開業のための
Web集患戦略

開業医のための経営支援メディア
『ウェブドクター』

無影灯のおすすめメーカー5選!無影灯の仕組みやメリットを解説!

「無影灯があると便利って聞いたけど、どのような照明なの?」
「無影灯の買い替えを検討しているけど、おすすめのメーカーを知りたい……」

 

このような悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか。

 

無影灯は、手術室や歯科治療・口腔外科などさまざまなシーンで利用されています。

 

手術や処置の精度を高めたいときに向いており、病院・クリニックを運営するうえでは重要な照明です。

 

そこで本記事では、無影灯のおすすめメーカーや選び方について解説します。

 

無影灯が必要な理由や基本的な仕組みも紹介しているので、参考にしてみてください。

無影灯とは?基本的な仕組み

無影灯とは?基本的な仕組み

無影灯とは、影ができにくいように設計された特殊な照明です。主に手術室や処置室などで使用され、処置や手術の精度向上、視認性の確保、色の再現性の向上を目的としています。

 

たとえば、通常の照明では、手術中に医師の手や器具が光を遮り、影が視野を妨げてしまうことがあります。

 

しかし、無影灯を使用することで、人や器具による影の発生を大幅に抑えることが可能です。

 

無影灯に影ができない理由は、無影灯が1つの大きなランプではなく、複数の小型光源を円形に配置しているためです。各光源が異なる角度から同じ一点を照らすことで、仮に一部の光が影を作っても、他の光が補い、影を目立たなくしてくれます。

 

このように、無影灯は医療現場のさまざまなシーンで重要な役割を果たしており、導入することで作業効率や安全性の向上が期待できます。

無影灯が必要な理由

無影灯が必要な理由

無影灯が必要な理由は、主に3つあります。

  1. 手術や処置の精度向上が期待できる
  2. 視認性と色の再現性が高い
  3. 快適な環境を保ちやすい

それぞれの理由について解説します。

手術や処置の精度向上が期待できる

無影灯が必要な理由として、手術や処置の精度向上が期待できる点が挙げられます。無影灯は、処置中に影が生じて視野が悪くなるのを防ぐことができます。

 

たとえば、外科手術で医師の手や器具が光を遮ると、患者の奥が暗くなってしまい、細かい血管や神経が見えにくくなることがあります。

 

しかし、無影灯は複数の光源をさまざまな角度から照射するため、影ができにくく、視野を明るく保つことが可能です。

 

メスを入れる位置の誤差を防ぎ、縫合などの細かい作業をより正確に行えます

視認性と色の再現性が高い

無影灯は、視認性と色の再現性が高いため、手術や処置を行う医療現場での使用に病院に適しています。とくに、手術中は出血や組織の状態を正確に見極める必要があります。

 

無影灯であれば、太陽光に近い自然な色の光を再現するように設計されているため、血液の色の濃淡などがわかりやすいです。

 

具体例を挙げると、血液の色の濃淡がわかるため、出血量や酸素状態を判断しやすいです。

 

ほかにも、組織の色から炎症や壊死の有無を判断できます。

 

また、無影灯の中には色温度(光の色味)を調整できるタイプもあり、筋肉や脂肪などの見え方を目的に合わせて最適化できます。

快適な環境を保ちやすい

無影灯を導入すると、手術室や処置室などの作業環境を快適に保ちやすいです。昔のハロゲン式照明は高い明るさを得られる一方で、発熱が大きい点が欠点でした。

 

そのため、長時間に及ぶ手術や処置では、照明からの熱で医師や患者の負担になることもありました。

 

しかし、近年の無影灯は発熱が少なく、手術中の室温上昇を抑えられます。室温の上昇を防ぐことにより、医師が汗をかきにくく、作業に集中しやすいです。

 

また、LEDを採用した無影灯は消費電力が少ない上に寿命も長いため、環境面や経済面の両方で優れています。

無影灯が活躍するシーン

無影灯が活躍するシーン

無影灯が活躍するシーンは、主に4つあります。

  1. 手術室
  2. 歯科治療・口腔外科
  3. 処置室・救急外来
  4. 分娩室・新生児室

それぞれのシーンについて解説します。

手術室

無影灯が活躍する代表的な使用シーンでは、手術室が挙げられます。外科や整形外科、脳神経外科など、手術を行うシーンでは精密な作業・操作が欠かせません。

 

たとえば、外科手術で医師の手や器具が影を作ると、体内の血管や神経が見えにくくなります。

 

しかし、無影灯を活用すると、影ができてしまう状態を防げるため、緻密な作業を行いやすいです。

 

また、複数の医師が同時に手術をする際でも、どの角度から見ても均一に明るい視野を保てます。そのため、手術室には無影灯の導入は非常におすすめです。

歯科治療・口腔外科

歯科医院や口腔外科でも、無影灯は活躍します。口の中は狭く暗いため、影が少しでもできると治療の妨げになります。

 

具体例を挙げると、虫歯の除去や根管治療を行う際に、歯の奥や歯根を明るく照らすことが可能です。

 

ほかにも、口腔内の粘膜や出血部分を正確に把握できます。

 

無影灯によって細部の視認性と色の再現性が高まり、歯茎の炎症や出血部位を正確に判断できます

処置室・救急外来

無影灯が活躍するシーンとして、処置室や救急外来も挙げられます。怪我の処置や緊急処置を行う現場では、迅速かつ正確な判断が求められます。

 

無影灯を導入することで、限られた時間や空間の中で明るく均一な照明を確保でき、緻密な作業を行いやすいです。

 

たとえば、救急外来での縫合処置の際では、影の発生を抑えることで出血点をスムーズに確認できます。

 

また、骨折や外傷の洗浄・固定を行うときも、患者全体を明るく照らせるため、作業効率の向上が図れます。

 

医師や看護師が複数人動く現場でも、どこから見ても患者の陰影が少ない照明環境を保てるため、処置室や救急外来では無影灯の導入がおすすめです。

分娩室・新生児室

無影灯は、分娩室や新生児室にもおすすめです。産科や小児科は、母体と新生児の安全を守るため、観察や処置の正確さが求められます。

 

たとえば、無影灯を分娩室に導入することで、分娩時に出血の状態や胎児の位置を正確に確認できます

 

ほかにも、出産直後の新生児の皮膚や呼吸の状態をチェックする際にも、均一な光で細かな変化も確認しやすいです。

無影灯の基本的な当て方

無影灯の基本的な当て方

無影灯の基本的な当て方として覚えたいポイントは、主に3つあります。

  1. 患部の「焦点」を中心に合わせる
  2. 影が出る方向を確認して光を複数方向から当てる
  3. 医師の頭・手・器具が光を遮らないようにする

それぞれの当て方のコツについて解説します。

患部の「焦点」を中心に合わせる

無影灯は、患者の中心に焦点を合わせることが大切です。焦点がズレてしまうと、患者の一部だけが明るくなり、影ができたり明暗差で作業がしにくくなったりします。

 

たとえば、手術台の上で腹部手術をする際は、切開部の中心に光を合わせましょう。

 

中心に焦点を合わせることで、患部の奥まで光が届きやすく、深部の血管や組織の視認性が向上します。

 

ランプの角度や高さを微調整し、患者の中心が光の中心になるように意識してください。

影が出る方向を確認して光を複数方向から当てる

無影灯を使用する際は、影が出る方向を確認し、光を複数方向から当てることが重要です。

 

たとえば、口腔外科の場合、歯を削る角度や器具の位置に合わせて、左右や斜めからの光を調整することで、影のない視野を確保できます。

 

光源の角度を少しずつ変えながら、影が最小になる位置を探すようにしてください。

 

また、複数人で作業する場合は、誰がどの位置から光を遮る可能性があるかを事前に確認しておくことがおすすめです。

医師の頭・手・器具が光を遮らないようにする

無影灯を利用するときは、医師の頭や手、器具が光を遮らないようにしましょう。

 

光が均一でも、作業中に頭や手で遮ってしまうと影ができてしまいます。

 

そのため、無影灯を利用するときは、位置取りが重要です。

 

無影灯のアームを調整し、光の中心を手や頭が通らない位置にズラすことで影を減らせます

無影灯の選び方

無影灯の選び方

無影灯を選ぶ際に意識したいポイントは、4つあります。

  1. 明るさ(照度)をチェックする
  2. 光の色(色温度)で選ぶ
  3. 照射範囲や焦点調整機能を確認する
  4. 可動性と設置タイプで検討する

それぞれの選び方について解説します。

明るさ(照度)をチェックする

無影灯を選ぶときは、明るさ(照度)を確認しましょう。照度が高いほど患者が明るく見え、細かい作業を行いやすいです。

 

たとえば、外科手術であれば、50,000~160,000ルクス程度の照明がおすすめです。

 

小規模な処置や歯科治療では、20,000~50,000ルクスで対応できます。

 

明るすぎると眩しくて手元が見えにくくなるという場合もあるため、照度調整機能が備わった無影灯を選ぶのがおすすめです。

光の色(色温度)で選ぶ

血液や組織の色を正確に判断したいときは、色温度にこだわりましょう。色温度は光の色味を表し、組織や血液の見え方に影響します。

 

具体例として、手術で血液や組織の色を正確に判断したいときは、4,000~6,500K程度の自然光に近い色温度がおすすめです。

 

また、LED無影灯の中には、色温度を可変できるタイプもあるため、手術内容や時間帯に合わせて最適化することも可能です。

 

色の再現性にこだわりたいときは、演色評価数(CRI)が高い照明を選ぶと良いでしょう。

照射範囲や焦点調整機能を確認する

無影灯を選ぶときは、照射範囲や焦点調整機能の有無を確認しましょう。無影灯は、患部の大きさや深さに合わせて光を調整できるかが重要です。

 

たとえば、大きな開腹手術では、直径20~30cm程度の広い照射範囲が必要です。

 

微細な手術や口腔外科では、焦点を絞って患部を集中的に照らせる機能があるかチェックすると良いでしょう。

 

使用する手術や処置の種類に応じて、焦点調整機能を確認してみてください。

可動性と設置タイプで検討する

無影灯を選ぶ際には、可動性と設置タイプを考慮することが重要です。可動性と設置タイプは、手術室のレイアウトや作業のしやすさに影響します

 

具体例として、大規模手術などを行う際には、天井固定型の無影灯がおすすめです。

 

天井固定型は、手術台の上に設置し、アームで角度を自由に調整できるため、精密な作業に適しています。

 

一方、キャスターが付いている移動式であれば、処置室や救急外来など、さまざまな場所で照明を活用できます。

 

使用環境に適した設置タイプを選び、光源の角度や高さを柔軟に調整できるか確認すると良いでしょう。

無影灯のおすすめメーカー5選

無影灯のおすすめメーカー5選

ここからは、無影灯のおすすめメーカーを5選で紹介します。

  1. 山田医療照明株式会社
  2. カボ プランメカ ジャパン株式会社
  3. エア・ウォーター防災
  4. ドレーゲル・メディカルジャパン株式会社
  5. 株式会社ミリオンライト

山田医療照明株式会社

山田医療照明株式会社

運営会社 山田医療照明株式会社
特徴 ・医療に適した超高演色LEDを採用
・サイズや形、照度などを選べる
・眩しさを抑えた照明ユニット
公式サイト https://www.skylux.co.jp/product/ixm_clover/

山田医療照明株式会社は、スタンド式・壁付式・天井吊式など、さまざまな無影灯を扱っている会社です。医療に適した超高演色LEDを採用しており、血液や臓器、体組織の色の視認性や識別性を高めます

 

また、無影灯は独自の光学設計により、述部を照射した際に、ぎらつきを抑制してくれます。

 

長時間にわたる手術時をする際にも、医師の目の疲れや不快感を軽減することが可能です。

 

さらに、眩しさを抑えた照明ユニットを採用しており、医師や周辺スタッフに不快な眩しさを感じさせません。

カボ プランメカ ジャパン株式会社

カボ プランメカ ジャパン株式会社

運営会社 カボプランメカジャパン株式会社
特徴 ・狭く暗い口腔内も鮮明に照らす
・色温度の調整が不要
・人間工学に基づく3Dジョイント構造
公式サイト https://www.kavo.co.jp/product/kavoproduct/treatment_unit/unit_accessories/lights

カボ プランメカ ジャパン株式会社は、狭くて暗い口腔内を明るく鮮明に照らす、歯科医院・口腔外科向けの無影灯を取り扱う企業です。前歯部への反射を抑えつつ、臼歯部を適切に照射できるため、術者の眼精疲労を軽減します。

 

また、独自の「UXライトテクノロジー」を採用しており、自然光に近い光によって色温度を調整する必要がありません。

 

さらに、人間工学に基づいた3Dジョイントアーム構造により、患者の頭部の動きに合わせて照射位置を自在に調整できます。

 

加えて、手入れがしやすい表面仕上げと保護コーティングにより、衛生管理も容易です。

エア・ウォーター防災

エア・ウォーター防災

運営会社 エア・ウォーター防災株式会社
特徴 ・太陽光に近い光を照射
・シャドウコントロール機能を搭載
・8段階の調光機能を搭載モデルもある
公式サイト https://awb.co.jp/service/lightning/

エア・ウォーター防災は、高演色LEDを使用したリフレクター方式の無影灯です。太陽光に近い光を発すことができ、出血や組織を鮮明にしてくれます

 

また、シャドウコントロール機能を搭載している無影灯もあり、医療スタッフが照光面の真下に入って光を遮った場合は、遮られたリフレクターを消灯し、他のリフレクターの光量を調整してくれます。

 

さらに、8段階の調光機能が備わっているため、手術や処置の内容に合わせて柔軟に調整しやすいです。

 

天井懸垂式・壁面取付式・可動スタンド式の3タイプを取り揃えているので、用途や環境に合わせて無影灯の種類を選べます。

ドレーゲル・メディカルジャパン株式会社

ドレーゲル・メディカルジャパン株式会社

運営会社 ドレーゲル・メディカルジャパン株式会社
特徴 ・手術用無影灯を取り扱っている
・タッチコントロール機能を搭載
・4種類の色温度を選択できる
公式サイト https://www.draeger.com/ja_jp/Hospital/Surgical-Examination-Lights

ドレーゲル・メディカルジャパン株式会社は、手術用無影灯を取り扱っている会社です。

 

タッチコントロール機能を備えた滅菌ハンドルを採用しており、非滅菌スタッフへの指示を介した操作ではなく、術者自身でスムーズに操作できます。

 

手術用手袋を着用したままでも、スワイプやダブルタッピングで照度調整や照射サイズを操作可能です。

 

また、4種類の色温度を設定できるため、長時間にわたる手術でも出血や組織を鮮明に照らし、術者の眼精疲労を軽減します。

株式会社ミリオンライト

株式会社ミリオンライト

運営会社 株式会社ミリオンライト
特徴 ・光の焦点を合わせやすい
・自然光に近い光を照射
・色の再現性が高い
公式サイト https://millionlight.la.coocan.jp/

株式会社ミリオンライトは、センターハンドルやサイドフォーカスを動かすことで、光の焦点を合わせやすい無影灯を取り扱っています。天井取り付けタイプの無影灯は、LED用の表面の調光板を付けることで影が出にくく、眼に優しい光で手術が可能です。

 

また、医療用LEDチップを採用しているため、演色指数Ra96と色の再現性が高くなっています

 

さらに、4,500°K±5%の色温度で、自然光により近い光を照射できます。

 

術者に負担の少ない状態で、組織や出血を鮮明に判別できるため、使いやすいです。

無影灯を利用する際の注意点

無影灯を利用する際の注意点

無影灯を利用する際の注意点は、主に4つあります。

  1. 光の位置や角度の調整を正確に行う
  2. 光量と色温度を適切に設定する
  3. 光源やレンズ面を定期的に清掃する
  4. 停電時・災害時に備えておく

それぞれの注意点について解説します。

光の位置や角度の調整を正確に行う

無影灯を利用する際には、光の位置や角度の調整を正確に行うことが重要です。無影灯は複数の光源から照射されて影ができるのを抑える仕組みですが、位置や角度の調整が不十分だと、影ができます

 

手術中に影ができてしまうと、血管や神経が見えにくくなり、精密な作業を行いにくいです。

 

使用前に光源の角度を微調整し、手術台や作業台全体を均一に照らせるか確認しましょう。

光量と色温度を適切に設定する

無影灯は、光量が弱すぎると視認性が低下し、強すぎると眩しくて作業に支障がでるため、光量と色温度を適切に設定することが大切です。

 

色温度が適切でないと、血液や組織の色の判別が難しくなります。

 

手術や処置の内容に応じて光量と色温度を調整し、自然光に近い環境を作るように意識してください

光源やレンズ面を定期的に清掃する

無影灯を利用するときは、光源やレンズ面を定期的に清掃しましょう。無影灯の光源やレンズにホコリや汚れが付着していると、光の拡散や均一性が低下し、影や眩しさの原因につながります。

 

たとえば、汚れによる光の濁りで色の再現性が落ち、微細な血管や組織の色の判別が難しくなる場合があります。

 

そのため、無影灯は使用後や定期点検時に専用のクリーニング用品で清掃するのが理想的です。

 

とくに、手術室や処置室では、清潔な光環境を保つことが安全性の確保につながります。

停電時・災害時に備えておく

無影灯は、電源に依存するため、停電や災害時に使用できない点に注意しましょう。

 

停電や災害が起きると、手術や処置が中断される可能性があります。

 

そのため、バックアップ電源や非常用ライトの準備を行うのがおすすめです。

 

また、停電時の対応手順をあらかじめ確認しておくと、万が一の事態にも備えておけます。

まとめ:無影灯を活用して医療の質を高めよう

まとめ:無影灯を活用して医療の質を高めよう!

無影灯は、視認性と色の再現性が高く、手術や処置の精度向上が期待できる照明です。

 

出血や組織の状態を正確に見極めることができ、医療の質を高められます。

 

無影灯の買い替えや導入を検討している場合は、本記事で紹介している選び方やおすすめのメーカーを参考にしてみてください。