキスタイルに横たわる白いニット帽をかぶった赤ちゃん

産婦人科のカルテには、患者の基本情報や症状、検査結果、治療方針などが記載されます。カルテは第三者も読みやすいよう、正確かつ丁寧に記載するのが重要です。

産婦人科のカルテには、以下のような患者の基本情報や所見、検査結果、治療方針などを記載します。

【カルテに記載する項目の例】
主訴、現病歴、既往歴、家族歴、社会歴、嗜好、アレルギー、身体所見、検査所見、評価、計画

カルテを記載する際に注意するポイントは、以下の通りです。

カルテの記載のポイント

  • 医学用語は学会用語集に、略語は医学事典に準拠して用いる
  • 不正確な略語、意味不明な造語、仲間内だけの隠語などは使用しない
  • あいまいな言葉は使用しない
  • 外国語はできる限り使用せず、病名や人名に限定する
  • 妊娠回数や分娩回数は日本産科婦人科学会の「妊娠出産歴の書き方」に従う

まとめ:産婦人科に適した電子カルテで業務効率化を図ろう

白い毛布を覆う裸足の赤ちゃん

産婦人科に適した電子カルテを導入すれば、業務効率化が進み、妊婦や患者と向き合う時間を増やせます。

今回紹介した製品を参考に、自院に合った産婦人科向け電子カルテを導入してみてください。