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山王 直子 院長

NAOKO SANNOU

生活習慣を正すことで脳〜全身の病気を防ぐ
働く人を支えるオフィス街のかかりつけ医

横浜市立大卒業後、アメリカ メイヨークリニックに留学、脳下垂体の研究で博士号取得。日本医科大学講師、日本医科大学付属多摩永山病院 脳外科部長などを務めたのち、2004年、品川に「山王クリニック品川」を開院。2021年5月より移転に伴い「品川ストリングスクリニック」と名称変更。著書に「メタボリックシンドロームは誰にでも克服できる!」「アンチエイジングのための女性ホルモンクリニックーこれからの肌・からだ・心のケアー」等がある。

山王 直子 院長

山王 直子 院長

品川ストリングスクリニック(旧:山王クリニック品川)

港区/港南/品川駅

  • ●内科
  • ●脳神経外科
  • ●内分泌内科
  • ●婦人科

頭痛治療を入り口にして、脳および全身の異常を見つけていく

山王 直子 院長

専門は脳外科です。開院前は大学病院での診察や手術のほかに、アメリカの大学で脳下垂体の研究で、論文もたくさん書いていました。そのまま研究を極める道もあったのですが、臨床していくなかで予防の大切さを日々痛感するようになったんです。脳の病気は一度起こってしまうと、重大な後遺症など取り返しのつかない事態になることが多い。救急病棟に脳卒中で倒れて運び込まれてくる人たちの、その後の回復がいかに大変かを実感して、やはり倒れないように予防することがなにより大事なのではないかと考えました。そして、それなら個人病院が最適だろうということで開院につながったのです。2004年のことです。
クリニックのメインは頭痛外来です。脳の病気の予兆として頭痛に現れることが多いこと、そして国民病というほどみなさん抱えている症状なので、ここをきっかけに来院してもらい、脳はもちろん全身の検査もして病気を見つけて予防したいということからです。品川は交通の要で、地方からの患者さんも来やすい場所ということ、そしてオフィス街なので、働く人のケアをしてさしあげたいということで選びました。

頭痛ダイアリーで自分の痛みの原因を知れば対処できる

山王 直子 院長

頭痛の患者さんは今も日々増えています。若い女性など、最近は本当に多いですね。頭痛には大きくわけて遺伝の要素が強い片頭痛と後天的になる緊張型頭痛があるのですが、どちらも生活習慣が大きく影響しています。パソコン、スマホの使いすぎ、ストレス、不規則な生活…。“仕事を辞めたらなおっちゃいました”という患者さんも多いですよ。ただみなさん、“ストレスの原因は仕事で、辞めればなおるのはわかっている。でもやめれない”とおっしゃるんですが…。正直「そんなにつらい思いをしてまで仕事を続けなくても」と思うのですが、そうもいかないのでなんとか症状を軽くする方法を考えます。
まずは少しでも環境を改善する。夜9時以降はパソコンを見ないとか、意識的に頭と目を休める、睡眠時間を確保するとか。当たり前のことですが、積み重ねれば確実に効果は出ます。薬も処方しますが、なるべく頼ってほしくないのであくまで一助として漢方も処方します。慢性的な症状には効果がみられる場合も多いので、専門外来を設けて積極的に取り入れています。私も処方しますが、毎週木曜には漢方専門医師が担当し、頭痛だけでなく、冷え性、全身倦怠など様々の症状に対し、体質チェックから始めてより本格的な診察、処方をします。
このほかにも頭痛の原因はたくさんあります。物理的な損傷、血管、感染症、精神性等々。頭ではなく目や鼻、耳に起因していることもある。みなさんいくつかの原因が重なっていることがほとんどなので、まずその原因を見極めることが最初の仕事です。そして患者さんには頭痛ダイアリーをつけてもらいます。いつ、どんな天気でどんな状態のときに痛みが出たか、そしてどんなふうにひいたか、を記録しておくと自分の頭痛のくせがわかります。頭痛の原因とそのサイクル、くせを知ることができれば、完治しなくてもうまくつきあっていくことは可能なんです。

他の病気と間違えられやすいホルモン異常は気づかない患者さんも

山王 直子 院長

頭痛も生活習慣病です。内科や生活習慣病科も標榜しているのは、原因が同じだから。脳のクリニックというと特殊な感じがするようですが、もの忘れ外来で診ている認知症も生活が大きく関わっていますし、どれも暮らし方を正すことで改善が望める病気です。ですから、当院には高血圧や糖尿病の方もいらっしゃいますよ。頭痛、脳、と限られた一部分でなく全身を診ていかに毎日元気に過ごせるかを考えるかかりつけ医になりたいと思っています。
このほかに専門であるホルモン疾患科も標榜しています。ホルモン分泌の異常は生活習慣病ではないのですが、症状が日常的という意味では頭痛と似ています。だるい、力が出ない、眠れない…いますぐに倒れたりすることはなくても、QOLが著しく下がります。そしてほかの病気と似た症状なので、なかなか気づけない。気のせいかな? 忙しいから? 更年期だから?などと考えてそのまま過ごしてしまったり、出産後に出ることも多いので病院に行っても“産後うつですね”で片付けられてしまったり。治療をしたら嘘みたいになおったという方もいらっしゃるので、ぜひ一度検査を受けていただきたいです。

震災時に作った診療所での日々が医師の原点を思い出させた

2011年の東日本大震災のとき、石巻にプレハブでクリニックを作って約三年間、毎週末通っていました。最初はただのボランティアとして支援物資を持って行ったのですが、現場に着いてみたらここに必要なのは医者だとわかって。この三年間の活動で、医師という仕事の基本を再確認しましたね。風邪に怪我、生活習慣病に水虫、肌荒れ…本当にあらゆる不調を抱えた人がやってきました。そして治療をしてよくなるととても喜んでくれ、また元気になって生活に戻っていく。ああ、医師ってこれだよなあと思いました。役に立っているという実感があったんです。正直、そういう感覚を少し忘れかけていたのかもしれません。確かに最初は“人を助けたい”という気持ちで医師を目指していたのですが、実際にドクターになったあとは研究や学会にあけくれていたので…それも悪いことではないのですが…、原点が見えにくくなっていたのですが、ここで思い出しました。現在は市立診療所ができたので雄勝 まごのて診療所は閉鎖しましたが、自分の道を問い直すきっかけになった大切な経験です。

これから受診される患者さんへ

脳卒中で倒れる前には、サインがあります。頭痛、手足が麻痺した感じがする、言葉がもつれる…。実は、このサインが出ても一度は治ってしまうんです。脳内血管に血栓ができて起こるのですが、一度は自力で再開通させてしまう。それでまあいいかと放置してしまい、次は本当に血管が破裂してしまう…。これが最も怖いことで、これらのサインを感じたらすぐに、必ず来てください。これをまずお伝えしたいです。なんでもなかったら安心できますし、ついでに全身の日頃の不調を診させていただくこともできます。
当院があるのは品川というオフィス街のせいもありますが、とにかくみなさん、すごく疲れて、不調だらけです。開院してそのことに驚きました。なんとか少しでも助けになりたいと日々思いながら診察しています。さきほども言いましたが、脳に限らずどんな症状でも、何科に行っていいかわからないようなこともぜひ。患者さんにはAGEの方もいればむずむず脚症候群の方もいらっしゃいます。あちこちの科で処方された大量の薬の整理も行っています。
2017年11月に同じ品川のイーストワンタワーに移転しました。品川駅からつながっていてとても来やすくなり、より便利に来ていただけると思います。通院が難しい方にはオンライン診療も行っています。新しくなった院内は木材を活かしたナチュラルなインテリアで、安らぐ空間を意識しました。ここに来ることで予防や治療だけでなく、少し息抜きもできるような、そんなクリニックでありたいですね。

※上記記事は2017年11月に取材したものです。
時間の経過による変化があることをご了承ください。

山王 直子 院長 MEMO

  • 出身地:鹿児島県生まれ
  • 趣味・興味:クラシック音楽を聴くこと、演奏すること。ピアノと三味線をやっています。上野などの美術館で、展覧会めぐり。
  • 最近おもしろかった展覧会:国立西洋美術館の『北斎とジャポニスム』
  • 好きな本:新幹線のなかでミステリーを読みます。あとは医学書。

グラフで見る『山王 直子 院長』のタイプ

穏やかで明るく話しやすい先生

穏やかでやさしく
話しやすい
エネルギッシュで
明るく話しやすい

先生を取材したスタッフまたはライターの回答より

穏やかで明るく話しやすい先生
穏やかでやさしく
話しやすい
エネルギッシュで
明るく話しやすい

先生を取材したスタッフまたはライターの回答より

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