「医療業界向けのLMSを導入したほうが良いって聞いたけど、LMSって何……?」
「おすすめの医療向けLMSがあれば知りたい……」
このような疑問・悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか。
LMSは「Learning Management System」の略称で、オンライン学習(eラーニング)を実施・管理するシステムです。
医療業界だけでなく、多種多様な業種・業界でも利用されており、教育・研修業務を効率化したいときに活躍します。
とくに医療業界はLMSの利用が重要で、医療サービスの質につながりやすいです。
そこで本記事では、医療向けのおすすめLMS(学習システム)を紹介します。
なぜ医療業界でLMSが重要なのか、必要性や導入するメリット・選び方を含めて解説しているので、参考にしてみてください。
この記事の内容
医療業界から注目されるLMS(学習管理システム)とは?

医療業界から注目されているLMSとは「学習管理システム」のことで、医療従事者の教育や研修、知識管理などを効率的に行うためのデジタルプラットフォームです。
LMSは、一般的に以下の機能が搭載されています。
- コンテンツ配信
- 受講管理
- テスト・評価機能
- レポート出力
- 資格・研修管理
LMSの中には、医療安全やコンプライアンスに関する教材を配信しているサービスもあり、自院で教材を作成しなくてもスムーズに新人教育や医療従事者の定期研修を行えます。
また、LMSは自分で動画を作ってLMS内で配信することも可能です。
たとえば、症例カンファレンスの記録動画や、多職種間連携ケーススタディなどの動画を作成して配信することで、事例をもとに自院ではどのように対応するべきか学べます。
ほかにも、同じテーマの講義や研修を誰が見ても同じ内容で学べるため、教育の均一化を図れます。
さらに、LMSは教材の受講管理もできるので、誰がどこまで学習しているかを把握可能です。
医療従事者のスキルアップや情報共有に役立つため、多くの医療機関におすすめです。
医療業界におけるLMSの必要性

医療業界でLMSが必要とされている理由は「教育の標準化」と「継続的な学習」が不可欠だからです。同じテーマの内容であっても、人によって教え方が異なり、知識や技術に差が出ます。
このような知識や技術のバラつきを防ぐためのツールとして、LMSがおすすめです。
また、医療業界は常に命と安全に直結する性質があり、絶えず変化する知識や技術を更新していくことが大切です。
しかし、病院やクリニックでは人材不足や多忙によって、教育担当者が日常業務で手一杯となり、新人指導や研修時間を十分に確保できていない場合もあります。
LMSを活用することで、教育担当者の指導や研修にかける時間負担を削減できるほか、医療従事者の学習の進捗具合を把握できます。
さらに、LMSはマルチデバイスに対応しているケースも多く、スマホやタブレットからアクセスし、場所や時間を選ばず柔軟に学習可能です。
夜勤者や非常勤者も自分の空き時間を活用して学べるため、継続的な学習を促しやすいです。
医療向けLMSを利用するメリット

医療向けLMSを利用するメリットは、主に4つあります。
- 医療や看護に特化した教材で学べる
- 教育コストの削減と効率化が図れる
- 研修の証跡管理を行いやすい
- 部署や職種ごとの理解度や研修完了率を可視化できる
それぞれのメリットについて解説します。
医療や看護に特化した教材で学べる
医療向けLMSは、医療現場で必要な知識やスキルなどをオンラインで学習できます。
たとえば、病院向けの場合は、医療安全や感染対策、個人情報の取り扱いについて学ぶことが可能です。
また、看護向けLMSでは「採血手技」や「口腔ケア」などを動画で学習でき、現場でのOJT前に予習できる仕組みを構築できます。
そのため、現場経験が少ない新人職員でも学びやすく、実技研修の理解度を向上させられます。
教育コストの削減と効率化が図れる
医療向けLMSは、教育コストの削減や効率化を図れる点がメリットです。従来の集合研修では、研修室の確保や講師の手配、受講者の勤務調整など、人件費や時間コストがかかります。
一方、LMSを導入すると、オンライン上でいつでも受講できるため、移動や会場費が不要で、講師が毎回説明する手間が省けます。
教育者の負担や人件費などのコストを削減しながら、学びやすい環境を構築できるため、医療機関はLMSの導入がおすすめです。
研修の証跡管理を行いやすい
LMSは、研修の証跡管理が行いやすい点がメリットです。LMSは、学習履歴が自動で記録・保存されるため「誰が」「いつ」「どのような研修を受けたか」を証跡として残せます。
そのため、医療法や労働安全衛生法を遵守した体制を構築可能です。
たとえば、医療法では、医療安全の教育・研修を職員に行うことや、研修・教育の内容や実施状況を記録することを定めています。
LMSでは学習履歴が自動で記録・保存されるため、法的に求められる安全管理の一部として提示できます。
進捗状況の確認ができるだけでなく、監査や行政指導にも対応できるので、医療向けLMSの活用はおすすめです。
部署や職種ごとの理解度や研修完了率を可視化できる
医療向けLMSは、職員を部署や職種、役職ごとに分類でき、学習進捗やテスト結果などをグラフで可視化できます。
そのため、どの部署・職種で受講が遅れているか把握できるほか、看護師や医師、事務職ごとの理解度を確認できます。
具体例を挙げると、救急外来チームだけが感染対策テストの平均点が低い場合は、重点的に再研修を実施し、改善を図ることが可能です。
LMSのダッシュボードで受講率を一目で確認できるため、教育者の管理負担を削減できます。
医療向けLMSの選び方

医療向けLMSを選ぶ際に意識したいポイントは、4つあります。
- 学習のしやすさ
- 医療業界の導入実績
- 専門分野に特化した教材の充実度
- 進捗管理のしやすさやレポート機能の有無
それぞれのポイントについて解説します。
学習のしやすさ
医療向けLMSを選ぶときは、誰でも簡単に学習できる操作性・学習のしやすさが重要です。医療現場では忙しい職員が多いため、直感的に操作できるかどうかが学習継続のポイントとなります。
たとえば、スマホやタブレットに対応していると、出退勤時の移動時間や隙間時間を活用して学習しやすいです。
ほかにも、動画教材であれば、1.5倍速や倍速で視聴できると、タイムパフォーマンス良く学習できます。
また、クイズ形式が備わっていると、理解度チェックが簡単です。
医療従事者は継続して勉強を続けることが重要なので、操作性や学習のしやすさにこだわってみてください。
医療業界の導入実績
医療業界の導入実績は、LMSを選ぶ際にチェックしたいポイントです。
たとえば、大学病院や総合病院などの導入実績があると、医療現場特有のニーズに対応している可能性があります。
とくに、自院に近い機関での導入実績があると参考になります。
また、導入実績を確認する際に、自院のニーズと合致した導入事例があるかチェックすると、より医療機関にあったLMSを導入しやすいです。
専門分野に特化した教材の充実度
LMSを選ぶときは、職種や専門分野に合わせた教材が充実しているか確認しましょう。
職種ごとに必要な知識や手技が異なるため、業務に直結する教材が揃っているかが重要です。
たとえば、看護師であれば「採血手技」や「口腔ケア」、薬剤師は「医療品管理」や「薬剤師法関連研修」などがあると良いでしょう。
動画教材と合わせて、理解度テストがあると、知識が定着しやすいです。
進捗管理のしやすさやレポート機能の有無
医療向けLMSを選ぶ際には、学習の完了状況や理解度を管理できるか確認しましょう。進捗や成果が見えることにより、教育の抜けや漏れを防ぎます。
具体例を挙げると、未受講者や理解度が低い職員がいる場合、リマインドメールの送信で受講や再受講を促せます。
また、レポート機能が備わっていると、部署や職種ごとの受講率やテスト平均点などをグラフ化することが可能です。
テストの平均点が低い場合は、重点的に研修を実施して改善を図ることができます。
医療向けのLMSおすすめサービス10選

ここからは、医療向けのおすすめLMSを10選紹介します。
- e-JINZAI for medical welfare
- GLEXA
- manebi eラーニング
- etudes
- ジョブメドレーアカデミー
- Digital Knowledge eラーニング
- CAREERSHIP
- WisdomBase
- Waculba
- 学研ナーシングサポート
e-JINZAI for medical welfare

| 運営会社 | 株式会社ビズアップ総研 |
|---|---|
| 料金 | 初期費用:無料 月額料金:550円~/ID |
| 特徴 | ・医療や福祉の専門動画は500本超え ・研修動画は1本15~30分程度 ・お試しIDを発行できる |
| 公式サイト | https://www.ejinzai.jp/medical_welfare/elearning/ |
e-JINZAI for medical welfareは、病院や福祉施設だけでなく、大学や企業など幅広い業界で利用されているLMSです。医療や福祉の専門動画は500本を超えており、初歩的な内容から高度な学習まで行えます。
たとえば、医療実務研修では、院長向けコンテンツや事務長向けコンテンツ、看護部長向けコンテンツなどがあり、部署や役職に合わせた学習が可能です。
また、研修動画は1本約15~30分と短いため、移動時間などの隙間時間を活用して学習しやすいです。
問い合わせを行うことで、お試しIDを発行してもらえるため、自院の医療従事者や運用フローに合っているか試せます。
GLEXA

| 運営会社 | チエルコミュニケーションブリッジ株式会社 |
|---|---|
| 料金 | 要問い合わせ |
| 特徴 | ・理解度や進捗状況を可視化しやすい ・ユーザー登録無制限の料金体系 ・動画作成も簡単にできる |
| 公式サイト | https://glexa.jp/ |
GLEXAは、看護学会や医療大学、県立病院などで導入されている実績を持つLMSです。受講者の理解度や進捗状況を可視化できる機能が備わっており、管理者の負担を軽減できます。
たとえば、研修の理解度を把握するテストの実施や、スキルの習熟度を可視化できます。
また、ユーザー登録無制限の料金体系となっているため、従業員の人数が多い医療機関や、事業拡大に伴って人員増加の予定がある施設・機関にもおすすめです。
さらに、撮影した動画に問題を差し込むだけで、簡単に動画教材を作成できるため、自院のとくに注意したいポイントなどの説明が入った教材を作れます。
ほかにも、早送りを禁止したり、閲覧中に不意に出題したりできます。常に動画に集中できる仕掛けが可能で、知識の定着を図りやすいです。
manebi eラーニング

| 運営会社 | 株式会社manebi |
|---|---|
| 料金 | 要問い合わせ |
| 特徴 | ・8,000本を超える豊富な教材を提供 ・AIによって最適な研修プランを提案 ・現場でのノウハウや業務マニュアルなども共有できる |
| 公式サイト | https://manebi.co.jp/service/e-learning/ |
manebi eラーニングは、8,000本を超える豊富な動画教材を提供しているLMSです。
動画だけでなく、サポート体制も充実しており、院内でLMSの活用が定着する仕組みづくりや対面研修との効果的な組み合わせ方など、教育体制の構築もサポートしてくれます。
また、LMSはAI機能が搭載されており、自院のニーズに合わせた最適な研修プランを提案してくれます。
AIの提案以外にも、管理者や担当者が教材を選択して、自院専用の研修プランを作ることも可能です。
さらに、現場でのノウハウや業務マニュアルなどもLMSで共有できるため、現場で活きるスキルアップを図れます。
etudes

| 運営会社 | アルー株式会社 |
|---|---|
| 料金(税別) | 初期費用:無料 月額料金:50,000円~ |
| 特徴 | ・細かな学習履歴の取得が可能 ・管理者向け機能が豊富 ・マルチデバイスに対応 |
| 公式サイト | https://etudes.jp/case/scene/005 |
etudesは、人材育成の専門家が開発したLMSで、幅広い教材形式への対応や、細かな学習履歴の取得などの機能が備わっています。
管理者向けの機能として、「受講者のグループ化」「受講の必須・任意の設定」「受講期間・受講条件」などを細かく設定可能です。
また、パソコンだけでなくスマホやタブレットなどで受講できるマルチデバイスに対応しているため、医療従事者は学習を継続しやすくなっています。
さらにトップページはパネル式のコース表示が採用されているため、受講者は操作に迷いにくいです。
最低契約期間がないので、実際に導入してみて合わない場合はすぐに止められます。
ジョブメドレーアカデミー

| 運営会社 | 株式会社メドレー |
|---|---|
| 料金 | 要問い合わせ |
| 特徴 | ・介護・福祉・在宅医療に特化 ・講義動画は7,500本以上 ・研修業務の負担を減らせる |
| 公式サイト | https://jm-academy.jp/ |
ジョブメドレーアカデミーは、介護・福祉・在宅医療などの各業種に特化したLMSです。講義動画は約7,500本以上を提供しており、初歩的な内容から専門知識まで学習できます。
すでに用意された動画を選択・設定するだけで良いため、研修準備に必要なコストを削減できます。
また、施設や事業所、職員ごとに研修の受講状況を確認できるため、進捗状況が悪い場合は指摘しやすいです。
また、講義動画には学習の理解度がわかる確認問題もあるので、理解度チェックもスムーズに行えます。
動画講義は1本5分程度なので、日々忙しい医療従事者でも空き時間を活用して学習できます。
Digital Knowledge eラーニング

| 運営会社 | 株式会社デジタル・ナレッジ |
|---|---|
| 料金 | 要問い合わせ |
| 特徴 | ・教材作成・学習・運用管理の3つの機能を搭載 ・受講者の学習進捗を細かく把握できる ・英語や中国語など多言語に対応 |
| 公式サイト | https://www.digital-knowledge.co.jp/product/kd/ |
Digital Knowledge eラーニングは、教材作成や学習、運用管理の3つの機能を搭載しているLMSです。
たとえば、自院のケーススタディに合わせた教材を作成でき、現場で活きる学習環境を構築できます。
また、受講者の学習時間や得点率まで細かく確認できるため、職員ごとに「どのような内容が苦手なのか」「十分に学習できているか」などを把握できます。
学習状況の見える化により、対応が必要な状況を発見し、適切なサポートを行うことが可能です。
さらに、英語や中国語などの多言語にも対応しているので、外国人従業員がいる場合でもスムーズに受講してもらえます。
CAREERSHIP

| 運営会社 | 株式会社ライトワークス |
|---|---|
| 料金 | 要問い合わせ |
| 特徴 | ・受講者が迷わない導線作りが可能 ・スマホやタブレットなどのマルチデバイスに対応 ・オリジナルの教材を作成できる |
| 公式サイト | https://www.lightworks.co.jp/services/careership |
CAREERSHIPは、動画やPDF形式のマニュアル・教材を手元のデバイスから確認できるLMSです。マルチデバイスに対応しているため、スマホやタブレットなどを活用して学習できます。
受講者が教材への導線を迷わないように、ユーザーグループごとにトップページをカスタマイズすることが可能です。
すでにある教材だけでなく、オリジナルの教材を作成して受講者に学習してもらうこともできるため、自院のケーススタディを含めた学習環境を構築できます。
学習の進捗状況が悪いユーザーに対して、受講を促進する自動配信メールも設定できるため、受講率の向上を図りやすいです。
WisdomBase

| 運営会社 | 株式会社シェアウィズ |
|---|---|
| 料金 | 要問い合わせ |
| 特徴 | ・オンラインコースの作成・配信・管理ができる ・オンライン試験の作成も可能 ・ライブレッスン機能も搭載 |
| 公式サイト | https://wisdombase.share-wis.com/ |
WisdomBaseは、オンラインコースの作成や配信・管理ができるLMSです。医療従事者向けの試験対策や資格取得支援を行いたいときに役立ちます。
また、動画や音声、PDFなどのさまざまな形式に対応しており、状況に合わせた教材を用意することが可能です。
受講者の理解度をチェックするための本格的なオンライン試験も作成できるので、知識の定着度を入念に確認したい医療機関にも向いています。
さらに、Zoomを使ったライブレッスン予約管理機能も搭載しており、知識の定着を図るための個人レッスンもLMSで可能です。
Waculba

| 運営会社 | 株式会社日本経営 |
|---|---|
| 料金 | 初期費用:110,000円 【フルプラン】 55,000円~/月 ※ユーザー数に応じて設定 【ライトプラン】 自立支援介護概論パック:22,000円/月 自立支援介護実践演習パック:55,000円/月 経営計スキルパック:37,400円/月 法定研修等パック:37,400円/月 |
| 特徴 | ・プラン体系が細かく分かれており目的に合わせて選べる ・概念や実践演習向けなどもある ・社会人基礎力や人間力を育てる教材が充実 |
| 公式サイト | https://waculba.com/ |
Waculbaは、医療従事者向けの専門的な研修コンテンツを提供しているLMSです。プランは細かく分かれており、新人や一般職向け、主任・リーダー向けなどがあります。
ほかにも自立支援介護概念パックや、自立支援介護実践演習パックなどもあり、目的に合わせた学習が可能です。
約400施設を超える医療機関が導入しており、87%の高い継続率を誇ります。
社会人基礎力や人間力を育てる教材が充実しているため、医療従事者の人材育成を強化したい医療機関におすすめです。
学研ナーシングサポート

| 運営会社 | 株式会社学研ホールディングス |
|---|---|
| 料金(税別) | 199床以下:39,800円/月 200~399床:49,800円/月 400~599床:59,800円/月 600床以上:69,800円/月 |
| 特徴 | ・細かくコースが分かれており目的に合わせて学びやすい ・キャリアデザインシート作成機能も備わっている ・無料体験デモがある |
| 公式サイト | https://gakken-meds.jp/service/gns/#features |
学研ナーシングサポートは医療・介護向けのLMSで、教育分野や医療福祉分野に長けた大手企業「株式会社学研ホールディングス」が運営しています。
コースは基礎習得コースや精神科コース、多職種間連携コースなど細かく分かれており、目的に合わせて学習できます。コースごとに受講対象が明確なので、研修計画に組みやすいです。
また、スタッフが将来の目標を明確にしながら学習できるように、学習の動機づけにつながるキャリアデザインシート作成機能も搭載されています。
教材の視聴履歴がキャリアデザインシートに自動で反映されるため、将来に向けて少しずつ進んでいることがわかりやすく、受講者のモチベーションも維持しやすいです。
さらに、無料体験デモサービスがあるので、自院に合っているか実際に試してから検討できる点も魅力です。
医療向けLMSを導入する際の注意点

医療向けLMSを導入する際の注意点は、主に3つあります。
- 初期費用や運用コストを考慮した導入計画を立てる
- 医療従事者のITリテラシーが進捗に影響する場合がある
- システムの適合性とカスタマイズの必要性を考慮する
それぞれの注意点を解説します。
初期費用や運用コストを考慮した導入計画を立てる
医療向けLMSを導入する際は、初期費用や運用コストを考慮した導入計画を立てることが重要です。医療向けLMSは、システム購入費やクラウド利用料、運用管理費などがかかります。
とくに運用コストを把握せずに導入すると、予算超過や運用負荷の増大につながる可能性があります。
たとえば、法改正や新技術に合わせた内容に教材が更新された際に、更新費用がどのくらいかかるのかなどを確認すると良いでしょう。
ほかにも、毎月・毎年かかるライセンス料や利用料を確認することで、予算と照らし合わせやすくなります。
また、新しい職員が増えたときに予算内でも対応できるかを確認しておくのがおすすめです。
医療従事者のITリテラシーが進捗に影響する場合がある
LMSは、医療従事者のITリテラシ-による影響がある点に注意しましょう。医療現場では、高齢の職員やパソコン・スマホ操作に慣れていないスタッフも在籍している可能性があります。
操作に不慣れな場合、学習の進捗や受講率に影響が出る場合があります。
そのため、LMSを導入する際には、操作マニュアルや短時間の導入研修を用意するのがおすすめです。
また、LMSのサポート担当者や相談窓口を設置することで、受講率を高められます。
システムの適合性とカスタマイズの必要性を考慮する
医療向けLMSを導入する際は、システムの適合性とカスタマイズ性を確認しましょう。
LMSは、提供する機能や操作性がサービスや製品によって異なります。自院の研修運用や業務フローに合わないと、十分に活用できない可能性があります。
たとえば、進捗管理やテスト機能が、自院の報告フォーマットに対応していない場合、報告のための業務が発生しやすいです。
そのため、導入前に無料トライアルを活用し、自院の運用フローを試すのがおすすめです。
また、必要に応じてカスタマイズができるLMSを選ぶと、柔軟に運用できます。
まとめ:医療向けLMSで医療・介護サービスの質を高めよう!

医療向けLMSは、医療や介護サービスの質を高められる便利な学習システムです。
スマホやタブレットに対応しているシステムが多く、医療従事者は移動時間などの隙間時間を活用して学習できます。
医療従事者のスキルアップにつながるだけでなく、患者の安全性も高められるため、多くの医療機関におすすめです。

